先日、大腸ガン、肝転移に対して、
転移部の切除後に、
抗癌剤治療に迷っている、
という内容のコメントがありました。
このブログは、
顔の見えない個々の患者さんへの質問にはお答えしていませんが、
大腸ガン、肝転移、
すなわちステージⅣの大腸ガンに対して、
肉眼的根治手術が可能であった患者さんが、
しばしば被害に遭われていますので、
現在のエビデンスについて書きます。
ステージⅣの大腸ガンに対する、
肉眼的根治手術後の、
再発予防の抗癌剤治療には、
その有効性を示すエビデンスは存在していません。
しかし、エビデンスの無い標準治療が、
日本全国で広く行われていることは事実です。
ステージⅣの大腸ガン手術後に、
標準的な FOLFOX が執行されてしまった患者さんや、
それを勧められている患者さんは、
相当数観てきました。
しかし、現実は、
ステージⅣ手術後に、
ただちに FOLFOX という儀式を執行した患者群と、
手術後無治療で、
再発を認めてからその儀式を開始する患者群で
生存期間中央治値に差が無い。
と云うのがエビデンスです。
ひとたび FOLFOX を受けてしまえば、
確実な副作用は残ります。
一方、ステージⅣの大腸ガン手術後無治療でも、
なかには、
終生再発を免れる患者さんも存在しているはずです。
それなのに、
全員に儀式を執行した患者群と、
無治療経過観察の患者群で、
生存期間中央治値に差が無い。
その現実を観て、
如何に考えるかは、
ご本人の問題です。
現在、ステージⅣ大腸ガン手術後の患者さんを、
数名診ています。
全員治療中ですが、
標準は行った患者さんは一人もいません。
がん治療では、
ご自身の価値観をシッカリ確認することが、
一番重要です。
最近、素敵な言葉を教えてもらいました。
「人事を尽くして天命を待つ」のではなく、
「天命に安じて人事を尽くす」
という考えかたです。
その意味には宗教的な解釈が必要で、
かなり難しいのですが、
一つの正しい考え方だと感じます。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。
転移部の切除後に、
抗癌剤治療に迷っている、
という内容のコメントがありました。
このブログは、
顔の見えない個々の患者さんへの質問にはお答えしていませんが、
大腸ガン、肝転移、
すなわちステージⅣの大腸ガンに対して、
肉眼的根治手術が可能であった患者さんが、
しばしば被害に遭われていますので、
現在のエビデンスについて書きます。
ステージⅣの大腸ガンに対する、
肉眼的根治手術後の、
再発予防の抗癌剤治療には、
その有効性を示すエビデンスは存在していません。
しかし、エビデンスの無い標準治療が、
日本全国で広く行われていることは事実です。
ステージⅣの大腸ガン手術後に、
標準的な FOLFOX が執行されてしまった患者さんや、
それを勧められている患者さんは、
相当数観てきました。
しかし、現実は、
ステージⅣ手術後に、
ただちに FOLFOX という儀式を執行した患者群と、
手術後無治療で、
再発を認めてからその儀式を開始する患者群で
生存期間中央治値に差が無い。
と云うのがエビデンスです。
ひとたび FOLFOX を受けてしまえば、
確実な副作用は残ります。
一方、ステージⅣの大腸ガン手術後無治療でも、
なかには、
終生再発を免れる患者さんも存在しているはずです。
それなのに、
全員に儀式を執行した患者群と、
無治療経過観察の患者群で、
生存期間中央治値に差が無い。
その現実を観て、
如何に考えるかは、
ご本人の問題です。
現在、ステージⅣ大腸ガン手術後の患者さんを、
数名診ています。
全員治療中ですが、
標準は行った患者さんは一人もいません。
がん治療では、
ご自身の価値観をシッカリ確認することが、
一番重要です。
最近、素敵な言葉を教えてもらいました。
「人事を尽くして天命を待つ」のではなく、
「天命に安じて人事を尽くす」
という考えかたです。
その意味には宗教的な解釈が必要で、
かなり難しいのですが、
一つの正しい考え方だと感じます。
以上 文責 梅澤 充
著者に許可無く当ブログの文章をインターネットその他に転記・転載することは堅く禁じます。