がんと云う病は、
40%近い確率でヒトのいのちを脅かす、
恐ろしい敵です。
その敵に対する治療は、
多少は残虐的な側面もあります。
手術は、生身の身体を切り、
がんの切除という大義名分のもと、
臓器の一部あるいは全部を摘出するのですから、
残虐以外の何物でもなく、
医師免許がない人間が、
善意でそれを行い、
結果が良くても傷害罪に問われます。
しかし、その「代償」も大きく「根治」です。
抗癌剤という、
毒薬を人の身体に注入することも、
身体に優しい治療ではあり得ません。
特殊な腫瘍内科医も、
かつては盛んに「キツイ治療が必要」と叫んでいました。
人間が耐えることができる、
最大耐用量の細胞毒の注入などは、
まさに拷問です。
その残忍性と、
それによる得られる可能性のある利益とが秤にかけられ、
利益のほうが大きい場合にのみ、
それらの治療と称した行為の執行は許されます。
その秤の傾きを判定するのは、
それを受ける患者さん本人しかいないはずですが、
日本の場合には、
欧米にはない、
独自に進化したインフォームドコンセントが存在しており、
患者さんが呼ばれて入る説明室、相談室に行く前に、
すでにすべての方針が書かれた書面はできあがっており、
患者さんに選択の余地はなく、
同意書に署名・捺印を迫られます。
「抗癌剤しかありません」
そういう状況も多々あります。
現実に日本では年間37万人の患者さんが、
がんで亡くなるのですから当然です。
さらに、抗癌剤の副作用で亡くなるお気の毒な患者さんも、
確実に数 %は存在しているはずですが、
死亡診断書に「副作用死」とは書けず、
日本での実数は不明です。
残念ながら抗癌剤しか武器がない状態のがんでも、
その抗癌剤という武器が、
患者さんにとって、
必ず、ご利益をもたらしてくれるとは限りません。
副作用だけで、
まったくの無駄どころか、
苦しみの末に寿命を縮めてしまう患者さんも、
少なからず存在します。
そもそも、抗癌剤が効く確率などは、
ほとんどの抗癌剤治療で50%以下であり、
主目的は「症状の緩和」です。
多くの患者さんが期待して勘違いしている延命効果も、
実のところは、
無治療との比較試験が存在しないため、
正確には知られていません。
自覚症状の存在していないような、
末期がんは珍しくありません。
そしてその自覚症状が無いようなガンは、
突然、患者さんの命を脅かすようなことは、
ほとんどありません。
現在の「標準」は、
誰もが望む、
優しいがん治療とは、
ほど遠い存在です。
身体に優しいがん治療は、
大量の毒で身体を苛めないことが第一歩です。
長生きを叶えるためにも。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
40%近い確率でヒトのいのちを脅かす、
恐ろしい敵です。
その敵に対する治療は、
多少は残虐的な側面もあります。
手術は、生身の身体を切り、
がんの切除という大義名分のもと、
臓器の一部あるいは全部を摘出するのですから、
残虐以外の何物でもなく、
医師免許がない人間が、
善意でそれを行い、
結果が良くても傷害罪に問われます。
しかし、その「代償」も大きく「根治」です。
抗癌剤という、
毒薬を人の身体に注入することも、
身体に優しい治療ではあり得ません。
特殊な腫瘍内科医も、
かつては盛んに「キツイ治療が必要」と叫んでいました。
人間が耐えることができる、
最大耐用量の細胞毒の注入などは、
まさに拷問です。
その残忍性と、
それによる得られる可能性のある利益とが秤にかけられ、
利益のほうが大きい場合にのみ、
それらの治療と称した行為の執行は許されます。
その秤の傾きを判定するのは、
それを受ける患者さん本人しかいないはずですが、
日本の場合には、
欧米にはない、
独自に進化したインフォームドコンセントが存在しており、
患者さんが呼ばれて入る説明室、相談室に行く前に、
すでにすべての方針が書かれた書面はできあがっており、
患者さんに選択の余地はなく、
同意書に署名・捺印を迫られます。
「抗癌剤しかありません」
そういう状況も多々あります。
現実に日本では年間37万人の患者さんが、
がんで亡くなるのですから当然です。
さらに、抗癌剤の副作用で亡くなるお気の毒な患者さんも、
確実に数 %は存在しているはずですが、
死亡診断書に「副作用死」とは書けず、
日本での実数は不明です。
残念ながら抗癌剤しか武器がない状態のがんでも、
その抗癌剤という武器が、
患者さんにとって、
必ず、ご利益をもたらしてくれるとは限りません。
副作用だけで、
まったくの無駄どころか、
苦しみの末に寿命を縮めてしまう患者さんも、
少なからず存在します。
そもそも、抗癌剤が効く確率などは、
ほとんどの抗癌剤治療で50%以下であり、
主目的は「症状の緩和」です。
多くの患者さんが期待して勘違いしている延命効果も、
実のところは、
無治療との比較試験が存在しないため、
正確には知られていません。
自覚症状の存在していないような、
末期がんは珍しくありません。
そしてその自覚症状が無いようなガンは、
突然、患者さんの命を脅かすようなことは、
ほとんどありません。
現在の「標準」は、
誰もが望む、
優しいがん治療とは、
ほど遠い存在です。
身体に優しいがん治療は、
大量の毒で身体を苛めないことが第一歩です。
長生きを叶えるためにも。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。