「腫瘍マーカーとは重要なものか?」
とのコメントをいただきました。
以前にも何回か書きましが、
腫瘍マーカーは、
ガンという病気の推移を観察するには、
とても便利な道具の一つです。
私は毎週抗癌剤の点滴をする患者さんでは、
毎週測定しています。
「そんなに頻回に見ても意味が無い」
という医者もいますが、
彼らはご自身では観たこともないのに、
「意味が無い」などとよく言えるものだと感心しています。
腫瘍マーカーは毎週シッカリ動いています。
当然、ガンという病気の経過を見る指標として、
腫瘍マーカーだけでは、
足りません。
CTなどの画像診断も極めて重要です。
また、患者さんの自覚症状も大きな指標になります。
しかし、画像診断は、
毎週観ても、
多くの場合ほとんど変化は見られません。
多くても月に1回程度です。
それでも、大きな変化が無ければ、
ガンの細やかな観察はできません。
ガンを追いかけるもう一つの指標である、
患者さんの自覚症状は、
それがまったく無い患者さんもいますし、
患者さんの感情も入りますし、
アタマから信用できるものでもありません。
その点、
腫瘍マーカーは客観的な数字で表されますから、
細やかにガンの状態を観察するには適した指標です。
しかし、
腫瘍マーカーの数字は低下したが、
画像上ガンの増大が見られる。
あるいは、
腫瘍マーカーは増加したが、
画像上ガンは縮小している。
ということは珍しくありません。
前者の場合、
均一な細胞の集合体ではないガンのカタマリの中で、
腫瘍マーカーを作り出す細胞は減少したが、
それを産生しないガン細胞は、
逆に増大したことなどが、
考えられます。
後者の場合には、
その画像上に現れているガン以外の場所で、
ガン細胞が増殖してる状態などが、
考えられます。
このように、
腫瘍マーカーだけで、
ガンの経過を追うのは危険ですが、
経過を見ていく指標の一つとしては、
極めて有効な情報を与えてくれます。
しかし、がんセンターや大学病院などでは、
いただいたコメントにあったように、
腫瘍マーカーをあまり見ないというところも少なくありません。
その理由の一つは、
抗癌剤治療の効果判定基準に、
腫瘍マーカーの動きは必要ないことが上げられると思います。
必要無いどころか、
もし、腫瘍マーカーを検査していたら、
画像上の縮小と同時に、
腫瘍マーカーの減少も確認されなければ、
効果があったとは判定されなくなってしまいます。
せっかく、画像上の縮小をみて、
有効症例の一つに加えることができるのに、
腫瘍マーカーが半減していなければ、
無効症例に格下げされてしまいます。
腫瘍マーカーは邪魔な存在になります。
その点も、
腫瘍マーカーを計らない理由の一つかも知れません。
なお、根治手術後に、
再発を確認する意味での腫瘍マーカーの検査は、
絶対に必要だと考えます。
健康保険でも一月に一回だけは、
腫瘍マーカーの検査は認められていますので、
是非、月に一回だけは見てもらうべきだと思います。
しかし、再発と診断された後に待っているのが、
標準的抗癌剤治療だけであれば、
その治療を開始した時点から、
腫瘍マーカーが高くなっただけで元気だった患者さんが、
いきなり病人になり、
場合によっては、
入院も必要になり、
挙句にエビデンスどおりの生存時間しか与えられませんので、
下手に腫瘍マーカーで再発は見つけられないほうが無難かも知れません。
ただし、多くの抗癌剤治療の中心病院では、
画像上、再発が確定しない間は、
治療を一切行わない場合が、
多々見られますので、
そのような病院では、
腫瘍マーカーを毎月検査だけしてもらい、
増加傾向にあったならば、
他の病院のセカンドオピニオンなどをいただき、
対処法を検討してください。
ガン治療を行うときには、
アンテナは可能な限りたくさん立てるべきだと考えています。
腫瘍マーカーも一つの重要なアンテナだと思います。
