ガン治療にはお金がかかります。
健康保険にガチガチに縛られた最低限度の治療であっても、
とても高額です。
というより、健康保険での、
標準的抗癌剤治療では、
高価な抗癌剤をタップリと使ってくれますから、
当然高くなるように設定されています。
喜ぶのは製薬会社だけではないです。
しかし、先日ある抗癌剤を作っている製薬会社の社員とお酒を飲んだのですが、
その彼が医療情報提供を担当している地域では、
私のところが、その担当地域の基幹病院である公立病院を抜いて、
一番たくさんその抗癌剤を使っているそうです。
1人1人の抗癌剤の量は少ないのですが、
人数が増えれば、
その絶対量は大きくなります。
先日、平岩正樹先生のブログのコピーをコメントとして、
添付してくださった方がおられました。
平岩先生のように、
質問に対して立派な回答、文章を書けというお叱りだと思いますが、
そのブログの中に、
手術で病院を選ぶ人が多いのですが、拙著にも書いているように、抗癌剤治療も
(むしろこちらのほうが重要かもしれません)重要な判断材料です。
抗癌剤治療は無料(無料とは病院の取り分のことで、もちろん製薬会社の取り分は
高額です)なので、「手術の無料アフターサービス」という位置づけであり、手術後に抗癌剤治療だけの理由で転院することは、大変に困難です。
という一文がありました。
平岩先生がよく言われている持論のようです。
たしかに、標準的抗癌剤治療では、
白血球の減少などの
致命的な副作用の恐れも多分にありますので、
医者をはじめ職員は神経すり減らします。
そのような状況ですから、
一度に大勢の患者さんの治療はなかなか大変です。
との点、抗癌剤をごく少量しか使わない治療では、
致命的な副作用の発現はほとんど見ることはありませんので、
気持ちは楽です。
当然、1人あたりの思考時間は短くなり、
十分満足のいく治療はできなくなりますが、
1日あたりの人数を増やすことは可能です。
1日あたりの患者数を増やさなければ、
病院は赤字になります。
患者さんの人数を制限して、
十分に満足のいく治療を行おうと考えれば、
平岩先生の言われるとおり、
手術の後のオマケの無料サービスになってしまいます。
満足のいく治療をサービスを提供しようとすれば、
病院は赤字になり、
経営が成り立たなくなる。
今の日本の健康保険制度では、
そのような理不尽な診療報酬体系が完全に構築されています。
やはり日本のガン治療は貧しいようです。
本日も、その貧しい日本のガン治療の真っ只中に巻き込まれ、
ヘトヘトの1日でした。
疲れました。
以上 文責 梅澤 充
匿名希望さんへ
ご質問ありがとうございます。
件の病院は、東京都23区内にあります。
よく、芸能人や政治家が具合が悪くなると入院するので有名な病院です。
大学病院ではありません。
こちらをご覧の方の中に、同じ病院、同じ科、もしかしたら同じ消化器内科の同じ医師の診察を受診している患者さんもおられるかもしれないので、
これ以上はご勘弁ください。
しかし恐らくここから梅澤先生のところへ逃げて行かれた方は多いでしょうから、
梅澤先生にはどこのことか、お察しいただけるかもしれません。
2007-12-06 木 12:23:33 /URL /Missy /
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Missyさん
匿名希望です。 質問させてください。
「ちなみにオリコンなどの「いい病院」では必ずトップクラスに入るブランド病院です」
とありますが、やはり気になりますので、??市??町にあるところですか?
以上よろしくお願いします。
ps
先のコメントは誤って”秘密”にしてしまいました。 すもません、この場合 キーを入れても修正できませんでした。
本件、再記入しました あしからず
2007-12-06 木 11:51:10 /URL /Missyさん /
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2007-12-06 木 11:45:43 / / /
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医師の意思より患者の石の意思(notダジャレ)
先日、現在受けている治療の他に、会社の健康診断で便潜血+という結果が出たので、
同じ病院の、他の科を受診して来ました。
(現在かかっているのは乳腺外科、先日かかったのは消化器内科)
そこで驚いたのは、現在の治療で使用している薬について、
消化器内科の医師がその名前すら全く知らず、
「ちょっと待っててくださいね」と奥に引っ込んだと思うと
おもむろに「薬剤大辞典(というタイトルではなかったと思いますが、いろんな薬のことが載っている辞典です)」を手に戻ってきて
患者である私の目の前で堂々とページを繰り
「えーと…○○○(薬の名前)ああコレですね」
それから、逆に患者である私に対して、その薬の作用や副作用、
投与間隔など聞いてくる始末でした。
なんて勉強不足な医師なんだろう、と呆れました。
しかも、電子カルテというのを使っている病院で、各科で全患者のデータを共有しているにも関わらず、
腫瘍マーカーの値なども、私が自分で持参したメモを見せて説明しなければなりませんでした。
同じ病院、同じ建物内なのにこの医師同士の意思の疎通のなさ(しつこいようですがダジャレではない)はいったいなんなんでしょう。
ちなみにオリコンなどの「いい病院」では必ずトップクラスに入るブランド病院です。
いったい何を基準に「いい病院」に選んでいるのか、さっぱり分かりませんね。
少なくとも、患者の前で無知、不勉強をひけらかすような医師は、患者の不安を煽るばかりなので、
乳腺外科の医師からの紹介状も前もって渡してあり、問診表まで書いているのだから
薬の種類くらいは前もって調べておくとか、それが無理ならせめて裏でこっそり調べてくるとかしてくれればいいのになーと思いました。
