10月7日、8日と続けて、
「エビデンス重視」
「エビデンス重視・続き」
を、コメントに対する答えとして書きました。
そのかたから以下のコメントをいただきました。
一部再掲します。
ガン治療の歴史的経緯から考え、
エビデンス重視になった理由について
勝手に私の考えを書きましたが、
実は、このコメントの内容が、
一番大きな理由であるような気もします。
エビデンスがハッキリしている標準的治療というのは、
一番、安全で、優しい治療です。
勿論、医者にとってです。
ガイドラインに沿って標準どおりに治療していれば、
その治療で、
患者さんが死亡したって、
副作用でモガキ苦しんだって、
誰の責任にもなりません。
副作用死もエビデンスの一部です。
最終的にガンが人間を殺してくれれば、
誰の責任にもなりません。
医者だけの掲示板には、
その手の書き込みをよく見かけます。
救急患者のたらいまわしなども、
「診ない患者にタタリなし」
という現在の社会風潮から生まれた、
どの医者でも感じている言葉に従っただけで、
当然、これからも、
もっと激しくなってくると思います。
中小の個人病院では、
救急患者は一切お断り、
という時代も近いと思います。
このブログでも何回も書いているとおり、
現在のガン医療でも、
患者さん自らの日頃の行為で、
望まない治療に迷い込まされているところが多分にあります。
患者さんのために、
良かれと思って行った医療行為に対して、
訴えられる、
こんな馬鹿げた話しはありません。
現在、医者の目線から見たらば、
あまりにも馬鹿げた医療訴訟が、
日本中で頻発して、
逮捕される医者まで出ています。
世知辛いというか、
「誰かに責任を転嫁しなければ気が済まない」
という現在の日本の風潮は、
完全に日本の医療を崩壊させることだと思います。
先日も、
「手術ではガンの病巣を切除することは不可能でした」と言われた、
巨大なガンを宿した患者さんを診ましたが、
私が診たところ、
取れるはずだと考え、
手術の名人に頼んだところ、
初回手術より遥かに難しくなる再手術で
アッサリと切除してくれました。
しかも肉眼的には根治手術でした。
はじめに開腹手術を行った医者は、
技術的に未熟だったこともあると思いますが、
切除をしなければ、
目の前の患者さんは、
非常に近い将来、
確実に死ぬことが分かっていても、
背伸びをして、
切除手術を敢行して、
万一、失敗に終わったなら、
自分の身が危ないとの思いが、
手術中にアタマを過ぎり、
メスを置いたのだと思います。
福島の産婦人科医の、
あまりにも馬鹿げた裁判で、
万が一、かの医者が有罪にでもなったなら、
日本では手術を行う医者さえいなくなるところでした。
割り箸事件も、
9月21日に紹介したとおり、
いまだに控訴審が続いているようです。
イレッサの裁判もいまだに、
「イレッサの発売中止も求めながら」
まだ続いています。
イレッサについては、
お気の毒な点は多々ありますが、
イレッサでは、
標準的抗癌剤治療ではありえない、
驚異的に寿命を延ばしている患者さんがいることも事実です。
そして、標準的抗癌剤治療では、
副作用死が、
1〜2%存在することを開示していても、
多くの患者さんは
その治療を受けています。
勿論、ハッキリとエビデンスどおりの延命時間の数字を、
教えられていない場合がほとんどですが・・・・
イレッサも「副作用が無いと言われたから治療を受けた」
という、ことが大きな問題点になっているようですが、
もし当時、副作用死の情報が知られていたとしても、
患者さんはそれを使っていたのではないかと
想像されます。
現在、アバスチンもイレッサも副作用死を恐れて、
その治療を躊躇する患者さんは、
ほとんどいません。
係争中のイレッサ裁判は、
高価な新薬は認可したくないお国に対して、
新薬の早期承認を拒む格好のネタになると思います。
そして、そのために、
多くの延ばすことができる命が、
縮められていると想像されます。
実際に、
いまだに認可されないため、
輸入ではあまりにも高額で使うことができずに、
早期承認を待ち焦がれながら、
旅立たれていかれた患者さんを何人も診ています。
イレッサ裁判の原告が主張されているとおり、
「一人でも多くのガン患者が救われる」
ことを求めるのであれば、
裁判はそれに抗うことになるはずです。
日本に、あまりにも身勝手なモンスターペイシャント、
モンスターファミリーと、
モンスターポリスが生息している限り、
患者さんの望む、
ご自身に一番合った治療方法に巡り合うことは難しく、
現在の風潮が続けば、
それからはドンドン遠ざかるだけだと思います。
以上 文責 梅澤 充
「エビデンス重視」
「エビデンス重視・続き」
を、コメントに対する答えとして書きました。
そのかたから以下のコメントをいただきました。
一部再掲します。
過日、ネット上で医師と思われる方の
「医療訴訟が流行りになっている現在、効かなかったら、
医師のさじ加減が悪いという結論にされるかもしれない治療なんて
