すでに14万キロも走っている私のポンコツ車は、頻繁に故障します。
そのつど、自宅近くの中古車販売店兼修理屋に連れて行きます。
そこは、必ず台車を無料で提供してくれるので、
いつもそこにお願いしています。
しかし、修理の方は最高だとは思っていません。
他のシッカリしたところでお願いした方がイイように思うこともしばしばです。
しかし、夜遅くまで年中無休でやっていることも大きな魅力であり離れられません。
車が壊れたからそれをお金を取って修理する。
これは立派なサービス業でしょう。
これまた、私がしばしば、お世話になる飲み屋。
これも、サービス業です。
(若い女性の居る店にはほとんど行きませんが・・・・)
身体の調子が悪いからそれを治す。
医業もサービス業です。
医療をサービス業とすることに抵抗のある医者も患者さんもいるかも知れませんが、
サービス業でなければ何でしょうか。
聖職、ユビキタスでしょうか。
少なくとも私は、サービス業だと考えています。
しかし、同じサービス業でも
その責任の重さ、というより、その責任の負わされ方には
あまりにも大きな違いが有りすぎるように感じます。
扱っているモノの価値が違うといわれると思いますが、
何処かの会社の車の欠陥から何人もの死者を出した事件がありました。
エレベーターで死んだ人間もいます。
しかし、それらの会社の責任追及は極めて軽微です。
一方、医者がひとたび何か不幸な事態に直面すると、
極悪人・犯罪者にされます。
マスコミが寄って集ってその医者の個人攻撃をはじめます。
それを、その視聴者は面白がって眺める。
否、一般国民である視聴者が面白がるから、
マスコミは視聴率・購買部数を上げるために、医者を個人攻撃する。
その構図が今の日本にはシッカリと根付いてしまっているように思います。
その結果、奈良県の一部では産科医がいなくなったそうです。
その地域では今後お産ができなくなるようです。
いまさら署名活動などをしているようですが、
時すでに遅し、です。
日本中で安心してお産ができる地域は今後相当に限られてくると思います。
自業自得でしょう。
ご自身の生活に不自由を感じるようになり、
初めてその重要性に気が付く。
遅すぎます。
今のままの社会風潮が続けば、
日本の医療は本当に崩壊します。
少なくとも、患者さんが望むような治療を行う病院は消滅します。
面白いブログを見つけました。
「独断による医療解説」と題された、
とある開業医が書かれているものです。
けっして、独断ではないと思います。
多くの医者の気持ちを代弁していると思います。
http://blog.livedoor.jp/iryokaisetsu/
是非ご覧ください。(私はまだ、はじめの方しか読んでいませんが)
一方、以下のような内容の直接のメールを頂きました。
C○○○は当然の選択肢の一つですが、
日本では承認されていない(保険の適応が無い)がために、
効果が期待できても、それは簡単には使ってはもらえない。
患者さんの同意を示す書面に捺印をしなければならない。
その患者さんは、C○○○を使わなければ間違いなく1~2ヶ月以内に目を瞑ることになることは分かっています。
この質問のメールをお送りいただいたご家族も、
同意書に署名捺印することに
ちょっとビックリされているように感じられましたが、
現在の日本の医者が置かれている、訴訟社会の日本では当たり前のことです。
それを、少しでも躊躇するような患者さんやご家族では、
ご自身の望む治療を受けることは不可能でしょう。
すべての治療は、患者さんの自己責任のうえに成り立っていることを
医者に示さなければ、
「医者にとって安全な治療」しか受けることはできません。
抗癌剤治療も場合によっては、
死に至る副作用もあります。
多くの場合それは予見不能です。
その時、犯罪者にされてしまうのであれば、医者は逃げます。
先日も、「心臓外科医の技能が未熟であるが故に患者は死亡した」
との訴訟が起こされましたが、
「抗癌剤治療の経験が不足していることが副作用発生の原因だ」
という訴訟もそのうち起こることだと思います。
