現在診ている大勢のガン患者さんの中には、
何も食べることができない患者さんも多数おられます。
消化器からの出血、小腸や大腸の狭窄などなど
様々な理由から食事摂取がまったく不可能なのです。
当然人間は栄養を摂取しなければ生きていくことは不可能です。
しかし、現在は便利な世の中で、栄養摂取は口からだけとは限りません。
点滴での栄養補給も可能です。
生命を維持するだけの栄養補給ではなく、
日常生活を平常に行なうのに十分な栄養を
点滴だけで簡単に補給することができます。
患者さんは
「モノを食べることができないと、点滴を続けなければならないから退院できない」
と思っている方が多いのですが、
今は、その点滴をご自宅で行なうことも可能です。
在宅高カロリー補液です。
まったく自力でそれを行なっている患者さんもいますが、
訪問看護の手助けを受ければ、誰でも簡単にできます。
一切の水分摂取も不可能な患者さんでも、
在宅での高カロリー補液で生活している方も何人もおられます。
点滴は1週間分程度を、飲み薬のように病院から処方して、
患者さんはそれを病院に取りに行き、
自宅に持ち帰りそこで点滴をするのです。
その点滴の中にごく僅かな抗癌剤を入れて、
24時間持続でカロリー補給と同時に
在宅で抗癌剤治療を行なっている患者さんもいます。
腸間膜動脈閉塞症などにより、小腸を全摘してしまった患者さんでは
口から栄養を補給することが不可能になるため、
一生涯にわたり高カロリー輸液が必要になります。
本来、在宅高カロリー輸液は、
そのような患者さんなどのために発達してきましたが、
現在では、ガン患者さんにも適応されています。
そもそも、厚生労働省の方針として、
医療費のかさむ入院治療をできる限り減らし
可能な限り在宅での治療を推進したいという意向のもとに進められている政策ですので、
かつては入院以外には考えられなかった治療でも、
かなりの部分まで在宅で可能になってきました。
また、その政策は患者さんのQOLを著しく向上させる結果にもなりました。
病院での生活を余儀なくされていた患者さんが、
自宅で生活することができるようになったのです。
残念ながら治療の甲斐無く目を瞑らなければならない時も、
ご自宅で最期を迎えることも可能になっています。
今はそこまでできるようになってきました。
病院は、病気を治療し良くする場所ですが、
長く居るべきところではありません。
長居をすると逆に病気になってしまいます。
先ず、精神的に滅入ってしまいます。
ガン治療において気持ちの問題は、非常に大きく予後を左右します。
勿論QOLにも大きく影響してきます。
住み慣れた自宅で、ご家族に囲まれながら治療をするべきだと思います。
多くの患者さんはそれを望まれています。
また、食事はできる患者さんでも、
持続で抗癌剤を点滴したい患者さんもいます。
そのような患者さんでは、
小さな携帯用のポンプを持ち運んでもらって、
そのポンプによって24時間で10cc程度の微量の注射液を注入して、
週に一回程度、病院でそのポンプの抗癌剤を入れ替えるために通院してもらいます。
現在も町田胃腸病院でそのような患者さんを数人診ております。
中には、完全切除不能の大腸ガンに対し
そのような携帯用のポンプを使った治療を
5年間近く続けた患者さんもおられます。
勿論、普通の社会生活を送りながらです。
その患者さんは会社勤めの仕事も続けておられました。
このように、かなりのところまで在宅治療が可能になり、
それが推奨されている現在の日本の医療で、
入院した上で行なう標準的抗癌剤治療とはどのような治療であるか
容易に想像できると思います。
入院までして厳重に管理しないと、
その強烈な副作用に耐えられないのです。
しかも、その治療は○○ヶ月以内に半数の患者さんが亡くなるという
冷酷なエビデンスの上に行なわれます。
その○○ヶ月という極めて貴重な時間を病院で過ごすことの意味をよく考えて下さい。
勿論、外来で行なっている標準的抗癌剤治療もあります。
しかし、その多くは本来入院の上で行なっていたものが、
厚生労働省の政策方針から、患者さんを入院させ難くなったために、
ビクビクしながら外来で抗癌剤治療を行なっているという側面も多々あります。
昨日も「やっぱり騙まし討ち?それとも不勉強?」で書いたとおり
切除不能のガンは治りません。
治療の時間はその患者さんの人生において
今までになく貴重な時間であるはずです。
入院をしなければ行なえないような治療は、
それを受けることによるメリットを主治医に十分に説明してもらい、
それに十分に納得してから受けられることをお勧めします。
