現在の抗癌剤治療の現場において、
患者さんが置かれている立場を如実に表している内容ですので、
少々長文ですが、
文意が変わらない範囲で、
個人が特定されないように文章を少し変えて掲載します。
(色は私は勝手に付けました)
・・・・・・・・・前文省略・・・・・・・・
手術後の平成19年3月腫瘍マーカーが上がりCT、PET検査を受けた結果、
放射線治療後の腫瘍が再燃した模様、肝臓にも数個腫瘍が見つかる。
主治医に「標準的抗がん剤治療しかない」と言われ、
「次回受診までに、どうするか決めるように」とのこと。
このときはまだ梅澤先生の本やブログに出会ってはいなかったのですが、
本能的に抗がん剤イコール大した効果はなく合併症で命を落とすのでは?
との恐怖を感じ主治医に「癌との共存をするべく少ない抗がん剤投与での治療は
どうなんでしょう?」と聞くも
「そのような効くかどうかわからないやり方よりもMAXの量で何回か
やってみたほうがよい」と言われました、もうひとつ経口抗がん剤については
「エビデンスがないから〜」とあっさり却下され、
これはもう私も標準的治療しかないのかと思い不安と疑問を抱きつつも、
1週目にネダプラチン+イリノテカン、2週目にイリノテカン単剤で点滴を、
「3クールやるころに効果が最大で出てくる」との言葉を信じ施行(4・5・6月)。
副作用は回数を重ねるごとにきつくなり
3クール目からは急激な白血球低下が起きるように・・・
しかも3クール終了後にはマーカー上昇で
効果なしの判断でとりあえずこの薬での治療はやめることになりました。
ますますの不安と疑問でネットで調べまくり梅澤先生の本とブログに出会い、
きっぱりと標準治療をやめることを決意。
主治医に少ない量での抗がん剤治療をしてもらえないかと聞くも
「効果のないことはやりません」と言われ自分から
「エビデンスのないことは承知で経口の抗がん剤をお願いします」と頼み
ラステットS25を7月下旬から服用しています。梅澤先生のおっしゃる通り
抗がん剤は必要だとは思うのですが多量だと体がもちません。
標準治療はやめたけれど決して生きることをあきらめたわけではありません。
ですが希望の治療をしてくれる医療機関はなく不安な日々を過ごしております。
共存して少しでも長生きしたいだけなのです。
・・・・・・・・以下省略・・・・・・・・・
と言われたならば、
「次回受診までに、どうするか決めるように」
などと言われても、
ご自身に知識がなければ、
「それしかない」治療を受けざるを得ません。
何度も、何度もしつこく書いているとおり、
「標準的抗癌剤治療しかない」
の枕詞として、
「エビデンスのある治療は・・・・」
が、絶対に必要なのですが、
ほとんどの場合その前置きは省略されています。
もっとも
「エビデンスの有る治療 = 唯一主治医の知っている治療」
「エビデンスの無い治療 = 主治医はまったく知らない治療」
ですから、
あまり主治医は言いたくは無いのだと思います。
ガン治療は最低限度お国が認めている、
標準治療だけではありません。
考えられる治療はいくらでもあります。
エビデンスが無いだけです。
もっとも、抗癌剤の量を減らした治療も、
ほとんどの場合健康保険では認められています。
健康保険で認められている薬剤であれば、
使う量が少ない分だけ、
治療費用は安くなるのですから・・・・
「そのような効くかどうかわからないやり方よりもMAXの量で何回か
やってみたほうがよい」
これも、よく聞く言葉ですが、
何回も行う必要は更々ありません。
一回で効かなければ、
それを繰り返してもまったくの無駄です。
「○クール繰り返した場合、○○%の奏功率がある。」
あるいは「○ヶ月の延命効果がある。」
というエビデンスが出ているだけの話であり、
はじめの1回で効果が出なかった患者さんには
まったく次元の違う話です。
また、一瞬「ごもっとも」と思ってしまう言葉に
「効くかどうかわからない」
がありますが、
エビデンスのある標準治療でもまったく同じで、
「効くかどうかわからない」のです。
エビデンスとは、100人その治療を受けたならば、
○○人には効果が認められる、
すなわち「効く」と言うだけであり、
これからその治療をはじめようとする一人の患者さんに関しては、
「効くかどうかわからない」
のです。
「一人の患者さん身体の○○%に効果がある」
などということはないのです。
一人の患者さんにとっては、
当たるか外れるか、
「All or Nothing」なのです。
「エビデンスがないから〜」
これも、頻繁に使われる言葉です。
しかし、何度も書いているとおり、
「エビデンスが無い = 効かない」ではありません。
「エビデンスが無い = 効果については不明」
であるだけです。
まったく無効かも知れませんが、
絶大な効果を見せるかも分かりません。
『「3クールやるころに効果が最大で出てくる」との言葉を信じ・・・』
それは信じてはいけない言葉です。
「3クールで最大の効果」ではなくて、
「その治療は3クール行った時のエビデンスだけが出されている」だけです。
1クールで無効であれば、
3クールも行ってしまえば、
それはただ傷を深くしてしまうだけです。
悪くすれば、再起不能になる可能性すらあります。
「効果のないことはやりません」
何度も言うとおり、
「効果が無い」のではなくて、
「効果があるというエビデンスが無いだけです」
そのようなアタマがカチカチ堅い医者には
『「エビデンスのないことは承知でお願いします」と頼む』
それしか、手は残されていないように思います。
あるいは、アタマの軟らかい医者を探すかです・・・・
以上 文責 梅澤 充



