最近、メトロノミック テラピー(Metronomic Therapy)という言葉が、
にわかに流行りだしました。
今後の抗癌剤治療における主流になるものと思います。
今年の、医学会での流行語大賞になるのではないかと思います。
メトロノミックとは、音楽でリズムを刻む「メトロノームの様な」という意味です。
テラピーとは、治療の意味です。
メトロノミック テラピー(Metronomic Therapy)とは、
メトロノームの様に規則的に、頻回に、抗癌剤を使用していくガン治療を意味します。
当然、頻回に規則的に抗癌剤を使う場合には、
抗癌剤は大量には使えません。
使う必要もありません。
最近、アメリカの医者が提唱しはじめたところ、
アメリカ大好きの日本の抗癌剤治療専門の先生方は、すぐに飛びついて行きました。
何年も前から、同様の治療を金沢大学の高橋先生は提唱されておられ、
私などの外科医も、5年以上前から、実践していました。
拙著「間違いだらけの抗癌剤治療」(KKベストセラーズ)でも、解説しています。
しかし、日本人が行なう標準的抗癌剤治療から外れている治療には、
日本の抗癌剤治療専門の先生方は、見向きもしません。
抗癌剤治療専門医が行なう標準的抗癌剤治療が、唯一至高の治療であると、
頑なに信じてそれに邁進しておられました。
しかし、アメリカ人が何か新しいことを言い出すと、それにはすぐになびきます。
経緯は、ともあれ、メトロノームの様な治療の導入は、大歓迎です。
この考え方は、アメリカでもそれ程新しい考え方ではなく、
5年以上前から、タキソール(商品名)(一般名Paclitaxel)という抗癌剤では、
3週間に1回まとめて大量に使うより、
それを3分割し、毎週使っていく方が、効果が大きく、
また、副作用も少ないことが知られており、
その分割使用の方法が一般的でした。(現在も)
しかし、その当時はまだアメリカでも、
腫瘍縮小至上主義的な抗癌剤治療の感があったことは否めません。
それが、最近提唱されはじめたメトロノミック テラピーでは、
その根底には、ガン患者さんの身体に優しい治療であることを配慮しているように
感じられます。
「やっと気付いてくれたか」という感じです。
従来の、大量に抗癌剤を使う治療よりも、優れた治療効果を発揮する理由については、
血管の内皮細胞の障害だとか、イロイロな酵素が関与しているとか、何だとか、
様々な理屈を考えてくれていますが、
実際に患者さんに直面している臨床医にはドウでもイイことです。
効果がある理由についての研究は、
頭のイイ基礎研究学者先生がしてくれればイイことであり、
我々のような、頭のない臨床医は、
「患者さんに苦痛を与えず、長生きができる」という結果だけ見て、
それに従っていけばいいだけです。
しかし、私の目から見ると、使う抗癌剤の量はまだまだ多すぎるように感じます。
まだ腫瘍(ガン)の縮小にこだわりがあるように感じられます。
メトロノミックに抗癌剤を使うにしても、もっともっとクスリの量は減らすことができるように思います。
実感として、その方が、患者さんは更に楽に長生きができるのではないかと思います。
実際の現在の私の抗癌剤治療では、
ガンの種類や、患者さんの全身状態により違いはありますが、
標準量の1/10 から 1/3 程度の量しか使いません。
それでも、効果は期待できます。
時々、その量の抗癌剤治療でもガンが著明に縮小することもありますが、
それは偶然であり、
はじめから腫瘍の縮小効果は期待していません。
「大きくならない」ことだけを期待しての治療です。
患者さんがまったく苦痛を伴わない治療であれば、
ガンは縮小しなくても、増大がなければそれだけでイイと考えています。
従って、私が言う「効果」というのは、
抗癌剤治療専門医が言う「腫瘍(ガン)の縮小」とは、
まったく違い、「ガンが大きくならない」状態であれば、
「効果あり」と判断します。
2月14日の「製薬会社の社会貢献」で書いたとおり、
この量の抗癌剤治療で、腫瘍(ガン)の増大がなければ、
患者さんは、副作用を感じることなく、
普通の生活を続けることができます。
患者さんご自身の仕事を続けることができます。
このことは、ガン治療を続ける上で非常に重要な要素だと考えます。
本日は、
本当はジャパンオリジナルなのに、南蛮渡来になってしまった
「メトロノミック テラピー」について、
その考え方が広がってくれることを祈りつつご紹介しました。
