一昨日・昨日の「30%から0%以上へ」と
「30%から0%以上へ・ハーセプチン編」で、
ガンを患う患者さんの利益とは、
まったく関係のない、
しかし極めて大きな力が、
存在していることを書きました。
閻魔大王様気取りの医者や、
それを操る商売上手な業者が現存しています。
本日ももう一席。
製薬会社から流され、
日本中でそのクスリが「再発予防」として使われました。
現在も再発予防として、
使っている施設もあるようです。
むかし、私も減量してですが使いました。
当時は「パクリタキセル」という一般名称ではなく、
「タキソール」という商品名で呼ばれていました。
それは、新薬の特許が有効な期間であり、
他の製薬会社は、
後発薬品を製造することが許されておらず、
「パクリタキセル」は世界で唯一つ、
「タキソール」のみが存在していたからです。
それが一般名称の「パクリタキセル」と、
呼び名が変ったのは、
「タキソール」の「特許」が切れたからです。
「パクリタキセル」の製造販売は許されても、
「タキソール」は商標特許であり、
その名称を他社が使うことはできません。
特許が切れ、世界中の何処の会社も、
後発「パクリタキセル」を製造販売することができるようになりました。
当然、値段・薬価は3割は安くなります。
実際に「効果は同じで値段は安い」
は真っ赤なウソです。
「値段は安い」は真実ですが、
後発薬品では「効果は同じ」ではありません。
実際に飲み薬などでは、
先発薬品と後発薬品を、
上手く使い分けている患者さんもいます。
「先発」は痛みには効くけど、
熱には効きが悪い。
逆に、「後発」のほうは痛みには全然効かないけど、
熱には良く効く。
「後発」に変えたら血圧が下がらなくなった、
喘息に対する後発薬品で喘息が誘発された。
など、など、
自覚症状などに対する、
対処療法薬などでは、
露骨な差が出ています。
抗癌剤でも、
「先発」と「後発」は違うはずですので、
「後発」を使った時点で、
エビデンスは消滅するのですが、
エビデンスのある標準的抗癌剤治療を奨めるお国が、
何故か「後発」を奨励しています。
EBM一点張りの、
某がんセンターでも盛んに使われています。
勝手なものですね。
私は、ガンを集団でしか診ない、
エビデンスなどは無視して、
個々の患者さんがエビデンスだと考えていますので、
個々の患者さんを診ながら、
安い後発薬品を使っています。
しかし、抗癌剤を専門に作っている製薬会社の製品に限っています。
テレビで盛んに宣伝している会社などは、
対処療法の内服薬で、
先発薬品との大きな差を見せつけてくれていますので、
いくら安くても怖くて使えません。
話はそれましたが、
お国は、医療費削減に必死で、
「効果は違うが値段は安い」
後発薬品を奨励しています。
そこにも国民の「健康」や「命」などは。
二の次三の次という姿勢が見えますが、
あれだけ再発予防に有効性を謳っていたタキソールが、
突然、「再発予防効果無し」とのデータを公表したのは、
シッカリと特許が切れた後でした。
2010年12月16日の「乳癌再発予防抗癌剤治療・続き」
でも書きましたが、
昨年のサンアントニオの学会では、
乳ガン手術後5年と9年のデータが示され、
いずれでも、
再発確率、死亡確率において、
「タキソール」すなわち「パクリタキセル」には、
利益は無い。
と報告されました。
5年のデータは、
発表から4年前には出ていたはずですが、
まだ特許権が切れておらず、
世界でただ一社だけが、
製造販売を独占している時期でした。
私の穿った見方で、
勘違いであれば良いのですが、
一社独占の時期には、
自社に不利な情報は開示しない。
しかし特許が切れて、
会社にとって「うま味」がなくなった後に、
真実を公表する。
と思えてなりません。
乳ガン手術後に再発予防のために、
タキソールを最大耐用量で使われてしまった患者さんは、
「本当にお気の毒」
としか言いようがありません。
今の日本では、
放射線被曝の問題も同じようなものです。
日本のエライ人は、
世界中の放射線関係の学者・医者から、
大きな驚きと非難を浴びても、
屁の河童、
蛙の面に何とかで、
自分だけは完全防護服で身を守ったうえで、
僅かに「滞在」したポーズだけ、
しかし、
