昨日は、かなり忙しい一日だったのですが、
ある患者さんに
「忙しくなって困る」
と言ったところ、
「先生が忙しいと言うことは、
みんな元気で生きていることだから、
いいことではないですか」
と、サラリと言われました。
ドキッとしました。
たしかに、言われるとおりであり、
あまりにも具合が悪くなり、
抗癌剤治療ができなくなれば、
患者さんは来られなくなります。
当然目を瞑られてしまったならば、
永遠に病院へは来られません。
元気で通院してくれる間は、
患者さんは元気だということであり、
そうなれば、
私の仕事は増えて忙しくなります。
給料は増えませんが・・・・
10年を超えて通院されている患者さんも何人かおれれます。
しかし、先月まで来ていた患者さんで、
二度と病院には来なくなられた患者さんもいます。
忙しくなることは、
あまり歓迎できませんが、
暇になっては困ります。
時間が欲しい、
でも、暇になってはいけない。
あまり忙しくなってきたら、
入場制限を考えなければいけないかも知れませんが、
まだ、多少は余裕があります。
しかし、患者さんは少なければ、少ないほど、
一人の患者さんについて考える時間が増えます。
そのバランスをとるのは、
ガンと身体と抗癌剤の三者のバランスを取よりも、
むしろ難しい問題かもしれません。
あまり患者さんが少なければ、
病院の経営が成り立たなくなる。
私は失業。
多すぎれば、
一人一人の患者さんの治療密度が薄くなる。
大変な難題です。
しかし、「忙しいほうが良い」
と涼しい顔をして言いのけたその患者さんの、
その患者さんらしい、
人生を、ご自分の病気を
達観された姿にチョットびっくりしました。
「ガンが治らないのであるならば、
そのガンと徹底的に付き合っていけば良い」
その患者さんの心の奥には、
シッカリとその考えが、
根付いているのだと思います。
僅かな病状の変化に、
ビクビクし、
恐れ慄いて日々の生活を送っておられる患者さんもいます。
しかし、病気を、ガンを、人生を達観して、
おおらかに生活を楽しまれるほうが、
同じ人生、はるかにトクだと思います。
否、おおらかに生活されている患者さんの方が、
ビクビクした生活を送られている患者さんよりも、
はるかに長生きしているように感じます。
勿論、エビデンスはありませんが、
生活の上での、心のQOLを数値化して
統計を取ったなら、
間違いなく、
おおらかな気持ちで生活を送った患者さんの方が、
治療(?)成績は良くなると思います。
副作用の大きな標準治療の成績が
期待されるほどの数字ではない理由も、
副作用による、
その辛さゆえ、
身体だけではない、
心のQOLを落とすこともその一因かも知れません。
患者さんから「忙しいほうが良い」
という、想定外の答えをいただいて。
その患者さんの達観された人生観を思い、
うれしくなり勝手なことを書きました。
毎日ですが・・・・
以上 文責 梅澤 充
ある患者さんに
「忙しくなって困る」
と言ったところ、
「先生が忙しいと言うことは、
みんな元気で生きていることだから、
いいことではないですか」
と、サラリと言われました。
ドキッとしました。
たしかに、言われるとおりであり、
あまりにも具合が悪くなり、
抗癌剤治療ができなくなれば、
患者さんは来られなくなります。
当然目を瞑られてしまったならば、
永遠に病院へは来られません。
元気で通院してくれる間は、
患者さんは元気だということであり、
そうなれば、
私の仕事は増えて忙しくなります。
給料は増えませんが・・・・
10年を超えて通院されている患者さんも何人かおれれます。
しかし、先月まで来ていた患者さんで、
二度と病院には来なくなられた患者さんもいます。
忙しくなることは、
あまり歓迎できませんが、
暇になっては困ります。
時間が欲しい、
でも、暇になってはいけない。
あまり忙しくなってきたら、
入場制限を考えなければいけないかも知れませんが、
まだ、多少は余裕があります。
しかし、患者さんは少なければ、少ないほど、
一人の患者さんについて考える時間が増えます。
そのバランスをとるのは、
ガンと身体と抗癌剤の三者のバランスを取よりも、
むしろ難しい問題かもしれません。
あまり患者さんが少なければ、
病院の経営が成り立たなくなる。
私は失業。
多すぎれば、
一人一人の患者さんの治療密度が薄くなる。
大変な難題です。
しかし、「忙しいほうが良い」
と涼しい顔をして言いのけたその患者さんの、
その患者さんらしい、
人生を、ご自分の病気を
達観された姿にチョットびっくりしました。
「ガンが治らないのであるならば、
そのガンと徹底的に付き合っていけば良い」
その患者さんの心の奥には、
シッカリとその考えが、
根付いているのだと思います。
僅かな病状の変化に、
ビクビクし、
恐れ慄いて日々の生活を送っておられる患者さんもいます。
しかし、病気を、ガンを、人生を達観して、
おおらかに生活を楽しまれるほうが、
同じ人生、はるかにトクだと思います。
否、おおらかに生活されている患者さんの方が、
ビクビクした生活を送られている患者さんよりも、
はるかに長生きしているように感じます。
勿論、エビデンスはありませんが、
生活の上での、心のQOLを数値化して
統計を取ったなら、
間違いなく、
おおらかな気持ちで生活を送った患者さんの方が、
治療(?)成績は良くなると思います。
副作用の大きな標準治療の成績が
期待されるほどの数字ではない理由も、
副作用による、
その辛さゆえ、
身体だけではない、
心のQOLを落とすこともその一因かも知れません。
患者さんから「忙しいほうが良い」
という、想定外の答えをいただいて。
その患者さんの達観された人生観を思い、
うれしくなり勝手なことを書きました。
毎日ですが・・・・
以上 文責 梅澤 充