ハーセプチンというクスリは、
健康保険では、
乳ガンにだけその使用が認められています。
しかし、胃ガンや頭頚部のガン、泌尿器科領域のガンや他のガンに対しても、
有効であるという論文は多数出されています。
胃ガンでは現在日本で
治験が行われています。
私も、乳ガン以外でも、
胃ガンをはじめたくさんのガンで使っています。
ハーセプチンの大きなメリットは、
副作用がほとんど出ないこと、と、
効果があるか否かが、
ハーツー蛋白という特殊なタンパク質を調べることにより、
投与前に分かることです。
ガン細胞にハーツー蛋白が無ければ
ハーセプチンは効きません。
ある患者さんが、
他には打つ手が無く
私のところにセカンドオピニオンに来られた時にアドバイスした
ハーセプチンを保健適応外で使いたと考え、
ハーセプチンが有効か否かの検査を
大学病院の主治医に申し出たそうです。
その検査は病理医が行います。
主治医は病理医に依頼してくれたそうですが、
病理医の方が、
「ハーセプチンは乳ガンに対して行うものであり、
他のガンではエビデンスが無いから調べられない」
と断ってきたそうです。
またもやエビデンスの登場です。
たしかに、ハーセプチンがその患者さんのガンに有効であるという
エビデンスはありませんが、
論文なら幾つも出されています。
論文報告のレベルの症例数では、
エビデンスとは認められません。
エビデンスとは多くの場合、
大規模な臨床試験を経て出されます。
それが無いと、
一切の治療は行わない、
検査すらしない。
その大学の病理医は相当に異常なのでしょうが、
大学病院のあまりにもお粗末な実態に悲しくなります。
大学病院とは、
医療機関であると同時に
研究機関でもあるはずです。
その大学病院で、
エビデンスの出ている、
すなわち結果の分かっている治療しか行わないとは、
日本での医療の進歩はどうなるのでしょうか。
ここのところ何回も書いているとおり、
エビデンスなど、
たった一人しかいない患者さんの
治療効果を保障してくれるものではありません。
大規模臨床試験の結果でしかありません。
大規模にそのガンの患者さんを集めたときの平均値です。
それを利用するのが医者であるはずです。
しかし、今の日本では、
エビデンスを利用するのではなく、
エビデンスに縛られ、
何もできなくなっています。
まったく滑稽を超えて、
悲しくなります。
「エビデンス/出来た瞬間/もう古い…」
エビデンスが出るまで待っていたら、
何人の患者さんがいなくなることでしょう。
以上 文責 梅澤 充
健康保険では、
乳ガンにだけその使用が認められています。
しかし、胃ガンや頭頚部のガン、泌尿器科領域のガンや他のガンに対しても、
有効であるという論文は多数出されています。
胃ガンでは現在日本で
治験が行われています。
私も、乳ガン以外でも、
胃ガンをはじめたくさんのガンで使っています。
ハーセプチンの大きなメリットは、
副作用がほとんど出ないこと、と、
効果があるか否かが、
ハーツー蛋白という特殊なタンパク質を調べることにより、
投与前に分かることです。
ガン細胞にハーツー蛋白が無ければ
ハーセプチンは効きません。
ある患者さんが、
他には打つ手が無く
私のところにセカンドオピニオンに来られた時にアドバイスした
ハーセプチンを保健適応外で使いたと考え、
ハーセプチンが有効か否かの検査を
大学病院の主治医に申し出たそうです。
その検査は病理医が行います。
主治医は病理医に依頼してくれたそうですが、
病理医の方が、
「ハーセプチンは乳ガンに対して行うものであり、
他のガンではエビデンスが無いから調べられない」
と断ってきたそうです。
またもやエビデンスの登場です。
たしかに、ハーセプチンがその患者さんのガンに有効であるという
エビデンスはありませんが、
論文なら幾つも出されています。
論文報告のレベルの症例数では、
エビデンスとは認められません。
エビデンスとは多くの場合、
大規模な臨床試験を経て出されます。
それが無いと、
一切の治療は行わない、
検査すらしない。
その大学の病理医は相当に異常なのでしょうが、
大学病院のあまりにもお粗末な実態に悲しくなります。
大学病院とは、
医療機関であると同時に
研究機関でもあるはずです。
その大学病院で、
エビデンスの出ている、
すなわち結果の分かっている治療しか行わないとは、
日本での医療の進歩はどうなるのでしょうか。
ここのところ何回も書いているとおり、
エビデンスなど、
たった一人しかいない患者さんの
治療効果を保障してくれるものではありません。
大規模臨床試験の結果でしかありません。
大規模にそのガンの患者さんを集めたときの平均値です。
それを利用するのが医者であるはずです。
しかし、今の日本では、
エビデンスを利用するのではなく、
エビデンスに縛られ、
何もできなくなっています。
まったく滑稽を超えて、
悲しくなります。
「エビデンス/出来た瞬間/もう古い…」
エビデンスが出るまで待っていたら、
何人の患者さんがいなくなることでしょう。
以上 文責 梅澤 充



