キートルーダという薬剤については、
昨年一度だけ書いたことがあります。
治らない肺がんという病を宿した患者さんにとっては、
従来の細胞毒とは大きく異なる、
ありがたい薬剤です。
その患者さんに巣食ったがん細胞が、
PD-L1 という、
ヒトの免疫細胞と結合する分子を、
50%以上の割合で含んでいる場合の実験結果では、
細胞毒をはじめから使った患者群よりも、
毒無しでキートルーダ単剤を使った患者群のほうが、
若干の延命が叶うというデータが、
昨年出されました。
まったく同系統の薬剤に、
オプジーボ(ニボルマブ)という、
メイドインジャパンの有名な薬剤があります。
その薬価に驚いたマスコミにより、
一躍有名になりました。
そのオプジーボ(ニボルマブ)では、
PD-L 1 という分子を無視して実行してしまった、
臨床試験の結果、
細胞毒と変わらないという、
悲しい結果に終わりましたが、
外資は賢いようで、
立派に「有意差」を出して、
オプジーボを蹴落としました。
その結果、
日本の肺がんに対するガイドラインにも、
ファーストチョイスの薬剤として、
取り上げられるようになりました。
来月には、
オプジーボも、
その異常に高額だった薬価が、
半分に引き下げられます。
おそらくキートルーダも同等の薬価に収まると思われますが、
半値と言っても、
毎月150万円程度の薬価になると予想されます。
それで、肺がんが治るわけではありません。
あくまで延命のための薬剤です。
いつまで、
そんな医療を続けることが許されるのでしょうか。
さらに困ったことに、
それだけ高額な薬剤ですから、
それを使える施設基準は非常に厳しく設定されています。
細胞毒のような激しく辛い副作用は、
圧倒的に少ないキートルーダが、
効いているうちはイイのですが、
それが効かなくなったら、
そのような厳格な基準を満たした医療機関では、
そのラクな治療の次は、
最期の拷問のような儀式が、
間違いなく待っています。
そのタイミングで、
逃げることができた患者さんだけは、
ラッキーですが、
そのラクな薬剤を使う前に、
その次に使う、
地獄の薬剤注入を受けることが、
絶対条件にする病院も現れるかも知れません・・・
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
昨年一度だけ書いたことがあります。
治らない肺がんという病を宿した患者さんにとっては、
従来の細胞毒とは大きく異なる、
ありがたい薬剤です。
その患者さんに巣食ったがん細胞が、
PD-L1 という、
ヒトの免疫細胞と結合する分子を、
50%以上の割合で含んでいる場合の実験結果では、
細胞毒をはじめから使った患者群よりも、
毒無しでキートルーダ単剤を使った患者群のほうが、
若干の延命が叶うというデータが、
昨年出されました。
まったく同系統の薬剤に、
オプジーボ(ニボルマブ)という、
メイドインジャパンの有名な薬剤があります。
その薬価に驚いたマスコミにより、
一躍有名になりました。
そのオプジーボ(ニボルマブ)では、
PD-L 1 という分子を無視して実行してしまった、
臨床試験の結果、
細胞毒と変わらないという、
悲しい結果に終わりましたが、
外資は賢いようで、
立派に「有意差」を出して、
オプジーボを蹴落としました。
その結果、
日本の肺がんに対するガイドラインにも、
ファーストチョイスの薬剤として、
取り上げられるようになりました。
来月には、
オプジーボも、
その異常に高額だった薬価が、
半分に引き下げられます。
おそらくキートルーダも同等の薬価に収まると思われますが、
半値と言っても、
毎月150万円程度の薬価になると予想されます。
それで、肺がんが治るわけではありません。
あくまで延命のための薬剤です。
いつまで、
そんな医療を続けることが許されるのでしょうか。
さらに困ったことに、
それだけ高額な薬剤ですから、
それを使える施設基準は非常に厳しく設定されています。
細胞毒のような激しく辛い副作用は、
圧倒的に少ないキートルーダが、
効いているうちはイイのですが、
それが効かなくなったら、
そのような厳格な基準を満たした医療機関では、
そのラクな治療の次は、
最期の拷問のような儀式が、
間違いなく待っています。
そのタイミングで、
逃げることができた患者さんだけは、
ラッキーですが、
そのラクな薬剤を使う前に、
その次に使う、
地獄の薬剤注入を受けることが、
絶対条件にする病院も現れるかも知れません・・・
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。