ガンの治療を進めていくと、
はじめのうちは健康保険の範囲内で治療が収まっても、
治療が進んでくると、
一般的に、その範囲だけでは間に合わなくなります。
私が診ている患者さんの9割までが、
腫瘍マーカーの頻回の検査以外は、
健康保険の範囲内で収まっています。(収めています)
しかし、1割程度の患者さんでは、
いわゆる保険外の治療も必要になってきます。
というより、
保険外でなければ使えるクスリが無くなっている状態です。
健康保険内の9割の患者さんでも
より良い治療を考えたなら
保険外のクスリも使いたいところですが、
健康保険で賄えるのであれば、
わざわざそれを使うことは、
患者さんからのリクエストが無い限りしていません。
より良い治療のための保険外は、あまり深刻に考えることはないのですが、絶対に必要な状態での保険外治療については、しばしば、辛い思いをします。時代劇などで、
ボロボロのせんべい布団に寝かされた患者さんが、
「お金が無いから薬が買えない」という光景を昔、テレビなどで見た記憶があります。
それと、同じことが現代でも起こっています、
否、もっと酷い残酷な事態になっています。
何故ならば、
昔の高価なクスリは、
値段が高いだけで、
本当に効果があるのか否か、
かなり怪しいところがありますが、
現在の高価なクスリは、
健康保険では認められていなくても、
ハッキリと長生きできるというデータが出ているのです。
しかも、多くの分子標的薬などでは、
事前に効くか否かの判定もできます。
現在、私のところでは、
健康保険の通らない分子標的薬を、
何種類も使っていますが、
どれをとっても極めて高価です。
それを、アッサリと
「いくらでもいいです」と、言ってのける患者さんもいれば、
そのクスリの存在を知らせることさえ憚られる患者さんもいます。
無理そうな患者さんには、
私から教えることはしません。
しかし、この点も日頃悩むところです。
私の個人的な判断で、
患者さんの経済状況を勝手に考えて、
長生きできるチャンスを奪ってよいものでしょうか。
しかし、すべての患者さんにその高価なクスリを提案して、
もし、経済的にそのクスリを使うことが不可能であった場合、
その患者さん・ご家族の落胆は、
察するに余りあります。しかし、それを考えて患者さん、ご家族にそのクスリを提案することなく、
最悪の結果に終わった後に、
保険外の高価なクスリがあったことを知り、
「そんな薬があるのなら、使いたかった」と、残されたご家族から言われたこともあります。
どうすれば良いのでしょうか。
今も、何組かのご家族が、
「使うべきか使わざるべきか」悩んでおられれます。
ご家族は「使った方が良い」と言い、
ご本人は、「そんなに高価なクスリは使いたくない」と言い、
意見がまとまりません。
本当に難しく、そしてせつない問題です。
資本主義社会ですから、
貧富の差があるのは当然です。
そして、その差は、運の差ばかりではありません。
努力した人間が他の人より、いい思いをすることは当然だと思いますが、
それが、露骨に命の差になっている現実を見ると、
とても複雑な思いです。
しかし、日本でもし、
すべてのガン患者さんが
最低限度の標準的抗癌剤治療ではなく、
平等に最高の治療を受けることができる環境を作ろうとしたら、
消費税は30%くらいでしょうか・・・・・
以上 文責 梅澤 充
カーボン・ナノチューブによる癌細胞破壊への期待!?
