ガンの治療を進めていくと、
はじめのうちは健康保険の範囲内で治療が収まっても、
治療が進んでくると、
一般的に、その範囲だけでは間に合わなくなります。
私が診ている患者さんの9割までが、
腫瘍マーカーの頻回の検査以外は、
健康保険の範囲内で収まっています。(収めています)
しかし、1割程度の患者さんでは、
いわゆる保険外の治療も必要になってきます。
というより、
保険外でなければ使えるクスリが無くなっている状態です。
健康保険内の9割の患者さんでも
より良い治療を考えたなら
保険外のクスリも使いたいところですが、
健康保険で賄えるのであれば、
わざわざそれを使うことは、
患者さんからのリクエストが無い限りしていません。
より良い治療のための保険外は、あまり深刻に考えることはないのですが、絶対に必要な状態での保険外治療については、しばしば、辛い思いをします。時代劇などで、
ボロボロのせんべい布団に寝かされた患者さんが、
「お金が無いから薬が買えない」という光景を昔、テレビなどで見た記憶があります。
それと、同じことが現代でも起こっています、
否、もっと酷い残酷な事態になっています。
何故ならば、
昔の高価なクスリは、
値段が高いだけで、
本当に効果があるのか否か、
かなり怪しいところがありますが、
現在の高価なクスリは、
健康保険では認められていなくても、
ハッキリと長生きできるというデータが出ているのです。
しかも、多くの分子標的薬などでは、
事前に効くか否かの判定もできます。
現在、私のところでは、
健康保険の通らない分子標的薬を、
何種類も使っていますが、
どれをとっても極めて高価です。
それを、アッサリと
「いくらでもいいです」と、言ってのける患者さんもいれば、
そのクスリの存在を知らせることさえ憚られる患者さんもいます。
無理そうな患者さんには、
私から教えることはしません。
しかし、この点も日頃悩むところです。
私の個人的な判断で、
患者さんの経済状況を勝手に考えて、
長生きできるチャンスを奪ってよいものでしょうか。
しかし、すべての患者さんにその高価なクスリを提案して、
もし、経済的にそのクスリを使うことが不可能であった場合、
その患者さん・ご家族の落胆は、
察するに余りあります。しかし、それを考えて患者さん、ご家族にそのクスリを提案することなく、
最悪の結果に終わった後に、
保険外の高価なクスリがあったことを知り、
「そんな薬があるのなら、使いたかった」と、残されたご家族から言われたこともあります。
どうすれば良いのでしょうか。
今も、何組かのご家族が、
「使うべきか使わざるべきか」悩んでおられれます。
ご家族は「使った方が良い」と言い、
ご本人は、「そんなに高価なクスリは使いたくない」と言い、
意見がまとまりません。
本当に難しく、そしてせつない問題です。
資本主義社会ですから、
貧富の差があるのは当然です。
そして、その差は、運の差ばかりではありません。
努力した人間が他の人より、いい思いをすることは当然だと思いますが、
それが、露骨に命の差になっている現実を見ると、
とても複雑な思いです。
しかし、日本でもし、
すべてのガン患者さんが
最低限度の標準的抗癌剤治療ではなく、
平等に最高の治療を受けることができる環境を作ろうとしたら、
消費税は30%くらいでしょうか・・・・・
以上 文責 梅澤 充
名前を変えたトンデモさんから、
いまだに執拗にコメントが届いています。
当ブログを打ち切りにしようとも考えましたが、
今止めるのは中途半端だし、
また、継続を希望してくださる読者もおられますので、
続けることにしました。
しかし、トンデモさんからのコメントは目障りです。
「止めて下さい」と言っても、止めてくれる方ではありません。
そこで、ある読者(現患者さん)からのアドバイスに従い、
トンデモさんについて記述した部分をこのブログから削除します。
本日の記事は後でアップします。
以上 文責 梅澤 充
トンデモ騒動は早く治まってもらいたいとおもいます。
ところで、我が家の地域の区報に、
「ノラ猫の寿命は、3年ほどしかない、
飼い猫は10年も生きるのだから、
猫を捨てることや、
屋外で猫を飼うのは止めましょう。」なる啓蒙(お願い?)の文章が出ていました。
調べてみると飼い猫は15年ほど生きるそうですから、
野良チャンは相当に厳しい環境におかれているのでしょう。
私は、恵まれた環境で、すました顔をしている飼い猫よりも、
ノラ猫のほうが好きです。
しかし、そこらへんをたくましく、
そして自由に飛び回っている、
お気楽そうなノラ猫にも
厳しい試練があるのだなぁ。
などとくだらないことを考えました。
しかし、この話おかしいと思いませんか。
どうやってノラ猫の平均寿命を調べたのでしょうか。
疑問を持ちました。
死んでいるノラ猫を探し出し、
(そもそもその死骸がノラ猫か飼い猫のものかも不明です)
解剖をして年齢を推測することはできると思いますが、
それで平均寿命が算出できるとも思えません。
また、そんな暇なことをしている人間がいるのでしょうか。
どこかのお役人さんでしょうか。
そもそも野生動物は、
我が身に死が迫り、
全身が衰弱してくると、
他の動物の攻撃から身を守るために
気付かれないところに姿を隠します。
死骸を探すのは一般的には大変なことです。
それに死骸が見つかったならすぐに焼却処分だと思います。
疑問に思ったことはすぐに解決しないと気が済まない性分ですので、
その区報の発行元に電話で
「如何にしてノラ猫の寿命を知りえたのか」について聞きました。
すると、部署はハッキリとは覚えていないのですが、
「東京都衛生局(?)○○課から聞いたことですので・・・・」
とのお答えで、
その部署の電話番号を教えていただいたので、
そこに電話をしてみると、
「一般的にそのように言われていますので・・・・」その出典を聞くと、
「・・・・」不明でした。
ノラ猫の寿命などドウでもいいことですが、
何十万人もの人間に対して、区が発行する文書でも、
信憑性はその程度のものです。
現在、氾濫するガン情報も同程度あるいは
それ以下と考えなければなりません。
代替療法でよく見かけますが、
一見もっともな理論を並べて、
いかにも自分の治療方法は正しい、と
「客としての患者さん」を誘致している“宣伝”が氾濫しています。しかし、その理論というのは、
その“作者”が独自に作り上げた説であり、
まったく信憑性のないものも多数見かけます。
特に免疫関係に目立ちます。「ア○リ○スはガンに効く」これもある意味
「一般的そのように言われています」です。
騙されないでください。また、
「エビデンスがあるから、この治療は正しい」これは、標準的抗癌剤治療を行うときの殺し文句ですが、
そのエビデンスの内容をシッカリ把握して、
その治療を受けいる患者さんはどのくらいおられるのでしょうか。
私は、あまり見たことがありません。
その“殺し文句”に本当に殺されてしまう患者さんがほとんどのように感じます。勿論、そのエビデンスどおりの、
辛くても長生きを勝ち取っている患者さんもいます。
ご自身の目で、
情報の信憑性、その本当の意味を知ってから、
行動を起こしてください。
このブログも同様です。
このブログを書き始めた最初に書いたとおり、
先ず、第一にウソを書かないことを信条にしています。
私が、書いていることは、
一応は自分なりに裏は取ってある理論か、
あるいは目の前で現実に起こった事象です。
現実の事象については、
ウソは一切書いていませんので信じていただいてかまいませんが、
時々書く私の考える理屈については、
それを鵜呑みにはしないでください。
他の似非理論と同様に、
良くご自身で咀嚼してから、
吸収するようにしてください。また、このブログのコメントでも、
ありがたいご指導を時々いただきますが、
もっともらしく書かれていると、
信用してしまう方も多いと思いますが、
コメントを寄せてくださった方の
まったく根拠の無い、
個人的な見解である場合も少なくありません。
コメントについては患者さんに明らかに迷惑をかける場合以外は、
放置してありますので、
ご注意ください。
トンデモ騒動の早期収集を期待します。
時々見られる、
患者さん同士のホノボノとした交流の場になってもらえるのなら、
いくらでもコメントをご利用ください。
しかし、今はそうではありませんね。
患者さんの免疫力を下げます。
長引く場合には、
ブログの閉鎖か、
コメント欄の閉鎖(できるのかな?)を考えます。
