現在、アバスチン、アービタックス、タルセバなどなど、
輸入で使われる分子標的薬と呼ばれる新薬が花盛りです。
上記3剤は日本での承認も間近に迫っています。
それ以外にも、使おうと思えば、
個人輸入をすることで簡単に使える薬剤が幾つもあります。
上の3剤は、名指しでリクエストしてくる患者さんやご家族も少なくありません。
しかし、皆さん例外なく、
それら輸入薬に対してあまりにも過剰な期待を持たれています。
現在、輸入することで使えるクスリは、
すべて延命のための治療薬です。
ガンを治してくれるくれる夢の新薬は存在しません。
しかも、どれも非常に高価です。
値段が高い分、効果も大きいと勘違いされているのかも知れません。
また、ほとんどの方は、そのクスリの良い面だけしか、
ご存知ありません。
クスリの悪い面は知ろうとしません。
クスリに必ず副作用が伴います。
そのマイナス面も含めて十分にご理解のうえ使いはじめるべきです。
高価であり、しかも延命のためのクスリですから
一生涯使い続けなければならず、その財力が必要であることも、
新薬の大きなマイナス面です。
簡単に、それらの薬剤を処方している医療機関もあるようですが、
それを希望されるからには、
十分な知識を持った上で医者にリクエストして下さい。
分子標的薬の先駆けの一つであるイレッサでは、
発売当初は「副作用の無い抗癌剤」ということが最大のウリでした。
しかし、フタを開けてみたら、
その副作用である間質性肺炎で何人もの患者さんが亡くなられて、
日本中が大騒ぎになりました。
もっともあの騒ぎは、
マスコミが、他の抗癌剤治療でも副作用として、
間質性肺炎は出ている事実は伏せて、
無責任に、面白おかしく国民を煽ったためであり、
事実は、イレッサの有用性から考えれば、
大きな問題ではないはずです。
しかし、そのような副作用が発現する可能性を知らずに、
過大な効果だけを期待してそのクスリを使い、
恐ろしい副作用に当たってしまった場合には、
いきなりカウンターパンチを喰らったように、
精神的にも大きなダメージを受けてしまいます。
そのダメージのはけ口として医者・病院、はたまた製薬会社を恨み、
裁判にまで発展します。
イレッサがそうであったように、
発売当初には、まだ確認されていない未知の副作用が存在する可能性もあります。
発売されて時間が経ち、多くの患者さんに使われるようになると、
致命的な副作用が発見されてくる可能性もあります。
マスコミは、
「使った患者さんと、使わなかった患者さんを比較すると
使った患者さんでは、数ヶ月の延命効果が認められた。」
などという真実のデータでは、
一般の方はほとんど見向きもしないでしょうから、
マスコミは、その新薬が極めて有効であるかのように持ち上げ
視聴率、販売部数を稼ごうと目論みます。
その新薬を使わずに亡くなれた患者さんの位牌と、
新薬を使い、まだ元気いる患者さんを並列に並べて登場させれば、
統計的には数ヶ月しか違わないのに、
「使わなければ死、使えば生きている。」
というように視聴者の目には映ります。
分子標的薬に代表される高価な新薬は、
ほとんど毒にもクスリにもならない、
非常に高額な代替療法よりは、遥かにマシだとは思います。
まったくと言っていいほど、信憑性のあるデータの無い代替療法よりは、
新薬にはエビデンスとまではいかなくても、
科学的に信用できるデータが出ています。
また、ハーセプチンのように、
それが開発された当初は、
2〜3ヶ月の延命効果だけと考えられていたものが、
手術前の補助化学療法として使われ、
顕微鏡検査の上でも、
ガン細胞がいなくなる、という病理学的完全寛解(Pathological CR)
に至る患者さんが高率にでてくるという嬉しい誤算もあり得ます。
イレッサでも、
はじめ数ヶ月の延命効果だけだったはずですが、
「もはや数ヶ月程度」と思われた患者さんで、
現在まで発売以来3年を超えて、
元気でおられる方が多数存在しています。
私も、お一人そのような著効を示した患者さんをいまだに診ています。
分子標的薬なる、20年前には想像もできなかった新薬は、
副作用も未知ですが、
治療効果も同様に未知です。
しかし、過剰な期待はお持ちにならない方が無難だと思います。
そして、それを試すことを希望する患者さんは
すべて自己責任の上に使うことをお忘れなく。
自己責任を放棄したならば新薬の使用はありえません。
