大学病院や、○○がんセンターなどの
大病院で治療中のガン患者さんからの相談をよく受けます。
その相談に患者さんが来られた時、
先日も感じたことですが、とても気になることがしばしばあります。
それは、3ヶ月前のCTしか持参していないので、
「CTの一番新しい検査結果はどうなっていますか?」と、患者さんに聞くと。
「CTは一月前に予約して、来週検査です。
結果はその2週間後に教えてもらえます。」
という答えを頂くことが、珍しくありません。
先日の患者さんもそうでした。
唖然とします。
来週の検査の前に、その当日、私の勤務する病院で行なってしまいました。
このブログでは、
ガンはそんなに速くは進まない。焦る必要はない。
とは、何度も書きました。
しかしそれは、治療を開始するまでのことです。
抗癌剤という毒薬を使って治療をすると、ガンは動き出します。
しかも、その様な大病院では、標準的に大量の抗癌剤を使って治療します。
抗癌剤は、その患者さんのガン細胞にピッタリとあって、
上手くガン細胞を殺してくれればイイのですが、
必ずしもそうとは限りません。
使った抗癌剤がその患者さんのガン細胞には、まったく効果を示さない、
ということも珍しくはありません。
さらに、はじめは効いていた抗癌剤も回数を重ねることにより、
いずれは効かなくなります。
その回数は、2回のこともあれば5回のこともあります。
何時効かなくなるかは判りません。
先月までは、効いていた抗癌剤が今月はまったく効かない。
ということも珍しくはありません。
何度も言うとおり抗癌剤は毒薬です。
「毒をもって毒を制す」という考えの上に抗癌剤治療は成り立っています。
「毒薬を使って、体内の毒であるガン細胞をやっつけよう。」という考えです。
その時、使った抗癌剤という毒薬がガン細胞を殺してくれなかった場合、
どうなるでしょうか?
患者さんは、抗癌剤がガン細胞を殺してくれる代償として、
身体に大きなダメージを被っても歯を食いしばり辛抱するのです。
それがもしガン細胞を殺してくれなかったならば、患者さんは、
毒薬による身体の大きなダメージという代償だけを払わされることになります。
その結果、ガン細胞の増殖は促進されることになります。
ガンの進行が加速されるのです。
このことは、1月20日の「ガンの増殖・増大」で書いたとおりです。
その状況はまさに、
1月26日の「後戻りできない(しない)抗癌剤治療」で書いたとおりのパターンです。
私も大学病院で働いていましたので、
大学という巨大なシステム上、迅速には動けない事情は判ります。
しかし、患者さんにとっては大学のお家事情なんか関係ありません。
可能な限り、迅速に、頻回に検査を行ない、その時々の状況を見極め、
それを指標に治療方針を小まめに変更していかなければなりません。
しかし、それをしてくれる大病院は見たことがありません。
やはり、ここにも患者さんのその時々の状態などお構いなしで、
標準的抗癌剤治療というレールに乗せるだけ。
という一面が垣間見られます。
私は、現在町田市内とさいたま市内の病院で勤務しています。
両病院とも100床前後の小さな病院です。
しかし、小回りは利きます。
CTなどは予約も必要ありません。
その当日患者さんに、今までとは違う訴えが生じたりした場合に
「観ておいた方がイイ」と判断すればその日に検査をします。
検査が立て込んでいたりすれば少々お待たせしてしまうこともありますが、
当日できないことはありません。
「撮りたい時が観たい時」です。
勿論、
「次回来院時に検査を先に行なって、その結果を見て、治療を決めましょう」
という、検査予約はしばしば行ないます。
全部が、当日突然の検査ではありません。
ちなみに、私の場合、それがイイことか、すべきではないことかは、
それこそエビデンスがありませんので、なんとも言えませんが、
必要な患者さんでは、腫瘍マーカーは、毎週。
同じく、動きの速い患者さんには毎月でもCTの検査をします。
残念ながら、腫瘍マーカーの結果だけは3〜7日後になりますが、
CTなどの画像診断検査では、当日に結果が判りますので、
当然結果はその日のうちに見て、その結果で、その日の治療内容を決めます。
小規模病院は、医者にとっては非常に働きやすい病院です。
その結果、私の抗癌剤治療では、
毎週使うクスリや量が変わる患者さんも少なくありません。
患者さんも目が回ってしまうかもしれません・・・・
器の立派な大病院が、あなたにとって最善の治療をしてくれるとは限りません。
1月29日の「腫瘍内科医」で書きましたが、
大病院は「仏作って魂入れず」の状態であることがしばしばあります。
大病院の、立派でなんでも揃っている設備に、
ついつい心を奪われてしまいがちですが、
1人の患者さんが、そのたくさんある立派な設備のどれだけを必要としているかを、
ゆっくりと考えて下さい。
ご自宅の近くの小さな病院の方が、心のこもった最適・迅速な治療をしてくれる。
ということはいくらでもあります。
ご自身の治療を任せる病院です。
慎重に冷静に考えて決めて下さい。
本日は、標準的抗癌剤治療を始める時だけは、
大急ぎで患者さんを説得するのに、
治療を開始してしまうと、
のんびり、ゆったりの検査をしてくれる大病院について書きました。
