今日も町田胃腸病院の外来で抗癌剤治療を行った患者さんは20名以上。
今週の合計では60名近くになります。
ホトホト疲れました。
点滴の内容を考えるだけでですから、
けっして重労働ではありません。
しかし、精神的にスッゴク疲れます。
今年一年、ズットこの状態でした。
何故こんなに疲れるのか。
フト考えてみましたが、
やはり、ラクな治療ではないからです。
それは、医者にとってラクではという意味です。
何回も書いているとおり
「もはや治療方法はありません」
「抗癌剤治療の適応はありません」
という、絶望的なことを言う病院がたくさんありますが、
それは、医者にとっては一番ラクです。
先日も、何処にセカンドオピニオンに行っても
「治療の適応は無い、緩和医療を行ってください」
といわれた患者さんが来られました。
その患者さんは
「まだ延命の可能性があるのなら治療を行いたい。」
との強い意思をお持ちでした。
一緒に来院したご家族も、同様のお考えでした。
常識的に考え有効な治療などありません。
しかし、効く可能性がある治療は存在します。
当然、ガン治療には副作用も伴います。
ごく少量の抗癌剤を用いた治療でも、
副作用は皆無ではありません。
副作用により死期を早めてしまう可能性もあります。
本来、緩和医療に徹することが正解だと思います。
そのことを十分に説明して、
それにご家族も同意されたので、
治療を開始しました。
しかし「治療開始後数日で肺炎を合併し状態が悪くなった」
とご家族から連絡がありました。
さらに、「調べたら、使ったクスリの副作用には肺炎も書いてあった。
何故、そんなクスリを使ったのか。
肺炎が起こりうることをシッカリ説明したのか。」
と、病院に来られた方と別のご家族から、
文句の電話がありました。
肺炎は、ドウ考えても、ガンの進展によるものであり、
抗癌剤治療とは関係ありません。
そのことを説明して、
患者さんご本人および同席したご家族とどのような話をしたのか、
詳しくその状況を話し
同席したご家族も、
「本来緩和ケアを行うべきところ、本人、ご家族の強い意向で、
敢えてリスクがあっても、抗癌剤治療を行う。」
という旨を記載したカルテににサインしている。
ことまで説明したところ納得されましたが、
もし、その同意書のような書類にサインが無かったらどうなるんでしょうか。
私が行っている抗癌剤治療でも副作用は皆無ではありませんが、
それにより、寿命を縮めるような治療は行いません。
したがって、同意書などほとんど取ったことはありません。
その患者さんは元疾患のガンの進行により急速に全身状態の悪化もあり得ると感じたので、
万が一のためにに同意の署名をいただきました。
もし、治療に全く効果が無く、
無治療、緩和ケアと同じ時間だけしか与えられなくても、
治療を行うことにより生まれる希望を持ちながら生活するのと、
全く希望を失い死を待つのとでは
同じ時間でもその価値は大きく違うはずです。
本当に抗癌剤治療が不可能な患者さんでも、
治療を行う姿勢から生まれる希望だけは持つことができるはずです。
それだけを期待して治療を行うこともあります。
勿論、そのときにはご家族にだけは真実をお話しますが・・・・
現在は情報が氾濫して、
様々な治療・薬についての知識が簡単に得られます。
しかし、新しいクスリには可能性もありますが、
未知の危険も存在する可能性もあります。
簡単に得た知識から「新薬○○を使ってくれ」という注文をよく受けますが、
その標準的ではない薬剤を使って何か未知の副作用が発現し、
患者さんが不幸な結末を迎えた場合、
「その責任は、それを頼んだご家族が負う」
という姿勢を示される方はほとんどいません。
それでも、何人かの患者さんには、
それ以外には、治療の方法はないと判断されますので、
リスク覚悟で使っていますが、いつもヒヤヒヤです。
そもそも、私が行っている、休眠療法のような、
標準的ではない抗癌剤治療にはエビデンスは無いのですから、
それを、行って上手くいかなかったときの
私のリスクを考えると、ドット疲れが出ます。
標準的な治療だけを行い、
標準的な副作用に苦しんでいただいて、
ガンが患者さんを死に至らしめてくれるのが、
医者にとって一番ラクな治療だと思います。
ホトホト疲れてくると、
「何故、多くの患者さんが望む治療を、医者は行おうとしないのか」が、
良く分かる気がします。
自己責任の無いところには、
ご自身の望む治療は存在しません。
昨日の「進むガン治療の一元化」で書いたとおり、
日本の患者さん全員、画一治療のベルトコンベアに乗せられる日も遠くないと思います。
エビデンスのある標準的抗癌剤治療だけ国民皆保険でやっていれば
対外的には日本の医療はけっして世界に対して恥ずべきものではありません。
それ以上に、標準的抗癌剤治療を保険で行うのですから、
世界に冠たる医療制度と自慢できます。
政府はそこらへんを考えているのでしょうか。