以上 文責 梅澤 充
ある患者さんのご家族が、
昨日セカンドオピニオンに来られました。
再発ガンの治療中の患者さんです。
現在、有名な病院に入院されていますが、
ここ数日ほど食事がまったく取れないような状況です。
体重も激減しているようです。
しかし、持参された資料からは、
ガンは全身アチコチにポツポツと散らばっていますが
その大きさも進展具合も大したことはなく、
命を脅かすような状況ではありません。消化器にも異常は無さそうです。
勿論、全身に対しての抗癌剤治療は必要ですが、
今すぐそれを行わなければならないという状況ではありません。
食事がまったく取れないのは、
頭頚部に対する放射線治療の影響で、
重篤な口内炎を併発したためのようです。
水の摂取もままならないような状況です。
放射線による開口障害もあるのかも知れません。
口内炎、開口障害とはいえ、
経口摂取がまったくできないのであれば、
人間生きていくことはできません。
飢餓死してしまいます。
現在、入院して点滴だけを行っているそうです。
普通の腕から入れる点滴だけです。
主治医はそれ以上の積極的なことを行おうとはしていないようです。いろいろと経過を聞いていくと、
一度、現在の主治医が勧める抗癌剤治療を拒否した経緯がありました。主治医の意見を聞かずに、
患者さん独自に探してきた治療法に賭け、
そちらで治療を行い良好な経過を辿ったようです。
しかし今回、経口食事摂取不良が原因の低栄養と思われる状態になり
入院することになりました。
主治医からは、
「私の言うとおりにしないからこうなるのだ」というようなことを言外に言われたそうです。
あってはならないことですが、
「私に従わないからこうなる」と決め付けてしまうと、
もう何も治療はしない。
という恐ろしい事態も発生してくる可能性もあります。そして、無治療にする前に、
ご家族が主治医に呼び出され、
「もはや治療方法はありません」との宣告がなされます。
その宣告が出されてしまったならば、
その病院では、
ガンに対して積極的な治療は何も行われません。
今回のご相談の患者さんの場合には、
現在積極的なガン治療は必要ありません。
ガンが直ちに命を脅かす状況ではありません。
現在の最優先課題は、
「飢餓死を如何に避けるか」ということです。
そのためには、
高カロリー点滴をしていくしかありません。
胃瘻を造ることも一つの作戦ですが、
重篤な口内炎と口が思うとおりに開かない状況では、
それは難しくなります。
緊急避難的に中心静脈カテーテルというのを挿入して、
そこから高カロリーの点滴を行うのが一番簡単で確実です。
腕の点滴では高カロリーは入れられません。
10月8日の「ガン治療拠点病院の正体」でも書いたとおり、
標準的抗癌剤治療はほとんどの場合、
PS. がゼロまたは1の患者さんにしか行われません。
全身状態の悪化により、
標準的抗癌剤治療の適応から外れると、
緩和ケアだけを勧められます。
しかし、それを、
「治療法が無い」宣告を行った病院で行う場合には、
極めて不十分なケアであることも少なくありません。治療方法が無い、と宣告した手前、
その後あまり長生きされても困る、という心理が働いているように感じるのは、
下衆の勘ぐりでしょうか。
ご相談の患者さんの場合、
主治医の治療方針に背いての結果ですから、
それだけで「もはや治療方法は無い」
「緩和ケアをしてください」
となる可能性は十分に考えられます。
もし十分な栄養補給を伴う緩和ケアであれば、
その患者さんは、
それにより全身状態の改善を図った後、
抗癌剤治療により延命の可能性は十分にあります。
しかし、「もはや治療法はありません」の宣告後、
カロリーの低い点滴だけをされたら、
飢餓死を待つだけです。
勝手な敗北宣言が出る前に、ご本人あるいはご家族から、
主治医に直接、
「具体的なお願い」をしなければなりません。
宣告が下されてからでは、
「もう治療方法は無い」と言った手前、
面子もあり医者は何もしなくなります。勿論、病院を変わればよいのですが、
せっかく入院しているのに、
そこを利用しないのは勿体ない話です。
医者を動かすには、
ものを言うタイミングもとても重要です。以上 文責 梅澤 充
本日の記事は一部削除しました。
私は、ある痛み止め薬を多くの患者さんに処方しています。
ご存知、COX2の阻害効果を期待してのことです。
当然エビデンスはありませんが、
ガン細胞の増殖を少しでも抑制できたら、
と期待して処方しています。
当然そのときには、
「これは痛み止めではありませんよ、
ガン細胞の増殖抑制を期待して飲んでもらうのですから、
痛くなくても飲んでくださいね」と必ず念を押してから処方します。
以前はセレブレックスという薬を輸入して使っていた時期もあるのですが、
(今は日本でも解禁されています)
輸入ですからコストが高くつくことと、
アレルギー反応を示す患者さんが何人か出たので、
それ以来は日本で許可されている消炎鎮痛剤のなかで、
COX2の比率が一番高い薬を使っています。
副作用の出る患者さんもいますので、
そのときには中止するか、
別の薬に変えます。
しかし、
「あの薬は、痛いところが無いから飲んでいません、今日は要りません」と堂々と言ってくれる患者さんもいます。
ガッカリします。
多くのガンの患者さんに
シメチジンと言う免疫活性を高める胃の薬も処方しています。
ガスターテンのお兄さんであるH2ブロッカーです。
また、抗ガストリンという作用により、
大腸ガンの進展を遅らせてくれる可能性のある作用を持つ、
プログロマイドという、やはり胃薬も、
多くの直腸・大腸ガンの患者さんに処方しています。
それも当然、
「○○さんの胃が悪いと思って出すのではありませんよ、
免疫活性を高めるために、
(大腸ガンの増殖を少しでも抑える可能性を期待して)
出しますので、必ず飲んでくださいね」と念を押して処方します。
しかし
「胃の調子は良いので飲んでいません」とこられます。
本当にガッカリします。
院外薬局の薬の説明書には、
健康保険で決められた効能・効果しか書けませんが、
先の鎮痛剤でも、胃薬でも、
私の勤務病院の近くの院外薬局では、
私の治療内容を分かっている薬剤師がわざわざ、
「梅澤先生の処方なので、他の意味で出されていると思います」と、口頭でダメ押しをしてくれています。
それを
「痛くないから、胃の調子は良いから」と言われると、
ガッカリすると同時に、
「この患者さんは私のことを信用してくれてはいない」と判断します。
医者と喧嘩をすることを考える前に、
信用できる医者だと思ったら、
その医者の言うことをシッカリ聞いてください。
治療内容を十分に理解してください。
そして、少しでも疑問に思ったら、
次回の来院時にでも、
その質問事項をメモにして持参され聞いてください。
これは、私に限ったことではありません。
すべての患者さんの主治医に対して、
分からない、理解できないことは、
そのままにしないでください。
患者さんも医者もお互いにストレスが溜まります。
以上 文責 梅澤 充
町田胃腸病院で、
切除不能のガンに対して治療をしている患者さんがいます。
昨年、手術をしましたが、
ガンの周辺への進展が術前の予想より遥かに高度で切除不能でした。
手が付けられずにそのままお腹を閉じた患者さんです。
町田胃腸病院の手術の名人でもダメでした。
ちょうど1年前です。
患者さんには、
手術の内容をありのままに説明しています。
私が現在診ている患者さんの多くは、
このブログなり、
拙著「間違いだらけの抗癌剤治療」などをご覧になり、
あるいは口コミで、
標準的ではない抗癌剤治療を受けたいと考えて来られています。その患者さんは、
たまたま町田胃腸病院で手術をしたので、
自動的に私が診ることになりました。
その患者さん曰く
「私は手術をして、もう間も無く1年になりますけど、
よく、私のように手術ができなかった場合、
何ヶ月でお終いとか、手術した後すぐに亡くなられたとか
聞きますけど、何で私はまだ元気なのですか?」・・・・・悲しいような、嬉しいような複雑な気持ちです。
「治療をしなかったなら手術後すぐにいなくなっているし、
もし、普通の抗癌剤治療をしていたら、
50%以上の確率で今頃もういないのですよ。
それも、抗癌剤治療の副作用でとても苦しんだ挙句です
○○さんは今も治療の副作用は無いでしょ」と言うと、
「治療はぜんぜん辛くないですけど、
普通は辛いのですか?
