私の抗癌剤の使い方は、残念ながら理論的な根拠には乏しいことは認めます。
「もう治療方法がない」
「ホスピスへ行ったほうがいい」
「全身状態が悪すぎて、標準的抗癌剤治療はできない」
と言われた患者さんばかりを、
「何もしないわけにはいかない」
と考え、そのように状態の良くない患者さんにでも使える程度の少量の抗癌剤で
治療をはじめたのがきっかけです。
そして、そのホンの僅かな抗癌剤でも十分に治療効果があることが判り、
現在では、その少量での抗癌剤治療を進めています。
ガンの縮小ではなく、
「どこまで量を減らしても、ガンの増大を防げるか」
だけを考えて抗癌剤を使うようになりました。
現在では、特に
5−FU、タキソール、イリノテカン、ジェムザール、シスプラチン、などを汎用していますが、
当然、ガンの種類、進展の程度、患者さんの全身状態により、
薬剤も量もまったく違います。
また、標準的抗癌剤治療を行って、それに懲りて逃げてこられる患者さんも大勢おられますので、そのような患者さんでは、すでに大きな骨髄抑制を合併している場合も多々見られます。
そのような場合にも、抗癌剤の量は加減します。
また、抗癌剤の量は、1回の使用量と、
その頻度で変わります。
すなわち同じ量でも、週に1回の場合と2回の場合では2倍量の差になります。
5−FUは1日量で62.5mgから250mgを24時間の持続注入を行います。
それを在宅で連日行います。
休薬はありません。
125mgからはじめて、状態により増減してゆきます。
主に胃ガン、大腸ガンの再発治療に使っています。
手術時に大腸ガンの腹膜転移を認めた患者さんでその治療を4年間以上続けた方もいます。
勿論、普通に仕事もされていました。
残念ながら4年半で亡くなられました。
タキソールは、1回量で15mgから75mgまでで使っています。
初回はたいていの場合30mg週1回です。
その後、状況を見て1回量を増やしたり、
15〜30mgを週2回程度に回数を増やすこともあります。
また逆に2週間に1回の患者さんもいます。
タキソールはその点滴時に、デカドロンというステロイドの併用が、
義務付けられていますが、頻回に使う場合そのステロイドの使い過ぎになります。
ここでは、書けませんが、それはないように上手く誤魔化しています。
イリノテカンは、はじめの1回だけは20mgで開始し、
40mgを週1回を基本にしています。
不思議なことに、40mg週1回で効果がなくなった患者さんでも、
20mgを週2回にすると再び効果が出ることもあります。
ジェムザールは、イリノテカンのように頻回に使うと、
1回の量を減らしても、大きな副作用が出る恐れがあるので、
基本的に200〜1000mgを1〜2週間に1回の割合で点滴しています。
肺ガンでは、200mgでも十分な患者さんも多いのですが、
膵ガンではもう少し多くなければ効果が出ない場合の方が一般的です。
現在最大量を使っている膵ガンの患者さんは、
1回1000mgを10日に1回です。
シスプラチンは、主に5−FUの作用の増強を狙って使っていますので、
多くは5mg程度です。
また、動脈注入にも汎用しています。
その時には5〜10mg程度使います。
その他、アドリアマイシン、ファルモルビシン、マイトマイシン、
メトトレキセート、タキソテールなどもしばしば使用される抗癌剤です。
経口抗癌剤では、
TS−1、UFT(顆粒)、フルツロン、ゼローダ、エンドキサンなどが私の主流です。
その他、乳ガンでは、ホルモン剤、ハーセプチン、
肺ガンでは、イレッサなども使います。
上記の薬剤は、単独で使うことはほとんどありません。
ハーセプチンとイレッサは、はじめは単独でも有効ですから、
多剤との併用はしないことも多いのですが、
効果がなくなってきた時には他の抗癌剤と併用します。
上記の薬剤を、組み合わせると何十通りにもなります。
さらに、それを、一般的な静脈点滴注入以外に動脈注入、
腹腔内、胸腔内注入などでも使いますから、
使い方は無数に広がります。
また、すべてのスケジュールで共通することは、
g-CSFという白血球を増加させる薬剤が必要になるほどの量は使わない。
ということです。
5HT3拮抗剤は、少量でも、吐き気の出る可能性あるイリノテカンを使うときくらいにしか併用しません。
また、最初に選択する薬剤の種類は、
エビデンスがしっかりしている、抗癌剤の組み合わせを選びます。
量が違うのですから、そのエビデンスはあてにはならなくなりますが、
ひとつの指標として、そのエビデンスを使っています。
それぞれのガンについての、実際の使い方を書いていると、
きりがありませんので、一般的な使用量いついて簡単に書きました。
抗癌剤治療の専門医は、
「そんな量で効くはずがない」といわれることと思います。
そのとおりで、効きません。
私が、「効く」「効果がある」という意味は、
ガンの縮小ではなく、「ガンの増大が見られない場合」をいいます。
そのことについては、過去に何回も書いてきました。
本日は、「具体的なことも少しは書けという」リクエストがありましたので、
簡単に書きました。
また、拙著を読まれて、
抗ガン剤による「免疫力の活性化」も起こりうる、ということは言いたかったのですが、
それを重要視しているわけではありません。
また、抗癌剤治療により、免疫力は低下させてはいけないとは考えています。
以上 文責 梅澤 充
「もう治療方法がない」
