抗癌剤治療を行うときには、
その治療が効いているのか否か確認しなければなりません。
当たり前のことです。
治療の効果判定をしなければ、
無駄に抗癌剤が投与されてしまう可能性が出てきます。
100%の確率で効く抗癌剤治療など存在しません。
エビデンスのある治療とて、
その治療で効果が出る確率が分かっているだけで、
今その治療を受けている患者さんに対して効果があるのか否かは、
まったく不明です。
本日セカンドオピニオンに来られた
某がんセンターに通院中のある患者さんは、
はじめに予定されていた抗癌剤治療を行ったところ、
肝機能障害を起こしてしまい、
結局1クールの3分の1しか投与できませんでした。
しかし、肝機能が落ち着いたところで、
CTの検査をしたところ、
主治医もビックリした、
というほど大きな効果が認められたそうです。
しかし、はじめの薬剤で肝機能障害が起きていますので、
同じクスリは使えない、
という理由で、
抗癌剤治療のメニューが変更されました。
その抗癌剤治療を2回行ったところ、
今度は非常に激しい副作用に悩まされ、
なかなか退院できませんでした。
しかし、今、3回目のその治療を継続することが勧められています。
はじめの抗癌剤治療は、
肝機能障害というアクシデントがあったため、
1回も満足に行っていないのに、
CT検査でビックリするほどの効果を認めています。
しかし、今回3回目の治療をするにあたり、
効果判定はまったく行われていません。
その治療を行えば、
大きな副作用が出ることはすでに確認されています。
しかし、治療効果はあるのか否かまったく不明です。
ところが主治医は「4回終わるまでは検査はしません」
だそうです。
おかしいと思いませんか?
大きな副作用を伴う治療では、
それに見合う大きなご褒美が必要です。
ご褒美をもらうことなく、
副作用だけ受けて、
寿命を削っているのかも知れません。
絶対に効果を確認してから、
3回目を行うか否か決定するべきです。
しかし、4回終了時に効果判定をするのが、
そのがんセンターの流儀だそうです。
病院の流儀作法が最優先され、
「検査して欲しい」
という患者さんの要望は受け入れられることはありません。
エビデンスでは、
「その治療を○回繰り返した場合、
○○%の効果が期待できる」
ということが分かっています。
その病院では、
忠実にそのエビデンスが出てきたときの
診療方法を踏襲しているだけです。
「そんなに頻回に検査をしても効果は分からない」
「すぐに効果は出ない」
「意味が無い」
ということを言う医者がいますが、
それは、たった1回の治療でも、
立派に効果判定は可能であることを
その医者が知らないだけです。
エビデンスとしては出てこないからです。
したがって、
恐らく、はじめて、たった一回の治療も終了していないのに、
大きな効果が出ていたことにビックリしたのだと思います。
エビデンスに振り回されて、
実際の患者さんで起こっている事実が
見えなくなってしまっているのだと思います。
滑稽です。
エビデンスは参考値としては、
とても重要ですが、
それは使いこなすべきもので、
振り回されるものではありません。
以上 文責 梅澤 充
その治療が効いているのか否か確認しなければなりません。
当たり前のことです。
治療の効果判定をしなければ、
無駄に抗癌剤が投与されてしまう可能性が出てきます。
100%の確率で効く抗癌剤治療など存在しません。
エビデンスのある治療とて、
その治療で効果が出る確率が分かっているだけで、
今その治療を受けている患者さんに対して効果があるのか否かは、
まったく不明です。
本日セカンドオピニオンに来られた
某がんセンターに通院中のある患者さんは、
はじめに予定されていた抗癌剤治療を行ったところ、
肝機能障害を起こしてしまい、
結局1クールの3分の1しか投与できませんでした。
しかし、肝機能が落ち着いたところで、
CTの検査をしたところ、
主治医もビックリした、
というほど大きな効果が認められたそうです。
しかし、はじめの薬剤で肝機能障害が起きていますので、
同じクスリは使えない、
という理由で、
抗癌剤治療のメニューが変更されました。
その抗癌剤治療を2回行ったところ、
今度は非常に激しい副作用に悩まされ、
なかなか退院できませんでした。
しかし、今、3回目のその治療を継続することが勧められています。
はじめの抗癌剤治療は、
肝機能障害というアクシデントがあったため、
1回も満足に行っていないのに、
CT検査でビックリするほどの効果を認めています。
しかし、今回3回目の治療をするにあたり、
効果判定はまったく行われていません。
その治療を行えば、
大きな副作用が出ることはすでに確認されています。
しかし、治療効果はあるのか否かまったく不明です。
ところが主治医は「4回終わるまでは検査はしません」
だそうです。
おかしいと思いませんか?
大きな副作用を伴う治療では、
それに見合う大きなご褒美が必要です。
ご褒美をもらうことなく、
副作用だけ受けて、
寿命を削っているのかも知れません。
絶対に効果を確認してから、
3回目を行うか否か決定するべきです。
しかし、4回終了時に効果判定をするのが、
そのがんセンターの流儀だそうです。
病院の流儀作法が最優先され、
「検査して欲しい」
という患者さんの要望は受け入れられることはありません。
エビデンスでは、
「その治療を○回繰り返した場合、
○○%の効果が期待できる」
ということが分かっています。
その病院では、
忠実にそのエビデンスが出てきたときの
診療方法を踏襲しているだけです。
「そんなに頻回に検査をしても効果は分からない」
「すぐに効果は出ない」
「意味が無い」
ということを言う医者がいますが、
それは、たった1回の治療でも、
立派に効果判定は可能であることを
その医者が知らないだけです。
エビデンスとしては出てこないからです。
したがって、
恐らく、はじめて、たった一回の治療も終了していないのに、
大きな効果が出ていたことにビックリしたのだと思います。
エビデンスに振り回されて、
実際の患者さんで起こっている事実が
見えなくなってしまっているのだと思います。
滑稽です。
エビデンスは参考値としては、
とても重要ですが、
それは使いこなすべきもので、
振り回されるものではありません。
以上 文責 梅澤 充