地球上に生きている人間で、
まったく同じ人など一人もいません。
生活環境も価値観もすべて違います。
個々の人間は、
たとえ親・兄弟であっても別人です。
そこに発生してくるガンという不思議な生き物も、
これまた非常に個性的です。
それがガンという病気です。
しかし現在の抗癌剤治療では、
すべての患者さんに対して、
まったく均一な治療だけしか、
行われることはありません。
それ以外の選択肢は与えられません。
個々の患者さんを個別に診る、
という治療方法は存在していません。
その元凶は、
エビデンスです。
何度も書いているとおり、
エビデンスは、
治験という、
製薬会社が主催した実験治療で、
亡くなっていった過去の患者群から得られたデータです。
その患者群の中でも、
全員違った反応を示していたはずです。
しかしその患者群の中の個性はすべて無視されます。
そしてそれが「標準治療」という
立派な肩書きを得て、
一人歩きはじめます。
医者はそのデータに振り回され、
というより、
そのデータに縛られ、
自らが身動きの取れない治療に走ることになっています。
医者は完全に製薬会社の支配下に置かれています。
標準治療が行われることで、
利益を得るのは、
患者さんでも医者でもなく、
製薬会社だけです。
国も大量に消費される高額な抗癌剤のために、
莫大な医療費を負担しなければならず、
さらに、その治療では、
普通に仕事をしていた元気な患者さんの生産性も、
それが開始された時点から、
失われますから、
国は二重に負担を負うことになります。
なんと愚かな治療だろうと、
何時も考えさせられます。
しかし、その現状だけをみて、
「抗がん剤は効かない」
と言い切ってしまうのも、
如何なものでしょうか。
あまりにも短絡的過ぎるように感じます。
医者であるならば「効かない」と言う前に、
「効く方法を考えろ」
と言いたくなります。
さらに最近では、
その主張を繰り返しているエラ~イ先生は、
放射線検査は被曝により発ガンのリスクを高めるだけ、
という主張も、
原発問題に絡めて出してきているようです。
特にCTを槍玉に挙げているようです。
もともとそのようなことを訴えている医者でしたが、
放射線被曝が社会問題になっている時期を狙って、
訴えているようです。
放射線被曝と発ガンは密接に絡んでいることは、
間違いありません。
特に白血病の発症確率は、
被曝後10年以内に高まることが知られています。
しかし一般的に「ガン」とい言葉から想像される、
肺ガンや胃ガン、大腸ガン、乳ガンなどの固形ガンでは、
その関与の度合いはそれほど高くはなく、
しかも被曝後数十年後に発ガン確率は増加してきます。
しかしCT検査程度の被曝で白血病が増加しているという話は、
聞いたことがありません。
また、日本でCTが普及し始めたのは、
今から30年程度前のことです。
研修医のときに行っていた田舎の日赤病院には、
当時CTはありませんでした。
私が研修に行きはじめた後に、
はじめてCTは導入されました。
したがって、
現在CT保有台数では世界1位というだけで、
「日本ではCTによる被曝によって、
ガンの発生確率が増加している」というのは、
言いがかりのような気がします。
行政や原子力関係の人は、
被爆した人間に対して、
集団で考えなければなりません。
しかし医者は個性溢れる「個々の患者さん」を診るべきであり、
集団でしか診ることができなくなったら、
政治屋にでも転身していただいたほうが無難です。
多くの腫瘍内科医にも同じことが言えるように思います。
「放射能 日本製なら 安全です」
という今の日本を皮肉った川柳がありました。
勿論、放射線被曝は安全ではありませんが、
使い方次第で、
毒にも薬にもなる、
便利な道具です。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
まったく同じ人など一人もいません。
生活環境も価値観もすべて違います。
個々の人間は、
たとえ親・兄弟であっても別人です。
そこに発生してくるガンという不思議な生き物も、
これまた非常に個性的です。
それがガンという病気です。
しかし現在の抗癌剤治療では、
すべての患者さんに対して、
まったく均一な治療だけしか、
行われることはありません。
それ以外の選択肢は与えられません。
個々の患者さんを個別に診る、
という治療方法は存在していません。
その元凶は、
エビデンスです。
何度も書いているとおり、
エビデンスは、
治験という、
製薬会社が主催した実験治療で、
亡くなっていった過去の患者群から得られたデータです。
その患者群の中でも、
全員違った反応を示していたはずです。
しかしその患者群の中の個性はすべて無視されます。
そしてそれが「標準治療」という
立派な肩書きを得て、
一人歩きはじめます。
医者はそのデータに振り回され、
というより、
そのデータに縛られ、
自らが身動きの取れない治療に走ることになっています。
医者は完全に製薬会社の支配下に置かれています。
標準治療が行われることで、
利益を得るのは、
患者さんでも医者でもなく、
製薬会社だけです。
国も大量に消費される高額な抗癌剤のために、
莫大な医療費を負担しなければならず、
さらに、その治療では、
普通に仕事をしていた元気な患者さんの生産性も、
それが開始された時点から、
失われますから、
国は二重に負担を負うことになります。
なんと愚かな治療だろうと、
何時も考えさせられます。
しかし、その現状だけをみて、
「抗がん剤は効かない」
と言い切ってしまうのも、
如何なものでしょうか。
あまりにも短絡的過ぎるように感じます。
医者であるならば「効かない」と言う前に、
「効く方法を考えろ」
と言いたくなります。
さらに最近では、
その主張を繰り返しているエラ~イ先生は、
放射線検査は被曝により発ガンのリスクを高めるだけ、
という主張も、
原発問題に絡めて出してきているようです。
特にCTを槍玉に挙げているようです。
もともとそのようなことを訴えている医者でしたが、
放射線被曝が社会問題になっている時期を狙って、
訴えているようです。
放射線被曝と発ガンは密接に絡んでいることは、
間違いありません。
特に白血病の発症確率は、
被曝後10年以内に高まることが知られています。
しかし一般的に「ガン」とい言葉から想像される、
肺ガンや胃ガン、大腸ガン、乳ガンなどの固形ガンでは、
その関与の度合いはそれほど高くはなく、
しかも被曝後数十年後に発ガン確率は増加してきます。
しかしCT検査程度の被曝で白血病が増加しているという話は、
聞いたことがありません。
また、日本でCTが普及し始めたのは、
今から30年程度前のことです。
研修医のときに行っていた田舎の日赤病院には、
当時CTはありませんでした。
私が研修に行きはじめた後に、
はじめてCTは導入されました。
したがって、
現在CT保有台数では世界1位というだけで、
「日本ではCTによる被曝によって、
ガンの発生確率が増加している」というのは、
言いがかりのような気がします。
行政や原子力関係の人は、
被爆した人間に対して、
集団で考えなければなりません。
しかし医者は個性溢れる「個々の患者さん」を診るべきであり、
集団でしか診ることができなくなったら、
政治屋にでも転身していただいたほうが無難です。
多くの腫瘍内科医にも同じことが言えるように思います。
「放射能 日本製なら 安全です」
という今の日本を皮肉った川柳がありました。
勿論、放射線被曝は安全ではありませんが、
使い方次第で、
毒にも薬にもなる、
便利な道具です。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。