どこかの国の国会が
解散するのでしょうか。
総理大臣は明言していないようですが噂が広がっています。
多くの国民の感想は少し違うみたいですが、
「景気は確実に良くなっている」
という政府の要人もいるみたいです。
今も被害が続くフクシマの大事故の後、
「安全、ただちに被害はない」
と叫び続け、
周囲は全員、普通の服装のなか、
一人だけ放射性物質から身を守る重装備で、
一瞬だけの現地視察を放映されてしまった、
ウソのカタマリのような、
福耳の貧乏神に、
「ウソつき」
と言われてしまう悲しい大臣もいるようです。
件の御仁には絶対に言われたくないでしょうね。
嘘の権化に、
ウソつき呼ばわりされた人間は、
人間として生きている資格も無いのかも知れません。
でも、本当のバカに、
馬鹿と言われる人は、
じつは賢かったりして・・・
それはともかく、
なにがなんでも標準治療に引きずり込もうと目論む閻魔様の話術も、
相当に巧みなようです。
政治家にも負けていないように感じます。
治らないがんに対して、
しかも抗がん剤効果では、
延命効果は大きくはないと認めたうえで、
症状の緩和、QOLの改善「も」重要な目的と、
微妙な注釈まで入れて、
研修医向けの教科書に提示されている多くの種類のがんに対して、
真実を話したり、
錦の御旗であるエビデンスを提示してしまったなら、
多くの患者さんは標準治療など受けくない思ってしまうはずです。
そこで、政治家のような閻魔様は考えました。
閻魔様はいつでも舌を抜けるように、
何枚も用意しているようです。
口上はとても巧みです。
「オレオレ詐欺師」たちの教材になっているのかも知れません。
××センターや大学病院からは、
皆さん同じような、
素晴らしい口上を信用しかけた患者さんが、
しばしば来られます。
「治らない」
とはけっして言いません。
「治ることまでは難しい」
という完全に政治家のような極めて微妙な表現が登場します。
「・・・ことまでは難しい」
あまりにも素晴らしい言い回し、巧みな話術に感激します。
単純に、真実である、
「治りません」
などという、
簡単明瞭な真実はけっして口に出しません。
そして
「治ることは難しい」
でもありません。
「・・・ことまでは難しい」
この、
「まで」の二文字には、
閻魔様のご苦労が滲み出ています。
そもそも閻魔様を信用している患者さんのこころを簡単に動かします。
初めての体験で、
何も知らない患者さんには、
「治る」に極めて近い状態を、
連想させます。
そのうえで、
「最善の効果を期待しましょう」
と、誰にも責任が及ばないような、
絶妙の言い回しで、
ダメ押しをされて患者さんの気持ちは翻弄されてしまいます。
自覚症状も無い患者さんに、
症状の緩和、QOLの向上が主目的の行為で、
さらに延命効果も大きくはないと明記されているのに、
最善の効果とはナンでしょうか。
冷静に考えれば、
すぐに分かることも、
目の前のニコニコ顔と、
真剣な眼差しを使い分けるカメレオンのような白衣の閻魔様に、
囃したてられると、
患者さんは完全に理性を失います。
さらに確実に襲ってくる副作用に対しては、
最近まで、愚民だと見下していた患者が、
困ったことに知恵を得てしまうようになると、
「残念ながら、副作用は避けられません」
と先回りします。
そして、
「しかし副作用対策はしっかりやって、
最小限度にするように努力します」と、
然も、副作用は軽微にすることが可能であり、
患者さんのために最善を尽くすかのような錯覚を招く言葉を、
機関銃のように連発してきます。
ここまで来ると、
もはや患者さんは哀れカゴの鳥です。
先日もその詐欺師の口上に、
ほんの数ヶ月前に、
まんまと乗せられて、
過酷な副作用でPS.0から、
PS.3程度のボロボロの身体にしていただいた挙句に、
アッサリと、
「治療法はありません」宣告をくだされ、
慌てて大塚北口診療所に来られた患者さんがいました。
現在の標準治療が、
すべて良からぬ治療だとは考えてはいません。
少なくとも、
高度な騙しのテクニックに乗せられて、
ご自身の望んでいた方向とはまったく逆の谷底に突き落とされた、
極めて多くの患者さんの存在が、
現在のがん治療を少しでも進歩させる、
原動力になっていたことは事実だと考えます。
そして今現在の犠牲者も、
今後の医学・医療の進歩につながることになると思います。
そのお蔭で、
治らないがんを宿した患者さんの寿命が、
多大な副作用を被るとはいえ、
ごく僅かでも延びていることも事実だと思います。
しかし、
平穏な日常を失う副作用と引き換えの、
僅かな延命については、
個々の患者さんの価値観での判断に委ねるべきだと考えます。
他人の価値観に対して、
騙しの口上を駆使して、
医者独自の勝手な判断で、
統計数字上の極めて僅かな隙間に誘い込むことは、
如何なものか、
大いに疑問に感じます。
選挙が近いようですが、
新しい国会では、
患者さんが見てしまったら困る、
国立がんセンターの研修医向けの、
抗がん剤治療のマニュアル本は、
特定機密の発禁本になるかも知れません。
一般人は閲覧禁止で、
研修医は院外持ち出し禁止処置かも知れません。
早いうちに読んでおいたほうが良さそうですよ。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