アメリカではすでにこんな実験もされているようですが、
ご当地アメリカでも、臨床試験に持っていくまでにあと3〜4年かかるそうです。
もし臨床試験がうまく行って、いわゆるエビデンスが得られたとしても、
日本で実用化されるには、あと何年、あるいは十数年、もしくは数十年待たねばならないかもしれませんね。
がん治療や抗癌剤の技術は日進月歩、と言われていますが、
実際に我々がその成果を享受できるまでに、癌が黙っておとなしくしてくれているか、
おとなしくしてくれていても、果たしてそれまで寿命が持つものか。
実用化される頃には年老いて、治療を受ける体力すら残っていない可能性もありますし。
http://wiredvision.jp/news/200711/2007110722.html
2007-11-07 水 17:41:01 /URL / /
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100%確実に効くのなら。。。
初めてコメントします。
いつもはロムラーです。
絶対!効きます。100%いえ、120%補償します![色:000000]と先生自身が言えるものなら、たとえ高価であっても、先生もお話しする事が出来るのではないのかと想像します。
でも、普段から先生が書かれている通り、やってみなければわからないというのであれば、やはり躊躇する事も当然と推測します。
こちらに来られている方は、【自己責任】という事をきちんと認識されていらっしゃる方ばかりなのでしょう。
でも、中にはそうではない患者さんが沢山いらっしゃるのでしょうね。
ご本人ではなくても、そういうご家族が多いのだと…今までブログを読ませていただいて感じました。
万が一、その高価な薬が効かなかったら、、、
その高価な薬を使う前までしていた治療すら受ける事が困難な経済状態になってしまったら、、、
前に出費する金額が高ければ高いほど…
それを止める事が出来ない みたいな事を先生が書かれていましたよね。
それは悪質な民間療法の記述だったと思いますが
きちんとした薬であっても、効かない人にとっては、悪質な民間療法と大して違わない感覚になるのではないでしょうか?
だって、どちらも高価で効かないんですから。
全てが全て、お話された方がいいとは、私は思わなかったので書かせていただきました。
「治療にいくらかかっても平気です。」と自己申告のあった患者様にお話されるのが先生の負担にならない事なのだと思いました。
2007-11-01 木 15:41:04 /URL /ひな /
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子供の年齢によるかもしれないな。
下の子供が大学生ぐらいなら、
もうしんどい治療やお金のかかることは、私はしないかもしれません。
そうですね、情報は知りたいですね。
その上で、条件考えて、選択したいですね。
2007-11-01 木 14:48:23 /URL /桜子 /
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難しい問題ですね・・
多くの知識と実践、机上の論理ではなく、実際の医療現場に携わる医師の情報や考えは、どんなに頑張って知識武装をした患者でも、医師のそれと適うはずはありません。だからやはり教えて欲しいです。
極端な話、子宮から肺にガンが転移し、ならば今度は肺がんになった・・その位の知識しかない患者も沢山います。
癌をネットで検索しても、どれほどの
情報に信憑性があるのか・・私が受けた
リンパ球療法は、抗癌剤との併用の推薦、
その効果の真実を説明してくれた良心的な
クリニックでしたが、全てそうではないかも知れません。でももしその頃先生に会えていたら、同じ金額を使うなら、リンパ球療法よりもっと良い知恵を教えて頂けたかも知れませんね(^-^)
先生の迷いや苦渋、葛藤は、患者の立場からでもわかるつもりです。
保険外治療の情報を聞き、その金額の重さで諦めざるをえない時、双方がそれぞれに辛いだろうと思います。でも知らされずに
逝くのも、本人も家族も又辛いだろうと思うのですが・・選択は患者がしますから
やはり提示をしていただきたい!と
私は思うのですが・・
でも、やはり難しい問題ですね。
2007-11-01 木 13:50:55 /URL /バッチ /
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消費税ですが、、、
私は建築関係の自営業を営んでる者ですが、消費税について気になることがあります。私は、こじんまりした商売をしているので、ゼネコンさんや工務店にに請求書を書くときに、消費税をのせていませんが、仕事仲間の半分ほどは、消費税を込みで請求して、もらった消費税を国に払っていません。消費税太りというやつでしょうか。