梅澤先生の爪の垢でも煎じて飲ませて差し上げたい、と思いますホントに。
ところで、ある本で読んだのですが、桑田佳佑さんのお姉さん(「いとしのエリー」のモデル)も乳癌を患っていらっしゃるそうです。
でも、別になんの治療もせず、10年以上お元気でいらっしゃるそうです。
相性の良い医師に巡り合えるに越したことはありませんが、
やはり、なにもかも医師任せにするのではなく患者自身が「生きる!」という強い意思(だからダジャレじゃないってば)を持つことが、
癌に勝つ一番のクスリなんだろうなと思いました。
けどやはり、梅澤先生のような、信頼できるお医者様が(ネット越しとはいえ)そばにいてくださる事とか、
こうやって患者同士が話し合える場があることとかが、
その「生きる!」意思(もうええって)を持つために心強い追い風になってくれる事はいうまでもありません。
特に梅澤先生のブログに折に触れ出てくる、
他病院で見捨てられ余命宣告をされたのに、数年以上お元気でおられる患者さんたちのお話は、
何よりの特効薬です。
このような素晴らしい場を提供してくださっている梅澤先生には、本当に、感謝、感謝でいっぱいです。
ちなみに私が現在かかっている医師はエビデンス一辺倒の医師頭(誤変換ではない)で、
診察のたびに毎回毎回同じエビデンスの話を聞かされるので
それが始まると”石のような医師の意思”と心の中で笑っております。
長文乱文、失礼致しました。
2007-12-06 木 11:11:20 /URL /Missy /
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わたしからも(^^)
先生。頑張ってください!
残念ながら 今のところ、これ以外にわたしから先生に報いる手だてが無いです(^^;)
今梅澤先生に受けている治療や、いわゆる『休眠療法』について、他の病院の先生に話しても 否定的な意見を聞く事が多い(ばかり)です。
が、
http://www.kishiwada-hospital.com/achievement/page_06.html私立岸和田市民病院のHPからの引用ですが
『癌化学療法について
厚生労働大臣より地域がん診療拠点病院に指定されています。
癌化学療法ではtumor dormancy therapy(癌休眠療法)を導入いたしました。消化器癌は一般的に抗癌剤が効きにくいので、胃癌、大腸癌、膵臓癌の化学療法は今まで、副作用やQOLを犠牲にした多量の抗癌剤を投与し、とくかく癌を縮小させる治療が行なわれてきました。これでは、患者さんにとって大変しんどい治療の割には、一時的に癌が小さくなってもすぐ大きくなり余命の延長につながらないことがわかってきました。tumor dormancyとは腫瘍が長期間増殖せずに休止、静止している状態です。これは癌が大きくならねばいいという治療法で、いわゆる癌と共存するという考え方です。そのために、低容量の抗癌剤や免疫賦活剤を組み合わせて治療します。これにより余命の延長やQOLの改善が得られるという報告が最近増えてきました。』
転移がんや末期の患者を多く扱うような民間の病院レベルでは、認められはじめているのでしょうが、
厚生省の統一基準によるがん治療を推進する大学病院やがんセンターとかでは、なかなか認められるのは難しいのでしょうね
丸山ワクチンの状況をみると、厚生省の施策が、舵を切って方向転換するためには、10年単位の年月を要するのかも知れない。
2007-12-06 木 10:39:29 /URL /Maniac /
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標準治療
先日、定期的行っているに地元の病院に行きましたが、現在の梅澤先生にお世話になっている治療の状況を話しすると、「全く治療のコンセプトが理解出来ない」と話していました。 「でもご本人のニーズに合っているんんでしょうから・・」と言われました。 自分としては、体調もいいし、週末の予定も普通に入れて仕事しながら、治療継続ですごく満足してます。 また感謝もしてます。 でも本当に県でのトップクラスの病院の内科部長が軽く(現在の治療に対し)理解出来ないと表現するのは
凄いな~と感じました。
大学での教育の影響なのでしょうか。優等生の先生はきちんと標準治療法・教科書?通りしか行ってダメって(効果無しと?)心底考えているんでしょうか?確認したら癌になったらご自信もその治療するって言ってましたが・・。
その先生は標準治療でも無治療と比べ3ヶ月の延命効果しか無いと言っているののなら、多少、薬の量の自由度をもたせ、せめてデータ取ればいいのではと、すごく疑問に思いました。それが、現実(その程度のレベル?!)なのかも知れまが・・。
でもものすごく貴重なデータだと思うんですが・・・。
大病院なので、大勢の患者さんがいますので抗癌剤以外の売り上げで経営に貢献して欲しいですよね。
2007-12-06 木 03:29:39 /
URL /
コウ /
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先生。頑張ってください!
人間の品格は貯金では決まりません。
先生には沢山の目に見えない財産が、
たまっています。
でも、診療報酬は、何とかするべきだと
私も思います。先生と患者のQOLにも
かかわる問題だと思います。
診療報酬が上がり、医師を守る法が
もっと整えば、小児科も産科も医師が
戻ってくるのではないでしょうか?
とはいえ2極化の貧乏なほうに居る
我が家から言えばこれ以上税金が
上がるのは大変なこと。消費税を
高額商品に限って2倍にするのは
どうでしょうか?
2007-12-05 水 22:13:09 /URL /mikan /
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