セカンドオピニオンではいろいろな患者さんやご家族が来られます。
昨日も、
主治医から“騙しのテクニック”を駆使され、
標準に近い治療に誘い込まれてしまった患者さんのご家族が来られました。
「抗癌剤が効けば数年間は大丈夫だけど、
もし効かなければ数ヶ月です。」と言われ、
効く方に賭けて、
標準に近い大量の抗癌剤を使った治療を受け始めました。
しかし、癌性腹膜炎から、
腸があちこちで閉塞して、
腸閉塞になり、
バイパス手術と人工肛門造設手術を受けています。
さらに、腎臓から尿を膀胱に運ぶ尿管が両側とも閉塞しかけて、
水腎症になっており、
さらに、下大動脈という下半身の血液を心臓に戻す大血管が、
腫瘍塞栓という状態で詰まりかけています。
その状態でよくも標準に近い治療を
行っているものだと感心してしまいますが、
その標準的な治療が上手くいったとしても
「数年間は大丈夫」ということは、一般的には有り得ません。
その治療でのエビデンスでは、
もっと遥かに全身状態の良い患者さんで、
「1年以内に半数以上の患者さんが亡くなる」ことになっています。
日本語の「数年」という言葉を聞いた時、
患者さんやご家族は、
何年間を連想するでしょうか。
1年で終わりだとは誰も思わないはずです。
短くても2年、
通常は4〜5年あるいは5〜6年と考えるのではないでしょうか。
希望的観測が入れば、
7〜8年と受け取る患者さんやご家族もいることだと思います。
「少なくとも1年で終わることはない」と考えるから、
“数年”を期待して、
辛い標準的抗癌剤治療を受けてしまうのではないでしょうか。
この患者さん、ご家族の場合、
大丈夫といわれる「数年」は
「効かなければ数ヶ月」
という言葉と同時に言われています。
一年は一月の12倍の長さです。
一般的に、何も知らない、
患者さんやご家族は、
抗癌剤が効いた場合には、
「効かなかったときに比べて12倍は長生きできる」
と考えるのではないでしょうか。
エビデンスどおりの真実の数字を提示した場合、
「その辛い治療は受けていない、受けることはしなかった」
という患者さん、ご家族は少なくないと思います。
EBM(Evidence Based Medicine・エビデンスに基づいた治療)などと
なんとなく立派そうでハイカラな横文字を並べて、
エビデンスを唯一の錦の御旗として、
それだけを振りかざして治療を進めているワリに、
何も知らない患者さんには、
そのエビデンスの真実を知らせないで、
「数年」などといういいかげんな言葉で誤魔化す。
それが、現在の日本で大流行しているEBMの真の姿です。
流行語大賞に選ばれなかったのが残念です。
EBMの最大の信望者である
がんセンターの医者でも、
ウソとはいえないまでも、
誤魔化しの曖昧な言葉で、
何も知らない患者さんを
標準的抗癌剤治療に引きこむ輩がいます。
勿論、がんセンターでは、
エビデンスの真実を知らせることも多く、
そこから逃げてきた患者さんもたくさん診ていますので、
がんセンターの医者がすべて、
詐欺まがいの説明をしているということではありません。
しかし、現在の日本では、このような、
誤魔化しの言葉を駆使して、
治療に引き込む医者は少なくはないと思います。
やはりご自身で知識を積み重ねて、
医者の虚言を見抜かなければなりません。
そのためにはセカンドオピニオンという手段も有効です。
その患者さんには、
その主治医に
「今の病態で“数年間”生きることができた患者さんは、
今まで何人いるのか、そして、その実例を挙げて欲しい」
と聞くように指示しましたが、
もし本当に、
主治医にそのとおりに聞いたなら、
その主治医は相当にアセルと思います。
「数年」とか「かも知れない」などと、
曖昧な言葉が出てきたら、
それはどのくらいの数字・確率を指しているのか、
シッカリと確認してください。
そして、主治医から提示されたその数字は、
主治医の見ている前で、
何かに書き止めて置いてください。
医者は曖昧なウソは言えなくなります。
勿論、患者さんを落胆させないための、
方便のウソは、なければいけないし、許されるべきだと思います。
しかしその場合、ご家族には真実を・・・・