以上 文責 梅澤 充
にわかに流行りだしました。
今後の抗癌剤治療における主流になるものと思います。
今年の、医学会での流行語大賞になるのではないかと思います。
メトロノミックとは、音楽でリズムを刻む「メトロノームの様な」という意味です。
テラピーとは、治療の意味です。
メトロノミック テラピー(Metronomic Therapy)とは、
メトロノームの様に規則的に、頻回に、抗癌剤を使用していくガン治療を意味します。
当然、頻回に規則的に抗癌剤を使う場合には、
抗癌剤は大量には使えません。
使う必要もありません。
最近、アメリカの医者が提唱しはじめたところ、
アメリカ大好きの日本の抗癌剤治療専門の先生方は、すぐに飛びついて行きました。
何年も前から、同様の治療を金沢大学の高橋先生は提唱されておられ、
私などの外科医も、5年以上前から、実践していました。
拙著「間違いだらけの抗癌剤治療」(KKベストセラーズ)でも、解説しています。
しかし、日本人が行なう標準的抗癌剤治療から外れている治療には、
日本の抗癌剤治療専門の先生方は、見向きもしません。
抗癌剤治療専門医が行なう標準的抗癌剤治療が、唯一至高の治療であると、
頑なに信じてそれに邁進しておられました。
しかし、アメリカ人が何か新しいことを言い出すと、それにはすぐになびきます。
経緯は、ともあれ、メトロノームの様な治療の導入は、大歓迎です。
この考え方は、アメリカでもそれ程新しい考え方ではなく、
5年以上前から、タキソール(商品名)(一般名Paclitaxel)という抗癌剤では、
3週間に1回まとめて大量に使うより、
それを3分割し、毎週使っていく方が、効果が大きく、
また、副作用も少ないことが知られており、
その分割使用の方法が一般的でした。(現在も)
しかし、その当時はまだアメリカでも、
腫瘍縮小至上主義的な抗癌剤治療の感があったことは否めません。
それが、最近提唱されはじめたメトロノミック テラピーでは、
その根底には、ガン患者さんの身体に優しい治療であることを配慮しているように
感じられます。
「やっと気付いてくれたか」という感じです。
従来の、大量に抗癌剤を使う治療よりも、優れた治療効果を発揮する理由については、
血管の内皮細胞の障害だとか、イロイロな酵素が関与しているとか、何だとか、
様々な理屈を考えてくれていますが、
実際に患者さんに直面している臨床医にはドウでもイイことです。
効果がある理由についての研究は、
頭のイイ基礎研究学者先生がしてくれればイイことであり、
我々のような、頭のない臨床医は、
「患者さんに苦痛を与えず、長生きができる」という結果だけ見て、
それに従っていけばいいだけです。
しかし、私の目から見ると、使う抗癌剤の量はまだまだ多すぎるように感じます。
まだ腫瘍(ガン)の縮小にこだわりがあるように感じられます。
メトロノミックに抗癌剤を使うにしても、もっともっとクスリの量は減らすことができるように思います。
実感として、その方が、患者さんは更に楽に長生きができるのではないかと思います。
実際の現在の私の抗癌剤治療では、
ガンの種類や、患者さんの全身状態により違いはありますが、
標準量の1/10 から 1/3 程度の量しか使いません。
それでも、効果は期待できます。
時々、その量の抗癌剤治療でもガンが著明に縮小することもありますが、
それは偶然であり、
はじめから腫瘍の縮小効果は期待していません。
「大きくならない」ことだけを期待しての治療です。
患者さんがまったく苦痛を伴わない治療であれば、
ガンは縮小しなくても、増大がなければそれだけでイイと考えています。
従って、私が言う「効果」というのは、
抗癌剤治療専門医が言う「腫瘍(ガン)の縮小」とは、
まったく違い、「ガンが大きくならない」状態であれば、
「効果あり」と判断します。
2月14日の「製薬会社の社会貢献」で書いたとおり、
この量の抗癌剤治療で、腫瘍(ガン)の増大がなければ、
患者さんは、副作用を感じることなく、
普通の生活を続けることができます。
患者さんご自身の仕事を続けることができます。
このことは、ガン治療を続ける上で非常に重要な要素だと考えます。
本日は、
本当はジャパンオリジナルなのに、南蛮渡来になってしまった
「メトロノミック テラピー」について、
その考え方が広がってくれることを祈りつつご紹介しました。
以上 文責 梅澤 充