それで、すぐに死んじゃうんですか、
ナンか不思議ですね」「今ここに来ている患者さんは町田の方は少ない、
皆さん、普通の治療がイヤで、辛い思いをしないで、
長生きしたいから来ているのですよ」という、
「ハァ、そうなんですか」・・・・まったく、拍子抜けです。
日本では、ご本人は治療の真実は何も知らずに
標準的抗癌剤治療というレールに乗せられ
そのまま運ばれていく患者さんがほとんどです。
しかし、考えてみると、
その患者さんにとっても、
何も知らずに、
ただ、私が勝手に敷いたレールに乗っているだけです。
今の治療がその患者さんに最善の治療なのか否か不明です。
治療開始前には、
ずいぶん時間を割いて、
説明したつもりでした。
そして、是非、がんセンターに
セカンドオピニオンに行くようにも話したのですが・・・・
いろいろな患者さんがおられます。
・・・・・・・・・・
以下、削除しました。
以上 文責 梅澤 充
昨日の「その治療何時まで続けるの?」で、
大腸ガンに対するFOLFOXという
標準的抗癌剤治療が辛かった患者さんが、
「この治療は何時まで続ければ良いのですか?」と主治医に聞いところ、
「1年間はやらなければダメです」と言われた、
ということを書きました。
それは、あまりにも出鱈目で無責任な回答です。
その治療を1年間続けることができたとしても、
すべての患者さんに必ず訪れる、
「効かなくなる時」が来たときには、
「治療方法はありません」という宣告がされます。
その時期は1年間より短いのが普通です。
抗癌剤治療の拠点病院となっている都立病院での話でした。
本日、某県立がんセンターで、
同じく大腸ガン再発治療をしている患者さんが、
セカンドオピニオンに来られました。
その主治医はもっと悪質でした。名前も公表したいくらいです。
やはりFOLFOXという治療を勧められたときに、
その患者さんは、
「その治療をすると何人くらい治るのですか?」と主治医に聞いたそうです。
「治るのは、10人やって1人か2人程度です。」との素晴らしい、
世界中何処にも存在しない、
治療成績を発表されたそうです。
その医者が善意のカタマリだと仮定して解釈すると、
CR(完全寛解)、
すなわち、ガンが4週間の間見えなくなる患者さんの割合を
説明したのだと思います。
一度見えなくなっても、
ガンは、必ず再度増大を来たして、
患者さんを死に至らしめます。
しかし、素人の患者さんでは
「その治療を受ければ、
10人中一人か二人の割合でガンが治る」
「自分のガンも治るかも知れない」「辛くても治療を受けたほうがトク」と間違いなく致命的な勘違いをするはずです。
FOLFOX で再発大腸ガンが治ることはありません。私には、
その主治医が「真性の馬鹿」でなければ、
その患者さんの勘違いを期待したとしか思えません。
CRについては、
2006年1月10日の「抗癌剤治療は有効に効いても長生きできない!?」で書きました。ご存知でない方はご参照ください。
なんだか、胸が締め付けられる感じです。
癌に対しての問題意識はこちらの地域では
皆無です。癌の発生率は農薬を沢山使う
農家の叔父やおばがつぎつぎとかかり、
あっけなく、、、です。
75歳以下なら標準治療を。80台なら
『もう、打つ手はありません。』
といわれて、痛み止めだけです。
癌にかかった腎臓を摘出されている
場合もあります。とにかく、従順に
言うがままです。
というコメントをいただきましたが、
「10人中1人か2人は治る!」という、有り得ない数字を信じて、
辛い治療に耐えて亡くなられていくのですね。
本当にお気の毒だと思います。
ご自身の、ご家族の身を守り、
最適の治療を探し出してくれるのは、
知識だけです。国も、そのお抱え放送局も、
こぞって、治ることの無い、
そして辛い標準的抗癌剤治療へと誘います。
その治療の持つ真実をシッカリと見極めてください。
がんセンターと名が付くところでも、
平気で患者さんを欺く、
トンデモ医者は生息しているようです。
十分に注意してください。
以上 文責 梅澤 充
追記:不思議なことに相談のメールは、
一時にまとまってきます。
一日に1通とか2日に1通という平穏なときもあるのですが、
まとまるときには、1日に10通を超える日もあります。
その様な日が、2日も続くとパニックになります。
何通かは返信できても、
埋もれてしまうメールも少なくないと思います。
内容は書かれずに、
「○○日頃メールを出したけどまだ返信がない」
「○○ですが、相談のメールを出したのですが届いていますか」
という、メールをいただきますが、
お名前だけでは、
どのご相談だったのか、
覚えているほどアタマは良くありません。
申し訳ありませんが、
返信が無いときには、
再度、質問内容を、
はじめのメールをコピーされて
再送いただきますようお願いいたします。
また、はじめから読む気にならない、
あまりの長文はご遠慮ください。
あて先はmachidaclinic@r5.dion.ne.jp
です。
また、何回も書いているとおり、
匿名のメールには一切返信しておりません。
大腸ガンの再発治療について
セカンドオピニオンに来られた患者さんがいます。
都立の有名なガン拠点病院で治療を続けておられる
まだ若い患者さんです。
すでにFOLFIRIという標準的抗癌剤治療を行い、
それが効かなくなった患者さんです。
当然ながら次は、
大腸ガンにとって
最後の標準治療であるFOLFOXという治療が提案され、
それを開始しました。
一般に大腸ガンの再発では、
先ず、FOLFIRIから始めて無効になったらFOLFOX
逆に、FOLFOXから開始して無効になったらFOLFIRIを行い、
その二つのメニューが効かなくなったら、
患者さんがいくら元気でも、
「もはや治療方法はありません」なる、非情の宣告が下されます。
標準治療お決まりのコースです。
ベルトコンベアの終着点です。
その後はご存知ガン難民です。
その患者さんはFOLFOXが辛かったので、
「この治療は何時まで続ければ良いのですか?」と主治医に聞いところ、
「1年間はやらなければダメです」との答えをいただいたそうです。
何も知らない患者さんが
その答えを聞いたらどのように考えるでしょうか。
「1年間我慢すれば良いのか」と、誰でも考えるでしょう。
そしてその後は、
「それで治る」とノーテンキなことを考える患者さんはあまりいないかも知れませんが、
少なくとも、
「1年続ければ何らかの目処が立つ」
だから「辛くても我慢しよう」と考えるのではないでしょうか。
目処など立つのではなく、
辛い治療の後は、
そのまま無治療宣告がなされると知っていたら、
そんな治療は受けることなく、
別の治療を探りつつ、
ご自身に残された大切な時間を
有意義に過ごすことを考えるのではないでしょうか。
FOLFOXを辛い思いをしながら続けていると、
段々と全身状態は悪化していきます。
同時に、一時的にガンの縮小が見られるかも知れませんが、
いずれは、すべての患者さんで、
例外無く増大に転じてきます。
そうなると、
「緩和治療をしてください」となります。
大腸ガン再発治療に対して、
標準的抗癌剤治療を開始する時に
「平均20ヶ月です」と真っ正直に
大腸ガン治療のエビデンスを
患者さんに披露する医者も少なくありません。
それを聞いて逃げてきた患者さんを現在も何人も診ています。
その言い方が良いとは思いませんが、
少なくとも、
「1年間はやらなければダメです」よりはマシのような気がします。
嘘はありませんから・・・・
最大限医者の肩を持って考えれば、
「FOLFOXを1年くらいは継続したいな・・・・」
との願望から出た言葉だったのかも知れません。
もしそうであったとしても、
患者さんは完全に誤解します。
これが、インフォームドコンセントを盛んに提唱している
都立の病院での抗癌剤治療の実態です。
完全にだまし討ちの抗癌剤治療が
いまだに、東京でもまかり通っています。
ガンに対する患者さんの問題意識が薄い地方では、
どうなっているのでしょうか。
以上 文責 梅澤 充
昨日の「最高の贈り物」に対して
たくさんのコメントいただきました。
ありがとうございました。
私は、まだガンにはかかっていませんので(多分・・・・)
ガン患者さんの本当の気持ちなど分かりません。
しかし、他の患者さんが良い経過を辿っていることを知ると
そこから元気をもらえるようですね。
素晴らしい関係だと思います。
逆に、一緒に戦っている患者さんに
不幸な機転が訪れると、
本当に悲しまれます。
この感覚は健常な人間では、
けっして知ることのできない貴重なものだと思います。
また、コメントの中で、
命の重さについて、
様々な意見があるようですが、
お叱りを覚悟で言えば、
私は、命の重さはみな同じではないと思っています。緊急災害時の「トリアージ」という言葉があります。
多くの人命を奪うような災害時に
救命の順序を決めるための基準のようなものです。
限られた医療資源のなかで、
最大限に有効にそれを活用しようとするものです。
そのときには、残念ながら切り捨てられる患者さんもいます。その順位付けは、
ガン治療の現場でも当然存在すると思います。現在の、特に日本での医療資源は無限ではありません。
大きな制約があります。
現在、私が診ることができる患者さんも
飽和状態に近くなってきました。
現在でも、かなり私自身の時間を犠牲にしています。
それは、好きでやっていることであり、
自慢することではありませんが、
本当に飽和状態になってしまったときには、
すべての患者さんに一様に手抜きをするわけにはいきません。
診るべき患者さんに順番は存在していると思います。
「一人の命の重さには違いは無い」といわれます。
しかし、どちらを優先するかは言いませんが、
一人の患者さんだけしか診る時間がないのであれば、
80歳のお年寄りと、
40代の患者さんを同一にみるべきではないと思います。
するべきではないと考えます。
このことについては、
まだまだたくさん書きたいのですが時間がありません。
終わりにします。
本日はこれから入院患者さんを診て、
家に帰り、昨日の美酒を味わいたいと思います。
たくさんのコメントありがとうございました。
以上 文責 梅澤 充
本日は、本当に嬉しいことがありました。
ある患者さんが、
突然、お酒のビンとおぼしき包みを差し出されました。
何年も通ってきている患者さんであり、
今まで一度も頂き物など無かった患者さんですから、
何事かとビックリしたら、
「先生、ありがとうございました。
今日でちょうど10年になりました。」と言われました。
忘れていましたが、
ちょうど10年前の今日、
その患者さんの乳ガンの手術をしました。
そのころは私も、現役バリバリの外科医でした。
しかし、術前の予想を遥かに超えて、
14個取ったリンパ節のうち13個に転移が認められました。
再発予防のために
当時の標準的抗癌剤治療を行いましたが、
再発は必至と思われました。
その後外来でズット診てきて、
何回か再発を疑わせるような腫瘍マーカーの動きも観られました。
しかし、奇跡的に(?)
再発しないで今日まで来ました。
治療は今も継続中です。
どの患者さんもそうですが、
その患者さんは特に再発をして欲しくなかったのです。
それは、乳ガンの手術を行う数年前にご主人を胃ガンで失い、
小学生と中学生のお子さんが残されていたのです。
その子供たちを見て、
「このお母さんがいなくなったら・・・・」と考えると、絶対に再発して欲しくなかった。
「抗癌剤治療が辛い」と言ったときには、
「あなただけの命じゃないでしょ!