標準的抗癌剤治療ですら、
都心部の医者が密集している地域でしか受けることができなくなると思います。
ところで、私の車は4ヶ月前に20万円以上かけて修理したところが
再びおかしくなってきました。
修理屋に持っていけば、また、何万円か取られて修理することになると思います。
それでも、こちらは文句も言えず、
「車が古いのが悪い」のです。
あるいは「乗り方が荒っぽい」のです。
同意書はありませんが、すべて自己責任です。
医療行為だけは何故、自己責任が無いのでしょうか。
何故、同意書まで取らなければ治療ができないのでしょうか。
飲み屋のオネエチャンが、
グラスを倒して、スーツを台無しにしても責任追及はされません。
医者が、何例かに一例は当然の起こる偶発事故に遭うと、
悪くすれば犯罪者に仕立て上げられます。
勿論、結果の重大さの相違はありますが、
それならば、極めて重要なモノを扱っている医者の待遇は
大幅に改善されなければなりません。
現在では逆に待遇は悪くなる一方です。
私が医者になった20数年前より
医者の待遇悪くなっています。
物価は上がっているのに・・・・
「医師からみて患者に不足してる部分」は、
「患者さんが自己責任を負う態度」です。
それと、医療裁判の判決を見ていると気になるのですが、
必ずといっていいほど「説明不足」が指摘されます。
まったく何も勉強していない患者さんに説明をすることが如何に大変なことか、
その点を、理解していただくことは極めて重要です。
これだけ「説明不足」が指摘されると、
説明しても分からない患者さんや、
説明に手間取る患者さんへの医療は、
医者にとって安全な方向への徹底的な手抜き医療になると思います。
以上 文責 梅澤 充
そのつど、自宅近くの中古車販売店兼修理屋に連れて行きます。
そこは、必ず台車を無料で提供してくれるので、
いつもそこにお願いしています。
しかし、修理の方は最高だとは思っていません。
他のシッカリしたところでお願いした方がイイように思うこともしばしばです。
しかし、夜遅くまで年中無休でやっていることも大きな魅力であり離れられません。
車が壊れたからそれをお金を取って修理する。
これは立派なサービス業でしょう。
これまた、私がしばしば、お世話になる飲み屋。
これも、サービス業です。
(若い女性の居る店にはほとんど行きませんが・・・・)
身体の調子が悪いからそれを治す。
医業もサービス業です。
医療をサービス業とすることに抵抗のある医者も患者さんもいるかも知れませんが、
サービス業でなければ何でしょうか。
聖職、ユビキタスでしょうか。
少なくとも私は、サービス業だと考えています。
しかし、同じサービス業でも
その責任の重さ、というより、その責任の負わされ方には
あまりにも大きな違いが有りすぎるように感じます。
扱っているモノの価値が違うといわれると思いますが、
何処かの会社の車の欠陥から何人もの死者を出した事件がありました。
エレベーターで死んだ人間もいます。
しかし、それらの会社の責任追及は極めて軽微です。
一方、医者がひとたび何か不幸な事態に直面すると、
極悪人・犯罪者にされます。
マスコミが寄って集ってその医者の個人攻撃をはじめます。
それを、その視聴者は面白がって眺める。
否、一般国民である視聴者が面白がるから、
マスコミは視聴率・購買部数を上げるために、医者を個人攻撃する。
その構図が今の日本にはシッカリと根付いてしまっているように思います。
その結果、奈良県の一部では産科医がいなくなったそうです。
その地域では今後お産ができなくなるようです。
いまさら署名活動などをしているようですが、
時すでに遅し、です。
日本中で安心してお産ができる地域は今後相当に限られてくると思います。
自業自得でしょう。
ご自身の生活に不自由を感じるようになり、
初めてその重要性に気が付く。
遅すぎます。
今のままの社会風潮が続けば、
日本の医療は本当に崩壊します。
少なくとも、患者さんが望むような治療を行う病院は消滅します。
面白いブログを見つけました。
「独断による医療解説」と題された、
