標準的に大量の抗癌剤を使った治療については、
その是非について何回も書いています。
非のほうが圧倒的に多く書いてきましたが、
欠点ばかりではありません。
幾つかの種類のガンでは、
それを受けることは必ずしも被害ばかりではないと考えています。
被害に優る利益が得られることもあります。
しかし、標準治療では、
決定的なダメージを受けてしまうことも少なくありません。
究極の被害は、
治療関連死と呼ばれる、
いわゆる「副作用死」です。
標準治療では、
必ず○%の確率で、
その死が待っています。
抗癌剤治療の副作用で患者さんが死ぬ。
それもエビデンスですから、
医者の責任ではありません。
それ以外にも、
悲惨な副作用が幾つもあります。
副作用で大きな苦痛を味わうこともその一つですが、
それは、多くの場合、
あまり辛ければ、
その治療を止めればよいだけですから、
生命に直結する被害ではありません。
その他に、
大量の抗癌剤治療で恐ろしい副作用は、
骨髄へのダメージです。
たった一回標準治療を受けただけでも、
骨髄が大きなダメージを受けて、
白血球、血小板などが大きく減少して、
復活してこない患者さんがいます。
現在、数名のそのような患者さんを診ています。
ガン治療を行ううえで、
骨髄の機能は、
大きな、そして絶対に必要な財産です。
その貴重な財産を、
大量の抗癌剤が一気に奪ってしまうことがあります。
白血球は簡単にそれを増やしてくれるクスリもありますが、
血小板を増やすクスリはありません。
血小板が減少すると、
身体中いたるところで出血が起こりやすくなります。
頭の中でそれが起きたなら、
脳卒中です。
それだけで死に至ることもあります。
治療関連死のひとつです。
白血球の減少ならまだしも、
血小板が大きく減少してしまうと、
いくら少量といえども、
危なくて抗癌剤は使えません。
分子標的薬などの、
骨髄機能にまったく影響を与えないと思われる薬剤くらいしか、
武器がなくなってしまいます。
分子標的薬は、
健康保険での適応範囲が厳しく制限されています。
高額であることもその大きな理由の一つだとは思いますが、
多くのガンで、
その保険適応の枠を超えれば、
効く可能性のある分子標的薬は、
幾つも存在しています。
しかし、保険は通らずしかも高価です。
実際にそのような被害に遭われて、
その後の治療に難渋している患者さんをみると、
現在、日本中の何処の病院でも
当たり前の治療として行われている標準治療とは、
何なのか、
考えさせらてしまいます。
何時かの投稿コメントにありましたが、
外国企業の日本侵略のようにも思えます。
製薬会社が主導で、
最大耐用量の抗癌剤治療を使ったスケジュールで治験を行い、
そこから、
「無治療あるいは他の治療と比較して○ヶ月長生きできる」
というエビデンスが出されると、
日本中の否、世界中の医者は、
いっせいにその治療に走ります。
そこには
「個々のガン患者を診る」という
それこそ当たり前であるはずの治療方針が完全に欠如しています。
標準治療が当たり前ではなく、
個々のガン患者を診るほうが、
医療行為としては、
まったく当然の治療だと考えますが、
製薬会社が作り出すエビデンスの前には、
その当たり前が簡単に吹き飛ばされてしまいます。
たった1回の標準治療で、
酷い骨髄抑制を来たしてしまった患者さんは、
その後の治療に本当に難渋します。
勿論、標準治療だけを行っている医者からは、
「治療方法はありません」宣告が
簡単に出され、
そこで敗戦決定です。
考えたくありませんが、
現在の抗癌剤治療では、
医者は製薬会社に踊らされているだけのようにすら感じます。
本日も1回数十万円の抗癌剤を何人かに使いましたが、
今回の薬価改正では、
何故かそのクスリの薬価は下がらないようです。
外資系の製薬会社ですが・・・・
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
その是非について何回も書いています。
非のほうが圧倒的に多く書いてきましたが、
欠点ばかりではありません。
幾つかの種類のガンでは、
それを受けることは必ずしも被害ばかりではないと考えています。
被害に優る利益が得られることもあります。
しかし、標準治療では、
決定的なダメージを受けてしまうことも少なくありません。
究極の被害は、
治療関連死と呼ばれる、
いわゆる「副作用死」です。
標準治療では、
必ず○%の確率で、
その死が待っています。
抗癌剤治療の副作用で患者さんが死ぬ。
それもエビデンスですから、
医者の責任ではありません。
それ以外にも、
悲惨な副作用が幾つもあります。
副作用で大きな苦痛を味わうこともその一つですが、
それは、多くの場合、
あまり辛ければ、
その治療を止めればよいだけですから、
生命に直結する被害ではありません。
その他に、
大量の抗癌剤治療で恐ろしい副作用は、
骨髄へのダメージです。
たった一回標準治療を受けただけでも、
骨髄が大きなダメージを受けて、
白血球、血小板などが大きく減少して、
復活してこない患者さんがいます。
現在、数名のそのような患者さんを診ています。
ガン治療を行ううえで、
骨髄の機能は、
大きな、そして絶対に必要な財産です。
その貴重な財産を、
大量の抗癌剤が一気に奪ってしまうことがあります。
白血球は簡単にそれを増やしてくれるクスリもありますが、
血小板を増やすクスリはありません。
血小板が減少すると、
身体中いたるところで出血が起こりやすくなります。
頭の中でそれが起きたなら、
脳卒中です。
それだけで死に至ることもあります。
治療関連死のひとつです。
白血球の減少ならまだしも、
血小板が大きく減少してしまうと、
いくら少量といえども、
危なくて抗癌剤は使えません。
分子標的薬などの、
骨髄機能にまったく影響を与えないと思われる薬剤くらいしか、
武器がなくなってしまいます。
分子標的薬は、
健康保険での適応範囲が厳しく制限されています。
高額であることもその大きな理由の一つだとは思いますが、
多くのガンで、
その保険適応の枠を超えれば、
効く可能性のある分子標的薬は、
幾つも存在しています。
しかし、保険は通らずしかも高価です。
実際にそのような被害に遭われて、
その後の治療に難渋している患者さんをみると、
現在、日本中の何処の病院でも
当たり前の治療として行われている標準治療とは、
何なのか、
考えさせらてしまいます。
何時かの投稿コメントにありましたが、
外国企業の日本侵略のようにも思えます。
製薬会社が主導で、
最大耐用量の抗癌剤治療を使ったスケジュールで治験を行い、
そこから、
「無治療あるいは他の治療と比較して○ヶ月長生きできる」
というエビデンスが出されると、
日本中の否、世界中の医者は、
いっせいにその治療に走ります。
そこには
「個々のガン患者を診る」という
それこそ当たり前であるはずの治療方針が完全に欠如しています。
標準治療が当たり前ではなく、
個々のガン患者を診るほうが、
医療行為としては、
まったく当然の治療だと考えますが、
製薬会社が作り出すエビデンスの前には、
その当たり前が簡単に吹き飛ばされてしまいます。
たった1回の標準治療で、
酷い骨髄抑制を来たしてしまった患者さんは、
その後の治療に本当に難渋します。
勿論、標準治療だけを行っている医者からは、
「治療方法はありません」宣告が
簡単に出され、
そこで敗戦決定です。
考えたくありませんが、
現在の抗癌剤治療では、
医者は製薬会社に踊らされているだけのようにすら感じます。
本日も1回数十万円の抗癌剤を何人かに使いましたが、
今回の薬価改正では、
何故かそのクスリの薬価は下がらないようです。
外資系の製薬会社ですが・・・・
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。