昨日(3月21日)は、健康食品について私の考え、患者さんの誤解を書きました。
実は、一昨日、健康食品について(?)、警察から事情聴取を受けましたので、
本日は、そのことについて書きたいと思います。
「武蔵野市に在る、私が席を置いたことのあるインチキ免疫治療クリニックの
ことについて話を聞かせて欲しい」と、
一昨日、武蔵野警察から連絡があり、行ってきました。
そのクリニックは、私が診ていたある患者さんから、
詐欺罪での刑事告訴を受けているクリニックです。
そのクリニックの開設者である某大学元教授により
捏造された、完全に虚偽の、まったく存在しない
そのクリニックの健康食品による免疫治療の治療効果を、
インターネット、書籍、患者説明会などで公表し、
患者勧誘用の宣伝に使っていた事実などを、証拠を添えて説明してきました。
実際には算出していない奏効率を
「某元教授の免疫治療では、抗癌剤治療よりも高い奏効率を誇り、
その上、抗癌剤治療のような副作用はない」と完全に虚偽の宣伝をしています。
その免疫治療クリニックでは、
奏効率の算出に必要な画像診断を参考にしていませんから、
奏効率を出すことすら不可能なのですが、
その免疫治療単独での実際の奏効率は、恐らく1%以下であろうと思われます。
それを、某元大学教授は、著書により大きく違うのですが、
奏効率36%だとか40%以上だとか出鱈目な宣伝を繰り広げていました。
CR すなわち一時的にせよ完全にガンが消失する確率は11%とも謳っていました。
これは、「その免疫治療というクジを買うと、1000本のうち360本の当たりが出る。そのうち110本はガンが見えなくなるという大当たりです。」
と患者さんを騙して、毎月30万円でそのクジを買わせておいて、
「実は1000本のクジの箱の中には、
当たりクジはせいぜい2〜3本しか用意されていない。」
という、完全に詐欺の構図だと思います。
完全な誇大広告です。
しかし、患者さん、ご遺族はクジの箱の中身を知りませんから、
はずれクジしか入っていなかったことは知りませんから、
「それは、あなたの運が悪かっただけです。」
と言われれば、それまでです。
先に行なわれた民事裁判で、
某元大学教授は奏効率が捏造であることを裁判所で自白し、
現在は奏効率という言葉こそ使っていませんが、
まったく誰も理解できないよう訳の判らない治療効果判定を行い、
ホームページ上で、その免疫治療に多大な治療効果があるかのような
患者勧誘用の宣伝を展開しています。
このようなほとんど詐欺行為と思われる実態をこと細かに解説しました。
さらに、ここでは書けない、私が見た他の犯罪行為についても喋ってきました。
また、その某元教授は、自分の論文にまで、捏造したデータを載せ、
彼の免疫治療に効果があるかのような虚偽の発表をしていました。
そのインチキ免疫治療クリニックは、性懲りも無く再び、
患者説明会と称して、「患者勧誘集会」を企てています。
10000人以上の患者さんを治療してきたと言っている中で、
確かに存在する数人の効果の見られた患者さんを演壇に立たせて、
(抗癌剤治療の効果かもしれませんが・・・・)
普通の統計確率どおりに亡くなられた患者さんについては一切触れないという、
古典的な詐欺師の常套手段を使い、
ガン患者さんの、藁をも掴みたい患者心理を巧みにクスグってきます。
もし騙されて、そのクリニックの門をくぐってしまうと、
法外な治療費(?)を要求されます。
患者さんは絶対に騙されないで下さい。
その免疫治療クリニックの治療費用は毎月約30万円です。
1年続けると360万円。
3年で1000万円を超えます。
万一、その免疫治療に効果があったとしても、ガンが治ることはありません。
現状維持が最大の治療効果です。
ほとんどありませんが、万一その治療が有効であった場合、
一生涯、その毎月の負担が続きます。
その値段が、安いと思う患者さんには、
そこでの治療はけっして悪くはないと思います。
ほとんど無治療と同等であり、標準的抗癌剤治療のように
害はありませんし、
数百人から千人に一人くらいは、その免疫治療で治療効果が認められることは事実ですから・・・・
しかし、健康保険の範囲で可能な抗癌剤治療の方が、
お金もかからず、遥かに、長生きできると思います。
3月2日の「患者さんの誤解」で書いた、
もし、3年間このインチキ免疫治療を受けることにより
ガンが本当に治った患者さんが仮に100人に一人存在すると仮定すると、
(実際には1000人に一人二人というレベルあるいはそれ以下と思われますが・・・)
3年間100人で、治療費用総額は
1000万円 X 100人 = 10億円です。(1000人なら100億円)
10億円(実際にはその10倍程度の100億円)をかけて一人の命が救われる。
救われるといっても、もしその患者さんが50歳の男性であったなら、
