昨日の「患者が悪い!?」
でもチョット書きましたが、
以前から気になっていることがあります。
それは、ガンの個性を無視した抗癌剤治療です。
何度も書いているとおり「標準的抗癌剤治療がすべてよろしくない」
などという気は更々ありません。
その治療がピッタリの患者さんも、
多くはないでしょうが存在するはずです。
しかし、多くの患者さんでは、
その治療にはあまり向いていないように思います。
(卵巣ガンの患者さんには、先ず標準的抗癌剤治療を勧めますが・・・)
その大きな理由の一つが、
標準的な抗癌剤治療では、
ガンの個性を無視している点ではないかと考えています。
ガン患者さんやご家族にとっては、
医者から「ガンです」と宣告されるや、
それは、乳ガンも甲状腺ガンも胃ガンも食道ガンも肺ガンも膵ガンも
すべていっしょくたに「自分はガンだ」と考えてしまいますが、
それぞれのガンでその性格はまったく違います。
さらに、同一病名のガンであっても、
例えば同じ「乳ガン」であっても、
それぞれの患者さんに巣食ったガン細胞は、
同一の性格を持っているものなど一つもありません。
それを一括りに「ガン」という大枠にはめ込んで、
同一の治療を行うこと自体大きな間違いだと思います。
「ガンと戦うな」ということを唱えておられる医者もいるようですが、
はじめから標準的に大量の抗癌剤を使った治療で戦うのであれば、
何もせずに白旗を振ったほうが、
明らかにトクであるガンも存在しています。
かつて紹介したことのある患者さんですが、
切除不能のガン治療をしている方がおられます。
全身状態は極めて良好。
自覚症状はまったく無く、PS. ゼロ です。
その患者さんは、
自宅近くの小さな病院で、
腫瘍内科医に言わせれば、
「まやかしの抗癌剤治療」を行っていました。
経口の抗癌剤だけでの治療です。
しかし、そのまやかし治療の2年間は、
ガンはほとんど進んでいません。
ところが主治医の転勤に伴い、
とある大学病院へ紹介されてしまいました。
その病院へ行くなり、
まやかしではない、
標準的な抗癌剤治療が開始されました。
それまで、周りの人からは
「そんなに元気で、何処がガンなの」
「本当にあなたガンなの」
といわれるほどお元気だったそうですが、
標準的抗癌剤治療をはじめたとたんに、
病人になられたそうです。
結果は、まったく効果無しでした。
ガンを進行させるだけに終わりました。
まったく副作用を感じさせない、
飲む抗癌剤だけの治療で
2年間もおとなしくしていたガンを
多大な副作用を伴う標準的な抗癌剤治療で、
ガンを怒らせてしまう。
このような悲劇は珍しくありません。
僅かな抗癌剤でガンと上手く付き合っていたのに、
ドカンと爆弾を落としたがために、
患者さんの正常な肉体だけが全身被爆を受けてしまい、
ガンは逆に成長させてしまうのです。
この患者さんのように、
実際に経口抗癌剤だけで、
コントロールができていたために、
その後の標準的な抗癌剤治療がいかに愚かな行為であったのか、
浮き彫りにされましたが、
はじめから少量の抗癌剤でのマイルドな治療を行わずに、
いきなり、標準的に大量の抗癌剤を使った治療を開始されたときには、
その爆弾が命中すれば良いですが、
外れたときには、
その被爆の実態があらわになるだけで、
少量の抗癌剤で治療を行ったときの状況は明らかではなくなります。
もしかしたら、
僅かな抗癌剤だけでもガンと仲良く同居できたかも知れない・・・・
抗癌剤治療は半分はハズレます。
「これしかありません」と主治医に言われても、
治療を開始するときには、
ハズレる確率も低くはないことを念頭において、
もしもハズレたときに、
そのダメージが最小限度におさまるような治療から試みるべきだと考えます。
個性は患者さんだけではなく、
ガンにもあります。
その個性を最大限に利用した治療が、
患者さんの個性にも合った治療になると思います。