とある開業医が書かれているものです。
けっして、独断ではないと思います。
多くの医者の気持ちを代弁していると思います。
http://blog.livedoor.jp/iryokaisetsu/
是非ご覧ください。(私はまだ、はじめの方しか読んでいませんが)
一方、以下のような内容の直接のメールを頂きました。
現在の母の主治医に話しましたところ、C○○○はP○癌には未承認であるため、病院側としては倫理委員会を開き、今後すべての責任を別の薬剤を個人輸入で使っている先生に負っていただけるのであれば、言われるような治療をしていきますという。もう一方の医師からは、母の連名の捺印をおす書面を見せられました。
G○○が効かなくなった、この患者さんのP○癌に対してC○○○は当然の選択肢の一つですが、
日本では承認されていない(保険の適応が無い)がために、
効果が期待できても、それは簡単には使ってはもらえない。
患者さんの同意を示す書面に捺印をしなければならない。
その患者さんは、C○○○を使わなければ間違いなく1~2ヶ月以内に目を瞑ることになることは分かっています。
この質問のメールをお送りいただいたご家族も、
同意書に署名捺印することに
ちょっとビックリされているように感じられましたが、
現在の日本の医者が置かれている、訴訟社会の日本では当たり前のことです。
それを、少しでも躊躇するような患者さんやご家族では、
ご自身の望む治療を受けることは不可能でしょう。
すべての治療は、患者さんの自己責任のうえに成り立っていることを
医者に示さなければ、
「医者にとって安全な治療」しか受けることはできません。
抗癌剤治療も場合によっては、
死に至る副作用もあります。
多くの場合それは予見不能です。
その時、犯罪者にされてしまうのであれば、医者は逃げます。
先日も、「心臓外科医の技能が未熟であるが故に患者は死亡した」
との訴訟が起こされましたが、
「抗癌剤治療の経験が不足していることが副作用発生の原因だ」
という訴訟もそのうち起こることだと思います。
標準的抗癌剤治療ですら、
都心部の医者が密集している地域でしか受けることができなくなると思います。
ところで、私の車は4ヶ月前に20万円以上かけて修理したところが
再びおかしくなってきました。
修理屋に持っていけば、また、何万円か取られて修理することになると思います。
それでも、こちらは文句も言えず、
「車が古いのが悪い」のです。
あるいは「乗り方が荒っぽい」のです。
同意書はありませんが、すべて自己責任です。
医療行為だけは何故、自己責任が無いのでしょうか。
何故、同意書まで取らなければ治療ができないのでしょうか。
飲み屋のオネエチャンが、
グラスを倒して、スーツを台無しにしても責任追及はされません。
医者が、何例かに一例は当然の起こる偶発事故に遭うと、
悪くすれば犯罪者に仕立て上げられます。
勿論、結果の重大さの相違はありますが、
それならば、極めて重要なモノを扱っている医者の待遇は
大幅に改善されなければなりません。
現在では逆に待遇は悪くなる一方です。
私が医者になった20数年前より
医者の待遇悪くなっています。
物価は上がっているのに・・・・
これからもお忙しいでしょうが私達患者に役に立つ最新情報を是非沢山発信して下さい!
それから医師からみて患者に不足してる部分がありましたら忌憚なくおっしゃって下さい!
そのアドバイスは私達に絶対身になり役にたつと思います。楽しみにしておりますね。
「医師からみて患者に不足してる部分」は、
「患者さんが自己責任を負う態度」です。
それと、医療裁判の判決を見ていると気になるのですが、
必ずといっていいほど「説明不足」が指摘されます。
まったく何も勉強していない患者さんに説明をすることが如何に大変なことか、
その点を、理解していただくことは極めて重要です。
これだけ「説明不足」が指摘されると、
説明しても分からない患者さんや、
説明に手間取る患者さんへの医療は、
医者にとって安全な方向への徹底的な手抜き医療になると思います。
以上 文責 梅澤 充