救われた後の平均余命は30年程度です。
10億円〜100億円を費やして30年・・・
これが、正しい治療であるか否か、
現実社会だけを見つめ、
敢えて、個々の患者さん、ご家族の気持ちを無視して考えると、
けっして正しい治療だとは思えません。
それほどの治療費用を消費していったら、その国は滅びるでしょう。
しかし、その理不尽すぎる高額な治療でも、
個々の患者さん、ご家族の気持ち・心情はそうではありません。
その、患者さん、ご家族の心情につけ込んでくるのが
巷に蔓延るインチキ免疫治療クリニックです。
一歩下がって、常識的に冷静に判断したなら、
とても受け入れることができないような法外な治療費用に対して、
極めて稀なイイ経過を辿った患者さんだけを提示して、
それだけを誇張して、患者さんの目の前にぶら下げて、
お客さんになる患者さんを誘います。
夜の繁華街の客引きみたいなものです。
マァ、その手口は、エビデンスという一見美味しそうな餌をぶら下げて、
標準的抗癌剤治療に引っ張り込む腫瘍内科医と共通するところもありますが・・・・
冷静に考えて、治療方法を決定して下さい。
安易に、免疫治療などに踏み込まないで下さい。
そのクリニックに踏み込んでもらうのは、警察だけで十分です。
刑事告訴を受けているその免疫治療クリニックほど、
悪質なところは存在しないと思いたいですが、
巷の、治療効果を発表しているクリニックのデータも、
アタマから信用するのは大変危険です。
実際には1000人に治療を行い、
他の治療を併用していようがいまいが10人に治療効果が見られたような場合、
効果の見られなかった990人の患者さんについて、
この患者さんははじめから状態が悪かった、とか、
真面目に治療しなかった、とか
抗癌剤治療をしている、とか、
さまざまな理由を付けて除外していきます。
すると、50人の患者さんにその治療を行い、10人に効果があった。
すなわち「20%の確率で有効である。」
というデータが公表されることになります。
本来「1%の効果」というところが、「20%の確率で有効である。」ということになります。
この程度の、データ操作は簡単にできます。
しかもこれは、某大学元教授が行っていた捏造でありません。
冷静沈着に、経済的なことも十分に考え、
治療法を決定して下さい。
以上 文責 梅澤 充
実は、一昨日、健康食品について(?)、警察から事情聴取を受けましたので、
本日は、そのことについて書きたいと思います。
「武蔵野市に在る、私が席を置いたことのあるインチキ免疫治療クリニックの
ことについて話を聞かせて欲しい」と、
一昨日、武蔵野警察から連絡があり、行ってきました。
そのクリニックは、私が診ていたある患者さんから、
詐欺罪での刑事告訴を受けているクリニックです。
そのクリニックの開設者である某大学元教授により
捏造された、完全に虚偽の、まったく存在しない
そのクリニックの健康食品による免疫治療の治療効果を、
インターネット、書籍、患者説明会などで公表し、
患者勧誘用の宣伝に使っていた事実などを、証拠を添えて説明してきました。
実際には算出していない奏効率を
「某元教授の免疫治療では、抗癌剤治療よりも高い奏効率を誇り、
その上、抗癌剤治療のような副作用はない」と完全に虚偽の宣伝をしています。
その免疫治療クリニックでは、
奏効率の算出に必要な画像診断を参考にしていませんから、
奏効率を出すことすら不可能なのですが、
その免疫治療単独での実際の奏効率は、恐らく1%以下であろうと思われます。
それを、某元大学教授は、著書により大きく違うのですが、
奏効率36%だとか40%以上だとか出鱈目な宣伝を繰り広げていました。
CR すなわち一時的にせよ完全にガンが消失する確率は11%とも謳っていました。
これは、「その免疫治療というクジを買うと、1000本のうち360本の当たりが出る。そのうち110本はガンが見えなくなるという大当たりです。」
と患者さんを騙して、毎月30万円でそのクジを買わせておいて、
「実は1000本のクジの箱の中には、
当たりクジはせいぜい2〜3本しか用意されていない。」
という、完全に詐欺の構図だと思います。
完全な誇大広告です。
しかし、患者さん、ご遺族はクジの箱の中身を知りませんから、
はずれクジしか入っていなかったことは知りませんから、
「それは、あなたの運が悪かっただけです。」
と言われれば、それまでです。
先に行なわれた民事裁判で、
某元大学教授は奏効率が捏造であることを裁判所で自白し、
現在は奏効率という言葉こそ使っていませんが、
まったく誰も理解できないよう訳の判らない治療効果判定を行い、
ホームページ上で、その免疫治療に多大な治療効果があるかのような
患者勧誘用の宣伝を展開しています。
このようなほとんど詐欺行為と思われる実態をこと細かに解説しました。