「ホスピスへ行ったほうがいい」
「全身状態が悪すぎて、標準的抗癌剤治療はできない」
と言われた患者さんばかりを、
「何もしないわけにはいかない」
と考え、そのように状態の良くない患者さんにでも使える程度の少量の抗癌剤で
治療をはじめたのがきっかけです。
そして、そのホンの僅かな抗癌剤でも十分に治療効果があることが判り、
現在では、その少量での抗癌剤治療を進めています。
ガンの縮小ではなく、
「どこまで量を減らしても、ガンの増大を防げるか」
だけを考えて抗癌剤を使うようになりました。
現在では、特に
5−FU、タキソール、イリノテカン、ジェムザール、シスプラチン、などを汎用していますが、
当然、ガンの種類、進展の程度、患者さんの全身状態により、
薬剤も量もまったく違います。
また、標準的抗癌剤治療を行って、それに懲りて逃げてこられる患者さんも大勢おられますので、そのような患者さんでは、すでに大きな骨髄抑制を合併している場合も多々見られます。
そのような場合にも、抗癌剤の量は加減します。
また、抗癌剤の量は、1回の使用量と、
その頻度で変わります。
すなわち同じ量でも、週に1回の場合と2回の場合では2倍量の差になります。
5−FUは1日量で62.5mgから250mgを24時間の持続注入を行います。
それを在宅で連日行います。
休薬はありません。
125mgからはじめて、状態により増減してゆきます。
主に胃ガン、大腸ガンの再発治療に使っています。
手術時に大腸ガンの腹膜転移を認めた患者さんでその治療を4年間以上続けた方もいます。
勿論、普通に仕事もされていました。
残念ながら4年半で亡くなられました。
タキソールは、1回量で15mgから75mgまでで使っています。
初回はたいていの場合30mg週1回です。
その後、状況を見て1回量を増やしたり、
15〜30mgを週2回程度に回数を増やすこともあります。
また逆に2週間に1回の患者さんもいます。
タキソールはその点滴時に、デカドロンというステロイドの併用が、
義務付けられていますが、頻回に使う場合そのステロイドの使い過ぎになります。
ここでは、書けませんが、それはないように上手く誤魔化しています。
イリノテカンは、はじめの1回だけは20mgで開始し、
40mgを週1回を基本にしています。
不思議なことに、40mg週1回で効果がなくなった患者さんでも、
20mgを週2回にすると再び効果が出ることもあります。
ジェムザールは、イリノテカンのように頻回に使うと、
1回の量を減らしても、大きな副作用が出る恐れがあるので、
基本的に200〜1000mgを1〜2週間に1回の割合で点滴しています。
肺ガンでは、200mgでも十分な患者さんも多いのですが、
膵ガンではもう少し多くなければ効果が出ない場合の方が一般的です。
現在最大量を使っている膵ガンの患者さんは、
1回1000mgを10日に1回です。
シスプラチンは、主に5−FUの作用の増強を狙って使っていますので、
多くは5mg程度です。
また、動脈注入にも汎用しています。
その時には5〜10mg程度使います。
その他、アドリアマイシン、ファルモルビシン、マイトマイシン、
メトトレキセート、タキソテールなどもしばしば使用される抗癌剤です。
経口抗癌剤では、
TS−1、UFT(顆粒)、フルツロン、ゼローダ、エンドキサンなどが私の主流です。
その他、乳ガンでは、ホルモン剤、ハーセプチン、
肺ガンでは、イレッサなども使います。
上記の薬剤は、単独で使うことはほとんどありません。
ハーセプチンとイレッサは、はじめは単独でも有効ですから、
多剤との併用はしないことも多いのですが、
効果がなくなってきた時には他の抗癌剤と併用します。
上記の薬剤を、組み合わせると何十通りにもなります。
さらに、それを、一般的な静脈点滴注入以外に動脈注入、
腹腔内、胸腔内注入などでも使いますから、
使い方は無数に広がります。
また、すべてのスケジュールで共通することは、
g-CSFという白血球を増加させる薬剤が必要になるほどの量は使わない。
ということです。
5HT3拮抗剤は、少量でも、吐き気の出る可能性あるイリノテカンを使うときくらいにしか併用しません。
また、最初に選択する薬剤の種類は、
エビデンスがしっかりしている、抗癌剤の組み合わせを選びます。
量が違うのですから、そのエビデンスはあてにはならなくなりますが、
ひとつの指標として、そのエビデンスを使っています。
それぞれのガンについての、実際の使い方を書いていると、
きりがありませんので、一般的な使用量いついて簡単に書きました。
抗癌剤治療の専門医は、
「そんな量で効くはずがない」といわれることと思います。
そのとおりで、効きません。
私が、「効く」「効果がある」という意味は、
ガンの縮小ではなく、「ガンの増大が見られない場合」をいいます。
そのことについては、過去に何回も書いてきました。
本日は、「具体的なことも少しは書けという」リクエストがありましたので、
簡単に書きました。
また、拙著を読まれて、
「抗ガン剤による治療」と言うより抗ガン剤による
「免疫力の活性化」の方を重要視されている様に見える。
抗ガン剤による「免疫力の活性化」も起こりうる、ということは言いたかったのですが、
それを重要視しているわけではありません。
また、抗癌剤治療により、免疫力は低下させてはいけないとは考えています。
以上 文責 梅澤 充