以上 文責 梅澤 充
昨日も、
主治医から“騙しのテクニック”を駆使され、
標準に近い治療に誘い込まれてしまった患者さんのご家族が来られました。
「抗癌剤が効けば数年間は大丈夫だけど、
もし効かなければ数ヶ月です。」と言われ、
効く方に賭けて、
標準に近い大量の抗癌剤を使った治療を受け始めました。
しかし、癌性腹膜炎から、
腸があちこちで閉塞して、
腸閉塞になり、
バイパス手術と人工肛門造設手術を受けています。
さらに、腎臓から尿を膀胱に運ぶ尿管が両側とも閉塞しかけて、
水腎症になっており、
さらに、下大動脈という下半身の血液を心臓に戻す大血管が、
腫瘍塞栓という状態で詰まりかけています。
その状態でよくも標準に近い治療を
行っているものだと感心してしまいますが、
その標準的な治療が上手くいったとしても
「数年間は大丈夫」ということは、一般的には有り得ません。
その治療でのエビデンスでは、
もっと遥かに全身状態の良い患者さんで、
「1年以内に半数以上の患者さんが亡くなる」ことになっています。
日本語の「数年」という言葉を聞いた時、
患者さんやご家族は、
何年間を連想するでしょうか。
1年で終わりだとは誰も思わないはずです。
短くても2年、
通常は4〜5年あるいは5〜6年と考えるのではないでしょうか。
希望的観測が入れば、
7〜8年と受け取る患者さんやご家族もいることだと思います。
「少なくとも1年で終わることはない」と考えるから、
“数年”を期待して、
辛い標準的抗癌剤治療を受けてしまうのではないでしょうか。
この患者さん、ご家族の場合、
大丈夫といわれる「数年」は
「効かなければ数ヶ月」
という言葉と同時に言われています。
一年は一月の12倍の長さです。
一般的に、何も知らない、
患者さんやご家族は、
抗癌剤が効いた場合には、
「効かなかったときに比べて12倍は長生きできる」
と考えるのではないでしょうか。
エビデンスどおりの真実の数字を提示した場合、
「その辛い治療は受けていない、受けることはしなかった」
という患者さん、ご家族は少なくないと思います。
EBM(Evidence Based Medicine・エビデンスに基づいた治療)などと
なんとなく立派そうでハイカラな横文字を並べて、
エビデンスを唯一の錦の御旗として、
それだけを振りかざして治療を進めているワリに、
何も知らない患者さんには、
そのエビデンスの真実を知らせないで、
「数年」などといういいかげんな言葉で誤魔化す。
それが、現在の日本で大流行しているEBMの真の姿です。
流行語大賞に選ばれなかったのが残念です。
EBMの最大の信望者である
がんセンターの医者でも、
ウソとはいえないまでも、
誤魔化しの曖昧な言葉で、
何も知らない患者さんを
標準的抗癌剤治療に引きこむ輩がいます。
勿論、がんセンターでは、
エビデンスの真実を知らせることも多く、
そこから逃げてきた患者さんもたくさん診ていますので、
がんセンターの医者がすべて、
詐欺まがいの説明をしているということではありません。
しかし、現在の日本では、このような、
誤魔化しの言葉を駆使して、
治療に引き込む医者は少なくはないと思います。
やはりご自身で知識を積み重ねて、
医者の虚言を見抜かなければなりません。
そのためにはセカンドオピニオンという手段も有効です。
その患者さんには、
その主治医に
「今の病態で“数年間”生きることができた患者さんは、
今まで何人いるのか、そして、その実例を挙げて欲しい」
と聞くように指示しましたが、
もし本当に、
主治医にそのとおりに聞いたなら、
その主治医は相当にアセルと思います。
「数年」とか「かも知れない」などと、
曖昧な言葉が出てきたら、
それはどのくらいの数字・確率を指しているのか、
シッカリと確認してください。
そして、主治医から提示されたその数字は、
主治医の見ている前で、
何かに書き止めて置いてください。
医者は曖昧なウソは言えなくなります。
勿論、患者さんを落胆させないための、
方便のウソは、なければいけないし、許されるべきだと思います。
しかしその場合、ご家族には真実を・・・・
以上 文責 梅澤 充