「子供の放射線被曝は1年間で20ミリシーベルトまで容認」
「校庭からの放射性物質の排除は必要としない」
「大人は100ミリまでOK」だとか。
まだ黒い壁に覆われて、
民意など無視されていたと思われる、
旧ソビエトのチェルノブイリ原発事故のときでも、
当時のソビエト共産党独裁政府は、
国民に対して、
「年間5ミリシーベルトを超える範囲では避難すること」
「子供では更に3ミリまでしか容認しなかった」
といわれています。
日本人の、
特に福島県人の命、
福島県の子供の命は、
随分と軽く見られているようです。
その「命」の軽重を決めるのは、
「自由」を奪い、
「民主主義」を極度に嫌う、
数名の独裁者が、
勝手に行っているように感じます。
間違って権力を握ってしまった一部の人間が、
民意をまったく無視して、
自身達だけに都合の良い方向に動かしている、
という危機感を感じます。
戦争により何百万人もの屍の上に、
ようやく手に入れたはずの「自由」は、
もっと「自由」でであったはずの日本は、
何処に行ってしまったのでしょうか。
少しは期待もしていた政府が狂いだし、
昨年の暑い夏の醜い内輪喧嘩・OK牧場(劇場)の決闘、
その後の某国の船の始末不能を露呈したあたりから、
暴走をはじめ、
現在の日本は、
アポトーシス(自己破壊)の方向に向かっているような気がします。
「ガン」のアポトーシスは常にそのチャンスを探っていますが、
「カン」による日本のアポトーシスは勘弁して欲しいものです。
学者として、人間としての良心から、
「子供の放射線被曝のレベルは容認できない」と、
涙の辞任会見を開いた、
いまだ良心を捨てていない委員や、
しばしばご紹介している武田邦彦氏と同様の、
日本では「絶滅危惧種」に指定されそうな学者が、
今もまだ密かに生き残っていることは、
せめてもの救いかも知れません。
ガンではなおさらですが、
普段の生活も、
自分を守ってくれるのは、
ご本人しかいないのが悲しい日本の現実のように感じます。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
「30%から0%以上へ・ハーセプチン編」で、
ガンを患う患者さんの利益とは、
まったく関係のない、
しかし極めて大きな力が、
存在していることを書きました。
閻魔大王様気取りの医者や、
それを操る商売上手な業者が現存しています。
本日ももう一席。
乳ガンの手術後には、
パクリタキセルという抗癌剤が、
極めて有効に再発を予防してくれる
50%程度の予防効果がある。
製薬会社から流され、
日本中でそのクスリが「再発予防」として使われました。
現在も再発予防として、
使っている施設もあるようです。
むかし、私も減量してですが使いました。
当時は「パクリタキセル」という一般名称ではなく、
「タキソール」という商品名で呼ばれていました。
それは、新薬の特許が有効な期間であり、
他の製薬会社は、
後発薬品を製造することが許されておらず、
「パクリタキセル」は世界で唯一つ、
「タキソール」のみが存在していたからです。
それが一般名称の「パクリタキセル」と、
呼び名が変ったのは、
「タキソール」の「特許」が切れたからです。
「パクリタキセル」の製造販売は許されても、
「タキソール」は商標特許であり、
その名称を他社が使うことはできません。
特許が切れ、世界中の何処の会社も、
後発「パクリタキセル」を製造販売することができるようになりました。
当然、値段・薬価は3割は安くなります。
実際に「効果は同じで値段は安い」
は真っ赤なウソです。
「値段は安い」は真実ですが、
後発薬品では「効果は同じ」ではありません。
実際に飲み薬などでは、
先発薬品と後発薬品を、
上手く使い分けている患者さんもいます。
「先発」は痛みには効くけど、
熱には効きが悪い。
逆に、「後発」のほうは痛みには全然効かないけど、
熱には良く効く。
「後発」に変えたら血圧が下がらなくなった、
喘息に対する後発薬品で喘息が誘発された。
など、など、
自覚症状などに対する、
対処療法薬などでは、
露骨な差が出ています。
抗癌剤でも、
「先発」と「後発」は違うはずですので、
「後発」を使った時点で、
エビデンスは消滅するのですが、
エビデンスのある標準的抗癌剤治療を奨めるお国が、