以上 文責 梅澤 充
今週の合計では60名近くになります。
ホトホト疲れました。
点滴の内容を考えるだけでですから、
けっして重労働ではありません。
しかし、精神的にスッゴク疲れます。
今年一年、ズットこの状態でした。
何故こんなに疲れるのか。
フト考えてみましたが、
やはり、ラクな治療ではないからです。
それは、医者にとってラクではという意味です。
何回も書いているとおり
「もはや治療方法はありません」
「抗癌剤治療の適応はありません」
という、絶望的なことを言う病院がたくさんありますが、
それは、医者にとっては一番ラクです。
先日も、何処にセカンドオピニオンに行っても
「治療の適応は無い、緩和医療を行ってください」
といわれた患者さんが来られました。
その患者さんは
「まだ延命の可能性があるのなら治療を行いたい。」
との強い意思をお持ちでした。
一緒に来院したご家族も、同様のお考えでした。
常識的に考え有効な治療などありません。
しかし、効く可能性がある治療は存在します。
当然、ガン治療には副作用も伴います。
ごく少量の抗癌剤を用いた治療でも、
副作用は皆無ではありません。
副作用により死期を早めてしまう可能性もあります。
本来、緩和医療に徹することが正解だと思います。
そのことを十分に説明して、
それにご家族も同意されたので、
治療を開始しました。
しかし「治療開始後数日で肺炎を合併し状態が悪くなった」
とご家族から連絡がありました。
さらに、「調べたら、使ったクスリの副作用には肺炎も書いてあった。
何故、そんなクスリを使ったのか。
肺炎が起こりうることをシッカリ説明したのか。」
と、病院に来られた方と別のご家族から、
文句の電話がありました。
肺炎は、ドウ考えても、ガンの進展によるものであり、
抗癌剤治療とは関係ありません。
そのことを説明して、
患者さんご本人および同席したご家族とどのような話をしたのか、
詳しくその状況を話し
同席したご家族も、
「本来緩和ケアを行うべきところ、本人、ご家族の強い意向で、
敢えてリスクがあっても、抗癌剤治療を行う。」
という旨を記載したカルテににサインしている。
ことまで説明したところ納得されましたが、
もし、その同意書のような書類にサインが無かったらどうなるんでしょうか。
私が行っている抗癌剤治療でも副作用は皆無ではありませんが、
それにより、寿命を縮めるような治療は行いません。
したがって、同意書などほとんど取ったことはありません。
その患者さんは元疾患のガンの進行により急速に全身状態の悪化もあり得ると感じたので、
万が一のためにに同意の署名をいただきました。
もし、治療に全く効果が無く、
無治療、緩和ケアと同じ時間だけしか与えられなくても、
治療を行うことにより生まれる希望を持ちながら生活するのと、
全く希望を失い死を待つのとでは
同じ時間でもその価値は大きく違うはずです。
本当に抗癌剤治療が不可能な患者さんでも、
治療を行う姿勢から生まれる希望だけは持つことができるはずです。
それだけを期待して治療を行うこともあります。
勿論、そのときにはご家族にだけは真実をお話しますが・・・・
現在は情報が氾濫して、
様々な治療・薬についての知識が簡単に得られます。
しかし、新しいクスリには可能性もありますが、
未知の危険も存在する可能性もあります。
簡単に得た知識から「新薬○○を使ってくれ」という注文をよく受けますが、
その標準的ではない薬剤を使って何か未知の副作用が発現し、
患者さんが不幸な結末を迎えた場合、
「その責任は、それを頼んだご家族が負う」
という姿勢を示される方はほとんどいません。
それでも、何人かの患者さんには、
それ以外には、治療の方法はないと判断されますので、
リスク覚悟で使っていますが、いつもヒヤヒヤです。
そもそも、私が行っている、休眠療法のような、
標準的ではない抗癌剤治療にはエビデンスは無いのですから、
それを、行って上手くいかなかったときの
私のリスクを考えると、ドット疲れが出ます。
標準的な治療だけを行い、
標準的な副作用に苦しんでいただいて、
ガンが患者さんを死に至らしめてくれるのが、
医者にとって一番ラクな治療だと思います。
ホトホト疲れてくると、
「何故、多くの患者さんが望む治療を、医者は行おうとしないのか」が、
良く分かる気がします。
自己責任の無いところには、
ご自身の望む治療は存在しません。
昨日の「進むガン治療の一元化」で書いたとおり、
日本の患者さん全員、画一治療のベルトコンベアに乗せられる日も遠くないと思います。
エビデンスのある標準的抗癌剤治療だけ国民皆保険でやっていれば
対外的には日本の医療はけっして世界に対して恥ずべきものではありません。
それ以上に、標準的抗癌剤治療を保険で行うのですから、
世界に冠たる医療制度と自慢できます。
政府はそこらへんを考えているのでしょうか。
以上 文責 梅澤 充



