1月31日に「おそまつ外科医の一席」で、
私の後輩の勤務する病院に、今なお生息している、救い難い、そして本当に恐ろしい、
お粗末なトンデモ外科医、おそまつ君のことを書きました。
昨夜、その後輩と飲みました。
おそまつ君を肴にしていたら、飲み過ぎてしまいました。
二日酔いです。辛いです。抗癌剤治療を受けたようです。
おそまつ君は、患者さん以外にも様々な方面に迷惑をかけてくれます。
(それは違うか !?)
ところで、酒席の話の中で、
「おそまつ君は、(マンション耐震強度偽装容疑の)姉歯建築士と同じだね。」
という話になりました。
確かに、姉歯氏のマンションは、安上がりで、工期も短くすぐに完成し、
体裁は良く、見た目には立派な、
とてもお買い得なマンションです。
一方、おそまつ君の手術も、
徹底的な手抜きだそうです。
ガンの外科手術は、
手抜きすればするほど、
手術時間も短く、患者さんの肉体的ダメージは小さく、
手術創の回復も早くなります。
従って、入院期間は短縮され、
また、切除範囲が少ないですから、
手術後の障害も少なくなります。
一見イイことずくめです。
姉歯マンションと一緒です。
しかし、ガンの再発確率は、とても高くなります。
手抜きをして、周辺リンパ節を切除していないのですから、
そこに、すでに飛び火していたガン細胞は確実に、
再発という形で、姿を表してきます。
手抜きをせずに、しっかりと切除しておけば、
その飛び火していたガン細胞まで完全に除去され、
再発を免れる可能性があります。
再発をするその日までは、最高の手術ですが、
再発を見て、一転、最低の手術であったことが判明します。
しかし、再発の原因が、手抜きのためであることを知っているのは、
おそまつ君だけです。
否、おそまつ君は、20年前の知識だけで自分が正しいと思い込み、
現在のガン治療の方法に対する知識などまったくないそうですから、
再発は、患者さんの運が悪かったとでも考えるのかも知れません。
(普通の外科医が手術した場合はそうです。運・確率の問題です。)
姉歯氏のマンションも震度5以上の地震が来るその日までは、
最高に住み心地の良い、お買い得マンションで平穏に生活できる訳ですが、
震度5で、すべて終わります。
おそまつ君の偽装・手抜き手術も、ガン細胞の遺残がなければイイのですが、
統計確率どおり、もしあったならば、必ず出てきます。
姉歯氏の耐震偽装とおそまつ君の手抜き手術の大きな違いは、
姉歯氏の偽装は、内部告発で露呈したのかもしれませんが、
もし内部告発がなくても、マンションの一部をチョッと分解して調べてみれば、
すぐに発覚します。
しかし、おそまつ君の手抜き手術は、
人間の身体の中ですから、
分解して調べる訳にはいきません。
CTや超音波検査程度では、判明しません。
もし、再発しても、それはすでに手術の対象ではなくなっていますので、
おそまつ君の、手術が不備であったことを証明することは不可能です。
おそまつ君が自白するしかありませんが、
そのおそまつ君は、自分が間違ったことをしていることすら、
ご存じないそうですので、処置なしです。
トンデモ外科医のおそまつ君は、今も後輩の病院を闊歩しているそうです。
流石に、1月31日に書いた出鱈目手術計画未遂事件以来、
医師のみならず、すべてのスタッフから白い目で見られ、
監視の目も、厳しくなり、自由が奪われているそうですが・・・
その様な医者(モドキ?)が生息していること事態、恐ろしい話です。
患者さんの対処法
ところで、患者さんにとって手術を受ける時は、
抗癌剤治療とは違い、手術室という完全に周囲から隔離された場所で、
しかも患者さんは、麻酔により完全に寝ている状態ですから、
どのような手術をされているのかについては、まったく判りません。
こればかりは、外科医に任せざるを得ません。
それでは、患者さんはどのように自己防衛すればいいのでしょうか。
手術をする人間と、される人間の関係、
すなわち医者と患者の関係は、信頼関係しかありません。
手術前に、患者さんおよびご家族に手術の説明をしますが、
その時、イロイロな注文をつけてくる、患者さん・ご家族がいます。
手術後のトラブル・合併症は絶対に起こさないように。
手術後は必ず○○日以内に退院したい。
輸血は極力しないように。
再発はしないようにして欲しい。
などなどイロイロなことを言ってくれます。