頑張りましょうよ。」
と、無理矢理、治療を遂行しました。
その患者さんが何故再発してこないのか、
今後再発をしてしまうのか、
もう再発することは無いのか、
まったく分かりません。
リンパ節に多数の転移があっても
そして、それに対して無治療でも、
再発をしない患者さんも当然存在します。
その患者さんも、
再発をしない患者さんだったのかも知れません。
あるいは現在も継続している抗癌剤治療のおかげで、
再発してこないのかも知れません。
あるいは、手術直後から、
あるサプリメントを飲まれているそうですので、
そのおかげかも分かりません。
そのサプリメントは一般的には高額なのですが、
その患者さんは特別に安価で購入できるそうなので、
経済的に無理が無ければ続けるように勧めました。
もし、その患者さんの身体の中に、
ガン細胞が潜んでいるとすれば、
それが姿を現してこない原因の一つは、
その患者さんの極めて明るい性格にもあるように思います。
手術直後、ご兄弟はことの深刻さに、
髪が真っ白になったそうですが、
それほど十分すぎるほど深刻な状態であっても、
ご本人は、それを笑い飛ばすような強さ、明るさを持った患者さんです。
この性格はガンに対して、
悪く働くことはありません。
それが、再発を抑えているのかも知れません。
しかし、理由はともかく、
10年間再発しないで、
中学生だった上の子は社会人に、
小学生だった末っ子は、
来年には、看護師の国家試験を受けるそうです。
無い知恵を振り絞って、
この10年間ナンとか再発させないようにと、
私なりに頑張ってきた甲斐があったような気がします。
本当に嬉しくなり、
不覚にも患者さんの前で涙が出てしまいました。
本日は町田でホテル泊まりですので、
明日、家で、
最高の美酒をいただきます。
次は「孫の顔」を目指して、
治療は続きます。
以上 文責 梅澤 充
昨日の「休眠療法と私の違い?」で、
「腫瘍の縮小なくして延命なし」という腫瘍内科医の呪文を、
高橋豊先生は科学的に看破されたことを書きました。
私は、高橋先生の実行されている休眠療法の詳細については知りませんので、
現在私の行っている治療との違いを明確に説明することはできません。
しかし高橋先生の
「現在の抗癌剤治療は下戸にも大酒のみにも
均一にボトルを一本飲め、といっているようなもの」
「最大耐用量ではダメ、最大持続量でなければいけない」などなどの
まったくもってもっともな言葉を目にすると、
基本的には、私と同じ考えの治療だと思います。
否、“高橋先生と同じ考えのもとで”
私は治療を実行しているのだと思います。
昨年、高橋先生の患者さん向けの御著書をお送りいただきましたが、
失礼ながら完全に全部は読んでおりません。
斜め読みしたところでは、
抗癌剤は最少量からはじめて、
副作用の程度によって、
個人個人の最適量を見つけだして、
治療を継続れておられるようですので、
それも、まったく同じスタンスだと思います。
基本的に、すべての患者さんが別人だという考えのもとでの治療です。2007年9月12日の「外科医と内科の考え方」で書きましたが、
外科医にとって、
すべてのガン患者さんは別人です。
目の前のたった一人しかいない患者さんに最適の治療を行うように、
研修医のときから叩き込まれます。
一方内科の先生は、
エビデンスという統計データに忠実に従い、
個々の患者さんを診るというより、 ガンという病気を、病人を、
エビデンスという一括りのマスで診る傾向が感じられます。高橋先生は外科医です。
不肖私も外科医です。
休眠療法と標準的抗癌剤治療の違いは、
外科医と内科医の違いにあるような気がします。
手術という武器で、
ガンを根治させるために、
ガン患者さんの身体を痛めつけてしまう外科医にとって、
治る可能性が極めて低くなってしまったガンの治療において、
それ以上身体を痛めつけることはしたくない
という発想が潜在しているものと思います。
事実、標準的抗癌剤治療では、
ハズレれば、患者さんは抗癌剤の副作用で寿命を縮めます。
それをしたくない、
どうせ治らないガンなのだから、
そのガンと可能な限り長い時間、
同居してもらおう。
という考えが基本的に存在するのだと思います。
「この療法がどのくらい医師の間で評価されているのでしょうか。」とのご質問ですが、
現在は、
「抗癌剤治療は腫瘍内科医が行うことが望ましい。」というお国の方針があります。
某放送局もそれを盛んに後押ししています。
当然、腫瘍内科医は、
エビデンス一辺倒であり、
標準的抗癌剤治療が至高の治療であるとお考えのようですので、
今後さらに忘れられた治療になることと思います。
それに、現在の「ナンでも訴訟」の社会風潮を見ると、
エビデンスに沿った治療をして、
エビデンスどおりに患者さんが亡くなってくれれば、
誰の責任にもなりませんから、
医者はエビデンスのまだ出ない、
標準的ではない抗癌剤治療は行わなくなると思います。
エビデンスの無い治療を行い、
不幸な結末に終わったときの責任問題を考えると、
それを行う医者は減る一方だと思います。
すべての患者さんに同一の量の抗癌剤を使う治療よりは、
個々の患者さんの身体とガンの動向に合わせて、
その量を決めて抗癌剤を使う治療では、
当然、後者の方が長生きしてくれるはずです。
勿論、副作用は比較になりません。
しかし、すべての患者さんで
治療内容が変わってしまうので、
それをエビデンス化していくのは
至難の技です。
当分、エビデンスとしては、
出てこないと思います。
以上 文責 梅澤 充
以下のようなウラのコメントをいただきました。
もしもご存知でしたら、金沢大学の高橋豊先生のがん休眠療法について
書いていただけませんか。
「癌サポート情報センター」のHPの各種がん>再発がんのところに
出ているのですが、この療法がどのくらい医師の間で評価されているのでしょうか。
ご存知でしたら教えてください。
高橋先生の最大の業績は、
抗癌剤治療において、
「腫瘍の縮小なくして延命なし」という大昔からズーット引きずってきた(いる)
標準的抗癌剤治療のバイブルのような、
呪縛を科学的に解き明かしたことです。
高橋先生の休眠療法について、
その実際の内容は詳しくは知りませんが、
先生の治療の方針は、
縮小を目指す治療ではなく、
延命を目指す治療を
しかも副作用を伴わないように実行するところにあると思います。
本日はそのことについて詳しく書こうと思ったのですが、
25人もの患者さんのメニュー作りで、
精一杯でした。
時間がありません。
明日続きを書きます。
以上 文責 梅澤 充
昨日の「すぐに流される日本人?」で、
ゴキブリに塩をかけられたナメクジような貧粗なボクサーを例に、
他人の、特にマスメディアの意見に流されないで、
ガン治療もご自身の信念のもとに決定して欲しい。と言う内容のことを書きましたが、
昨日は、
あるマスコミ関係者が、
取材に来ました。
以前、私のガン治療について、
患者向けガン雑誌の取材に来た方です。
今回は、医者の勤務実態について本を書きたいとのことでした。
医者の報酬は20年以上前から変わっていないこと、
また、私の現在の労働状況と
あまりにもそれに見合わない報酬などを聞いて
流石に驚いていましたが、
その出版を考えている本の目的は、
日本の医者の過酷な労働実態を
世間に知らせしめようというもののようです。
「ナニをいまさら!」という気がしますが、
やっとそれに目を向けてくれる人間がいるだけでもありがたいことです。
私の収入は世間一般と比較して、
けっして少ないとは思いません。
しかし、時間当たりの賃金を考えると、
あまりにも惨めになります・・・・
また、大学病院の医者が年収500万円で
働いている実態なども
明らかにして欲しいと思います。
また、この取材とはまったく別件で、
先日は、あるテレビ局の医療番組を担当しているディレクターからは、
「医療費不払いで困っている病院は知りませんか?」
「番組作りに協力してくれる病院はありますか?」と聞かれました。
そうでなくとも厳しい病院経営の中、
不払いでそれに追い討ちをかけられている病院はたくさんあります。
しかし、取材に協力してくれる病院は存在しないでしょう。
先日もある公立病院で、
「あの病院はタダで治療が受けられるらしい」との噂が立ち、
「不払い患者」が集まり、
深刻な問題になっているとの報道もありました。
何度も書いているとおり、
現在の日本の病院・医者は
本当に危機的な状況に置かれています。
現在の医療崩壊を推し進めているのは、
経営や収入の問題でだけではありません。
これまた何回も書いているとおりの、
医者へのバッシングも極めて大きな問題です。必ずしも思うとおりにはいかないのが医療ですが、
現在の社会風潮は、
「うまくいって当たり前」であり、
患者さん、ご家族の望まない結果に終わったときには
簡単に訴訟にまで発展します。
それを、マスコミがこぞって、
患者側の視点だけから見た
偏見に満ちた報道をし、
医者をいじめてきました。
それにより、
実際に辞めていった産婦人科医は数え切れないと思います。
小児科医、外科医の不足を大きく助長してきました。
その反省なのでしょうか、
今度はマスコミが医者擁護に回り、
これからは、
“お医者様”の時代が再び訪れるのでしょうか。
そんなことはないでしょうし、
期待もまったくしません。
しかし、現在の医療を、
マスコミの偏向報道に惑わされることなく、
ご自身の信念でシッカリ見つめることはとても重要だと思います。
望むと望まないにかかわらず、
すべての人間、
一度は医者の世話になります。
日本人の半分は一生涯のうちに必ずガンになります。
そのときには絶対に医者が必要になります。
ガン治療が必要になります。
すでにガンを患っている患者さんは勿論、
まだ、健康な方も、
ご自身に最適な治療を
ご自身の目で確かめて、
