最近も何度か、
4月26日の「ガンの個性」をはじめ、
ガンは、それを宿した患者さん同様、
とても個性豊かな病気であるということを書きました。
しかし、患者さんとしては、
ただ、「ガン」という病名に怯えるばかりで、
「命を奪われる恐ろしい病気」とだけ考えて、
冷静な判断ができなくなってしまいます。
そのうえ、
抗癌剤治療の専門の先生は、
「治療をしなければ○ヶ月です」
とダメ押しをしてくれますから、
人生を○ヶ月で終わらせないために、
その医者の推奨する治療、
すなわち標準的抗癌剤治療に突き進んでしまいます。
しかし、その辛い治療を受けても、
平均 ○+α ヶ月 しか生きていることはできず、
そのαは極めて小さいことは、
多くの場合、患者さんには知らされません。
しかし、現実にガンという病気は様々な性格を持っています。
現在、生存期間中央値も8ヶ月以下の
非常に恐ろしい、
足の速いガンの代名詞のような膵ガンの患者さんを8名診ています。
そのうち4人はすでに治療開始後2年を超えています。
1年を過ぎて動きが無い患者さんも2人います。
お一人は治療開始後まだ半年、
残りのお一人は、
自覚症状もほとんど無く、
今年の4月の下旬にはじめて、
元気にセカンドオピニオンにお越しになりましたが、
その6日後から治療を開始するために来院されたときには、
すでに腹水がタップリ溜まっていました。
当然ジェムザールを標準量で使うような全身状態ではなく、
かといって、あまりにも足が速そうですので、
量が少な過ぎるがために効果が出なかったときに、
手遅れになっては困るので、
私の開始時としては、
チョット多めにはつかいました。
しかし、その後も日毎に全身状態の悪化を来たしてしまっている患者さんもいます。
下のグラフは、2006年1月15日の
「ガン医療の現場で使われる言葉 エビデンスEBM(Evidence)」で紹介した、
ガン患者さんの生存曲線、カプランマイヤー曲線といわれるものです。

実線が抗癌剤治療をおこなったグループ、
破線が緩和ケアだけをおこなった、
すなわち、無治療で経過を観たグループの生存率を表します。
治療の開始時(無治療群も)は当然、
全員生存(100%)しております。
しかし、横軸の時間の経過とともに、
1人減り2人減り・・・
生存率 =(生存者数)÷(はじめに治療を開始したときの患者さんの数)
は減少していきます。
カーブは右肩下がりになっていきます。
しかし、よく観ると、
無治療のグループでも、
24ヶ月、2年経った時点でも、
生存者はゼロにはなっていません。
362名中16名はご存命です。
抗癌剤治療をおこなったグループでは
416名中28名が生存しています。
しかし、両グループともに、
治療開始後一月も経たないうちに亡くなれている患者さんもいます。
無治療は文字通り何も治療をしていないグループですが、
2年間元気でいられる患者さんもいれば、
一月で終わってしまう不幸な患者さんもいます。
抗癌剤治療群では、
まったく均一の吉野家牛丼弁当治療です。
それでも、無治療同様に
2年の患者さんも一月の患者さんもいます。
このように、
まったく同じことをしても、
経過は千差万別、全員違います。
ガンの個性を如実に表しています。
抗癌剤治療を受けて、
一月で亡くなられた患者さんは、
もしかすると、
無治療であれば2年間生きることができたかも知れません。
無治療で2年間生きることができる可能性のある患者さんに
大量の抗癌剤治療を使った治療をおこなうことは、
如何なものでしょうか。
2年間とまではいわなくても、
抗癌剤治療群の生存期間中央値まで生きることができる
無治療の患者さんは、
35%程度は存在します・・・・
これほど個性豊かなガンに対して、
身長と体重だけから計算される大量の抗癌剤を
皆一様に投下する治療が、
理想的な推奨される治療だとはとても思えません。
ガン治療は、
先ず、それぞれの患者さん、
およびガンの個性を観察することからはじまると考えます。
一様に定食だけしか配給してくれない病院ではなく、
ガンの個性を見極めてくれる病院で、
治療を考えてください。
以上 文責 梅澤 充