勿論、何を言われるのも自由です。
しかし、ほとんどの注文は、普通の外科医ならば、当然予測しており、
「それに近づけるべく、すべて考慮したうえで最善のことをしてあげたい」
と考えています。
そこにあまりにしつこく駄目押しをされると、
手抜き工事が発生する可能性が出てきます。
それらの、リクエストは、再発の可能性を除けば、
手抜き手術をすることですべて解決してしまいます。
手術時間は短く、出血も無く、術後合併症も起こさず、入院期間も短くなります。
再発は、すぐに起きる訳ではなく、退院してからのことですから、
再発したら「運が悪かったですね」で終わりです。
私は、今ではメスを持つ機会は減りましたが、
盛んに手術を行なっていた、真面目な外科医(?)であった頃の、
つたない経験から考えると、
手術の時、外科医が、一番弱い言葉は、
「最善のことをお願いします。信用していますので、すべてお任せします。」
ではないかと、思います。
私は、そうでした。
その様に、「信じている」「お任せする」と言われると、
普通の良心ある外科医であれば、
手抜きはできなくなります。
何も知らないおそまつ君は別格です。
日本に天然記念物のおそまつ君が何頭生息しているか判りませんが、
おそまつ君に当たってしまったら、交通事故のようなものかもしれません。
それは、運が悪かったで、諦めるしかないかもしれません。
私は、まだそのおそまつ君には会ったことはありませんが、
医者の態度をよく見れば、目の前の医者が、
医者もどきのおそまつ君か否かの鑑別はできるのではないかと思います。
ガンと診断されて、頭の中真っ白状態ではいけません。
医者の状態も冷静に判断して下さい。
また、1月31日の「おそまつ外科医の一席」でも書いたとおり、
可能な限り多くの、病院、医者の意見を聞いて下さい。
そして、その施設での治療成績も参考にして下さい。
また、1月14日「理想的なガン治療を受けるために」でも言いましたが、
患者さんが、その治療に対して何を望むのかの、
最低要求だけはハッキリさせておく必要はあると思います。
本日は二日酔いの頭で、おそまつ君第二段「姉歯氏との相違」を書きました。
以上 文責 梅澤 充
私の後輩の勤務する病院に、今なお生息している、救い難い、そして本当に恐ろしい、
お粗末なトンデモ外科医、おそまつ君のことを書きました。
昨夜、その後輩と飲みました。
おそまつ君を肴にしていたら、飲み過ぎてしまいました。
二日酔いです。辛いです。抗癌剤治療を受けたようです。
おそまつ君は、患者さん以外にも様々な方面に迷惑をかけてくれます。
(それは違うか !?)
ところで、酒席の話の中で、
「おそまつ君は、(マンション耐震強度偽装容疑の)姉歯建築士と同じだね。」
という話になりました。
確かに、姉歯氏のマンションは、安上がりで、工期も短くすぐに完成し、
体裁は良く、見た目には立派な、
とてもお買い得なマンションです。
一方、おそまつ君の手術も、
徹底的な手抜きだそうです。
ガンの外科手術は、
手抜きすればするほど、
手術時間も短く、患者さんの肉体的ダメージは小さく、
手術創の回復も早くなります。
従って、入院期間は短縮され、
また、切除範囲が少ないですから、
手術後の障害も少なくなります。
一見イイことずくめです。
姉歯マンションと一緒です。
しかし、ガンの再発確率は、とても高くなります。
手抜きをして、周辺リンパ節を切除していないのですから、
そこに、すでに飛び火していたガン細胞は確実に、
再発という形で、姿を表してきます。
手抜きをせずに、しっかりと切除しておけば、
その飛び火していたガン細胞まで完全に除去され、
再発を免れる可能性があります。
再発をするその日までは、最高の手術ですが、
再発を見て、一転、最低の手術であったことが判明します。
しかし、再発の原因が、手抜きのためであることを知っているのは、
おそまつ君だけです。
否、おそまつ君は、20年前の知識だけで自分が正しいと思い込み、
現在のガン治療の方法に対する知識などまったくないそうですから、
再発は、患者さんの運が悪かったとでも考えるのかも知れません。
(普通の外科医が手術した場合はそうです。運・確率の問題です。)
姉歯氏のマンションも震度5以上の地震が来るその日までは、
最高に住み心地の良い、お買い得マンションで平穏に生活できる訳ですが、
