何回も書いているとおり、
ガン細胞も、
そして、それを宿した患者さんも、
個性に溢れています。
百人百様です。
そして、抗癌剤に対する
ガンと患者さんの反応もまた、
極めて個性的です。
本日も来られた患者さんですが、
ジェムザールという抗癌剤を使っています。
患者さんご自信が感じる副作用はほとんど無いと言われますが、
毎週の点滴だと、
標準より遥かに少ない量でも、
大きな骨髄抑制を来たし、
満足に使うことができませんでした。
しかし、同量あるいは量を少し増やしても、
10日に1回にすると、
骨髄抑制はピタリと止まりました。
ジェムザールは、
頻回に使うと骨髄抑制を来たしやすいクスリであることは
十分に分かってはいるのですが、
週1回だと、
1500~3000しかない白血球が、
10日に1回にすると、
5000~7000程度に回復する。
何とも不思議です。
ジェムザールはその傾向は、
多くの患者さんで見られますが、
ここまで極端な患者さんはあまりいません。
しかし、その傾向は確実にありますので、
毎週3回続けて1回休みの標準投与で
骨髄抑制に悩まされている患者さんは、
10日に1回を主治医に提案するのも悪くはないと思います。
エビデンスはありませんが・・・
10日に1回でも、
毎週3回続けて1回休みのスケジュールでも、
一月当たりの量は同じです。
白血球が減らないで、
治療できるほうがイイと思います。
また、タキソールなどで、
頻回に見る怪奇現象(?)は、
減量で効果が増強することです。
また、ごく少量にした場合、
年単位で使える(効いている)患者さんも、
少なくないという現象です。
乳ガンなどでは、
3年4年は当たり前で、
最長8年のつわものもいます。
これは、怪奇現象ではなく、
恐らくは、
タキソールの低濃度での、
アポトーシスに関連していることだと思います。
アポトーシスだけで、
ガンの縮小が得られるのであれば、
耐性はできなくても不思議ではありません。
先程のジェムザールでも、
標準治療として使われ、
効かなくなり、
「治療方法はありません」宣言の後に、
その量を8分の1から3分の1程度に下げて使うと、
再度、効いてくれることがあります。
これは、何故なのか理由は不明です。
ただし、その時には、
何かしら他の抗癌剤もあわせて使いますので、
そちらの抗癌剤の作用が増強されるのかも知れません。
しかし、真相は不明です。
また、元祖抗癌剤的な5-FUというクスリは、
理論的には飲む抗癌剤治療TS-1と同じになるのですが、
そのTS-1よりは遥かに低い血中濃度の5-FUの
24時間365日持続静注の方が、
TS-1内服より遥かに効くことは珍しくありません。
また、TS-1が効かなくなった患者さんでも、
超低濃度の5-FUの24時間365日持続静注が
効いてくれることもしばしば見ます。
勿論、持続静注では血中濃度が低く、
副作用は非常に軽微ですみます。
血中の5-FUの動態は、
持続静注でもTS-1でも同じはずです、
違うのは腸の粘膜を介するか否かだけですが、
その違いが大きな違いになっているようです。
抗癌剤の不思議な行動は、
他にもまだまだあります。
一つのクスリの標準的抗癌剤治療で、
それが効かなくなっても、
使い方を変えるとまた効いてくれる可能性もあります。
本当に「治療方法が無い」状態で、
来られる患者さんはほとんどいません。
諦めないで治療方法を探してください。
あるいは、治療をしてくれる医者を見つけ出してください。
以上 文責 梅澤 充
ガン細胞も、
そして、それを宿した患者さんも、
個性に溢れています。
百人百様です。
そして、抗癌剤に対する
ガンと患者さんの反応もまた、
極めて個性的です。
本日も来られた患者さんですが、
ジェムザールという抗癌剤を使っています。
患者さんご自信が感じる副作用はほとんど無いと言われますが、
毎週の点滴だと、
標準より遥かに少ない量でも、
大きな骨髄抑制を来たし、
満足に使うことができませんでした。
しかし、同量あるいは量を少し増やしても、
10日に1回にすると、
骨髄抑制はピタリと止まりました。
ジェムザールは、
頻回に使うと骨髄抑制を来たしやすいクスリであることは
十分に分かってはいるのですが、
週1回だと、
1500~3000しかない白血球が、
10日に1回にすると、
5000~7000程度に回復する。
何とも不思議です。
ジェムザールはその傾向は、
多くの患者さんで見られますが、
ここまで極端な患者さんはあまりいません。
しかし、その傾向は確実にありますので、
毎週3回続けて1回休みの標準投与で
骨髄抑制に悩まされている患者さんは、
10日に1回を主治医に提案するのも悪くはないと思います。
エビデンスはありませんが・・・
10日に1回でも、
毎週3回続けて1回休みのスケジュールでも、
一月当たりの量は同じです。
白血球が減らないで、
治療できるほうがイイと思います。
また、タキソールなどで、
頻回に見る怪奇現象(?)は、
減量で効果が増強することです。
また、ごく少量にした場合、
年単位で使える(効いている)患者さんも、
少なくないという現象です。
乳ガンなどでは、
3年4年は当たり前で、
最長8年のつわものもいます。
これは、怪奇現象ではなく、
恐らくは、
タキソールの低濃度での、
アポトーシスに関連していることだと思います。
アポトーシスだけで、
ガンの縮小が得られるのであれば、
耐性はできなくても不思議ではありません。
先程のジェムザールでも、
標準治療として使われ、
効かなくなり、
「治療方法はありません」宣言の後に、
その量を8分の1から3分の1程度に下げて使うと、
再度、効いてくれることがあります。
これは、何故なのか理由は不明です。
ただし、その時には、
何かしら他の抗癌剤もあわせて使いますので、
そちらの抗癌剤の作用が増強されるのかも知れません。
しかし、真相は不明です。
また、元祖抗癌剤的な5-FUというクスリは、
理論的には飲む抗癌剤治療TS-1と同じになるのですが、
そのTS-1よりは遥かに低い血中濃度の5-FUの
24時間365日持続静注の方が、
TS-1内服より遥かに効くことは珍しくありません。
また、TS-1が効かなくなった患者さんでも、
超低濃度の5-FUの24時間365日持続静注が
効いてくれることもしばしば見ます。
勿論、持続静注では血中濃度が低く、
副作用は非常に軽微ですみます。
血中の5-FUの動態は、
持続静注でもTS-1でも同じはずです、
違うのは腸の粘膜を介するか否かだけですが、
その違いが大きな違いになっているようです。
抗癌剤の不思議な行動は、
他にもまだまだあります。
一つのクスリの標準的抗癌剤治療で、
それが効かなくなっても、
使い方を変えるとまた効いてくれる可能性もあります。
本当に「治療方法が無い」状態で、
来られる患者さんはほとんどいません。
諦めないで治療方法を探してください。
あるいは、治療をしてくれる医者を見つけ出してください。
以上 文責 梅澤 充