信念を持って選択してください。
手の平を返すのが得意なマスコミに流されないように、
というより、
マスコミは民意を反映して報道を創りあげます。
その民意がコロコロ変わるのですから
それは、仕方がないことだと思います。
しかし、一人一人が確固たる信念を持っていれば、
手の平返しの報道は無くなると思います。
シッカリとご自身の足元を見つめて、
最善の医療を獲得してください。
塩ナメクジから発展して、
偉そうなことを書いてしまいました。
ごめんなさい。
以上 文責 梅澤 充
今、巷では、
あるボクシング一家のことが話題になっているようです。
以前にも書きましたが、
ボクシングは、私の所属していた医局が、
ある有名なジムとのつながりがあり、
リングサイドの“ドクター”を何回も経験したことがあり、
(テレビデビューもしたことがあります)
今もチョットだけ興味があります。
世間を騒がせているあの一家については、
世に紹介されたときから、
世の中をまともに歩くことのできない
ただの不良家族のように思えて、
はじめから好きではありませんでした。
私が見た多くのボクサーはまじめな人たちです。
ところが私の感覚とは正反対に、
マスコミが彼らを持ち上げ
いつの間にか国民的なヒーローにしてしまいました。
ほとんど八百長と思われる判定でチャンピオンになったころから、
そのヒーロー伝説にも陰りが見えてきたように思いますが、
それでも彼らを持ち上げるべく、
マスコミは相当に努力していたように感じます。
それに乗せられていた人々も少なからずいたように思います。
しかし、今回の、
あからさまな実力不足、
露骨な反則行為により、
彼らをまつりたてていたマスコミまでも、
手の平を返して、
かの一家のバッシングを始めました。
それに同調して国民もバッシング・・・・
ナンと単純な国民なのでしょうか。
マスメディアがイイといえば、
それに同調して最高だと崇めたて、
同じマスコミが中心になって彼らはダメだといえば、
全国民こぞってダメダメコールです。
ご自身の命を左右するガン治療でも
まったく同じ構造が見えます。日本でもっとも大きな影響力を持つマスメディアが、
盛んに標準的なガン治療を推奨しています。
それは、お国が推奨するガン治療ですが、
そのメディアは不祥事が続き
お国のお力添えを得なければ、
今後の運営が危ぶまれるからだと思いますが、
お国の方針のお先棒というより、
宣伝マンとかして、
お国の方針を推奨しています。
先日、そのメディアに勤務する患者さんが来れれましたが、
そのことを話すと、
「私は自分自身最善の治療をしたいだけです」
と言っておられました・・・・
話はそれましたが、
前総理大臣のときにも
国民は大絶賛したように思います。
それが、あのようなまさかの辞めかたをみて、
大ブーイングに変わりました。
あまりにも信念が無さ過ぎるように思います。
それは、日本人の多くが、
ご自身の信念で動いているのではなく、
周りのみんながそうするか、
自分もそれに従う。
それだけで行動しているからではないでしょうか。
そのような、
信念を持たない国民では、
マスコミは先導しやすいことこの上なしだと思います。
現在、日本は戦争に向かって動いてるという見方もあります。
今のように、個人が信念を持たない国民では、
マスメディアがチョットだけ煽って、
戦争は必要だと言えば、
簡単に「戦争賛成」の民意が出来上がるように思います。
恐ろしい話です。
戦争では簡単に数百、数千あるいは万単位の人間が死にます。
私は、一人の人間の命を如何に長くするかに、
自分の寿命を削っています。
馬鹿らしくなります。
平和ボケして、
ご自身の信念を持たなくても生きていける幸せな日本では、
一歩間違えればトンデモないことが起こりそうな気がします。
ガン治療はご自身の、ご家族の命がかかっています。
真剣に考えてください。
ところで、
あの家長の記者会見の内容を新聞で見ると、
反則行為の支持はセコンドを勤めた家長はしていない、
と主張しているようですね。
ということは、
あの反則行為のオンパレードは
頭の弱いあの馬鹿選手一人の仕業ということになります。
そんな、馬鹿で卑劣な選手は1年間の出場停止ではなく、
永久追放がふさわしいのではないでしょうか。
「親馬鹿」とはこのような状況でも使われる言葉なのでしょうか。
以上 文責 梅澤 充
本日、午前中に来れれた患者さんに
「ブログが更新されていないので、
具合でも悪いのかと思った」と言われてしまいました。
昨日付けの「不可能・そんなことはできない」は、今朝アップされましたが、
原稿は昨日の夕刻に出来上がっていました。
ただ、アップしてもらうために、
このブログの管理をお願いしているIT のプロに
その原稿を送信するのをウッカリ忘れていただけです。
心配してくれた彼からのメールを今朝見て、
うっかりミスに気付きました。
例のアンハッピー・ブラックマンデーの余波が去り、
昨日はホッと一息状態で、
また、昨日も原稿は大した内容ではなく、
チャカチャカと簡単に書き上げて、
ホッとして、
入院中の患者さんを診に行こう、
と急いでしまっての、
送信忘れという大ボケをかましてしまいました。
これは別に人様にご迷惑をかけるわけではないので、
許されるとは思いますが、
医療現場では、
うっかりミスから、
“ヒアリとしてハットする”場面によく遭遇します。
それは、医療の世界だけではないと思いますが、
ヒアリ・ハットというそうです。
私も、診察中に、
「それじゃ、このクスリも出しておきましょうね」
などと言いながら、
カルテには記載するも、
処方箋を出すのを忘れたりと、
患者さんにご迷惑をかけることもあります。
基本的にその人間の才能の無さが原因でしょうけれども、
やはり、忙しすぎることも大きな一因だと思われます。現在の医療現場には、
医者も看護師も技師も、
誰を見ても時間的な余裕などありません。
仕事に追いまくられています。
人員を増やせば良いのですが、
そんなことをしたならば、
病院の経営は成り立たなくなります。そもそも看護師はその過酷な労働を嫌い、
深刻な人手不足ですし、
医者も医療費削減の国是のために、
こちらもご承知のとおり、
病院の閉鎖まで起きる事態になっています。
本日も看護師は4時過ぎの昼食でした。
忙しさゆえミスが起こり、
それを責めたてられて、
場合により裁判にもなる。
その責任の重さに耐えかねて、
医者がさらに減る。
悪循環が見えるようです。
今朝、福祉充実のためには、
大規模な増税が必要である旨のニュースが流れていました。
税金の無駄使いは避けてもらいたいですが、
その削減だけでは限界があるはずです。
医療も充実させるためには、
相当にお金が必要になると思います。
本日も健康保険で使っているハーセプチンも高過ぎる、
と悲鳴を上げている患者さんが来られましたが、
健康保険の自己負担増加も時間の問題ではないでしょうか。
少なくとも、
欧米並みに新薬を認可していったならば、
それは絶対的に必要になるように思います。
これから急速に進む高齢化社会を考えると、
ガン患者はますます増加します。
一方、税収は減少の一途ではないでしょうか。
今後の日本の医療はドウなってしまうのでしょうか。
とても心配です。
などと、
自分のうっかりミスから、
偉そうなことを書いてしまいました。
以上 文責 梅澤 充
追記:本日も早めに終わって、
この記事を書いて送信しようと思っていたら、
先日亡くなられた患者さんのご家族が、
わざわざ病院に挨拶に来てくれました。
治療にとても難渋し、
見たこともない複雑な経過を辿った患者さんでした。
忘れ得ない患者さんのお一人です。
ご冥福をお祈りいたします。
先日、ある遠方の患者さんのご家族から質問のメールをいただき、
それに対してある簡単なアドバイス書いて
返信をしたところ、
「その回答は無責任だ、そんなこと
できるわけがないではないか」との返事をいただきました。
「できるわけがない」で終わらせていたら、
何もできません。
私はけっして不可能なことをアドバイスしたのではありません。
チョットだけアタマを捻れば簡単に答えが出ることを示唆しただけです。
患者さんやご家族の中には、
はじめから「そんなこと無理」
と決め付けてしまう方がたくさんおられます。
当たり前にできることだけをしていたら、
当たり前の結果しか得られません。
ガンという病気の当たり前の結果は死です。
しかもそれは、その多くの場合、
治療の副作用に苦しんだ後に訪れます。
当たり前の結果を避けようと考えるのであれば、
当たり前のことだけをしていては叶いません。
抗癌剤の使い方までリクエストしてくる
まったくの素人である患者さんのご家族も少なくありません。
素人なのに「よくもここまで」と
感心させられることもしばしばあります。
その治療が大きく道を踏み外していなければ、
そのリクエストどおりに治療を進めます。
患者さん、ご家族も楽しいと思います。
昨日、
10月14日の「ブランド病院」に対して、
桜子さんからいただいたコメントに対して、
8484さんから、
「桜子様、お教えください」と題された、
「その桜子さんのお母様の病院を教えて欲しい」
旨のコメントをいただきました。
その後、桜子さんから
直接メールをいただきましたが、
桜子さんのお母様の現在の恵まれた治療環境は、
誰にも想像できないような桜子さんの悲しい体験と、
ご自身の努力により、
医者を説き伏せて勝ち得たものです。
腫瘍内科医がいるがんセンターで
外科医が患者さんのリクエストに答えながら
抗癌剤治療を行うのは異例なことです。
桜子さんはその外科医とは親戚関係でもナンでもありません。
普通の患者(家族)と医者の関係です。
桜子さんの熱意がそうさせたのです。
そのメチャクチャ忙しい外科医は
他の患者さんの抗癌剤治療はしないはずです。
8484さんがその病院に行かれて、
簡単に
