先日知り合いのあるテレビ局の人間から連絡がありました。
6月4日の「個人的なお知らせ」をはじめ
何回か登場してきた、
東京近郊の某デタラメ破廉恥病院の調査も進めている医療番組の担当者です。
告発の準備も整い、その日も近づき、
その病院の事件も大きく進展しそうな状況ですので、
そのことについてかと思ったのですが、
そうではありませんでした。
今巷を騒がせている、
腎臓移植の事件(?)についてでした。
私と腎臓移植とは何ら関係は無いのですが、
彼は、その番組作りのために私がチョットだけ必要だったようです。
その件に関しての協力はできませんでしたが、
現在の医療報道に関するマスコミの姿勢には大きな疑問を感じます。
そのことについて、彼と電話でチョット話をしました。
破廉恥病院に関しては、
その、内情を真っ向から報道して頂き、
その病院の真実を曝け出してもらえばそれで十分であり、
マスコミの意見の入り込む余地はほとんどありません。
しかし、一般的な医療事故訴訟などの報道を見ていると、
マスコミの論調により、
その事件に対して一般の聴取者の受け取り方が大きく変わってしまいます。
多くの場合、マスコミの論調は、
ただただ、医者を極悪非道な大罪人にして、
患者さんを被害者にするだけのように思います。
医者という専門職の人間の目から見ると、
事実は全く違っている場合も少なくありません。
日本人は、判官贔屓が大好きな国民です。
薄命な弱者は英雄であり、それに対する過剰な同情があるように思います。
そして、その同情の反対の憤りの矛先は強者に向けられます。
たしかに患者さんは弱者です。
特にガン患者さんは、
社会の中で最もいたわられなければならない弱者であることは事実だと思います。
しかし、弱者が必ずしも正しいとは限りません。
同時に、医者はいつでも嫌われ者の強者という考え方も
大きく実情から逸脱しています。
偉ぶって、傲慢な医者が存在することは事実です。
しかし、マスコミの偏向報道の渦に巻き込まれる医者には、
そうではない、本当に患者さんのためを思い働いている善良な人間も多数います。
今日本では、小学生・中学生の苛めによる自殺が、
世間を騒がせています。
しかし、医者苛めの恐ろしい結末も、
産婦人科、小児科、外科の医者不足という形ですでに現れてきていることには
あまり気付かれていないようです。
何故、日本人は医者を苛めたがるのでしょうか。
先日の北海道での竜巻で亡くなった方のご遺族の様子を説明するのに、
NHKのアナウンサーは
「怒りをぶつける相手がいません。だからよけい悲しい。」
と言っていました。
そのとおりかも知れません。
死という最悪の結果を他人に責任転嫁し、
怒りをぶつければ、怒りの分だけ悲しみは少なくなるのかもしれません。
しかし、不当な怒りをぶつけられる人間はたまったもんではありません。
医者は人間です。
完璧な人間など存在しません。
そこに、患者さんの不幸な結末が起こると、
医者のすべての行為についてアラ探しをはじめ、
その小さなほころびが見つかると、
鬼の首を取ったように、
すべての責任をその医者に転嫁しようとします。
マスコミがそれを扇ぎたてます。
この考え方は、日本人の、
「ガンで死ぬのは許されるけれど、薬害で死ぬことは許されない。」
という、ほとんど意味の無い思想に基づき、
その医療行為で死んだことにして、
怒りの矛先をその医療者に向け、
自己の悲しみを軽減させるためだけの行為であるように思います。
しかし、その波をモロに受ける医療者はイイ迷惑です。
結局は、その反動は患者さんが受けることになります。
ただし、見えない形で・・・・
医者は手抜きをするようになります。
手抜き診療が医者にとっては一番ラクです。
手抜きすれば訴訟のリスクも減ります。
矛盾するように聞こえるかも知れませんが、
例えば、ガンの手術などでは、
患者さんの再発確率を減らすために、
キッチリと手術を行えば、
それだけ合併症の確率は増加します。
医者は、攻め立てられる可能性が高くなるのです。
しかし、逆に手抜き手術を行えば、
再発確率は高くなりますが、
その時は、ガンが人の命を奪ってくれるので、
医者の責任は問えません。
抗癌剤治療とて同様です。
何度も書いているとおり、
エビデンスのある標準的な治療を行い、
不幸な結果に終わっても、
それは、一切医者の責任にはなりません。
医者の視線は、
大きく変わってきています。
マスコミの論調につられ、
自分たちを攻撃しようとしている人間を、
暖かく見る人間はいません。
医者の最低限度の義務だけは果たし、
攻撃する人間から身を守ることだけを考えるようになります。
それは、手抜き医療であり、
危険な現場からの逃避です。
医者不足、患者さんが満足できる医療の衰退という形で現れてきます。
現にその傾向は各所で出始めています。
今のまま進めば日本の医療は完全に崩壊します。
本日、とても優秀なお子さんをお持ちの患者さんが来られましたが、
「息子は、医学部への進学を目指している。」
ということで、母親の患者さんは悩まれていました。
学費のことではありません。
「それだけの、学力があるなら、もっと得な仕事に就ける学部に入るべきだと、
親戚中で説得している。」と言われていました。
ごもっともです。
賢い親としては、当然の考えです。
日本の医療は、今そこまで来ています。
本日は、ある医療関係を担当しているテレビ局の人間から連絡があり、
そのことについて、電話でイロイロ話をしました。
彼は、マスコミのために、その危機が迫っていることも理解していて、
一方的な番組は作ってはいないので安心していますが・・・・