できるわけないじゃないか。とても怖くてできない。」
という意味の書き込みを見かけました。
エビデンス至上(絶対?)主義の治療が幅を利かせる、
もう一つの要因を垣間見た気がしました。
ロボット医療なら訴訟トラブルは回避できるのですよね・・・。
エビデンスが守ってくれます。
先生もたびたびお嘆きの「誰かのせいにしなければおさまらない」世知辛い
世の中の風潮や「治ってあたりまえといった」大きな誤解は、
こんな所でも 私達が望むガン医療とは逆方向へと作用してるのですね。
ガン治療の歴史的経緯から考え、
エビデンス重視になった理由について
勝手に私の考えを書きましたが、
実は、このコメントの内容が、
一番大きな理由であるような気もします。
エビデンスがハッキリしている標準的治療というのは、
一番、安全で、優しい治療です。
勿論、医者にとってです。
ガイドラインに沿って標準どおりに治療していれば、
その治療で、
患者さんが死亡したって、
副作用でモガキ苦しんだって、
誰の責任にもなりません。
副作用死もエビデンスの一部です。
最終的にガンが人間を殺してくれれば、
誰の責任にもなりません。
医者だけの掲示板には、
その手の書き込みをよく見かけます。
救急患者のたらいまわしなども、
「診ない患者にタタリなし」
という現在の社会風潮から生まれた、
どの医者でも感じている言葉に従っただけで、
当然、これからも、
もっと激しくなってくると思います。
中小の個人病院では、
救急患者は一切お断り、
という時代も近いと思います。
このブログでも何回も書いているとおり、
現在のガン医療でも、
患者さん自らの日頃の行為で、
望まない治療に迷い込まされているところが多分にあります。
患者さんのために、
良かれと思って行った医療行為に対して、
訴えられる、
こんな馬鹿げた話しはありません。
現在、医者の目線から見たらば、
あまりにも馬鹿げた医療訴訟が、
日本中で頻発して、
逮捕される医者まで出ています。
世知辛いというか、
「誰かに責任を転嫁しなければ気が済まない」
という現在の日本の風潮は、
完全に日本の医療を崩壊させることだと思います。
先日も、
「手術ではガンの病巣を切除することは不可能でした」と言われた、
巨大なガンを宿した患者さんを診ましたが、
私が診たところ、
取れるはずだと考え、
手術の名人に頼んだところ、
初回手術より遥かに難しくなる再手術で
アッサリと切除してくれました。
しかも肉眼的には根治手術でした。
はじめに開腹手術を行った医者は、
技術的に未熟だったこともあると思いますが、
切除をしなければ、
目の前の患者さんは、
非常に近い将来、
確実に死ぬことが分かっていても、
背伸びをして、
切除手術を敢行して、
万一、失敗に終わったなら、
自分の身が危ないとの思いが、
手術中にアタマを過ぎり、
メスを置いたのだと思います。
福島の産婦人科医の、
あまりにも馬鹿げた裁判で、
万が一、かの医者が有罪にでもなったなら、
日本では手術を行う医者さえいなくなるところでした。
割り箸事件も、
9月21日に紹介したとおり、
いまだに控訴審が続いているようです。
イレッサの裁判もいまだに、
「イレッサの発売中止も求めながら」
まだ続いています。
イレッサについては、
お気の毒な点は多々ありますが、
イレッサでは、
標準的抗癌剤治療ではありえない、
驚異的に寿命を延ばしている患者さんがいることも事実です。
そして、標準的抗癌剤治療では、
副作用死が、
1〜2%存在することを開示していても、
多くの患者さんは
その治療を受けています。
勿論、ハッキリとエビデンスどおりの延命時間の数字を、
教えられていない場合がほとんどですが・・・・
イレッサも「副作用が無いと言われたから治療を受けた」
という、ことが大きな問題点になっているようですが、
もし当時、副作用死の情報が知られていたとしても、
患者さんはそれを使っていたのではないかと
想像されます。
現在、アバスチンもイレッサも副作用死を恐れて、
その治療を躊躇する患者さんは、
ほとんどいません。
係争中のイレッサ裁判は、
高価な新薬は認可したくないお国に対して、
新薬の早期承認を拒む格好のネタになると思います。
そして、そのために、
多くの延ばすことができる命が、
縮められていると想像されます。
実際に、
いまだに認可されないため、
輸入ではあまりにも高額で使うことができずに、
早期承認を待ち焦がれながら、
旅立たれていかれた患者さんを何人も診ています。
イレッサ裁判の原告が主張されているとおり、
「一人でも多くのガン患者が救われる」
ことを求めるのであれば、
裁判はそれに抗うことになるはずです。
日本に、あまりにも身勝手なモンスターペイシャント、
モンスターファミリーと、
モンスターポリスが生息している限り、
患者さんの望む、
ご自身に一番合った治療方法に巡り合うことは難しく、
現在の風潮が続けば、
それからはドンドン遠ざかるだけだと思います。
以上 文責 梅澤 充