「ハイそうですか、外科の私が診ましょう」とはなりません。
「腫瘍内科に行ってください」となるはずです。
ご自身に、ご家族にとって最善の治療は
努力無しには得ることはできません。そのためには、
何回もしつこく書いているとおり、
情報を可能な限り蓄えてください。
昨日の「患者の努力」も知識がまったく無ければできることではありません。
情報・知識収集のためには、
セカンドオピニオンも、とても良い方法だと思います。
しかも簡単です。
多くの医者に直接会って、
知識を吸収してください。
先の「無責任だ」と返信メールが来た患者さんには、
その地域の有名なある先生から、
セカンドオピニオンをいただくことを勧めただけです。
現在、その患者さんのご家族は
その先生の所属する大学の他の科に入院しているので、
同じ大学内で「そんなことは不可能」となってしまいますが、
もし、大学内で「不可能」であっても、
大学外であれば「可能」になるはずです。
ガンという病気は、
残念ながら多くの場合は、
「不可能」になって最後を迎えてしまいます。標準治療では、
簡単に「不可能」の文字が提示されますが、標準的ではない治療では
「不可能」の前に、
工夫次第でたくさんの「可能」が出てきます。ご家族も簡単に「不可能」の旗を揚げたらそこでおしまいです。
本当に「不可能」か否か十分に考えると
可能になってくることはたくさんあると思います。以上 文責 梅澤 充
追記:日頃、がんセンターのことはあまり良くは書きませんが、
桜子さんのお母様の主治医のような医者の方が多いのだと思います。
一部の目に余るトンデモ医者が目立ってしまうので、
ついつい余計なことを書いてしまいます・・・・
なお、桜子さんの場合は地方のがんセンターです。
10月12日の「脆弱な日本の医療」で、
「日本は、安価で医療を受けることができる幸せな国」のようにも見えますが、
それは、
「安い医療しか与えられていない」ということです。
ということを書きました。
「安い医療」で大きな問題は、時間です。一人の患者さんにかけることができる時間が、
まったく足りないのです。
ガン治療を進めているとき、
はじめのうちは良いのですが、
長い時間が経過してくると、
使ったクスリの種類も増えてきて、
何時どのクスリを使って、
その結果ドウであったという流れが、
複雑になってきます。
一発勝負でアタリかハズレしかない、
標準的抗癌剤治療では、あまり治療経過について考えることもなさそうですから、
時間はさほど必要ないかも知れませんが、
標準的ではない抗癌剤治療では、
何種類ものクスリを使うので
それを、いちいちすべて覚えていることは、
私のような悪いアタマでは事実上不可能です。
逐一カルテと検査結果をひっくり返して見直さなければなりません。
これはケッコウ骨の折れる、時間のかかる仕事です。
本来、すべての患者さんに、
抗癌剤の点滴治療のたびごとに、
その操作を繰り返さなければならないのですが、
そんな時間はとても確保できません。
経過の見直し、治療の練り直しは、
ガンが悪化を示している患者さんだけに限定されてしまいます。それでも、十分な時間の確保はなかなか難しいものがあります。
そもそも、十分な時間とはどれくらいなのか、
きまりはありませんが、
長く考えれば考えるだけ、
私の良くないアタマでも、
何らかの考えが、
一滴二滴と搾り出されてきます。
欧米の多くの国では、
抗癌剤治療を行うときには、
一人の医者は一日数人の患者さんだけしか診ないそうです。
しかも、複数科の医者の合議で治療が決められていくことも多いと聞きます。
NHKが盛んに宣伝している
羨ましい、理想的な医療ですが、
日本では有り得ない話です。
一人の患者さんに時間をかければそれだけお金もかかります。
日本にはその財源がありません。
欧米では、お国が定めた健康保険ではなく、
患者さんが独自に掛け金を支払う個人補償保険で負担されます。
保険料に比例した保険の補償内容により、
面倒をみてもらえる内容も変わります。
NHKの推奨する医療を受けている患者さんは
相当高額の保険料を支払っていると思います。
あるいは、日本とは比較にならないほど
高い税金から捻出されます。
日本のようにすべての患者さんを平等に
健康保険が丸が抱えしているわけではありません。
本日たまたま、
「ハーセプチンが効かなくなったら、次は如何するのですか?」と、聞かれた患者さんがいます。
ハーセプチンが効かなくなったなら、
タイカーブというクスリがあります。
現在何人かの患者さんが使っていますが、
輸入しなければなりません。
当然とても高額になります。
それを説明すると、
「日本のガン医療は欧米に比べて
30年遅れていると、テレビで言っていた」と、その患者さんは言われていました。
30年は大げさだと思いますが、
新薬の認可に関しては3年以上は遅れていると思います。
治験の患者さんがすぐに集まる欧米と、
保険制度の普及から、
それを行い難い日本との違いはありますが、
大きいのは医療費財源の問題だと思います。
欧米と保険制度が違います。
日本で新薬を承認すれば、
それは、即保険適応を意味します。
すなわち、新薬の値段の7割は健康保険が負担することになります。
さらに、ほとんどの分子標的薬などは、
非常に高額ですから、
高額医療に該当して、
高額医療費の規定額を超えた分は患者さんに戻されます。
場合により健康保険が9割以上も面倒をみるかたちになってしまいます。
それでは、保険財政は即座に破綻すると思います。
欧米とはお金の流れが根本的に違います。
しかし、大きく違うのはお金の問題だけです。
日本では、輸入すればその手数料だけは余計にかかりますが、
何時でも誰でも使えるのですから、
治療が、欧米より遅れているということはないと思います。
話は大きく逸れましたが、
十分に取れない時間を有効活用するには、
患者さんご本人や、ご家族の協力が大きな力を発揮することがあります。それは、今も、何人ものご本人やご家族が、
作成されていますが、
治療の経過表を作ることです。その表は、
診察のときに大きな威力を発揮します。
大幅な時間の短縮と、
今後の正確な進路の開拓に結びつきます。
抗癌剤○○を△△mgと××を▼▼mg使ったときに
ガンはドウ動いたか、
何か副作用はあったか、
白血球、血小板の数はどうなったか、
本来医者がするべきことですが、
感心するほど事細かに記載されている方もおられます。
それは、今後の治療を考える上で大きな武器です。
どの主治医にとっても同じだと思います。
その表を見せれば、(コピーをして医者に渡す)
その医者も手抜きはできなくなります。
極めて貧しい日本の医療です。患者さんやご家族の小さな努力も、
大きな力になります。以上 文責 梅澤 充
「がんセンター」や「癌研病院」
あるいは「大学病院」などは、
輝かしい(?)ブランド病院です。
ブランドとはありがたいもので、
その名前だけで、
詳しい内容は知らなくても、
顧客をなんとなく納得させてしまいます。
ガン治療の顧客はすなわち患者さん、ご家族です。
知識を蓄えている患者さんであれば、
そのブランドが
如何なるものか知っていますので、
必ずしもそれに誘惑されることはありません。
しかし、知識の無い患者さんでは、
ブランド名が病院選びのすべてになっていることも少なくありません。
ブランドという誘蛾灯のような匂いに誘われて、
内情をまったく知らずに、
実際にその中に飛び込み、
想像していた内容と大きく異なりガッカリすることも少なくないようです。
しかし、期待はずれであっても、
「ブランドだから仕方がない」と、妙な諦めも生まれてきます。
そのブランドに取り付かれている患者さんも
しばしば見ます。
私は、現在では大学に所属することもなく、
無名の一勤務医です。
「ごく少量の抗癌剤で、
副作用の少ないガン治療をしている医者がいる」という、口コミや、
拙著やブログをご覧になって、
患者さんは集まってこられます。
しかし、ブランドが無いということで、
懐疑的に見られることも少なくありません。最近、まったく病気の状況も分からない患者さんから
「診察(診療)を希望します」
「何時、何処へ行ったらイイのか」というメールをいただきますが、
いきなりの診察・診療はお断りしています。私自身私の行っている治療が最善だとは考えていません。
最善であると思える患者さんもたくさんいますし、
そう思える患者さんを見ています。
しかし、ブランド病院で、
標準的抗癌剤治療を受けることの方が
最善である患者さんもたくさんおられるはずです。
いきなり「診察してくれ」
といわれる患者さんには、
有料(1〜1.5時間程度で2万円)ですが、
先ずセカンドオピニオンというかたちで、
患者さんの考え方、希望をお聞きして、
私の治療方針などを説明し、
十分にご理解いただいた上で、
納得された方だけを診ていくことにしています。
勿論、純粋にセカンドオピニオンだけの患者さんも受け付けています。
再発や切除不能のガン治療では、
最終的に不幸な機転に終わる確率が低くありません。
そのようなときに、
「ブランド病院に行っていれば良かった」と後悔してもらいたくないのです。
正直言って、
標準治療は避けた方が無難だと思われる患者さんでも、
ブランド志向が強く見られるようなときには、
あるいは、知識が無いがために治療方針に迷いがあるときには、
先ず、そのブランド病院での治療を勧めます。
申し訳ありませんが、
その方が、私にとって無難だからです。やはり、しつこく書いているとおり、
ご自身が病気・治療に対してシッカリした知識を持つことが、
最善の治療に導いてくれると思います。以上 文責 梅澤 充
10月8日の「ガン治療拠点病院の正体」に対して、たくさんのコメントいただきました。
その中の一つ、
エビデンスにそった標準治療で
断食療法でもやろうと考えたのでしょうか?