以上 文責 梅澤 充
6月4日の「個人的なお知らせ」をはじめ
何回か登場してきた、
東京近郊の某デタラメ破廉恥病院の調査も進めている医療番組の担当者です。
告発の準備も整い、その日も近づき、
その病院の事件も大きく進展しそうな状況ですので、
そのことについてかと思ったのですが、
そうではありませんでした。
今巷を騒がせている、
腎臓移植の事件(?)についてでした。
私と腎臓移植とは何ら関係は無いのですが、
彼は、その番組作りのために私がチョットだけ必要だったようです。
その件に関しての協力はできませんでしたが、
現在の医療報道に関するマスコミの姿勢には大きな疑問を感じます。
そのことについて、彼と電話でチョット話をしました。
破廉恥病院に関しては、
その、内情を真っ向から報道して頂き、
その病院の真実を曝け出してもらえばそれで十分であり、
マスコミの意見の入り込む余地はほとんどありません。
しかし、一般的な医療事故訴訟などの報道を見ていると、
マスコミの論調により、
その事件に対して一般の聴取者の受け取り方が大きく変わってしまいます。
多くの場合、マスコミの論調は、
ただただ、医者を極悪非道な大罪人にして、
患者さんを被害者にするだけのように思います。
医者という専門職の人間の目から見ると、
事実は全く違っている場合も少なくありません。
日本人は、判官贔屓が大好きな国民です。
薄命な弱者は英雄であり、それに対する過剰な同情があるように思います。
そして、その同情の反対の憤りの矛先は強者に向けられます。
たしかに患者さんは弱者です。
特にガン患者さんは、
社会の中で最もいたわられなければならない弱者であることは事実だと思います。
しかし、弱者が必ずしも正しいとは限りません。
同時に、医者はいつでも嫌われ者の強者という考え方も
大きく実情から逸脱しています。
偉ぶって、傲慢な医者が存在することは事実です。
しかし、マスコミの偏向報道の渦に巻き込まれる医者には、
そうではない、本当に患者さんのためを思い働いている善良な人間も多数います。
今日本では、小学生・中学生の苛めによる自殺が、
世間を騒がせています。
しかし、医者苛めの恐ろしい結末も、
産婦人科、小児科、外科の医者不足という形ですでに現れてきていることには
あまり気付かれていないようです。
何故、日本人は医者を苛めたがるのでしょうか。
先日の北海道での竜巻で亡くなった方のご遺族の様子を説明するのに、
NHKのアナウンサーは
「怒りをぶつける相手がいません。だからよけい悲しい。」
と言っていました。
そのとおりかも知れません。
死という最悪の結果を他人に責任転嫁し、
怒りをぶつければ、怒りの分だけ悲しみは少なくなるのかもしれません。
しかし、不当な怒りをぶつけられる人間はたまったもんではありません。
医者は人間です。
完璧な人間など存在しません。
そこに、患者さんの不幸な結末が起こると、
医者のすべての行為についてアラ探しをはじめ、
その小さなほころびが見つかると、
鬼の首を取ったように、
すべての責任をその医者に転嫁しようとします。
マスコミがそれを扇ぎたてます。
この考え方は、日本人の、
「ガンで死ぬのは許されるけれど、薬害で死ぬことは許されない。」
という、ほとんど意味の無い思想に基づき、
その医療行為で死んだことにして、
怒りの矛先をその医療者に向け、
自己の悲しみを軽減させるためだけの行為であるように思います。
しかし、その波をモロに受ける医療者はイイ迷惑です。
結局は、その反動は患者さんが受けることになります。
ただし、見えない形で・・・・
医者は手抜きをするようになります。
手抜き診療が医者にとっては一番ラクです。
手抜きすれば訴訟のリスクも減ります。
矛盾するように聞こえるかも知れませんが、
例えば、ガンの手術などでは、
患者さんの再発確率を減らすために、
キッチリと手術を行えば、
それだけ合併症の確率は増加します。
医者は、攻め立てられる可能性が高くなるのです。
しかし、逆に手抜き手術を行えば、
再発確率は高くなりますが、
その時は、ガンが人の命を奪ってくれるので、
医者の責任は問えません。
抗癌剤治療とて同様です。
何度も書いているとおり、
エビデンスのある標準的な治療を行い、
不幸な結果に終わっても、
それは、一切医者の責任にはなりません。
医者の視線は、
大きく変わってきています。
マスコミの論調につられ、
自分たちを攻撃しようとしている人間を、
暖かく見る人間はいません。
医者の最低限度の義務だけは果たし、
攻撃する人間から身を守ることだけを考えるようになります。
それは、手抜き医療であり、
危険な現場からの逃避です。
医者不足、患者さんが満足できる医療の衰退という形で現れてきます。
現にその傾向は各所で出始めています。
今のまま進めば日本の医療は完全に崩壊します。
本日、とても優秀なお子さんをお持ちの患者さんが来られましたが、
「息子は、医学部への進学を目指している。」
ということで、母親の患者さんは悩まれていました。
学費のことではありません。
「それだけの、学力があるなら、もっと得な仕事に就ける学部に入るべきだと、
親戚中で説得している。」と言われていました。
ごもっともです。
賢い親としては、当然の考えです。
日本の医療は、今そこまで来ています。
本日は、ある医療関係を担当しているテレビ局の人間から連絡があり、
そのことについて、電話でイロイロ話をしました。
彼は、マスコミのために、その危機が迫っていることも理解していて、
一方的な番組は作ってはいないので安心していますが・・・・
以上 文責 梅澤 充



