昨日は、標準的抗癌剤治療だけが、至高のガン治療であると、とんでもない勘違い、思い上がりをされている
ある有名な腫瘍内科医のことを書きました。
至高のガン治療、標準的抗癌剤治療とは、定食みたいなものです。
そしてその定食屋では、大切な定食に、
塩を振ることなど絶対に許されず、
コショウをかけるなんてもってのほか、
冷ましてから食べるなどトンデモナイ、
腫瘍内科医という、偉〜いコックさんが作って、テーブルに運ばれたままの定食を、
規定時間内に、一粒のご飯も残さず、すべて食べきることが義務です。
しかし、そんな定食では多くの客は満足しません。
いくらお腹が空いていても、すべてお仕着せの食事では、
人は満足できないのではないでしょうか。
という旨のことを書きました。
その中で、ヤラセまで入れて、NHKが特集番組を組むほど重大な問題になっている、
日本のガン治療の地域格差についてチョッとだけ触れました。
空腹を満たすことが最大の目的であっても、
個々のお客さんにあった、味付け、量、スパイスの加減があるはずです。
それらをすべて無視して決められた南蛮渡来のレシピどおりに作られるのが、
日本の標準的抗癌剤治療という定食です。
(2月28日の「南蛮渡来のジャパンオリジナル」で書いたとおりです。)
そのような食べたくもない定食しか出せない定食屋が、
地方都市にないからといって、
それは、けっして悲観することではない。
と書きました。
しかし、ガン治療における地域格差が存在することは事実と思われます。
でもそれは、ガン治療のレベルの格差ではなく、
患者さんのガンという病気に対する認識・知識の格差であるように思うとも書きました。
具体的には、私が経験した東京近郊の地方都市の農村部では、
ガンという病気に対してまったく知識がない。
「 ガン イコール 死 」と極めて悲観的に思い込む人もいれば、
「ガンなんか手術(スズツ)すれば、治るッペ」と、
極めて楽観的な人もいました。
さらに、拙著「間違いだらけの抗ガン剤治療」(KKベストセラーズ)でも
テーマの一つにしましたが、
「再発したって、抗ガン剤ヤレば、治るでしょ。」
と、お気楽な人もたくさんいました。
十人十色でした。皆さんガンという病気に対し認識がありませんでした。
また、ここで、敢えて「人もいました」と
「患者さん」ではなく「人」と書いたのは、
患者さん本人に治療の主導権が無いことも多かったからです。
「本人へのガン告知」という、一昔前から、
少なくとも東京では、当たり前のことになっている行為が、
東京からホンの僅かはなれた農村部へ行くと、
「本人に知らせるなんてトンデモないこと」になってしまうことがよくあります。
治療の主導権と言うか、治療方法の選択権を握っているのは、
ガンであることを知らされていない患者さん本人ではなく、
ご家族でした。
そして、そのご家族はたいていの場合、
治療は完全に医者任せでした。
患者さん本人が、自分の病気のことを知らなければ、
医者は、どのように治療の話を進めればいいのでしょうか。
どのように抗癌剤を使っていけばいいのでしょうか。
患者さんを欺き通すには限界があります。
せめて、そのご家族が、ガン治療に対して正しい認識をお持ちであれば、
そのご家族から、患者さんに説明してもらうこともできて、
まだ救われるのですが、そのご家族が、
「 ガン イコール 死 」
「ガンなんか手術(スズツ)すれば、治るッペ」
「再発したって、抗ガン剤ヤレば、治るデショ。」
では、話になりません。
昨日書いたとおり、ガン治療の地域格差は、
地方の医者の能力の問題ではありません。
地方も中央も医者の能力は標準的抗癌剤治療と同じように均一規格です。
患者さんやご家族が、ガンという病気に対して、
ある程度、しっかりとした情報をお持ちでないと、
その治療を任された医者としても、非常にヤリニクイことは事実です。
小学生に高等数学を教えるようなもので、
イチからすべて説明していかなければなりません。
現実問題それは時間的にも不可能です。
それを地方の医者に押し付けるのは気の毒です。
