昨日の「決められた道」でも書きましたが、
ご自身やご家族の正確な情報を知らないと、
がんという病では、
どの道を歩んでいけばいいのか分からず、
ただただ彷徨い続けます。
そして挙句にはがん難民になります。
先日一通のメールがあり、
患者さんとご家族がセカンドオピニオンに来られました。
さらに別のメールで「ステージⅢA」との記載もありました。
手術日時は書かれていませんでしたが、
何回も書いている、
手術後再発予防の標準治療について、
悩んでおられるのだろうと勝手に解釈していました。
しかし、実際に大塚北口診療所に来られると、
手術は1年もむかしで、
手術後の再発予防の標準治療も一つが終わっていて、
さらに、おそらく再発・癌性腹膜炎によると思われる、
激しい自覚症状もすでに発現している状態でした。
それならば、それで、
再発・根治不能の治らない癌として、
細く長く辛くない治療を続けていく手も残されています。
しかし、かなりの遠隔地で、
医療過疎の地域にお住まいで、
手術と抗癌剤治療を受けた、
その地域の拠点病院からは、
すでに縁を切ったというかたちで、
いきなり大塚北口診療所での治療を希望されてきました。
癌の再発により強い自覚症状を伴い、
その上、医療過疎の地域で、
拠点病院から縁を切って、
遥々東京まで通院して治療を続ける。
あまりにも現実を無視した、
無謀な方策だと考えます。
大塚北口診療所では、
入院はできますがあくまで診療所であり、
夜間・休日などの緊急時の対応はできません。
24時間救急体制の整った東京北部病院という兄弟病院があり、
緊急事態発生時には、
そちらでサポートするという体制はできていますが、
東京からあまりにも離れた場所からでは、
救急車も搬送してくれません。
地元の病院と縁を切っていたら、
その病院でも緊急事態に対応してくれなくなります。
再発によると思われる自覚症状は、
昨年の内にすでに発生していたようです。
それでも無治療で放置して、
これから再発予防の抗癌剤治療。
セカンドオピニオンはお断りして、
先ず、緊急事態発生時に対応してくれる、
地元の拠点病院とのつながりを確保することをお勧めしました。
正常な思考回路だとは思えませんが、
生意気な言い方をすると、
「その程度の認識」の患者さんは、
けっして少なくありません。
今回は少々極端でしたが、
がんという病の本質を理解されていない患者さんご家族が、
ほとんどだと思います。
だから標準治療という、
誰も望まない治療に迷い込んでしまうのだと思いますが、
ご自身ご家族の病の本質を、
シッカリと理解して、
ご自身の進むべき道を選択してください。
それと要領良く病院と付き合うことも極めて重要です。
医療過疎地域では、
地元の病院との縁も大切にしてください。
また、経済的に豊かな患者さんでは、
高いお金を払えば、
それだけ良い治療が受けられると勘違いしているかたも、
しばしば見ます。
しかし、治療費用の多寡と、
その効果はまったく相関しません。
消費税も上がるようです、
がん治療では、
お金も一つの武器です。
大切に使ってください。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
ご自身やご家族の正確な情報を知らないと、
がんという病では、
どの道を歩んでいけばいいのか分からず、
ただただ彷徨い続けます。
そして挙句にはがん難民になります。
先日一通のメールがあり、
患者さんとご家族がセカンドオピニオンに来られました。
私の父が大腸がんの手術後、抗がん剤を勧められています。
梅澤先生のブログを読ませて頂き、
抗がん剤は減量して使える事を知り、治らなくても良いから、
出来るだけ辛くない生活をして欲しいと思い、
セカンドオピニオンを受けさせて頂きたいと思い、
メールさせていただきました。
さらに別のメールで「ステージⅢA」との記載もありました。
手術日時は書かれていませんでしたが、
何回も書いている、
手術後再発予防の標準治療について、
悩んでおられるのだろうと勝手に解釈していました。
しかし、実際に大塚北口診療所に来られると、
手術は1年もむかしで、
手術後の再発予防の標準治療も一つが終わっていて、
さらに、おそらく再発・癌性腹膜炎によると思われる、
激しい自覚症状もすでに発現している状態でした。
それならば、それで、
再発・根治不能の治らない癌として、
細く長く辛くない治療を続けていく手も残されています。
しかし、かなりの遠隔地で、
医療過疎の地域にお住まいで、
手術と抗癌剤治療を受けた、
その地域の拠点病院からは、
すでに縁を切ったというかたちで、
いきなり大塚北口診療所での治療を希望されてきました。
癌の再発により強い自覚症状を伴い、
その上、医療過疎の地域で、
拠点病院から縁を切って、
遥々東京まで通院して治療を続ける。
あまりにも現実を無視した、
無謀な方策だと考えます。
大塚北口診療所では、
入院はできますがあくまで診療所であり、
夜間・休日などの緊急時の対応はできません。
24時間救急体制の整った東京北部病院という兄弟病院があり、
緊急事態発生時には、
そちらでサポートするという体制はできていますが、
東京からあまりにも離れた場所からでは、
救急車も搬送してくれません。
地元の病院と縁を切っていたら、
その病院でも緊急事態に対応してくれなくなります。
再発によると思われる自覚症状は、
昨年の内にすでに発生していたようです。
それでも無治療で放置して、
これから再発予防の抗癌剤治療。
セカンドオピニオンはお断りして、
先ず、緊急事態発生時に対応してくれる、
地元の拠点病院とのつながりを確保することをお勧めしました。
正常な思考回路だとは思えませんが、
生意気な言い方をすると、
「その程度の認識」の患者さんは、
けっして少なくありません。
今回は少々極端でしたが、
がんという病の本質を理解されていない患者さんご家族が、
ほとんどだと思います。
だから標準治療という、
誰も望まない治療に迷い込んでしまうのだと思いますが、
ご自身ご家族の病の本質を、
シッカリと理解して、
ご自身の進むべき道を選択してください。
それと要領良く病院と付き合うことも極めて重要です。
医療過疎地域では、
地元の病院との縁も大切にしてください。
また、経済的に豊かな患者さんでは、
高いお金を払えば、
それだけ良い治療が受けられると勘違いしているかたも、
しばしば見ます。
しかし、治療費用の多寡と、
その効果はまったく相関しません。
消費税も上がるようです、
がん治療では、
お金も一つの武器です。
大切に使ってください。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。