ゴールデンウィークも終盤になり、
原発事故の大きな進展も後退も無く、
道路は予想以上に混んでいるようですが、
世の中平穏な感じが漂っています。
しかし本日、大塚北口診療所で、
治ることはまったく期待できず、
しかも非常に予後が悪そうな状態である患者さんのご家族が、
大塚北口診療所の院長から、
その病状説明を受けていました。
ご本人は、
その事実をまったく知りません。
先日大塚北口診療所と
同一法人の東京北部病院で、
手術を行い、
残念ながら、
まったく手付かずの状態だったのですが、
ご家族の希望で、
ご本人には何も話していません。
お腹の中に、
「僅かにガンが残っている」程度のことだけが、
説明されています。
延命のためには、
抗癌剤治療は絶対に必要ですが、
本人が何も知らないと、
その経過中、
患者さんは医者に対して不信感を持ってきます。
あるいは、ご自身の病気を悟ってくるかも知れません。
しかし、そのときには、
残された時間は長くはありません。
私は、患者さんは、
すべて本当のことを知る権利と同時に、
治療を受けるのであれば、
すべてを知る義務もあるように感じています。
現在診ている患者さんでは、
数名、ご家族の強いご希望で、
真実は知らされずに治療を続けているかたもいますが、
あまり良いことだとは思っていません。
「治らないガン → すぐに死ぬ」
という大きな勘違いさえ無ければ、
すべて知るべきです。
それを知らないがために、
辛い標準的抗癌剤治療を、
「治ると」いう致命的な勘違いをして、
それを受けて亡くなられていきます。
それは本当にお気の毒な状態だと思います。
真実を知らせるのは、
一見残酷で、
ご家族にとっては辛いことかも知れませんが、
それを知らずに、
激しい副作用に苦しみながら、
死に行く患者さんのほうが、
よほどお気の毒です。
普通の人間は、
自分の運命を科学的に提示されたなら、
それがいくら厳しくても、
自分なりに
その現実を消化して、
パニックになることはなく、
真実を冷静に受け止め、
シッカリと受け入れることはできると感じます。
今回の原発事故での政府の不正確で不誠実な説明は、
ただただ不安を煽り、
あるいは、間違った安心を与えたりして、
守ることができる命まで、
無差別に殺してしまっているように感じます。
勿論、「直ちに」結果は出ませんので、
その犯人が、
消え去っている頃に、
無責任のツケが国民に回ってきます。
特に福島近隣の人々に。
本日の、今は何も知らされていない患者さんも、
間も無く真実をお話するつもりです。
その上で、
治療を組み立て行く予定です。
世間の多くはお休みのようですが、
私は、腰痛が酷くなり、
朝から大塚北口診療所に行って、
牽引とマッサージのリハビリを受けてきました。
お陰でかなり楽にはなりましたが、
まだまだ辛さは残ります。
腰痛の原因も分かっていますが、
考えてみれば、この腰痛も、
ある意味ガンと同じで、
治らない病気です。
直ちに命を奪うことはありませんが、
辛い生活を余儀なくされています。
診察室で、
椅子にふんぞり返って、
ただでさえ、
デブって出っ張ったお腹を、
晒しているのは、
「態度がデカイ」
のではなく、
「治らない病気」のためですので、
ご容赦ください。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
原発事故の大きな進展も後退も無く、
道路は予想以上に混んでいるようですが、
世の中平穏な感じが漂っています。
しかし本日、大塚北口診療所で、
治ることはまったく期待できず、
しかも非常に予後が悪そうな状態である患者さんのご家族が、
大塚北口診療所の院長から、
その病状説明を受けていました。
ご本人は、
その事実をまったく知りません。
先日大塚北口診療所と
同一法人の東京北部病院で、
手術を行い、
残念ながら、
まったく手付かずの状態だったのですが、
ご家族の希望で、
ご本人には何も話していません。
お腹の中に、
「僅かにガンが残っている」程度のことだけが、
説明されています。
延命のためには、
抗癌剤治療は絶対に必要ですが、
本人が何も知らないと、
その経過中、
患者さんは医者に対して不信感を持ってきます。
あるいは、ご自身の病気を悟ってくるかも知れません。
しかし、そのときには、
残された時間は長くはありません。
私は、患者さんは、
すべて本当のことを知る権利と同時に、
治療を受けるのであれば、
すべてを知る義務もあるように感じています。
現在診ている患者さんでは、
数名、ご家族の強いご希望で、
真実は知らされずに治療を続けているかたもいますが、
あまり良いことだとは思っていません。
「治らないガン → すぐに死ぬ」
という大きな勘違いさえ無ければ、
すべて知るべきです。
それを知らないがために、
辛い標準的抗癌剤治療を、
「治ると」いう致命的な勘違いをして、
それを受けて亡くなられていきます。
それは本当にお気の毒な状態だと思います。
真実を知らせるのは、
一見残酷で、
ご家族にとっては辛いことかも知れませんが、
それを知らずに、
激しい副作用に苦しみながら、
死に行く患者さんのほうが、
よほどお気の毒です。
普通の人間は、
自分の運命を科学的に提示されたなら、
それがいくら厳しくても、
自分なりに
その現実を消化して、
パニックになることはなく、
真実を冷静に受け止め、
シッカリと受け入れることはできると感じます。
今回の原発事故での政府の不正確で不誠実な説明は、
ただただ不安を煽り、
あるいは、間違った安心を与えたりして、
守ることができる命まで、
無差別に殺してしまっているように感じます。
勿論、「直ちに」結果は出ませんので、
その犯人が、
消え去っている頃に、
無責任のツケが国民に回ってきます。
特に福島近隣の人々に。
本日の、今は何も知らされていない患者さんも、
間も無く真実をお話するつもりです。
その上で、
治療を組み立て行く予定です。
世間の多くはお休みのようですが、
私は、腰痛が酷くなり、
朝から大塚北口診療所に行って、
牽引とマッサージのリハビリを受けてきました。
お陰でかなり楽にはなりましたが、
まだまだ辛さは残ります。
腰痛の原因も分かっていますが、
考えてみれば、この腰痛も、
ある意味ガンと同じで、
治らない病気です。
直ちに命を奪うことはありませんが、
辛い生活を余儀なくされています。
診察室で、
椅子にふんぞり返って、
ただでさえ、
デブって出っ張ったお腹を、
晒しているのは、
「態度がデカイ」
のではなく、
「治らない病気」のためですので、
ご容赦ください。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。