以上 文責 梅澤 充
とのコメントをいただきました。
以前にも何回か書きましが、
腫瘍マーカーは、
ガンという病気の推移を観察するには、
とても便利な道具の一つです。
私は毎週抗癌剤の点滴をする患者さんでは、
毎週測定しています。
「そんなに頻回に見ても意味が無い」
という医者もいますが、
彼らはご自身では観たこともないのに、
「意味が無い」などとよく言えるものだと感心しています。
腫瘍マーカーは毎週シッカリ動いています。
当然、ガンという病気の経過を見る指標として、
腫瘍マーカーだけでは、
足りません。
CTなどの画像診断も極めて重要です。
また、患者さんの自覚症状も大きな指標になります。
しかし、画像診断は、
毎週観ても、
多くの場合ほとんど変化は見られません。
多くても月に1回程度です。
それでも、大きな変化が無ければ、
ガンの細やかな観察はできません。
ガンを追いかけるもう一つの指標である、
患者さんの自覚症状は、
それがまったく無い患者さんもいますし、
患者さんの感情も入りますし、
アタマから信用できるものでもありません。
その点、
腫瘍マーカーは客観的な数字で表されますから、
細やかにガンの状態を観察するには適した指標です。
しかし、
腫瘍マーカーの数字は低下したが、
画像上ガンの増大が見られる。
あるいは、
腫瘍マーカーは増加したが、
画像上ガンは縮小している。
ということは珍しくありません。
前者の場合、
均一な細胞の集合体ではないガンのカタマリの中で、
腫瘍マーカーを作り出す細胞は減少したが、
それを産生しないガン細胞は、
逆に増大したことなどが、
考えられます。
後者の場合には、
その画像上に現れているガン以外の場所で、
ガン細胞が増殖してる状態などが、
考えられます。
このように、
腫瘍マーカーだけで、
ガンの経過を追うのは危険ですが、
経過を見ていく指標の一つとしては、
極めて有効な情報を与えてくれます。
しかし、がんセンターや大学病院などでは、
いただいたコメントにあったように、
腫瘍マーカーをあまり見ないというところも少なくありません。
その理由の一つは、
抗癌剤治療の効果判定基準に、
腫瘍マーカーの動きは必要ないことが上げられると思います。
必要無いどころか、
もし、腫瘍マーカーを検査していたら、
画像上の縮小と同時に、
腫瘍マーカーの減少も確認されなければ、
効果があったとは判定されなくなってしまいます。
せっかく、画像上の縮小をみて、
有効症例の一つに加えることができるのに、
腫瘍マーカーが半減していなければ、
無効症例に格下げされてしまいます。
腫瘍マーカーは邪魔な存在になります。
その点も、
腫瘍マーカーを計らない理由の一つかも知れません。
なお、根治手術後に、
再発を確認する意味での腫瘍マーカーの検査は、
絶対に必要だと考えます。
健康保険でも一月に一回だけは、
腫瘍マーカーの検査は認められていますので、
是非、月に一回だけは見てもらうべきだと思います。
しかし、再発と診断された後に待っているのが、
標準的抗癌剤治療だけであれば、
その治療を開始した時点から、
腫瘍マーカーが高くなっただけで元気だった患者さんが、
いきなり病人になり、
場合によっては、
入院も必要になり、
挙句にエビデンスどおりの生存時間しか与えられませんので、
下手に腫瘍マーカーで再発は見つけられないほうが無難かも知れません。
ただし、多くの抗癌剤治療の中心病院では、
画像上、再発が確定しない間は、
治療を一切行わない場合が、
多々見られますので、
そのような病院では、
腫瘍マーカーを毎月検査だけしてもらい、
増加傾向にあったならば、
他の病院のセカンドオピニオンなどをいただき、
対処法を検討してください。
ガン治療を行うときには、
アンテナは可能な限りたくさん立てるべきだと考えています。
腫瘍マーカーも一つの重要なアンテナだと思います。
以上 文責 梅澤 充