さらに、ここでは書けない、私が見た他の犯罪行為についても喋ってきました。
また、その某元教授は、自分の論文にまで、捏造したデータを載せ、
彼の免疫治療に効果があるかのような虚偽の発表をしていました。
そのインチキ免疫治療クリニックは、性懲りも無く再び、
患者説明会と称して、「患者勧誘集会」を企てています。
10000人以上の患者さんを治療してきたと言っている中で、
確かに存在する数人の効果の見られた患者さんを演壇に立たせて、
(抗癌剤治療の効果かもしれませんが・・・・)
普通の統計確率どおりに亡くなられた患者さんについては一切触れないという、
古典的な詐欺師の常套手段を使い、
ガン患者さんの、藁をも掴みたい患者心理を巧みにクスグってきます。
もし騙されて、そのクリニックの門をくぐってしまうと、
法外な治療費(?)を要求されます。
患者さんは絶対に騙されないで下さい。
その免疫治療クリニックの治療費用は毎月約30万円です。
1年続けると360万円。
3年で1000万円を超えます。
万一、その免疫治療に効果があったとしても、ガンが治ることはありません。
現状維持が最大の治療効果です。
ほとんどありませんが、万一その治療が有効であった場合、
一生涯、その毎月の負担が続きます。
その値段が、安いと思う患者さんには、
そこでの治療はけっして悪くはないと思います。
ほとんど無治療と同等であり、標準的抗癌剤治療のように
害はありませんし、
数百人から千人に一人くらいは、その免疫治療で治療効果が認められることは事実ですから・・・・
しかし、健康保険の範囲で可能な抗癌剤治療の方が、
お金もかからず、遥かに、長生きできると思います。
3月2日の「患者さんの誤解」で書いた、
「お金と命どちらが大切か?」
「借金してまでの延命が必要か否か?」
この難問に明確に答えられる方がおられましたならば、
是非教えて頂きたいと思います。
もし、3年間このインチキ免疫治療を受けることにより
ガンが本当に治った患者さんが仮に100人に一人存在すると仮定すると、
(実際には1000人に一人二人というレベルあるいはそれ以下と思われますが・・・)
3年間100人で、治療費用総額は
1000万円 X 100人 = 10億円です。(1000人なら100億円)
10億円(実際にはその10倍程度の100億円)をかけて一人の命が救われる。
救われるといっても、もしその患者さんが50歳の男性であったなら、
救われた後の平均余命は30年程度です。
10億円〜100億円を費やして30年・・・
これが、正しい治療であるか否か、
現実社会だけを見つめ、
敢えて、個々の患者さん、ご家族の気持ちを無視して考えると、
けっして正しい治療だとは思えません。
それほどの治療費用を消費していったら、その国は滅びるでしょう。
しかし、その理不尽すぎる高額な治療でも、
個々の患者さん、ご家族の気持ち・心情はそうではありません。
その、患者さん、ご家族の心情につけ込んでくるのが
巷に蔓延るインチキ免疫治療クリニックです。
一歩下がって、常識的に冷静に判断したなら、
とても受け入れることができないような法外な治療費用に対して、
極めて稀なイイ経過を辿った患者さんだけを提示して、
それだけを誇張して、患者さんの目の前にぶら下げて、
お客さんになる患者さんを誘います。
夜の繁華街の客引きみたいなものです。
マァ、その手口は、エビデンスという一見美味しそうな餌をぶら下げて、
標準的抗癌剤治療に引っ張り込む腫瘍内科医と共通するところもありますが・・・・
冷静に考えて、治療方法を決定して下さい。
安易に、免疫治療などに踏み込まないで下さい。
そのクリニックに踏み込んでもらうのは、警察だけで十分です。
刑事告訴を受けているその免疫治療クリニックほど、
悪質なところは存在しないと思いたいですが、
巷の、治療効果を発表しているクリニックのデータも、
アタマから信用するのは大変危険です。
実際には1000人に治療を行い、
他の治療を併用していようがいまいが10人に治療効果が見られたような場合、
効果の見られなかった990人の患者さんについて、
この患者さんははじめから状態が悪かった、とか、
真面目に治療しなかった、とか
抗癌剤治療をしている、とか、
さまざまな理由を付けて除外していきます。
すると、50人の患者さんにその治療を行い、10人に効果があった。
すなわち「20%の確率で有効である。」
というデータが公表されることになります。
本来「1%の効果」というところが、「20%の確率で有効である。」ということになります。
この程度の、データ操作は簡単にできます。
しかもこれは、某大学元教授が行っていた捏造でありません。
冷静沈着に、経済的なことも十分に考え、
治療法を決定して下さい。
以上 文責 梅澤 充