以上 文責 梅澤 充
でもチョット書きましたが、
以前から気になっていることがあります。
それは、ガンの個性を無視した抗癌剤治療です。
何度も書いているとおり「標準的抗癌剤治療がすべてよろしくない」
などという気は更々ありません。
その治療がピッタリの患者さんも、
多くはないでしょうが存在するはずです。
しかし、多くの患者さんでは、
その治療にはあまり向いていないように思います。
(卵巣ガンの患者さんには、先ず標準的抗癌剤治療を勧めますが・・・)
その大きな理由の一つが、
標準的な抗癌剤治療では、
ガンの個性を無視している点ではないかと考えています。
ガン患者さんやご家族にとっては、
医者から「ガンです」と宣告されるや、
それは、乳ガンも甲状腺ガンも胃ガンも食道ガンも肺ガンも膵ガンも
すべていっしょくたに「自分はガンだ」と考えてしまいますが、
それぞれのガンでその性格はまったく違います。
さらに、同一病名のガンであっても、
例えば同じ「乳ガン」であっても、
それぞれの患者さんに巣食ったガン細胞は、
同一の性格を持っているものなど一つもありません。
それを一括りに「ガン」という大枠にはめ込んで、
同一の治療を行うこと自体大きな間違いだと思います。
「ガンと戦うな」ということを唱えておられる医者もいるようですが、
はじめから標準的に大量の抗癌剤を使った治療で戦うのであれば、
何もせずに白旗を振ったほうが、
明らかにトクであるガンも存在しています。
かつて紹介したことのある患者さんですが、
切除不能のガン治療をしている方がおられます。
全身状態は極めて良好。
自覚症状はまったく無く、PS. ゼロ です。
その患者さんは、
自宅近くの小さな病院で、
腫瘍内科医に言わせれば、
「まやかしの抗癌剤治療」を行っていました。
経口の抗癌剤だけでの治療です。
しかし、そのまやかし治療の2年間は、
ガンはほとんど進んでいません。
ところが主治医の転勤に伴い、
とある大学病院へ紹介されてしまいました。
その病院へ行くなり、
まやかしではない、
標準的な抗癌剤治療が開始されました。
それまで、周りの人からは
「そんなに元気で、何処がガンなの」
「本当にあなたガンなの」
といわれるほどお元気だったそうですが、
標準的抗癌剤治療をはじめたとたんに、
病人になられたそうです。
結果は、まったく効果無しでした。
ガンを進行させるだけに終わりました。
まったく副作用を感じさせない、
飲む抗癌剤だけの治療で
2年間もおとなしくしていたガンを
多大な副作用を伴う標準的な抗癌剤治療で、
ガンを怒らせてしまう。
このような悲劇は珍しくありません。
僅かな抗癌剤でガンと上手く付き合っていたのに、
ドカンと爆弾を落としたがために、
患者さんの正常な肉体だけが全身被爆を受けてしまい、
ガンは逆に成長させてしまうのです。
この患者さんのように、
実際に経口抗癌剤だけで、
コントロールができていたために、
その後の標準的な抗癌剤治療がいかに愚かな行為であったのか、
浮き彫りにされましたが、
はじめから少量の抗癌剤でのマイルドな治療を行わずに、
いきなり、標準的に大量の抗癌剤を使った治療を開始されたときには、
その爆弾が命中すれば良いですが、
外れたときには、
その被爆の実態があらわになるだけで、
少量の抗癌剤で治療を行ったときの状況は明らかではなくなります。
もしかしたら、
僅かな抗癌剤だけでもガンと仲良く同居できたかも知れない・・・・
抗癌剤治療は半分はハズレます。
「これしかありません」と主治医に言われても、
治療を開始するときには、
ハズレる確率も低くはないことを念頭において、
もしもハズレたときに、
そのダメージが最小限度におさまるような治療から試みるべきだと考えます。
個性は患者さんだけではなく、
ガンにもあります。
その個性を最大限に利用した治療が、
患者さんの個性にも合った治療になると思います。
以上 文責 梅澤 充