トンでもない間違いをしている患者さんが相談に来られました。
お子様が、このブログを見て、
私のガン治療について知ったとのことで来られましたので、
ある程度の知識はお持ちかと思ったのですが、
その予想は大きく外れました。
乳ガンの患者さんです。
まだ手術はしておりません。
患者さんが手術を頑なに拒否しています。
それで、手術回避のために
私の、ガンと共存していくという休眠療法の考え方の治療で、
抗癌剤治療を続けながら、
「ガンと共存していきたい。」
と言って来られました。
勿論、大きな間違いです。
根治の手段が無い患者さんに対して、
抗癌剤治療による苦痛を極力抑えて、
可能な限り長い時間、現在の生活を送ってもらう。
という考えの治療です。
90歳の患者さんならともかく、
まだ平均余命が20年以上も残されている患者さんです。
手術ができる、すなわち根治が可能な患者さんに行う治療ではありません。
そもそも、どれだけたくさんの抗癌剤を使った治療でも
一部のガンを除いて、ほとんどのガンは治りません。
その患者さんに「何故、手術を嫌うのか」伺ったところ、
「手術をしても再発するでしょ!」
「痛い思いをして、再発したんじゃかなわない!」
とのことでした。
手術をする前から再発の心配をする
準備の良い患者さんもおられます。
「再発の確率はたしかにあります。しかし根治の可能性もあります」
「再発をしたときには、多くの場合はその後は延命治療になります」
「手術を行わなければ、はじめから延命治療であり、近い将来必ず死が訪れます」
そこまで話してはじめて「手術はしなければダメ」と悟られたようです。
実験的に、乳ガンでは手術以外の根治治療も試みられてはいますが、
その患者さんの乳ガンではその治療でも適応外です。
その患者さんは、
抗癌剤による休眠療法以外に、
食事療法、免疫治療などの代替療法も検討されていたようです。
食事療法も代替医療も、
「大きな効果は、ほとんど効果は期待できない。
それを行った患者さんと行わなかった患者さんと比較すると、
数ヶ月間の延命効果があるかないか程度であろうし、
それすらも証明されていない。」
旨、説明すると、
患者さん曰く、
「あんなに高い治療費を払うのだからもっと効果があるはずだ、
それしか効果がないのなら、あれだけ流行るはずがない、
そんな病院、誰にも相手にされずに潰れてしまうはずでしょ!」
「食事療法でもガンが治ったという患者さんがいるんでしょ?」
ごもっともな意見です。
たしかに、「代替療法でガンが治った」患者さんもいるはずです。しかし、
8月16日の「お盆と代替療法」
9月24日の「講演会」などで書いたとおり、
先ず、現在その治療で「奇跡の生還」を遂げた患者さんは、
極めて稀な、宝くじに当たったようなラッキーな患者さんです。
他の患者さんは、皆無治療とほぼ同様の時間で死亡しています。
そして、死んでお墓の中に入ってしまったなら、
「あの治療は効かないから、やめた方がイイですよ!」
とは忠告してくれません。
極めて稀な確率でガンから逃れた生きている患者さんだけが、
「あの治療は効果がある」
と生の声で宣伝します。
一般の患者さんはその生の声しか聞こえません。
その結果、その声が、すべてであるかのように錯覚してしまいます。
すなわち、騙されます。
また、代替療法について、
その存在を患者さんがガンに罹る前に知っていたでしょうか。
ほとんどすべてのガン患者さんでは、
代替療法の存在を、ガンに罹ってから、
インターネットや書籍などで必死に調べて知るはずです。
そこには、その代替療法の良い面だけしか書かれていません。
宣伝ですから当然です。
それを、ガンを患って冷静さを失った目で見るのですから、
字面だけを信じてしまい、
騙されて大金を失ってしまう患者さんは後を絶ちません。
代替療法を行っているところは、
先日も脱税で捕まったところがあるようですが、
繁盛こそすれ、潰れることはありません。
藁をも掴みたい心境でいるときに、
インターネットの上で、
「ただの泥舟が立派な救命ボート」であるかのように宣伝されていたら
イチコロで騙されます。
繁盛している代替療法が
効果があるから流行っているのではない。
ということは忘れないでください。
明らかに、金儲けが目的としか思えないクリニックなどもたくさん存在しています。
間違っても、ネギを背負ってそんなクリニックに行かないでください。
何回も書いているとおり、
代替療法にお金を使うなら、
保険外治療でエビデンスのシッカリある、
効果の分かっている治療を受けるべきだと思います。
ただ、それも、あくまで延命治療でしかないことを、
十分に理解をされて、
ご自身の価値観を確認してからにしてください。
ご相談の患者さんは、
外来で抗癌剤治療の後に、
手術を受けることを納得して帰られました。
メデタシ、メデタシでした。
