現在の日本の緩和医療はけっして満足のいくものではありません。
緩和医療とガン治療とのバランスが取れていません。
1月18日の「緩和医療」でも書きましたが、要点だけを再掲します。
「本来、残念ながら目を瞑る時まで、徐痛などの緩和治療と積極的な抗ガン治療は、
同時に平行して続けられるべきものだと考えます。」
これは私の本心ですが、
「積極的な抗ガン治療」とは、
世間一般では、標準的抗癌剤治療のことと解釈されてしまいます。
私の意図する「積極的な抗ガン治療」とは
どれだけ全身状態の悪い患者さんにも、
諦めることなく、その患者さんに合わせて行なう抗癌剤治療という意味です。
現在日本で緩和医療を行なうホスピスでは、
一切抗ガン治療はできません。
正確に言うと、
「抗ガン治療を行うとホスピスは赤字になる。」です。
緩和治療以外の治療を行った場合、
その費用は病院の負担になってしまいます。
したがってそのような治療をできません。
また、今まで当ブログでは、
「がんセンター、癌研病院は最期まで診てくれることはない。」と何回も書いてきました。
しかし、それは正確に言うと、
「患者さんの方から逃げて行く。」です。
全身状態が悪化してPS2以上になると、
エビデンスが無くなるために、
がんセンター、癌研病院では、
一切の抗癌剤治療を行なわなくなります。
あるいは、エビデンスのある治療で効果がなくなると、
「うちでは、もはや治療はできない。」となります。
しかし、まだ十分に日常生活を営むことができる患者さんやそのご家族としては、
そこで治療を打ち切ることには耐えられるはずがありません。
したがって、PS2以上の全身状態でも治療をしてくれる病院を探すために
ガン難民となり、流浪の旅に出なければならなくなります。
追い出されるではなく、患者さん自ら出て行くのです。
「最期まで諦めずにガン治療を続けてもらいたい」
これは、誰もが考えることではないでしょうか。
しかし、誰もが考えることを考えてしまったならば、
がんセンターや癌研病院にはいられなくなり、
流浪の民にならざるを得ないのです。
一方、諦めの良い患者さんで、
がんセンターの勧めどおりの緩和医療・ホスピスに行くと、
日本の制度からは前述のようにガン治療は一切できません。
すなわち、日本のガン治療は、
All or Nothing 「全か無」なのです。
ガンを患っていても全身状態のすこぶる良好な患者さんから、
死の床に着いている患者さんまでいます。
その中間的な状態の患者さんもたくさんおられます。
その状態の患者さんが一番多いのではないかと想像されます。
しかし、その非常に多数の患者さんに対して、
標準的抗癌剤治療ができない状態になると、
すべてが終わりです。
ガン治療無しの緩和医療です。
標準的抗癌剤治療ができないガン患者さんには、
当然その状態に見合った抗癌剤治療が必要なはずですあり、
「もはや治療方法はありません」
という状態の患者さんはほとんどいません。
少なくとも、自宅で生活できるレベルの患者さんであれば、
何らかの治療方法は残されています。
問題は、その治療にエビデンスが無いことだけです。
そのような治療にエビデンスが無いのは、
以前にも説明したとおり、
エビデンスを出すための治験のほとんどが、
PS 0、1、の患者さんを対象に行なわれているからです。
PSが2以上の患者さんでの治験はほとんど行なわれていません。
したがって「PS2以上」→「エビデンスが無い」→ 「治療方法が無い」
→「ガン難民」→「流浪の旅」
となります。
エビデンスは医学の進歩の為には極めて重要ではあります。
しかし、見方を変えればこんな愚かのものはありません。
話は少々逸れましたが、
積極的治療(=標準的抗癌剤治療)と緩和医療の中間が存在しない現在の日本のガン治療はおそまつ過ぎます。
全身状態の良い間は、ガン治療に全精力を注ぎ、
(→ 標準的抗癌剤治療をするという意味ではありません!)
