昨日は、病院格差について書きましたが、それに関係する監査機関で、
日本医療機能評価機構という、あまり聞き慣れない団体の存在を
ご存知の方は多くはないのではないでしょうか。
http://jcqhc.or.jp/html/index.htm
何をしている団体かというと、
様々な病院からの申請により、病院に機能評価を与える仕事をしております。
すなわちその評価機構から「機能評価」なるお墨付きをもらうと、
その病院は、「それなりにイイ病院です」という箔が付きます。
また、近い将来その評価を受けているか否かにより、
診療報酬に差をつけようとする動きもあるようです。
すなわち、機能評価を受けている病院であれば、
それだけ優秀な病院だから、同じ診療内容であっても、
その評価を受けていない病院よりも、より高い診療報酬を与えよう。
というものです。
その機能評価を受けようと志す病院は、
様々な努力が必要になります。
設備の面、職員の面、ハードとソフト両面から改善していかなければなりません。
それにより、患者さんにより良い医療を提供できるようになるのですから、
それは素晴らしいことだと思います。
私の知り合いの病院でも、
一所懸命に努力をして、素晴らしい病院に生まれ変わったところもあります。
しかし、世の中には悪いことを企む輩も少なくありません。
勿論、機能評価機構の調査員が、病院へ直接訪問して、
調査員の目と耳で調べることはしますが、
多くは書類の上での審査になっているようです。
悪いことを企む輩にとっては、
書類の改竄など朝飯前です。
また、実地検分とて普段の悲惨な状況の病院を、
その日だけ、調査向けに変貌させることは容易いことです。
私が見てきたある病院では、
常勤の麻酔科専門医資格を持った医者(標榜医)がいないことが問題にされて、
機能評価を取れませんでした。
逆に言えば常勤の麻酔科標榜医がいれば、病院機能評価が取れるわけです。
勿論その病院は、他にも日常茶飯事に行なわれている不正行為をすべて隠して、
書類を捏造して、麻酔科医の問題だけに漕ぎ着けたのですが、
常勤の麻酔科標榜医を一人や二人書類の上だけで作るなど、
悪人にとっては赤子の手をひねるようなものです。
会社を経営していて、その会社の「専任医師」という立場にある医者を、
書類上その病院の常勤医師に仕立て上げました。
その病院の経営者の友達のようです。
今年の4月からその病院の常勤外科医師・外科部長として、
その病院は4月に機能評価を取得しています。
しかし実際には、自分の会社の仕事が忙しく、
一月の半分程度しか病院に出ることはなく、
「自分は非常勤医師」と言っているようです。
書類の上での審査はこのように簡単に誤魔化すことができます。
真面目に病院の体制を建て直し、
病院機能評価を受けているところがほとんどだと思います。
しかし、私が見た病院のようにデタラメな書類で誤魔化すところも存在しています。
実際に、その病院の全身麻酔手術は、
ほとんどの患者さんで、麻酔科標榜医の資格を持たない、
他の専門科(整形外科や脳外科)の医者が、
自分で全身麻酔も、手術も同時に行い、
手術中の、全身麻酔をかけられて意識のない患者さんの全身管理は、
看護士が行なうという危険極まりない状態で実行されています。
これは違法行為ではないのかも知れませんが、
現在も、そのような危険なことが日常茶飯事に行なわれている病院は知りません。
20年くらい昔は、よく見られた光景です。
その似非常勤外科医師も麻酔だけを行うことはほとんどないようです。
何故そのような病院で、患者さんが手術を受けるのか疑問をお持ちになると思います。
それは、勿論患者さんが、実際を知らないということが原因ですが、
そこは救急病院であり、交通外傷や脳卒中の患者さんなどを、
救急車が勝手にドンドン運んできてしまうので、
患者さんは知らないまま手術室に入ってしまいます。
病院の近隣の患者さんは、評判を知っていて近寄りません。
しかし、救急車は受け入れてくれる病院があれば、
何処でも運んでしまいます。
1月31日の「おそまつ外科医の一席」でも書きましたが、
本当に「医者(病院)を選ぶのも寿命のうち」です。
「機能評価を受けている」ということは一つのブランドです。
患者さんとしては、そのブランドに魅せられてしまう方もおられるかも知れません。
しかし、ブランドを偽装するような悪辣な病院も存在しています。
ブランド名に騙されてはいけません。
ガン治療と同じです。
5月25日の「コメントに対して」で
書いたとおり、その病院・医者の目的をしっかり見定めなければひどい目に遭います。
その病院の目的は利益の追求でしょう。
ご自身の目で見て、本当にそのブランドに値するか否か見極めてください。
小嶋社長の逮捕で少し沈静化されましたが、
大騒ぎになった耐震偽装マンションと、
同じような構図です。
検査会社がしっかり検査しているから大丈夫などということはありません。
偽装する輩はどの世界にもいます。
用心用心。
ところで、麻酔科の標榜医資格は、現在はどのようになっているのか知りませんが、
ほとんどの外科医は麻酔科の研修を行ないます。
私の麻酔科研修医時代は、全身麻酔を300例以上行い、
申請さえすれば簡単に取得できました。
私自身も400例程度は全身麻酔を行なっていますので、
申請すれば取れましたが、
その申請を行なった外科医はほとんどいませんでした。
4月からの似非常勤麻酔科医も、簡単だった時代に取得したものだと思われます。
昨日の病院格差に関連して、
ブランドを偽装する病院の存在を書きました。