会社のサラリーマンだと、会社に請求書を出す事なんかないでしょうし、関係のない話だと思うのですが、個人や、小さいところでは、消費税は結構スキのある制度です。この状態はもうずーっと続いています。このまま抜け道があるままで、財源が足りないからと、消費税があげられ続けるのは怖いです。ザルからこぼれ落ちる穴をふさいでから、値上げについては論じてほしいです。
2007-11-01 木 10:29:57 /URL /tantan /
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遠慮
患者がどのように見えたとしても提案できる抗がん剤プランがあるのであれば是非御提案ください。
言ってみれば車や家などの「オプション仕様」みたいなものです。
こちらにすればこういうメリットがあると。
そのメリットが金額を超えて価値あるものであれば、真剣どうすればオプションをつけられるか方法を考えます。
そして道も開けてくるかもしれません。
そこから先は患者が選択するのです。
それぞれの条件の中で、それこそ考えに考えて。
自己選択の余地を与えてください。
自分なりに思うのですが、多くの経験と知識に裏付けられた現場に携わる医師からの情報、それがどれだけいきなりがん患者というものになってしまってその時点から必死に藁をもすがる思いで寝る間を惜しんで模索して探し出す知識に比べ貴重であることか、そういう知識をお聞きしたいか。
そして又僭越を承知で申し上げるなら、出来たら先生には患者がそのような形で見つけてきた情報にもちょっとだけ耳を傾けてくだされば言うことありません。
医療の研究はそれこそ日進月歩、もしかしたら治療のヒントにぶつかることもあるかもしれません。
医師と患者が一緒に共に闘っていける環境であればそれで命が終わったとしても悔いは残らないでしょう。
胸を張って、「私は一生懸命闘った。」
そして先生が伴走してくださった。
その感謝は山よりも海よりも大きいです。
残念なことにこれまで転々と病院を回ってわかったことは医師はどうしてこちらが望んでいる情報をきちんと伝えてくれないのだろうかということ。
こんな方法もありますよ。(抗がん剤の種類なども)
こんな治療だとこうなりますよ。
放射線を当てると後々こうなることがありますよ。
起きてしまってから、一回かけているからもう放射線はかけられません。とか。
患者は自分の身体です。
第二、第三の持ち玉を持って先を見ながら治療できたらどんなに戦う力になるでしょう。
標準の治療が終わって敗れ数多くの転移という結果が出たとたんに「他に治療法がないから民間に行くように」と言われたという患者さんのブログを昨日読み、同じような経験は多くの人がしているのではないかと思いました。
あれだけ苦しい治療を頑張ったのに「なんで?」って思ったそうです。
まだまだ患者のほうは闘う気持ちがあるのになんででしょう。
そして読み進めていくと他でこんなことが書かれていました。
「どれだけ多くの提案ができるかで医者のレベルが決まる」と。
第二 第三 第四・・・
そしてそれは「国の機関」では今の現状、出来ないそうです。
そういう仕組みになっているのだから仕方がないそうです。
けれどもそんな中、それが出来るのが民間の医療従事者。
梅澤先生のような低容量の抗がん剤治療を率先して行い、日々、こうやればどうだろうかと思いめぐらせ実行するフットワークの軽さ、世界的な視野を持ってがん治療にチャレンジされている先生を私は今信頼しがっぷりと一緒に闘っていこうと決心しています。
願わくは、日本には梅澤先生みたいな医者がもっともっといて欲しいです。
私も癌のため仕事を辞め、経済的には苦しいです。
でもより良い抗がん剤のプランがあるのであれば是非是非提案していただきたいです。
遠慮は無用。
考えるのは患者です。
どんなにいいと言われていても金額が無理なら納得してあきらめがつきますからね。(私にとっていい例が免疫療法ですが。)
先生、遠慮は無用ですよ。
(偉そうなこと書いてすみません(汗))
2007-11-01 木 01:43:08 /URL /夕霧 /
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治療の限界と人生観
多くの日本人は、現在、医療行政・財政に、以前から危惧されていた崩壊が始まっていると認識しています。
その認識の中で、いかに自分の生計を立てるか、万が一の時の為の貯蓄をどうするかは、其々の価値観・ひいては死生観を物語るものと考えられます。
人間は常に生と死の狭間で今を生きています。今日までいかに頑強な心身を誇る者も、いつ何時ガンをはじめとして、幾多の傷病に罹患するかもしれないのは、生命としての絶対的な真実です。
しかし、車や家のローンを簡単に契約し、結婚には数百万の資金をかけ、子供の進学塾の月謝に月々数万円も、支払っている人でも、万が一の傷病の為に充分な治療を受ける貯蓄や保険に加入しないという人がいます。
