本日は私の診療は休診日でした。
最近は少し回復していますが、
腰の具合は相変わらず良くはないため、
大塚北口診療所および、
関連病院の東京北部病院で撮った写真を診ながら、
「そろそろ手術も考えなければ・・・」
「腰椎の手術だと何処の病院がイイかな・・・」
などと考えた挙句、
時間があったので、
大学時代の同級生で、
整形外科の開業医をしている友人のクリニックで診てもらいました。
一患者としては、
大学に残っている同級生よりも、
毎日、生の患者さんを診ている、
実地臨床医のほうが、
頼りになります。
整形外科医として私と同じだけの時間は、
経験を積んでいるはずであり、
信頼しています。
軽く診察した後、
持参した写真を診て、
「手術なんて全く考える状況じゃないよ」
「少し動かしたほうがイイと思うよ」
などと、
まったく私が考えていたのと違う答えで、
少々ビックリしました。
しかし素人の患者としては、
実地医家の言葉だけで、
十分に安心しました。
手術は当面考える必要は無さそうで安心して、
しばしの雑談を楽しみました。
「今後も必要ないと思うけど、
脊椎の手術なら〇〇大学の〇×教授が有名だよ」
という言葉に、
「大学で有名な教授なんて、
ほとんど手術はできないじゃないの?」
というと、
「まぁ、そうなんだよね・・・」
と、ずいぶんと久しぶりに二人で笑いました。
毎日がんを宿した患者さんは診ていますが、
整形外科はほぼ素人です。
やはり「餅は餅屋」です。
身内のがんは診ますが、
自分自身の腰痛も診ることはできません。
また、大きく立派な器の中の有名な大先生よりも、
毎日毎日、生身の人間である患者さんを診ている、
街中の無名な医者のほうが、
遥かに信頼できます。
がんという病は特別な存在で、
大学病院や××センターだけでしか、
診ることができないように感じている患者さんも、
少なくないと思われます。
しかし、そこでは、
多くの場合、
生身の患者さんを診るのではなく、
病のみを見つめてくれるだけです。
お近くの親身になってくれる開業医のほうが、
遥かに優しく暖かい治療を提供してくれる可能性も十分にあります。
医療過疎の地域にお住まいの患者さんが、
治らないがんを宿してしまい、
最期の場所を確保する必要があるときでも、
QOLを維持した、
人間としての治療を望むのであれば、
ご自宅近くの「街の医者」とのつながりだけは、
是非、確保しておく必要があります。
終生ご自宅で過ごすことを考えるならば、
大病院には近付かず、
抗がん剤だけは用意されている、
中小の病院に行かれるほうが無難です。
巨大な塔のもとの出張所として、
日本全国に配置されている大病院は、
樹を観ず森だけを診る医療機関です。
そこでは、個々の患者さんは、
森を構成する一本の樹に過ぎません。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
最近は少し回復していますが、
腰の具合は相変わらず良くはないため、
大塚北口診療所および、
関連病院の東京北部病院で撮った写真を診ながら、
「そろそろ手術も考えなければ・・・」
「腰椎の手術だと何処の病院がイイかな・・・」
などと考えた挙句、
時間があったので、
大学時代の同級生で、
整形外科の開業医をしている友人のクリニックで診てもらいました。
一患者としては、
大学に残っている同級生よりも、
毎日、生の患者さんを診ている、
実地臨床医のほうが、
頼りになります。
整形外科医として私と同じだけの時間は、
経験を積んでいるはずであり、
信頼しています。
軽く診察した後、
持参した写真を診て、
「手術なんて全く考える状況じゃないよ」
「少し動かしたほうがイイと思うよ」
などと、
まったく私が考えていたのと違う答えで、
少々ビックリしました。
しかし素人の患者としては、
実地医家の言葉だけで、
十分に安心しました。
手術は当面考える必要は無さそうで安心して、
しばしの雑談を楽しみました。
「今後も必要ないと思うけど、
脊椎の手術なら〇〇大学の〇×教授が有名だよ」
という言葉に、
「大学で有名な教授なんて、
ほとんど手術はできないじゃないの?」
というと、
「まぁ、そうなんだよね・・・」
と、ずいぶんと久しぶりに二人で笑いました。
毎日がんを宿した患者さんは診ていますが、
整形外科はほぼ素人です。
やはり「餅は餅屋」です。
身内のがんは診ますが、
自分自身の腰痛も診ることはできません。
また、大きく立派な器の中の有名な大先生よりも、
毎日毎日、生身の人間である患者さんを診ている、
街中の無名な医者のほうが、
遥かに信頼できます。
がんという病は特別な存在で、
大学病院や××センターだけでしか、
診ることができないように感じている患者さんも、
少なくないと思われます。
しかし、そこでは、
多くの場合、
生身の患者さんを診るのではなく、
病のみを見つめてくれるだけです。
お近くの親身になってくれる開業医のほうが、
遥かに優しく暖かい治療を提供してくれる可能性も十分にあります。
医療過疎の地域にお住まいの患者さんが、
治らないがんを宿してしまい、
最期の場所を確保する必要があるときでも、
QOLを維持した、
人間としての治療を望むのであれば、
ご自宅近くの「街の医者」とのつながりだけは、
是非、確保しておく必要があります。
終生ご自宅で過ごすことを考えるならば、
大病院には近付かず、
抗がん剤だけは用意されている、
中小の病院に行かれるほうが無難です。
巨大な塔のもとの出張所として、
日本全国に配置されている大病院は、
樹を観ず森だけを診る医療機関です。
そこでは、個々の患者さんは、
森を構成する一本の樹に過ぎません。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。