癌という厳しい病気と毎日戦っていると、
こころがとても虚しくなることがしばしばあります。
鬱病ではないと思いますが、
憂鬱な気持ちになります。
ヤツはとても狡賢くて強いのです。
ただし多くの場合、
ヤツにも何処かに弱点もあり、
大塚北口診療所で診ている患者さんには、
少なくとも標準とされる時間よりは、
長く楽しい人生を送っていただいていると自負しています。
しかし悲しい別れはいつかは訪れます。
最近フト、
死とは別れなのだろうか、
と考えることがあります。
あまりにも長い、
地球、人類の歴史から考えて、
一人の人間の一生など極端に短い点にすぎないと思われます。
生きていてお話しをして、
共に楽しんだ仲間と、
現世で会えなくなってしまうことは、
残された人間にとっては、
悲しみ以外の何物でもないと思います。
しかし、現在生きている人間も、
完全な無の状態から、
何十年か前に、
何処からともなく発生してきて、
また、数十年すると、
何処かに消えていく。
新たな旅立ちのようにも感じます。
ヒトの歴史は、
ただその繰り返しだけだと思われます。
先日も悲しい別れがありましたが、
標準の5倍もの時間を楽しんでもらうことができて、
ご家族が、
用事の無くなった大塚北口診療所に挨拶に来てくれました。
落ち込んでいる気持ちも、
最悪結果に終わった後のお礼の一言をいただくと、
途端に元気になります。
実行してきた治療が間違いではないと、
感じる一瞬です。
大腸ガンの手術後に再発を見て、
その後6年半以上診てきた、
普通に仕事を続けてきた患者さんが、
意識状態も低下して、
昨日から緩和ケア病棟に入ったという知らせをご家族から受けました。
この6年半に対して、
感謝の言葉が綴られていました。
悲しいけど、
嬉しくも感じます。
一人の人生は一瞬で小けれども、
その一瞬でも、
少しでも楽しく長い方がイイですね。
その一人の人生を左右するガン治療に対して、
様々な情報があります。
似非情報も氾濫しています。
6月11日の「ガンとサプリと偽医者」でも書いたとおり、
現在の日本には、
いまだに原始時代さながら、
ガンという病気に対して、
手術まで拒否・否定している医者が生息していると聞いて、
ビックリしています。
その日の記事で書いたとおり、
数字のマジック・トリックが多少入っていることは知っていますが、
日本の年間のがん罹患者数と、
がん死亡者数には、
概ね2:1程度の開きがあります。
国立がんセンターの調査であり、
厚労省の統計とは少しずれていますが、
2011年の癌死亡者数は約36万人、
同年の新たな癌罹患者数は約75万人です。
半分のガン患者さんが、
無治療で天寿を全うしたのではありません。
治る可能性のある状態のガンでは、
手術や放射線治療、
治らないことが判明してしまっても、
楽しく長く生活を送ることを考えると、
ガンだってそれほど怖い病気ではなくなります。
「癌 = 無治療」は、
ほぼ自殺行為です。
標準的に拷問のような治療を受けるよりは、
よほどマシだとも思いますし、
そうせざるを得ない環境が存在している事実も見ています。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
こころがとても虚しくなることがしばしばあります。
鬱病ではないと思いますが、
憂鬱な気持ちになります。
ヤツはとても狡賢くて強いのです。
ただし多くの場合、
ヤツにも何処かに弱点もあり、
大塚北口診療所で診ている患者さんには、
少なくとも標準とされる時間よりは、
長く楽しい人生を送っていただいていると自負しています。
しかし悲しい別れはいつかは訪れます。
最近フト、
死とは別れなのだろうか、
と考えることがあります。
あまりにも長い、
地球、人類の歴史から考えて、
一人の人間の一生など極端に短い点にすぎないと思われます。
生きていてお話しをして、
共に楽しんだ仲間と、
現世で会えなくなってしまうことは、
残された人間にとっては、
悲しみ以外の何物でもないと思います。
しかし、現在生きている人間も、
完全な無の状態から、
何十年か前に、
何処からともなく発生してきて、
また、数十年すると、
何処かに消えていく。
新たな旅立ちのようにも感じます。
ヒトの歴史は、
ただその繰り返しだけだと思われます。
先日も悲しい別れがありましたが、
標準の5倍もの時間を楽しんでもらうことができて、
ご家族が、
用事の無くなった大塚北口診療所に挨拶に来てくれました。
落ち込んでいる気持ちも、
最悪結果に終わった後のお礼の一言をいただくと、
途端に元気になります。
実行してきた治療が間違いではないと、
感じる一瞬です。
大腸ガンの手術後に再発を見て、
その後6年半以上診てきた、
普通に仕事を続けてきた患者さんが、
意識状態も低下して、
昨日から緩和ケア病棟に入ったという知らせをご家族から受けました。
この6年半に対して、
感謝の言葉が綴られていました。
悲しいけど、
嬉しくも感じます。
一人の人生は一瞬で小けれども、
その一瞬でも、
少しでも楽しく長い方がイイですね。
その一人の人生を左右するガン治療に対して、
様々な情報があります。
似非情報も氾濫しています。
6月11日の「ガンとサプリと偽医者」でも書いたとおり、
現在の日本には、
いまだに原始時代さながら、
ガンという病気に対して、
手術まで拒否・否定している医者が生息していると聞いて、
ビックリしています。
その日の記事で書いたとおり、
数字のマジック・トリックが多少入っていることは知っていますが、
日本の年間のがん罹患者数と、
がん死亡者数には、
概ね2:1程度の開きがあります。
国立がんセンターの調査であり、
厚労省の統計とは少しずれていますが、
2011年の癌死亡者数は約36万人、
同年の新たな癌罹患者数は約75万人です。
半分のガン患者さんが、
無治療で天寿を全うしたのではありません。
治る可能性のある状態のガンでは、
手術や放射線治療、
治らないことが判明してしまっても、
楽しく長く生活を送ることを考えると、
ガンだってそれほど怖い病気ではなくなります。
「癌 = 無治療」は、
ほぼ自殺行為です。
標準的に拷問のような治療を受けるよりは、
よほどマシだとも思いますし、
そうせざるを得ない環境が存在している事実も見ています。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。