以上 文責 梅澤 充
日本医療機能評価機構という、あまり聞き慣れない団体の存在を
ご存知の方は多くはないのではないでしょうか。
http://jcqhc.or.jp/html/index.htm
何をしている団体かというと、
様々な病院からの申請により、病院に機能評価を与える仕事をしております。
すなわちその評価機構から「機能評価」なるお墨付きをもらうと、
その病院は、「それなりにイイ病院です」という箔が付きます。
また、近い将来その評価を受けているか否かにより、
診療報酬に差をつけようとする動きもあるようです。
すなわち、機能評価を受けている病院であれば、
それだけ優秀な病院だから、同じ診療内容であっても、
その評価を受けていない病院よりも、より高い診療報酬を与えよう。
というものです。
その機能評価を受けようと志す病院は、
様々な努力が必要になります。
設備の面、職員の面、ハードとソフト両面から改善していかなければなりません。
それにより、患者さんにより良い医療を提供できるようになるのですから、
それは素晴らしいことだと思います。
私の知り合いの病院でも、
一所懸命に努力をして、素晴らしい病院に生まれ変わったところもあります。
しかし、世の中には悪いことを企む輩も少なくありません。
勿論、機能評価機構の調査員が、病院へ直接訪問して、
調査員の目と耳で調べることはしますが、
多くは書類の上での審査になっているようです。
悪いことを企む輩にとっては、
書類の改竄など朝飯前です。
また、実地検分とて普段の悲惨な状況の病院を、
その日だけ、調査向けに変貌させることは容易いことです。
私が見てきたある病院では、
常勤の麻酔科専門医資格を持った医者(標榜医)がいないことが問題にされて、
機能評価を取れませんでした。
逆に言えば常勤の麻酔科標榜医がいれば、病院機能評価が取れるわけです。
勿論その病院は、他にも日常茶飯事に行なわれている不正行為をすべて隠して、
書類を捏造して、麻酔科医の問題だけに漕ぎ着けたのですが、
常勤の麻酔科標榜医を一人や二人書類の上だけで作るなど、
悪人にとっては赤子の手をひねるようなものです。
会社を経営していて、その会社の「専任医師」という立場にある医者を、
書類上その病院の常勤医師に仕立て上げました。
その病院の経営者の友達のようです。
今年の4月からその病院の常勤外科医師・外科部長として、
その病院は4月に機能評価を取得しています。
しかし実際には、自分の会社の仕事が忙しく、
一月の半分程度しか病院に出ることはなく、
「自分は非常勤医師」と言っているようです。
書類の上での審査はこのように簡単に誤魔化すことができます。
真面目に病院の体制を建て直し、
病院機能評価を受けているところがほとんどだと思います。
しかし、私が見た病院のようにデタラメな書類で誤魔化すところも存在しています。
実際に、その病院の全身麻酔手術は、
ほとんどの患者さんで、麻酔科標榜医の資格を持たない、
他の専門科(整形外科や脳外科)の医者が、
自分で全身麻酔も、手術も同時に行い、
手術中の、全身麻酔をかけられて意識のない患者さんの全身管理は、
看護士が行なうという危険極まりない状態で実行されています。
これは違法行為ではないのかも知れませんが、
現在も、そのような危険なことが日常茶飯事に行なわれている病院は知りません。
20年くらい昔は、よく見られた光景です。
その似非常勤外科医師も麻酔だけを行うことはほとんどないようです。
何故そのような病院で、患者さんが手術を受けるのか疑問をお持ちになると思います。
それは、勿論患者さんが、実際を知らないということが原因ですが、
そこは救急病院であり、交通外傷や脳卒中の患者さんなどを、
救急車が勝手にドンドン運んできてしまうので、
患者さんは知らないまま手術室に入ってしまいます。
病院の近隣の患者さんは、評判を知っていて近寄りません。
しかし、救急車は受け入れてくれる病院があれば、
何処でも運んでしまいます。
1月31日の「おそまつ外科医の一席」でも書きましたが、
本当に「医者(病院)を選ぶのも寿命のうち」です。
「機能評価を受けている」ということは一つのブランドです。
患者さんとしては、そのブランドに魅せられてしまう方もおられるかも知れません。
しかし、ブランドを偽装するような悪辣な病院も存在しています。
ブランド名に騙されてはいけません。
ガン治療と同じです。
5月25日の「コメントに対して」で
書いたとおり、その病院・医者の目的をしっかり見定めなければひどい目に遭います。
その病院の目的は利益の追求でしょう。
ご自身の目で見て、本当にそのブランドに値するか否か見極めてください。
小嶋社長の逮捕で少し沈静化されましたが、
大騒ぎになった耐震偽装マンションと、
同じような構図です。
検査会社がしっかり検査しているから大丈夫などということはありません。
偽装する輩はどの世界にもいます。
用心用心。
ところで、麻酔科の標榜医資格は、現在はどのようになっているのか知りませんが、
ほとんどの外科医は麻酔科の研修を行ないます。
私の麻酔科研修医時代は、全身麻酔を300例以上行い、
申請さえすれば簡単に取得できました。
私自身も400例程度は全身麻酔を行なっていますので、
申請すれば取れましたが、
その申請を行なった外科医はほとんどいませんでした。
4月からの似非常勤麻酔科医も、簡単だった時代に取得したものだと思われます。
昨日の病院格差に関連して、
ブランドを偽装する病院の存在を書きました。
以上 文責 梅澤 充