以上 文責 梅澤 充
輸入で使われる分子標的薬と呼ばれる新薬が花盛りです。
上記3剤は日本での承認も間近に迫っています。
それ以外にも、使おうと思えば、
個人輸入をすることで簡単に使える薬剤が幾つもあります。
上の3剤は、名指しでリクエストしてくる患者さんやご家族も少なくありません。
しかし、皆さん例外なく、
それら輸入薬に対してあまりにも過剰な期待を持たれています。
現在、輸入することで使えるクスリは、
すべて延命のための治療薬です。
ガンを治してくれるくれる夢の新薬は存在しません。
しかも、どれも非常に高価です。
値段が高い分、効果も大きいと勘違いされているのかも知れません。
また、ほとんどの方は、そのクスリの良い面だけしか、
ご存知ありません。
クスリの悪い面は知ろうとしません。
クスリに必ず副作用が伴います。
そのマイナス面も含めて十分にご理解のうえ使いはじめるべきです。
高価であり、しかも延命のためのクスリですから
一生涯使い続けなければならず、その財力が必要であることも、
新薬の大きなマイナス面です。
簡単に、それらの薬剤を処方している医療機関もあるようですが、
それを希望されるからには、
十分な知識を持った上で医者にリクエストして下さい。
分子標的薬の先駆けの一つであるイレッサでは、
発売当初は「副作用の無い抗癌剤」ということが最大のウリでした。
しかし、フタを開けてみたら、
その副作用である間質性肺炎で何人もの患者さんが亡くなられて、
日本中が大騒ぎになりました。
もっともあの騒ぎは、
マスコミが、他の抗癌剤治療でも副作用として、
間質性肺炎は出ている事実は伏せて、
無責任に、面白おかしく国民を煽ったためであり、
事実は、イレッサの有用性から考えれば、
大きな問題ではないはずです。
しかし、そのような副作用が発現する可能性を知らずに、
過大な効果だけを期待してそのクスリを使い、
恐ろしい副作用に当たってしまった場合には、
いきなりカウンターパンチを喰らったように、
精神的にも大きなダメージを受けてしまいます。
そのダメージのはけ口として医者・病院、はたまた製薬会社を恨み、
裁判にまで発展します。
イレッサがそうであったように、
発売当初には、まだ確認されていない未知の副作用が存在する可能性もあります。
発売されて時間が経ち、多くの患者さんに使われるようになると、
致命的な副作用が発見されてくる可能性もあります。
マスコミは、
「使った患者さんと、使わなかった患者さんを比較すると
使った患者さんでは、数ヶ月の延命効果が認められた。」
などという真実のデータでは、
一般の方はほとんど見向きもしないでしょうから、
マスコミは、その新薬が極めて有効であるかのように持ち上げ
視聴率、販売部数を稼ごうと目論みます。
その新薬を使わずに亡くなれた患者さんの位牌と、
新薬を使い、まだ元気いる患者さんを並列に並べて登場させれば、
統計的には数ヶ月しか違わないのに、
「使わなければ死、使えば生きている。」
というように視聴者の目には映ります。
分子標的薬に代表される高価な新薬は、
ほとんど毒にもクスリにもならない、
非常に高額な代替療法よりは、遥かにマシだとは思います。
まったくと言っていいほど、信憑性のあるデータの無い代替療法よりは、
新薬にはエビデンスとまではいかなくても、
科学的に信用できるデータが出ています。
また、ハーセプチンのように、
それが開発された当初は、
2〜3ヶ月の延命効果だけと考えられていたものが、
手術前の補助化学療法として使われ、
顕微鏡検査の上でも、
ガン細胞がいなくなる、という病理学的完全寛解(Pathological CR)
に至る患者さんが高率にでてくるという嬉しい誤算もあり得ます。
イレッサでも、
はじめ数ヶ月の延命効果だけだったはずですが、
「もはや数ヶ月程度」と思われた患者さんで、
現在まで発売以来3年を超えて、
元気でおられる方が多数存在しています。
私も、お一人そのような著効を示した患者さんをいまだに診ています。
分子標的薬なる、20年前には想像もできなかった新薬は、
副作用も未知ですが、
治療効果も同様に未知です。
しかし、過剰な期待はお持ちにならない方が無難だと思います。
そして、それを試すことを希望する患者さんは
すべて自己責任の上に使うことをお忘れなく。
自己責任を放棄したならば新薬の使用はありえません。
以上 文責 梅澤 充