4月26日の「ガンの個性」をはじめ、
ガンは、それを宿した患者さん同様、
とても個性豊かな病気であるということを書きました。
しかし、患者さんとしては、
ただ、「ガン」という病名に怯えるばかりで、
「命を奪われる恐ろしい病気」とだけ考えて、
冷静な判断ができなくなってしまいます。
そのうえ、
抗癌剤治療の専門の先生は、
「治療をしなければ○ヶ月です」
とダメ押しをしてくれますから、
人生を○ヶ月で終わらせないために、
その医者の推奨する治療、
すなわち標準的抗癌剤治療に突き進んでしまいます。
しかし、その辛い治療を受けても、
平均 ○+α ヶ月 しか生きていることはできず、
そのαは極めて小さいことは、
多くの場合、患者さんには知らされません。
しかし、現実にガンという病気は様々な性格を持っています。
現在、生存期間中央値も8ヶ月以下の
非常に恐ろしい、
足の速いガンの代名詞のような膵ガンの患者さんを8名診ています。
そのうち4人はすでに治療開始後2年を超えています。
1年を過ぎて動きが無い患者さんも2人います。
お一人は治療開始後まだ半年、
残りのお一人は、
自覚症状もほとんど無く、
今年の4月の下旬にはじめて、
元気にセカンドオピニオンにお越しになりましたが、
その6日後から治療を開始するために来院されたときには、
すでに腹水がタップリ溜まっていました。
当然ジェムザールを標準量で使うような全身状態ではなく、
かといって、あまりにも足が速そうですので、
量が少な過ぎるがために効果が出なかったときに、
手遅れになっては困るので、
私の開始時としては、
チョット多めにはつかいました。
しかし、その後も日毎に全身状態の悪化を来たしてしまっている患者さんもいます。
下のグラフは、2006年1月15日の
「ガン医療の現場で使われる言葉 エビデンスEBM(Evidence)」で紹介した、
ガン患者さんの生存曲線、カプランマイヤー曲線といわれるものです。

実線が抗癌剤治療をおこなったグループ、
破線が緩和ケアだけをおこなった、
すなわち、無治療で経過を観たグループの生存率を表します。
治療の開始時(無治療群も)は当然、
全員生存(100%)しております。
しかし、横軸の時間の経過とともに、
1人減り2人減り・・・
生存率 =(生存者数)÷(はじめに治療を開始したときの患者さんの数)
は減少していきます。
カーブは右肩下がりになっていきます。
しかし、よく観ると、
無治療のグループでも、
24ヶ月、2年経った時点でも、
生存者はゼロにはなっていません。
362名中16名はご存命です。
抗癌剤治療をおこなったグループでは
416名中28名が生存しています。
しかし、両グループともに、
治療開始後一月も経たないうちに亡くなれている患者さんもいます。
無治療は文字通り何も治療をしていないグループですが、
2年間元気でいられる患者さんもいれば、
一月で終わってしまう不幸な患者さんもいます。
抗癌剤治療群では、
まったく均一の吉野家牛丼弁当治療です。
それでも、無治療同様に
2年の患者さんも一月の患者さんもいます。
このように、
まったく同じことをしても、
経過は千差万別、全員違います。
ガンの個性を如実に表しています。
抗癌剤治療を受けて、
一月で亡くなられた患者さんは、
もしかすると、
無治療であれば2年間生きることができたかも知れません。
無治療で2年間生きることができる可能性のある患者さんに
大量の抗癌剤治療を使った治療をおこなうことは、
如何なものでしょうか。
2年間とまではいわなくても、
抗癌剤治療群の生存期間中央値まで生きることができる
無治療の患者さんは、
35%程度は存在します・・・・
これほど個性豊かなガンに対して、
身長と体重だけから計算される大量の抗癌剤を
皆一様に投下する治療が、
理想的な推奨される治療だとはとても思えません。
ガン治療は、
先ず、それぞれの患者さん、
およびガンの個性を観察することからはじまると考えます。
一様に定食だけしか配給してくれない病院ではなく、
ガンの個性を見極めてくれる病院で、
治療を考えてください。
以上 文責 梅澤 充