以上 文責 梅澤 充
お子様が、このブログを見て、
私のガン治療について知ったとのことで来られましたので、
ある程度の知識はお持ちかと思ったのですが、
その予想は大きく外れました。
乳ガンの患者さんです。
まだ手術はしておりません。
患者さんが手術を頑なに拒否しています。
それで、手術回避のために
私の、ガンと共存していくという休眠療法の考え方の治療で、
抗癌剤治療を続けながら、
「ガンと共存していきたい。」
と言って来られました。
勿論、大きな間違いです。
根治の手段が無い患者さんに対して、
抗癌剤治療による苦痛を極力抑えて、
可能な限り長い時間、現在の生活を送ってもらう。
という考えの治療です。
90歳の患者さんならともかく、
まだ平均余命が20年以上も残されている患者さんです。
手術ができる、すなわち根治が可能な患者さんに行う治療ではありません。
そもそも、どれだけたくさんの抗癌剤を使った治療でも
一部のガンを除いて、ほとんどのガンは治りません。
その患者さんに「何故、手術を嫌うのか」伺ったところ、
「手術をしても再発するでしょ!」
「痛い思いをして、再発したんじゃかなわない!」
とのことでした。
手術をする前から再発の心配をする
準備の良い患者さんもおられます。
「再発の確率はたしかにあります。しかし根治の可能性もあります」
「再発をしたときには、多くの場合はその後は延命治療になります」
「手術を行わなければ、はじめから延命治療であり、近い将来必ず死が訪れます」
そこまで話してはじめて「手術はしなければダメ」と悟られたようです。
実験的に、乳ガンでは手術以外の根治治療も試みられてはいますが、
その患者さんの乳ガンではその治療でも適応外です。
その患者さんは、
抗癌剤による休眠療法以外に、
食事療法、免疫治療などの代替療法も検討されていたようです。
食事療法も代替医療も、
「大きな効果は、ほとんど効果は期待できない。
それを行った患者さんと行わなかった患者さんと比較すると、
数ヶ月間の延命効果があるかないか程度であろうし、
それすらも証明されていない。」
旨、説明すると、
患者さん曰く、
「あんなに高い治療費を払うのだからもっと効果があるはずだ、
それしか効果がないのなら、あれだけ流行るはずがない、
そんな病院、誰にも相手にされずに潰れてしまうはずでしょ!」
「食事療法でもガンが治ったという患者さんがいるんでしょ?」
ごもっともな意見です。
たしかに、「代替療法でガンが治った」患者さんもいるはずです。しかし、
8月16日の「お盆と代替療法」
9月24日の「講演会」などで書いたとおり、
先ず、現在その治療で「奇跡の生還」を遂げた患者さんは、
極めて稀な、宝くじに当たったようなラッキーな患者さんです。
他の患者さんは、皆無治療とほぼ同様の時間で死亡しています。
そして、死んでお墓の中に入ってしまったなら、
「あの治療は効かないから、やめた方がイイですよ!」
とは忠告してくれません。
極めて稀な確率でガンから逃れた生きている患者さんだけが、
「あの治療は効果がある」
と生の声で宣伝します。
一般の患者さんはその生の声しか聞こえません。
その結果、その声が、すべてであるかのように錯覚してしまいます。
すなわち、騙されます。
また、代替療法について、
その存在を患者さんがガンに罹る前に知っていたでしょうか。
ほとんどすべてのガン患者さんでは、
代替療法の存在を、ガンに罹ってから、
インターネットや書籍などで必死に調べて知るはずです。
そこには、その代替療法の良い面だけしか書かれていません。
宣伝ですから当然です。
それを、ガンを患って冷静さを失った目で見るのですから、
字面だけを信じてしまい、
騙されて大金を失ってしまう患者さんは後を絶ちません。
代替療法を行っているところは、
先日も脱税で捕まったところがあるようですが、
繁盛こそすれ、潰れることはありません。
藁をも掴みたい心境でいるときに、
インターネットの上で、
「ただの泥舟が立派な救命ボート」であるかのように宣伝されていたら
イチコロで騙されます。
繁盛している代替療法が
効果があるから流行っているのではない。
ということは忘れないでください。
明らかに、金儲けが目的としか思えないクリニックなどもたくさん存在しています。
間違っても、ネギを背負ってそんなクリニックに行かないでください。
何回も書いているとおり、
代替療法にお金を使うなら、
保険外治療でエビデンスのシッカリある、
効果の分かっている治療を受けるべきだと思います。
ただ、それも、あくまで延命治療でしかないことを、
十分に理解をされて、
ご自身の価値観を確認してからにしてください。
ご相談の患者さんは、
外来で抗癌剤治療の後に、
手術を受けることを納得して帰られました。
メデタシ、メデタシでした。
以上 文責 梅澤 充