そのような患者さんばかりを日頃診ていると、
その患者さんに合わせた医療スタイルになっていってしまうのではないでしょうか。
そのような患者さんばかりの中に、
たまに、NHKの番組に出演し意見を述べるような、
しっかりとした認識・知識をお持ちの患者さん、ご家族が、
来られると、医者としても戸惑ってしまうかもしれません。
多くの病院はプライベート診療所ではありませんから、
かたや、騙し騙し、適当に抗癌剤治療を行なっている患者さんの隣で、
標準的抗癌剤治療などできるものではないと思います。
NHKの番組では、あたかも地方の医師の能力が劣っているかのような、
極めて失礼な内容でしたが、大きく現実は違うように思います。
今私が、診ているガン患者さんのご家族でも、
「絶対に本人にはガンであることを言わないでほしい」
と言われている方がいます。
そのご家族の方は、ガンという病気に対する認識もある程度お持ちですから、
何とか治療を続けられますが、
ご家族に理解がなければとても治療を続ける自信はありません。
勿論、NHKの主張どおり地方には腫瘍内科医がいない、
というのは事実でしょうけれども、
前述のように定食屋を増やしても、患者さんは満足しませんし、
まして、ガンに対する認識に乏しい地域に定食屋が作られたら、
患者さんは、迷わずそのお店に吸い込まれてしまい、
エビデンスどおりの悲惨な結末しか得られないのではないでしょうか。
3月9日に「かみや」さまから、
「医師にとっても患者にとっても、むなしさが残る医療からの脱却が上手く行くといいと思いました。」
というコメントを頂きました。
それには、患者さんが知識武装して頂くことが一番の近道です。>「まやかしのインフォームドコンセントなんか許さない」
という気概を持って医者に接して下さい。
勿論、地方との格差は、そればかりではないと思います。
人口密度、地域の広さ、病院の数、医師の数その他様々な問題があると思います。
しかし、一番大切なことは、如何に医者を上手く使うかです。
そのためには、どうぞ十分な知識を身に付けて下さい。
以上 文責 梅澤 充
ある有名な腫瘍内科医のことを書きました。
至高のガン治療、標準的抗癌剤治療とは、定食みたいなものです。
そしてその定食屋では、大切な定食に、
塩を振ることなど絶対に許されず、
コショウをかけるなんてもってのほか、
冷ましてから食べるなどトンデモナイ、
腫瘍内科医という、偉〜いコックさんが作って、テーブルに運ばれたままの定食を、
規定時間内に、一粒のご飯も残さず、すべて食べきることが義務です。
しかし、そんな定食では多くの客は満足しません。
いくらお腹が空いていても、すべてお仕着せの食事では、
人は満足できないのではないでしょうか。
という旨のことを書きました。
その中で、ヤラセまで入れて、NHKが特集番組を組むほど重大な問題になっている、
日本のガン治療の地域格差についてチョッとだけ触れました。
空腹を満たすことが最大の目的であっても、
個々のお客さんにあった、味付け、量、スパイスの加減があるはずです。
それらをすべて無視して決められた南蛮渡来のレシピどおりに作られるのが、
日本の標準的抗癌剤治療という定食です。
(2月28日の「南蛮渡来のジャパンオリジナル」で書いたとおりです。)
そのような食べたくもない定食しか出せない定食屋が、
地方都市にないからといって、
それは、けっして悲観することではない。
と書きました。
しかし、ガン治療における地域格差が存在することは事実と思われます。
でもそれは、ガン治療のレベルの格差ではなく、
患者さんのガンという病気に対する認識・知識の格差であるように思うとも書きました。
具体的には、私が経験した東京近郊の地方都市の農村部では、
ガンという病気に対してまったく知識がない。
「 ガン イコール 死 」と極めて悲観的に思い込む人もいれば、
「ガンなんか手術(スズツ)すれば、治るッペ」と、
極めて楽観的な人もいました。
さらに、拙著「間違いだらけの抗ガン剤治療」(KKベストセラーズ)でも
テーマの一つにしましたが、