以上 文責 梅澤 充
何も食べることができない患者さんも多数おられます。
消化器からの出血、小腸や大腸の狭窄などなど
様々な理由から食事摂取がまったく不可能なのです。
当然人間は栄養を摂取しなければ生きていくことは不可能です。
しかし、現在は便利な世の中で、栄養摂取は口からだけとは限りません。
点滴での栄養補給も可能です。
生命を維持するだけの栄養補給ではなく、
日常生活を平常に行なうのに十分な栄養を
点滴だけで簡単に補給することができます。
患者さんは
「モノを食べることができないと、点滴を続けなければならないから退院できない」
と思っている方が多いのですが、
今は、その点滴をご自宅で行なうことも可能です。
在宅高カロリー補液です。
まったく自力でそれを行なっている患者さんもいますが、
訪問看護の手助けを受ければ、誰でも簡単にできます。
一切の水分摂取も不可能な患者さんでも、
在宅での高カロリー補液で生活している方も何人もおられます。
点滴は1週間分程度を、飲み薬のように病院から処方して、
患者さんはそれを病院に取りに行き、
自宅に持ち帰りそこで点滴をするのです。
その点滴の中にごく僅かな抗癌剤を入れて、
24時間持続でカロリー補給と同時に
在宅で抗癌剤治療を行なっている患者さんもいます。
腸間膜動脈閉塞症などにより、小腸を全摘してしまった患者さんでは
口から栄養を補給することが不可能になるため、
一生涯にわたり高カロリー輸液が必要になります。
本来、在宅高カロリー輸液は、
そのような患者さんなどのために発達してきましたが、
現在では、ガン患者さんにも適応されています。
そもそも、厚生労働省の方針として、
医療費のかさむ入院治療をできる限り減らし
可能な限り在宅での治療を推進したいという意向のもとに進められている政策ですので、
かつては入院以外には考えられなかった治療でも、
かなりの部分まで在宅で可能になってきました。
また、その政策は患者さんのQOLを著しく向上させる結果にもなりました。
病院での生活を余儀なくされていた患者さんが、
自宅で生活することができるようになったのです。
残念ながら治療の甲斐無く目を瞑らなければならない時も、
ご自宅で最期を迎えることも可能になっています。
今はそこまでできるようになってきました。
病院は、病気を治療し良くする場所ですが、
長く居るべきところではありません。
長居をすると逆に病気になってしまいます。
先ず、精神的に滅入ってしまいます。
ガン治療において気持ちの問題は、非常に大きく予後を左右します。
勿論QOLにも大きく影響してきます。
住み慣れた自宅で、ご家族に囲まれながら治療をするべきだと思います。
多くの患者さんはそれを望まれています。
また、食事はできる患者さんでも、
持続で抗癌剤を点滴したい患者さんもいます。
そのような患者さんでは、
小さな携帯用のポンプを持ち運んでもらって、
そのポンプによって24時間で10cc程度の微量の注射液を注入して、
週に一回程度、病院でそのポンプの抗癌剤を入れ替えるために通院してもらいます。
現在も町田胃腸病院でそのような患者さんを数人診ております。
中には、完全切除不能の大腸ガンに対し
そのような携帯用のポンプを使った治療を
5年間近く続けた患者さんもおられます。
勿論、普通の社会生活を送りながらです。
その患者さんは会社勤めの仕事も続けておられました。
このように、かなりのところまで在宅治療が可能になり、
それが推奨されている現在の日本の医療で、
入院した上で行なう標準的抗癌剤治療とはどのような治療であるか
容易に想像できると思います。
入院までして厳重に管理しないと、
その強烈な副作用に耐えられないのです。
しかも、その治療は○○ヶ月以内に半数の患者さんが亡くなるという
冷酷なエビデンスの上に行なわれます。
その○○ヶ月という極めて貴重な時間を病院で過ごすことの意味をよく考えて下さい。
勿論、外来で行なっている標準的抗癌剤治療もあります。
しかし、その多くは本来入院の上で行なっていたものが、
厚生労働省の政策方針から、患者さんを入院させ難くなったために、
ビクビクしながら外来で抗癌剤治療を行なっているという側面も多々あります。
昨日も「やっぱり騙まし討ち?それとも不勉強?」で書いたとおり
切除不能のガンは治りません。
治療の時間はその患者さんの人生において
今までになく貴重な時間であるはずです。
入院をしなければ行なえないような治療は、
それを受けることによるメリットを主治医に十分に説明してもらい、
それに十分に納得してから受けられることをお勧めします。
以上 文責 梅澤 充