そこから、状態の変化によりガン治療への配分は徐々に減弱して
その分、緩和医療を少しずつ増やし、
最終的に、本当に何もできなくなったときだけ緩和医療だけを行なう。
そのように段階的に治療を行っていく必要があるはずですが、
日本では、標準的抗癌剤治療が終われば即、緩和医療です。
さもなくば、ガン難民としての流浪の旅が待っています。
愚かなことだと思います。
本日もがんセンターで
「これ以上治療はできません」
とお決まりの宣告をされ、
海外にまで足を伸ばされて治療を受けてきた患者さんが来られました。
わざわざ海外にまで行かなければガンを患った国民が治療できないとは、
ナンと愚かな国家でしょうか。
7月10日の「日本崩壊?」
が現実のものになってしまいます。
以上 文責 梅澤 充
緩和医療とガン治療とのバランスが取れていません。
1月18日の「緩和医療」でも書きましたが、要点だけを再掲します。
ガンそのものに対する抗ガン治療と、そのガンにより発生する苦痛に対する緩和治療とは、切り離されている場合が多々見られます。
すなわちホスピスなどに入り、十分な緩和治療を受けようとした場合、
現在の日本の保険制度からは、積極的な抗ガン治療は受けられません。
確かに、抗癌剤治療専門医の中には、痛みに耐え切れなくなったような患者さんは、
自分たちの治療の対象外であり、更なる抗ガン治療は行なわず、
緩和医療だけを進める医者もいるようですが、
これは、大きな間違いだと考えます。
本来、残念ながら目を瞑る時まで、徐痛などの緩和治療と積極的な抗ガン治療は、
同時に平行して続けられるべきものだと考えます。
少なくとも私自身はその様な方針で治療を行なっています。
「本来、残念ながら目を瞑る時まで、徐痛などの緩和治療と積極的な抗ガン治療は、
同時に平行して続けられるべきものだと考えます。」
これは私の本心ですが、
「積極的な抗ガン治療」とは、
世間一般では、標準的抗癌剤治療のことと解釈されてしまいます。
私の意図する「積極的な抗ガン治療」とは
どれだけ全身状態の悪い患者さんにも、
諦めることなく、その患者さんに合わせて行なう抗癌剤治療という意味です。
現在日本で緩和医療を行なうホスピスでは、
一切抗ガン治療はできません。
正確に言うと、
「抗ガン治療を行うとホスピスは赤字になる。」です。
緩和治療以外の治療を行った場合、
その費用は病院の負担になってしまいます。
したがってそのような治療をできません。
また、今まで当ブログでは、
「がんセンター、癌研病院は最期まで診てくれることはない。」と何回も書いてきました。
しかし、それは正確に言うと、
「患者さんの方から逃げて行く。」です。
全身状態が悪化してPS2以上になると、
エビデンスが無くなるために、
がんセンター、癌研病院では、
一切の抗癌剤治療を行なわなくなります。
あるいは、エビデンスのある治療で効果がなくなると、
「うちでは、もはや治療はできない。」となります。
しかし、まだ十分に日常生活を営むことができる患者さんやそのご家族としては、
そこで治療を打ち切ることには耐えられるはずがありません。
したがって、PS2以上の全身状態でも治療をしてくれる病院を探すために
ガン難民となり、流浪の旅に出なければならなくなります。
追い出されるではなく、患者さん自ら出て行くのです。
「最期まで諦めずにガン治療を続けてもらいたい」
これは、誰もが考えることではないでしょうか。
しかし、誰もが考えることを考えてしまったならば、
がんセンターや癌研病院にはいられなくなり、
流浪の民にならざるを得ないのです。
一方、諦めの良い患者さんで、
がんセンターの勧めどおりの緩和医療・ホスピスに行くと、
日本の制度からは前述のようにガン治療は一切できません。
すなわち、日本のガン治療は、
All or Nothing 「全か無」なのです。
ガンを患っていても全身状態のすこぶる良好な患者さんから、
死の床に着いている患者さんまでいます。
その中間的な状態の患者さんもたくさんおられます。
その状態の患者さんが一番多いのではないかと想像されます。
しかし、その非常に多数の患者さんに対して、
標準的抗癌剤治療ができない状態になると、
すべてが終わりです。
ガン治療無しの緩和医療です。
標準的抗癌剤治療ができないガン患者さんには、
当然その状態に見合った抗癌剤治療が必要なはずですあり、
「もはや治療方法はありません」
という状態の患者さんはほとんどいません。
少なくとも、自宅で生活できるレベルの患者さんであれば、
何らかの治療方法は残されています。
問題は、その治療にエビデンスが無いことだけです。
そのような治療にエビデンスが無いのは、
以前にも説明したとおり、
エビデンスを出すための治験のほとんどが、
PS 0、1、の患者さんを対象に行なわれているからです。
PSが2以上の患者さんでの治験はほとんど行なわれていません。
したがって「PS2以上」→「エビデンスが無い」→ 「治療方法が無い」
→「ガン難民」→「流浪の旅」
となります。
エビデンスは医学の進歩の為には極めて重要ではあります。
しかし、見方を変えればこんな愚かのものはありません。
話は少々逸れましたが、
積極的治療(=標準的抗癌剤治療)と緩和医療の中間が存在しない現在の日本のガン治療はおそまつ過ぎます。
全身状態の良い間は、ガン治療に全精力を注ぎ、
(→ 標準的抗癌剤治療をするという意味ではありません!)
そこから、状態の変化によりガン治療への配分は徐々に減弱して
その分、緩和医療を少しずつ増やし、
最終的に、本当に何もできなくなったときだけ緩和医療だけを行なう。
そのように段階的に治療を行っていく必要があるはずですが、
日本では、標準的抗癌剤治療が終われば即、緩和医療です。
さもなくば、ガン難民としての流浪の旅が待っています。
愚かなことだと思います。
本日もがんセンターで
「これ以上治療はできません」
とお決まりの宣告をされ、
海外にまで足を伸ばされて治療を受けてきた患者さんが来られました。
わざわざ海外にまで行かなければガンを患った国民が治療できないとは、
ナンと愚かな国家でしょうか。
7月10日の「日本崩壊?」
が現実のものになってしまいます。
以上 文責 梅澤 充