先日米国に行きましたが、癌の治療は最先端の外科治療抗がん剤治療も
もちろん使いますが、少ない量の抗がん剤や、生薬治療、運動食事療法など
仲良く手をつないで行われています。
1と0しかキーがないなんて、
旧式のコンピュータのような日本のがん治療の常識は
はやく崩されなければならないですね。
生命を支えるのに必要なカロリーも与えないというのは、
本当に断食療法といわれてもしかたがないと思います。
現在のアメリカのガン治療現場の状況は知りません。
私がシカゴに行ったのは、
今からちょうど20年前のことです。
そして、その大学のことしか分かりませんが、
その当時から、
治験の広告が構内の掲示板にところ狭しと張られていました。
新聞にも毎日、治験患者募集の広告が出ていました。
いわゆる代替療法については、
当時まったく興味も無く、
見過ごしていました。
苦手な英語で、苦労して新聞でも読めば、
きっといろいろな記事が出ていたのだろうと思います。
今では、アメリカの情報は、
論文を通じてしか得ることができないので、
お堅い治験でのデータを見る程度しかできず、
実情は分かりません。
しかし、アタマの堅い日本の医者とは違い、
「良いものは良い」と素直に認めるアメリカ人であれば、
ナンでも積極的に治療に取り入れていることだと思います。
抗癌剤治療も代替療法も
仲良く手をつないでいることと思います。
そして、日本の医者は、
アメリカで肯定されると、
すぐに尻尾を振って飛びつきます。
「1と0しかキーがないなんて、
旧式のコンピュータのような日本のがん治療の常識は
はやく崩されなければならないですね。」ホントにそのとおりですね。
まして0で、標準的抗癌剤治療の適応でなくなると、
必要カロリーすら与えず
積極的に安楽死(?)に導こうとするとは・・・・
アタマが堅いのは仕方がないにしても、
患者さんの生きる権利まで奪うことは犯罪です。
ところで、話は変わりますが、
勤務している病院の隣の立ち食いそば屋の
サンプル棚に「カレーカツ丼」という奇妙な献立があります。
平面的に盛られたカレーライスのお皿の上に、
ドンミリとあのカツ丼の具が乗っかっています。
誰が考えたのでしょうか。
カレーライスもカツ丼もそれだけで十分に美味しいと思うのですが、
それを合体させた・・・・
どんな味になるのでしょうか。
トンでもない味になってしまうような気もしますが、
双方の良さを引きた立てて絶妙の風味になっているのかも知れません。
是非一度試してみようと思っているのですが、
昼食はほとんど食べることがないので、
いまだに眺めているだけです。
しかし、冷静に考えると
私自身、既成概念にとらわれて、
チョット引いて、逃げているような気もします。
既成概念に縛られると、
美味しい料理を逃がしてしまう可能性があります。
アタマを柔らかくして、
最高のお料理を味わってください。
もう一つのコメント
・・・・・・・・前文省略・・・・・・・・
本当にあのとき転院していなかったらあの病院であと1ヶ月程度で命をなくしていたかもと思っています。
このページを拝見し、やはりあの治療はおかしかったんだと再認識しました。
知識のない患者に対して、そういう行為をすることは、本当に許せないと思っています。
なんとかできないものなのでしょうか。。
このご家族は、
“トンでも病院”からどこかのがんセンターに転院されて命拾いをしたようです。
他人のアタマの堅さを変えることはなかなかできません。ご自身のアタマをほぐして、
医師アタマから身を守ってください。以上 文責 梅澤 充
私にとってはアン・ハッピーマンデーによる、
魔の月曜日の3回休みの
最後のしわ寄せが、
本日訪れました。
また30人近くの抗癌剤治療のメニュー作りをしました。
ナンとか、今回のハッピーマンデー地獄からは、
抜け出せそうですが、
そもそも、1日に20人以上もガン患者さんを診ること自体、
相当に異常なことです。
本当に最善の治療を考えようと思ったなら、
10人程度に抑えなければなりません。
しかし、そんなことをしていたら、
病院は赤字になり潰れます。
20人だって、
「赤字にはならない」という程度で黒字とはいえないと思います。
患者さんから見れば、
「安く治療を受けることができる」わけで、
一見、幸せな保険制度のように見えるかも知れませんが、「安価な医療しか提供されていない」ということに気付くべきです。
日本の現在の医療について、
どうぞ真剣に考えてください。
私は、本日も疲れました。
早々に終わりにします。
最後に一言だけ、
最近、相談のメールをたくさんいただいております。
以前にも何度か書きましたが、
その日や2〜3日中に返信できるメールには限りがあります。
重なってメールが来るときには、
埋もれてしまい、
そのまま、返信できないこともあります。
再度送信してください。
また、80歳後半や90歳以上というご高齢の患者さんについては、
ご家族の思いは誰も一緒であることは理解していますが、
診る側の人間としては、
40歳50歳台の患者さんがいたら、
そちらを優先して、
ついつい後回しになってしまいます。
ご理解ください。
また、重なってメールが来るときには、
あまりにも長文のメールも返信は遅くなります。
簡潔にお願いします。
今も5000字超えのメールをいただいていますが、
まだ読んでいません。
(ちなみに本日のこの文章は900字弱です。)
また、返信を書いても戻ってくるメールが後を絶ちません。
アドレスは正確に記載してください。
なお、その間違いが無いように、
なるべく私のアドレスに直接お送りいただきますようお願いいたします。
machidaclinic@r5.dion.ne.jp
です。
以上 文責 梅
先日、5〜6年ぶりに、
大学の後輩から電話がありました。
同じ外科教室、医局の後輩です。
彼はニューヨークのスローンケタリング癌センターという、
アメリカを代表するようなガン治療拠点病院で
2年間抗癌剤治療の勉強をしてきた外科医です。
一緒に仕事していた時期もありますが、
私とは正反対、酒も飲まず、勿論タバコも吸わず、
とてもまじめな堅物外科医です。
今は大学病院で、
抗癌剤治療を専門(?)に受け持っているようです。
その彼が、
何の用かと思ったら、
やはり彼も、
標準的抗癌剤治療には限界を覚えたらしく、
「免疫治療の勉強をしているのですけど、
いろいろな細胞療法(リンパ球療法など)があるけど、
今、一番信用できる免疫治療はワクチン療法ですよね。」
「その、ワクチン療法をいろいろ調べていたら、
先生(梅澤のこと)のブログに出合ったり、
ワクチン療法の研究所でも、先生をよくご存知で、
先生もワクチン療法をやっていると聞いて、
いろいろと教えてもらおうと思って電話しました。」
「それと、先生の今やっている治療についても教えてください」とのことでした。
ワクチン療法については、
「手術後の再発予防には効果がありそうだ、
そして、再発患者さんに使っても縮小効果は期待できる、
また、少量の抗癌剤治療と併用するとより有効に働いてくれそうだ」という程度のことであり、
私は人に教えるほどの知識の持ち合わせは無いのですが、
小一時間電話でいろいろな話をしているうちに、
彼曰く、
「まともにケモらないで、
(まともに標準的抗癌剤治療をしないで)
チャランポランに適当にケモっている方が長生きするんですよね」「先生の治療は、間違ってはいないと思います」
標準的抗癌剤治療をシッカリと勉強してきて、
日本でもそれをキッチリと実践してきた医者も
お決まりどおりの標準的な治療を実行するよりも、
「チャランポラン治療」の方に大きな手ごたえを感じていました。
私の治療は、
標準的抗癌剤治療の権化のような彼から見たら、
チャランポラン治療であるように映るのだと思います。
しかし、そのチャランポラン治療の方が、
患者さんは、副作用に苦しむことなく長生きできることを、
標準治療崇拝の彼も理解しはじめていました。
彼は現在、大学では抗癌剤治療だけを行っているようでしたが、
私は離れて久しい現在の母校の状態を聞いてみると、
抗癌剤治療のチーフの医者は、
「副作用が出ると、すぐに抗癌剤の量を減らしてしまうから、
統一されたデータが出せずに、論文がなかなか書けない。」とぼやいていました。
大学病院としては、
かなり大胆に抗癌剤を減量して治療を行っているようです。
彼の、学者としてのまじめな一面を垣間見ることができる言葉でしたが、
母校での抗癌剤治療は、
まじめな他の大学とは違い、
かなり患者さんに優しい治療になっているようです。
安心と同時に嬉しくなりました。
「病を診ずして病人を診よ」という校訓が生かされているのだ思います。
いろいろと話しているうちに、
社交辞令でしょうけれども、
「先生のところに弟子入りさせてもらおうかな」
との言葉も出てきました。
本当に来るかもしれません。
来て、実際の治療、その成果を
標準治療を知り尽くした学者の目で、
確認してもらいたいと思います。
標準的抗癌剤治療を熟知した医者が、
その限界、虚しさを感じ、標準治療から離脱する。
私の理想です。
彼もこのブログは読んでいるそうです。
その彼に一言、
「ウェルカムです。
何時でも来て見ていってください。
一緒に患者さんを診ましょう。
お弁当をほうばり、談笑しながら抗癌剤の点滴治療を受けている患者さんたちを見たら、
抗癌剤治療に対する概念が変わると思います。
それらの患者さんの驚くべき治療成績もすべて開示します。」以上 文責 梅澤 充
10月7日の「生存率公表について」に対して、
対照的なコメントいただきました。
オモテのコメントですので、
そのまま再掲します。
件名 : 患者よりも焦る理由
国が公共電波を使ってでも広めたい「標準的抗ガン剤治療」。
捏造ではないにしろ作為的なデータで「広報」したのは確かなようですね。
標準的ではない抗ガン剤治療のメリットについては患者が選択するに値する結果が
出ていると思います。
私ならエビデンスがないのはそれだけ実践的であり個々人に合う方法と言うことで
より信頼性が増します。
医学界や医薬品業界など知る術もない世界があるのでしょう。
でもガン患者が自分の病気に焦るよりも国や特定の団体が焦っているように感じます。
一日も早く標準的抗ガン剤治療を徹底しなくてはならない事情でもあるのでしょうか?