現在の日本は消費欲望が蔓延し、実際に生活するに必要以外の物品の購入が、万が一の貯蓄より優先されているという傾向があると伺えます。
個人の努力や忍耐もせずに全ての患者に同等の治療をうけることが出来るというのは夢のような社会だと思います。
しかし、現実を真面目に考察した時、日頃の生活を節約し、あるいは清貧と言われるくらしをしながらも、いざと言うときの為の貯蓄をする。。。私は、先ず、最初に、自分の生命を守るための資金をキープし、貯蓄をしてきました。 その分、生活は苦しく、欲しいもの必要とするものも買わずに我慢することもあります。
数年前私は大怪我をしました。
例え、私の全財産を投げ打っても最高の治療を求めました。現在もある傷病で療養中ですが、同様の思いをドクターに伝えています。
何人の生命の価値も等しいものです。
しかし、患者が自分の生命に掛けるお金は、患者が決めることだと思います。
そこには、患者の生き方や人生観、生死観など、言葉には尽くせないその人の人間としての生き方や、生活方針が存在するのです。
私は見かけはお金持ちには見えないでしょう。でも、いざと言う時に困らないよう必死で働き、その分お貯蓄を差し引いたお金で生活をしてきました。
もしも、ドクターが、私を見てこの人はお金がないだろうから、高額な自費負担の治療は話さないで上げよう・・・などと思われたら、私はそのドクターをあの世からも恨むでしょう。
たとえ、その治療が私の資力に及ばないものでも、ある程度の社会的責任を果たしてきた人間には借金も出来るし、支援してくれる方々もいます。
患者の様子を見て、ドクターがお金の掛かる治療を薦めない、幾ばくかの可能性のある治療の存在を知らせないとしたら、それこそ、ドクターの自惚れだと直言させて頂きます。
出来る限りの情報と知識をドクターから頂きて、その中で自分の治療方針の決定に参加し、自分が受けられる治療限界を認識し、自らの人生観を再確認するのは、患者の個人責任です。
患者に伝えられる話しは、常に出来るだけ多くの情報と真実に基づくものであって頂きたくお願いいたします。
2007-10-31 水 23:17:06 /URL /ロゴス /
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選びたいと思います。
私の家では去年の今頃まで
未承認薬を使っていました。
経済的にいつまで使えるか
とても不安でしたが
幸い認可されたので
今は保険適用になりました。
一か八かの賭けでしたが
当たってよかった感じです。
選ぶに選べないような選択肢しか
ないこともあるけれど
それでも最後に自分の意志で
自分の行く道を選びたい
そう思うのが人間じゃないかな
と思います。
2007-10-31 水 22:13:03 /URL /ちぇぶ /
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管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2007-10-31 水 19:04:53 / / /
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初めまして。いつも読ませて頂いております。今春、夫を肺癌で失くしました。亡くなった後で梅澤先生のことを知りました。生きているうちに、一度でも先生に診て頂いていたら、辛かった闘病生活も少し違っていたのではないか・・と思う日々です。先生、どうぞお体を大切に、頑張って下さい。心から応援しています。そしてこれからもこのブログで勉強させて頂きます。
2007-10-31 水 18:50:33 /URL /
あらいぐま /
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人間はできることとできないことと
あります。先生は、先生にしかできない
ことを頑張ってくださっています。
『高価なので利用しない患者さんも
おられますが、治療効果の高い
保険認可外の薬もあります。』と伝え
て下されば家族も後悔がなと思います。
選択は患者家族にゆだねられます。
我が家は数年前まですごく貧乏で、
食べるのにも困っていたくらいでしたが、
父が癌になり、高価な治療を
受けさせるため、私は睡眠時間を
3時間にして仕事をしました。
(結局標準治療しかしませんでしたが)
兄弟と母親と月に7万円ずつ、21万円。
仕事は喜びでした。
どうしても所得を増やせない家族も
ありますが、先生に出会えただけで、
かけがえのない時間を、標準治療より
長く頂くことが、できているのです。
2007-10-31 水 16:47:12 /URL /mikan /
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