解散するのでしょうか。
総理大臣は明言していないようですが噂が広がっています。
多くの国民の感想は少し違うみたいですが、
「景気は確実に良くなっている」
という政府の要人もいるみたいです。
今も被害が続くフクシマの大事故の後、
「安全、ただちに被害はない」
と叫び続け、
周囲は全員、普通の服装のなか、
一人だけ放射性物質から身を守る重装備で、
一瞬だけの現地視察を放映されてしまった、
ウソのカタマリのような、
福耳の貧乏神に、
「ウソつき」
と言われてしまう悲しい大臣もいるようです。
件の御仁には絶対に言われたくないでしょうね。
嘘の権化に、
ウソつき呼ばわりされた人間は、
人間として生きている資格も無いのかも知れません。
でも、本当のバカに、
馬鹿と言われる人は、
じつは賢かったりして・・・
それはともかく、
なにがなんでも標準治療に引きずり込もうと目論む閻魔様の話術も、
相当に巧みなようです。
政治家にも負けていないように感じます。
治らないがんに対して、
しかも抗がん剤効果では、
延命効果は大きくはないと認めたうえで、
症状の緩和、QOLの改善「も」重要な目的と、
微妙な注釈まで入れて、
研修医向けの教科書に提示されている多くの種類のがんに対して、
真実を話したり、
錦の御旗であるエビデンスを提示してしまったなら、
多くの患者さんは標準治療など受けくない思ってしまうはずです。
そこで、政治家のような閻魔様は考えました。
閻魔様はいつでも舌を抜けるように、
何枚も用意しているようです。
口上はとても巧みです。
「オレオレ詐欺師」たちの教材になっているのかも知れません。
××センターや大学病院からは、
皆さん同じような、
素晴らしい口上を信用しかけた患者さんが、
しばしば来られます。
「治らない」
とはけっして言いません。
「治ることまでは難しい」
という完全に政治家のような極めて微妙な表現が登場します。
「・・・ことまでは難しい」
あまりにも素晴らしい言い回し、巧みな話術に感激します。
単純に、真実である、
「治りません」
などという、
簡単明瞭な真実はけっして口に出しません。
そして
「治ることは難しい」
でもありません。
「・・・ことまでは難しい」
この、
「まで」の二文字には、
閻魔様のご苦労が滲み出ています。
そもそも閻魔様を信用している患者さんのこころを簡単に動かします。
初めての体験で、
何も知らない患者さんには、
「治る」に極めて近い状態を、
連想させます。
そのうえで、
「最善の効果を期待しましょう」
と、誰にも責任が及ばないような、
絶妙の言い回しで、
ダメ押しをされて患者さんの気持ちは翻弄されてしまいます。
自覚症状も無い患者さんに、
症状の緩和、QOLの向上が主目的の行為で、
さらに延命効果も大きくはないと明記されているのに、
最善の効果とはナンでしょうか。
冷静に考えれば、
すぐに分かることも、
目の前のニコニコ顔と、
真剣な眼差しを使い分けるカメレオンのような白衣の閻魔様に、
囃したてられると、
患者さんは完全に理性を失います。
さらに確実に襲ってくる副作用に対しては、
最近まで、愚民だと見下していた患者が、
困ったことに知恵を得てしまうようになると、
「残念ながら、副作用は避けられません」
と先回りします。
そして、
「しかし副作用対策はしっかりやって、
最小限度にするように努力します」と、
然も、副作用は軽微にすることが可能であり、
患者さんのために最善を尽くすかのような錯覚を招く言葉を、
機関銃のように連発してきます。
ここまで来ると、
もはや患者さんは哀れカゴの鳥です。
先日もその詐欺師の口上に、
ほんの数ヶ月前に、
まんまと乗せられて、
過酷な副作用でPS.0から、
PS.3程度のボロボロの身体にしていただいた挙句に、
アッサリと、
「治療法はありません」宣告をくだされ、
慌てて大塚北口診療所に来られた患者さんがいました。
現在の標準治療が、
すべて良からぬ治療だとは考えてはいません。
少なくとも、
高度な騙しのテクニックに乗せられて、
ご自身の望んでいた方向とはまったく逆の谷底に突き落とされた、
極めて多くの患者さんの存在が、
現在のがん治療を少しでも進歩させる、
原動力になっていたことは事実だと考えます。
そして今現在の犠牲者も、
今後の医学・医療の進歩につながることになると思います。
そのお蔭で、
治らないがんを宿した患者さんの寿命が、
多大な副作用を被るとはいえ、
ごく僅かでも延びていることも事実だと思います。
しかし、
平穏な日常を失う副作用と引き換えの、
僅かな延命については、
個々の患者さんの価値観での判断に委ねるべきだと考えます。
他人の価値観に対して、
騙しの口上を駆使して、
医者独自の勝手な判断で、
統計数字上の極めて僅かな隙間に誘い込むことは、
如何なものか、
大いに疑問に感じます。
選挙が近いようですが、
新しい国会では、
患者さんが見てしまったら困る、
国立がんセンターの研修医向けの、
抗がん剤治療のマニュアル本は、
特定機密の発禁本になるかも知れません。
一般人は閲覧禁止で、
研修医は院外持ち出し禁止処置かも知れません。
早いうちに読んでおいたほうが良さそうですよ。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。