「常識的」「義務的」に格上げでもしたいのか…
保険や病院経営など様々な条件と絡み合いがあるかも知りませんね。
昨日ですか、癌を患った花嫁のドキュメンタリーを再放送していましたね。
編集の仕方、内容の展開にとても違和感を感じました。
先の中東の戦争といい、現代社会では何かと理由が必要で、
標準治療、科学的データ−生存率が低くても−という、免罪符を
もしやドクターたちのほうが必要としているのかもしれません。
それは何かにすがりたいショックを受けた患者にとっても、
一筋の光なのです。
あまりにも、細くて、あやふやな光のようですが、
飛び出して戦うのはとても勇気のいることです。
はじめのコメントは、
私の言いたいことを代弁してくれています。
エビデンスに崇めたてることは、
必ずしも悪いことだとは思いません。
しかし、
「エビデンスが無い治療 = 効かない治療」ではありません。
偉いお医者様方は、
「エビデンスが無い治療 = ご自分の知らない治療 = 効かない治療」と決め付けますが、
ご自身を全知全能の神様であるかのように勘違いされているように思います。
「エビデンスがないのはそれだけ実践的であり個々人に合う方法と言うことで
より信頼性が増します。」個性の違う患者さんを一人一人バラバラに
診ていったときにどのように、
エビデンスを出していくのか、
それが、私の最大の悩みです。
個々人を診ていく治療では、
エビデンスを出すこと自体ほとんど不可能です。
一人一人別々に診ていくだけでも十分に疲れるのに、
それに対するエビデンス作りを考えるとなると、
私のようなできの悪いアタマでは、
何百年かかるか分かりません。
少なくとも私の生きている間には不可能だと、
思うようになりました。
しかし、誰でも平等な均一治療よりは、
個々の患者さん、ガンの状態に合わせた治療の方が、
より良い結果が出るのは当然のことだと思います。
「医学界や医薬品業界など知る術もない世界があるのでしょう。」一部の医者が牛耳る医学会と、
製薬業界との間では、
利害と面子のぶつかり合いと、
もたれあいの、
医療の本来の目的からは大きく逸脱した、
おどろおどしい関係が構築されているものと想像されます。
その結果なのか、目的なのか分かりませんが、
「でもガン患者が自分の病気に焦るよりも国や特定の団体が焦っているように感じます。」私もそのように感じます。
「一日も早く標準的抗ガン剤治療を徹底しなくてはならない事情でもあるのでしょうか?」製薬会社から見れば
「安定収入」の見込める、
しかも、大量に抗癌剤が消費される、
「標準的抗癌剤治療の制定化」はのどから手が出るほど欲しいのだと思います。
「○○ガンには、抗癌剤○○を○○mg使わなければならない!」と決められればこんなありがたい話は無いはずです。
国から見ても、
支出が計算できる標準的抗癌剤治療はありがたい存在かもしれません。
「保険や病院経営など・・・・」病院経営は、ますます追い詰められて、
倒産する病院もドンドン増えていますので、
病院の利益が図られてはいないと思います。
今後一層、医療過疎地域は拡大していくと思います。
一方、後者のコメントのとおり
患者さんや医者にとっても、
その良し悪しは別にして、
形として残されている、
「標準治療、科学的データは一筋の光」なのかも知れません。
そして、
その安心を与えてくれる、
「あまりにも、細くて、あやふやな光」であっても、そこから、
「飛び出して戦うのはとても勇気のいること」であり、患者も医者も、
そこから抜け出せないで、
もがき苦しんでいるのかも知れません。
それも真実であるように思います。
国が焦り、製薬会社が株式会社という営利企業の当然の権利、義務として、
利益を追求するのは、
当然のことだと思います。
したがって、ご自身の、ご家族の大切な命、
一度しかない人生を、
本当に守ってくれるのはご自身しかいない、
ということを忘れないで、
ご自身にとって最良の医療を手に入れてください。
国が今進めているガンに対する医療改革では、
万人が満足のいく医療を受けることは不可能だと思います。
以上 文責 梅澤 充
先週、警察から突然電話がありました。
警察のお世話になるようなことをした覚えはないのですが、
スピード違反の常習犯であることは間違いなく、
何処かで見つかったのかと、
一瞬ドッキッとしましたが、
話を聞いて、
安心すると同時にビックリしました。
末期のガンで抗癌剤治療を続けていた患者さんが、
ご家族も気付かないうちにご自宅で突然亡くなられた、
というのです。
その数日前に、
抗癌剤治療のために私のところに通院されていたので、
そのときの、そして病気の状況を聞くための電話でした。
抗癌剤治療を行っていても、
副作用はなく、
また、ガンそのものも安定しており、
電車で通院されており、
突然の死を予測するような兆候は何もありませんでした。
但し、半年以上前にはじめて来られたときから、
すでに脳転移を伴う、
末期のガンでした。
無治療を勧められたようでしたが、
私のところへ来られてからは、
外来で少量の抗癌剤を使った治療を続けた結果、
ガンの進行は抑えられて、
普通の日常生活を送られていました。
勿論、ご本人も、
相当に進行してしまい、
治ることのないガンであることは認識されていました。
9月30日の「ガンになってよかった!?」で書いたとおり、
健康人では味わうことのできない、
貴重な時間を経験されていたことと思います。
最近、
「脳卒中や心筋梗塞で死ぬより、自分はガンで死にたい。」というようなことを書いている人がいると聞いて、
探してみると、
確かにそのような内容のエッセーがありました。
人生の終わりはラクにポックリ逝きたいから、
脳梗塞や心筋梗塞で、
などといわれる方もおられますが、
ガンであれば、時間的な余裕があって、
死をそして人生を見つめる貴重な時間を得ることができる。
というような内容でしたが、
そのとおりなのかも知れません。
先日、突然亡くなられた患者さんは、
その両方を得て、
旅立たれたように思います。
今年もすでに何人かの患者さんが、
同じガンで旅立つのを見送りましたが、
突然逝かれた患者さんはいません。
まだ半年や1年程度は十分に普通の生活を送っていただけると思っていただけに、
とても残念で、
ご家族にもとっても大きなショックなことだったと思いますが、
患者さんにとっては、
とてもハッピーな最期だったような気がします。
本日は、
その突然の死を迎えられた患者さんのご家族から、
半年以上にわたり、
普通の生活を送ることができたことへのお礼のメールをいただき、
私なりに思ったことを徒然に書きました。
あらためてご冥福をお祈りいたします。
合掌
以上 文責 梅澤 充
消化器のガンが再発し、
癌性腹膜炎の状態に陥っている患者さんが来られました。
腸閉塞に近い状態で、
口からは、まったく何も摂取することはできません。
僅かに水が入る程度です。
口からのカロリーの摂取は完全に不可能です。
現在、同様の状態の患者さんは何人も診ています。
皆さん、在宅の高カロリー点滴により、
エネルギーを摂取して、
普通に生活をしています。
当然外出もできます。
普通の人と違うのは、
24時間持続でポンプにより栄養を血管内に注入して、
食事を一切摂取していないことだけです。
その点滴栄養剤にも
ごく少量の抗癌剤を入れて、
在宅でも24時間ガン治療を続けています。
病院へは、
ポンプ式の点滴をつないだまま、
点滴のパックはショルダーバックなどに入れて、
電車やバスに乗って来られます。
先日、日本のガン治療の中心的病院から、
「もはや治療方法はありません、
緩和医療をしてください」
とお決まりの無治療宣告を受けて、
ガンに対してはまったく無治療で、
在宅での高カロリー点滴をすることになった患者さんが、
治療の可能性を求めて私のところへ来られました。
「静脈注入用ポート」という中心静脈へ、
簡単に栄養剤を注入できるような装置を埋め込む手術を行い、
そこから栄養剤をポンプで点滴していました。
勿論、抗癌剤は入っていません。
そこまでは良いのですが、