「再発したって、抗ガン剤ヤレば、治るでしょ。」
と、お気楽な人もたくさんいました。
十人十色でした。皆さんガンという病気に対し認識がありませんでした。
また、ここで、敢えて「人もいました」と
「患者さん」ではなく「人」と書いたのは、
患者さん本人に治療の主導権が無いことも多かったからです。
「本人へのガン告知」という、一昔前から、
少なくとも東京では、当たり前のことになっている行為が、
東京からホンの僅かはなれた農村部へ行くと、
「本人に知らせるなんてトンデモないこと」になってしまうことがよくあります。
治療の主導権と言うか、治療方法の選択権を握っているのは、
ガンであることを知らされていない患者さん本人ではなく、
ご家族でした。
そして、そのご家族はたいていの場合、
治療は完全に医者任せでした。
患者さん本人が、自分の病気のことを知らなければ、
医者は、どのように治療の話を進めればいいのでしょうか。
どのように抗癌剤を使っていけばいいのでしょうか。
患者さんを欺き通すには限界があります。
せめて、そのご家族が、ガン治療に対して正しい認識をお持ちであれば、
そのご家族から、患者さんに説明してもらうこともできて、
まだ救われるのですが、そのご家族が、
「 ガン イコール 死 」
「ガンなんか手術(スズツ)すれば、治るッペ」
「再発したって、抗ガン剤ヤレば、治るデショ。」
では、話になりません。
昨日書いたとおり、ガン治療の地域格差は、
地方の医者の能力の問題ではありません。
地方も中央も医者の能力は標準的抗癌剤治療と同じように均一規格です。
患者さんやご家族が、ガンという病気に対して、
ある程度、しっかりとした情報をお持ちでないと、
その治療を任された医者としても、非常にヤリニクイことは事実です。
小学生に高等数学を教えるようなもので、
イチからすべて説明していかなければなりません。
現実問題それは時間的にも不可能です。
それを地方の医者に押し付けるのは気の毒です。
そのような患者さんばかりを日頃診ていると、
その患者さんに合わせた医療スタイルになっていってしまうのではないでしょうか。
そのような患者さんばかりの中に、
たまに、NHKの番組に出演し意見を述べるような、
しっかりとした認識・知識をお持ちの患者さん、ご家族が、
来られると、医者としても戸惑ってしまうかもしれません。
多くの病院はプライベート診療所ではありませんから、
かたや、騙し騙し、適当に抗癌剤治療を行なっている患者さんの隣で、
標準的抗癌剤治療などできるものではないと思います。
NHKの番組では、あたかも地方の医師の能力が劣っているかのような、
極めて失礼な内容でしたが、大きく現実は違うように思います。
今私が、診ているガン患者さんのご家族でも、
「絶対に本人にはガンであることを言わないでほしい」
と言われている方がいます。
そのご家族の方は、ガンという病気に対する認識もある程度お持ちですから、
何とか治療を続けられますが、
ご家族に理解がなければとても治療を続ける自信はありません。
勿論、NHKの主張どおり地方には腫瘍内科医がいない、
というのは事実でしょうけれども、
前述のように定食屋を増やしても、患者さんは満足しませんし、
まして、ガンに対する認識に乏しい地域に定食屋が作られたら、
患者さんは、迷わずそのお店に吸い込まれてしまい、
エビデンスどおりの悲惨な結末しか得られないのではないでしょうか。
3月9日に「かみや」さまから、
「医師にとっても患者にとっても、むなしさが残る医療からの脱却が上手く行くといいと思いました。」
というコメントを頂きました。
それには、患者さんが知識武装して頂くことが一番の近道です。>「まやかしのインフォームドコンセントなんか許さない」
という気概を持って医者に接して下さい。
勿論、地方との格差は、そればかりではないと思います。
人口密度、地域の広さ、病院の数、医師の数その他様々な問題があると思います。
しかし、一番大切なことは、如何に医者を上手く使うかです。
そのためには、どうぞ十分な知識を身に付けて下さい。
以上 文責 梅澤 充