以上 文責 梅澤 充
大病院で治療中のガン患者さんからの相談をよく受けます。
その相談に患者さんが来られた時、
先日も感じたことですが、とても気になることがしばしばあります。
それは、3ヶ月前のCTしか持参していないので、
「CTの一番新しい検査結果はどうなっていますか?」と、患者さんに聞くと。
「CTは一月前に予約して、来週検査です。
結果はその2週間後に教えてもらえます。」
という答えを頂くことが、珍しくありません。
先日の患者さんもそうでした。
唖然とします。
来週の検査の前に、その当日、私の勤務する病院で行なってしまいました。
このブログでは、
ガンはそんなに速くは進まない。焦る必要はない。
とは、何度も書きました。
しかしそれは、治療を開始するまでのことです。
抗癌剤という毒薬を使って治療をすると、ガンは動き出します。
しかも、その様な大病院では、標準的に大量の抗癌剤を使って治療します。
抗癌剤は、その患者さんのガン細胞にピッタリとあって、
上手くガン細胞を殺してくれればイイのですが、
必ずしもそうとは限りません。
使った抗癌剤がその患者さんのガン細胞には、まったく効果を示さない、
ということも珍しくはありません。
さらに、はじめは効いていた抗癌剤も回数を重ねることにより、
いずれは効かなくなります。
その回数は、2回のこともあれば5回のこともあります。
何時効かなくなるかは判りません。
先月までは、効いていた抗癌剤が今月はまったく効かない。
ということも珍しくはありません。
何度も言うとおり抗癌剤は毒薬です。
「毒をもって毒を制す」という考えの上に抗癌剤治療は成り立っています。
「毒薬を使って、体内の毒であるガン細胞をやっつけよう。」という考えです。
その時、使った抗癌剤という毒薬がガン細胞を殺してくれなかった場合、
どうなるでしょうか?
患者さんは、抗癌剤がガン細胞を殺してくれる代償として、
身体に大きなダメージを被っても歯を食いしばり辛抱するのです。
それがもしガン細胞を殺してくれなかったならば、患者さんは、
毒薬による身体の大きなダメージという代償だけを払わされることになります。
その結果、ガン細胞の増殖は促進されることになります。
ガンの進行が加速されるのです。
このことは、1月20日の「ガンの増殖・増大」で書いたとおりです。
その状況はまさに、
1月26日の「後戻りできない(しない)抗癌剤治療」で書いたとおりのパターンです。
私も大学病院で働いていましたので、
大学という巨大なシステム上、迅速には動けない事情は判ります。
しかし、患者さんにとっては大学のお家事情なんか関係ありません。
可能な限り、迅速に、頻回に検査を行ない、その時々の状況を見極め、
それを指標に治療方針を小まめに変更していかなければなりません。
しかし、それをしてくれる大病院は見たことがありません。
やはり、ここにも患者さんのその時々の状態などお構いなしで、
標準的抗癌剤治療というレールに乗せるだけ。
という一面が垣間見られます。
私は、現在町田市内とさいたま市内の病院で勤務しています。
両病院とも100床前後の小さな病院です。
しかし、小回りは利きます。
CTなどは予約も必要ありません。
その当日患者さんに、今までとは違う訴えが生じたりした場合に
「観ておいた方がイイ」と判断すればその日に検査をします。
検査が立て込んでいたりすれば少々お待たせしてしまうこともありますが、
当日できないことはありません。
「撮りたい時が観たい時」です。
勿論、
「次回来院時に検査を先に行なって、その結果を見て、治療を決めましょう」
という、検査予約はしばしば行ないます。
全部が、当日突然の検査ではありません。
ちなみに、私の場合、それがイイことか、すべきではないことかは、
それこそエビデンスがありませんので、なんとも言えませんが、
必要な患者さんでは、腫瘍マーカーは、毎週。
同じく、動きの速い患者さんには毎月でもCTの検査をします。
残念ながら、腫瘍マーカーの結果だけは3〜7日後になりますが、
CTなどの画像診断検査では、当日に結果が判りますので、
当然結果はその日のうちに見て、その結果で、その日の治療内容を決めます。
小規模病院は、医者にとっては非常に働きやすい病院です。
その結果、私の抗癌剤治療では、
毎週使うクスリや量が変わる患者さんも少なくありません。
患者さんも目が回ってしまうかもしれません・・・・
器の立派な大病院が、あなたにとって最善の治療をしてくれるとは限りません。
1月29日の「腫瘍内科医」で書きましたが、
大病院は「仏作って魂入れず」の状態であることがしばしばあります。
大病院の、立派でなんでも揃っている設備に、
ついつい心を奪われてしまいがちですが、
1人の患者さんが、そのたくさんある立派な設備のどれだけを必要としているかを、
ゆっくりと考えて下さい。
ご自宅の近くの小さな病院の方が、心のこもった最適・迅速な治療をしてくれる。
ということはいくらでもあります。
ご自身の治療を任せる病院です。
慎重に冷静に考えて決めて下さい。
本日は、標準的抗癌剤治療を始める時だけは、
大急ぎで患者さんを説得するのに、
治療を開始してしまうと、
のんびり、ゆったりの検査をしてくれる大病院について書きました。
以上 文責 梅澤 充