震度5で、すべて終わります。
おそまつ君の偽装・手抜き手術も、ガン細胞の遺残がなければイイのですが、
統計確率どおり、もしあったならば、必ず出てきます。
姉歯氏の耐震偽装とおそまつ君の手抜き手術の大きな違いは、
姉歯氏の偽装は、内部告発で露呈したのかもしれませんが、
もし内部告発がなくても、マンションの一部をチョッと分解して調べてみれば、
すぐに発覚します。
しかし、おそまつ君の手抜き手術は、
人間の身体の中ですから、
分解して調べる訳にはいきません。
CTや超音波検査程度では、判明しません。
もし、再発しても、それはすでに手術の対象ではなくなっていますので、
おそまつ君の、手術が不備であったことを証明することは不可能です。
おそまつ君が自白するしかありませんが、
そのおそまつ君は、自分が間違ったことをしていることすら、
ご存じないそうですので、処置なしです。
トンデモ外科医のおそまつ君は、今も後輩の病院を闊歩しているそうです。
流石に、1月31日に書いた出鱈目手術計画未遂事件以来、
医師のみならず、すべてのスタッフから白い目で見られ、
監視の目も、厳しくなり、自由が奪われているそうですが・・・
その様な医者(モドキ?)が生息していること事態、恐ろしい話です。
患者さんの対処法
ところで、患者さんにとって手術を受ける時は、
抗癌剤治療とは違い、手術室という完全に周囲から隔離された場所で、
しかも患者さんは、麻酔により完全に寝ている状態ですから、
どのような手術をされているのかについては、まったく判りません。
こればかりは、外科医に任せざるを得ません。
それでは、患者さんはどのように自己防衛すればいいのでしょうか。
手術をする人間と、される人間の関係、
すなわち医者と患者の関係は、信頼関係しかありません。
手術前に、患者さんおよびご家族に手術の説明をしますが、
その時、イロイロな注文をつけてくる、患者さん・ご家族がいます。
手術後のトラブル・合併症は絶対に起こさないように。
手術後は必ず○○日以内に退院したい。
輸血は極力しないように。
再発はしないようにして欲しい。
などなどイロイロなことを言ってくれます。
勿論、何を言われるのも自由です。
しかし、ほとんどの注文は、普通の外科医ならば、当然予測しており、
「それに近づけるべく、すべて考慮したうえで最善のことをしてあげたい」
と考えています。
そこにあまりにしつこく駄目押しをされると、
手抜き工事が発生する可能性が出てきます。
それらの、リクエストは、再発の可能性を除けば、
手抜き手術をすることですべて解決してしまいます。
手術時間は短く、出血も無く、術後合併症も起こさず、入院期間も短くなります。
再発は、すぐに起きる訳ではなく、退院してからのことですから、
再発したら「運が悪かったですね」で終わりです。
私は、今ではメスを持つ機会は減りましたが、
盛んに手術を行なっていた、真面目な外科医(?)であった頃の、
つたない経験から考えると、
手術の時、外科医が、一番弱い言葉は、
「最善のことをお願いします。信用していますので、すべてお任せします。」
ではないかと、思います。
私は、そうでした。
その様に、「信じている」「お任せする」と言われると、
普通の良心ある外科医であれば、
手抜きはできなくなります。
何も知らないおそまつ君は別格です。
日本に天然記念物のおそまつ君が何頭生息しているか判りませんが、
おそまつ君に当たってしまったら、交通事故のようなものかもしれません。
それは、運が悪かったで、諦めるしかないかもしれません。
私は、まだそのおそまつ君には会ったことはありませんが、
医者の態度をよく見れば、目の前の医者が、
医者もどきのおそまつ君か否かの鑑別はできるのではないかと思います。
ガンと診断されて、頭の中真っ白状態ではいけません。
医者の状態も冷静に判断して下さい。
また、1月31日の「おそまつ外科医の一席」でも書いたとおり、
可能な限り多くの、病院、医者の意見を聞いて下さい。
そして、その施設での治療成績も参考にして下さい。
また、1月14日「理想的なガン治療を受けるために」でも言いましたが、
患者さんが、その治療に対して何を望むのかの、
最低要求だけはハッキリさせておく必要はあると思います。
本日は二日酔いの頭で、おそまつ君第二段「姉歯氏との相違」を書きました。
以上 文責 梅澤 充