ある患者さんが根治手術後に再発予防の治療に入るとき、
効く可能性の高いことが判明している薬剤が複数ありました。
当然同時併用で使うべきだと考えますが、
主治医曰く、
「同時に使ったらどちらが効いているか分からなくなるからダメ」
だそうです。
再発予防治療では、
それが効いていることなど、
誰にも分からないのです。
手術により、
肉眼や機械の目で確認される病巣はすべて取り去っているのですから、
その状態で治療を行った時、
その効果が分かることは、
再発を見た場合、
「その治療は効かなかった」ということが分かるだけです。
幸い再発を来すことなく、
天寿を全うしたとしても、
再発予防の治療を受けたお蔭なのか、
はじめから、そんな治療などしなくても、
再発をしない患者さんだったのか、
誰にも分かりません。
再発予防治療において、
「効果が分からなくなるから」
などと言う言葉を聞いたときには、
その主治医からは、
一歩下がって付き合う方が無難です。
再発予防治療では、
「効果が分かる」ときは、
再発を確認した時だけです。
効いているのかいないのか、
治療を受ける患者さんも、
それを執行する医者も、
まったく分からないのが、
再発予防治療です。
ガン治療では、
治療効果を可能な限り頻回に確認していくことが重要です。
それは、ガンがすでに姿を見せているときです。
それが見えない状態の場合でも、
ヤツが見えていないことを、
頻回に検査を行い、
「効いていない」ことがないことを確認することが重要です。
同時に、回数が決められているその治療に、
ご自身の身体が耐えられるか否かを、
シッカリと意識して考えることも大切です。
僅かに再発確率を低下させるというエビデンスがあっても、
それは患者集団でのデータであり、
個々の患者さんの再発を抑制してくれる、
という根拠にはなりません。
治療で身体が壊れてしまうのであれば、
誰のための治療であるのかすら、
分からなくなってしまうのが、
再発予防の治療です。
もしも、ある再発予防治療で、
20%の再発確率の低下効果があるなら、
手術だけだと再発確率50%の患者群では、
全員が手術後に再発予防治療を受けると40%になる。
というだけのことです。
何もしなくても、
半分の患者さんは天寿を全うできることになります。
60%の患者さんが天寿を全うした時に、
そのうちの誰が、
治療でトクをしたヒトなのか神様しか分かりません。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
効く可能性の高いことが判明している薬剤が複数ありました。
当然同時併用で使うべきだと考えますが、
主治医曰く、
「同時に使ったらどちらが効いているか分からなくなるからダメ」
だそうです。
再発予防治療では、
それが効いていることなど、
誰にも分からないのです。
手術により、
肉眼や機械の目で確認される病巣はすべて取り去っているのですから、
その状態で治療を行った時、
その効果が分かることは、
再発を見た場合、
「その治療は効かなかった」ということが分かるだけです。
幸い再発を来すことなく、
天寿を全うしたとしても、
再発予防の治療を受けたお蔭なのか、
はじめから、そんな治療などしなくても、
再発をしない患者さんだったのか、
誰にも分かりません。
再発予防治療において、
「効果が分からなくなるから」
などと言う言葉を聞いたときには、
その主治医からは、
一歩下がって付き合う方が無難です。
再発予防治療では、
「効果が分かる」ときは、
再発を確認した時だけです。
効いているのかいないのか、
治療を受ける患者さんも、
それを執行する医者も、
まったく分からないのが、
再発予防治療です。
ガン治療では、
治療効果を可能な限り頻回に確認していくことが重要です。
それは、ガンがすでに姿を見せているときです。
それが見えない状態の場合でも、
ヤツが見えていないことを、
頻回に検査を行い、
「効いていない」ことがないことを確認することが重要です。
同時に、回数が決められているその治療に、
ご自身の身体が耐えられるか否かを、
シッカリと意識して考えることも大切です。
僅かに再発確率を低下させるというエビデンスがあっても、
それは患者集団でのデータであり、
個々の患者さんの再発を抑制してくれる、
という根拠にはなりません。
治療で身体が壊れてしまうのであれば、
誰のための治療であるのかすら、
分からなくなってしまうのが、
再発予防の治療です。
もしも、ある再発予防治療で、
20%の再発確率の低下効果があるなら、
手術だけだと再発確率50%の患者群では、
全員が手術後に再発予防治療を受けると40%になる。
というだけのことです。
何もしなくても、
半分の患者さんは天寿を全うできることになります。
60%の患者さんが天寿を全うした時に、
そのうちの誰が、
治療でトクをしたヒトなのか神様しか分かりません。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。