何故か「後発」を奨励しています。
EBM一点張りの、
某がんセンターでも盛んに使われています。
勝手なものですね。
私は、ガンを集団でしか診ない、
エビデンスなどは無視して、
個々の患者さんがエビデンスだと考えていますので、
個々の患者さんを診ながら、
安い後発薬品を使っています。
しかし、抗癌剤を専門に作っている製薬会社の製品に限っています。
テレビで盛んに宣伝している会社などは、
対処療法の内服薬で、
先発薬品との大きな差を見せつけてくれていますので、
いくら安くても怖くて使えません。
話はそれましたが、
お国は、医療費削減に必死で、
「効果は違うが値段は安い」
後発薬品を奨励しています。
そこにも国民の「健康」や「命」などは。
二の次三の次という姿勢が見えますが、
あれだけ再発予防に有効性を謳っていたタキソールが、
突然、「再発予防効果無し」とのデータを公表したのは、
シッカリと特許が切れた後でした。
2010年12月16日の「乳癌再発予防抗癌剤治療・続き」
でも書きましたが、
昨年のサンアントニオの学会では、
乳ガン手術後5年と9年のデータが示され、
いずれでも、
再発確率、死亡確率において、
「タキソール」すなわち「パクリタキセル」には、
利益は無い。
と報告されました。
5年のデータは、
発表から4年前には出ていたはずですが、
まだ特許権が切れておらず、
世界でただ一社だけが、
製造販売を独占している時期でした。
私の穿った見方で、
勘違いであれば良いのですが、
一社独占の時期には、
自社に不利な情報は開示しない。
しかし特許が切れて、
会社にとって「うま味」がなくなった後に、
真実を公表する。
と思えてなりません。
乳ガン手術後に再発予防のために、
タキソールを最大耐用量で使われてしまった患者さんは、
「本当にお気の毒」
としか言いようがありません。
今の日本では、
放射線被曝の問題も同じようなものです。
日本のエライ人は、
世界中の放射線関係の学者・医者から、
大きな驚きと非難を浴びても、
屁の河童、
蛙の面に何とかで、
自分だけは完全防護服で身を守ったうえで、
僅かに「滞在」したポーズだけ、
しかし、
「子供の放射線被曝は1年間で20ミリシーベルトまで容認」
「校庭からの放射性物質の排除は必要としない」
「大人は100ミリまでOK」だとか。
まだ黒い壁に覆われて、
民意など無視されていたと思われる、
旧ソビエトのチェルノブイリ原発事故のときでも、
当時のソビエト共産党独裁政府は、
国民に対して、
「年間5ミリシーベルトを超える範囲では避難すること」
「子供では更に3ミリまでしか容認しなかった」
といわれています。
日本人の、
特に福島県人の命、
福島県の子供の命は、
随分と軽く見られているようです。
その「命」の軽重を決めるのは、
「自由」を奪い、
「民主主義」を極度に嫌う、
数名の独裁者が、
勝手に行っているように感じます。
間違って権力を握ってしまった一部の人間が、
民意をまったく無視して、
自身達だけに都合の良い方向に動かしている、
という危機感を感じます。
戦争により何百万人もの屍の上に、
ようやく手に入れたはずの「自由」は、
もっと「自由」でであったはずの日本は、
何処に行ってしまったのでしょうか。
少しは期待もしていた政府が狂いだし、
昨年の暑い夏の醜い内輪喧嘩・OK牧場(劇場)の決闘、
その後の某国の船の始末不能を露呈したあたりから、
暴走をはじめ、
現在の日本は、
アポトーシス(自己破壊)の方向に向かっているような気がします。
「ガン」のアポトーシスは常にそのチャンスを探っていますが、
「カン」による日本のアポトーシスは勘弁して欲しいものです。
学者として、人間としての良心から、
「子供の放射線被曝のレベルは容認できない」と、
涙の辞任会見を開いた、
いまだ良心を捨てていない委員や、
しばしばご紹介している武田邦彦氏と同様の、
日本では「絶滅危惧種」に指定されそうな学者が、
今もまだ密かに生き残っていることは、
せめてもの救いかも知れません。
ガンではなおさらですが、
普段の生活も、
自分を守ってくれるのは、
ご本人しかいないのが悲しい日本の現実のように感じます。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。