アメリカのシカゴで、
ASCO(American Society of Clinical Onlogy)
アメリカ臨床腫瘍学会が始まりました。
私は2年間以上も滞在して、帰国後1回行ったきりで、
十数年ご無沙汰している懐かしいシカゴですので、
是非行きたかったのですが、
当然ながら無理です。
今年も、新しい報告がたくさん出されることと思います。
どんなデータが発表されるのか楽しみです。
新しいデータ、エビデンスができてくると、
今迄のエビデンスが嘘であったことが判明することもしばしばあります。
今回報告されるはずになっている、
私が注目している報告の一つは、
卵巣ガンに対する、
術後再発予防の抗癌剤治療の結果です。
日本も参加しての治験です。
今まではタキソールとカルボプラチンをコンビネーションで、
2剤同時に3週間に一回の投与を6回繰り返すという治療が、
その後の生存期間、
無再発生存期間ともに
最善とされてきました。
それに対して、
カルボプラチンは同量で3週間に1回投与ですが、
タキソールは分割の毎週投与という方法との
比較検討がなされました。
集計データはすでに出ているはずですが、
その公表はまったくおこなわれていません。
私の感触では、
タキソールは一括投与よりも、
少量分割投与のほうが遥かに有効であるように感じます。
勿論、今回の治験でおこなわれたような、
分割といっても可能な限りの大量投与とは
比較にならない少量での感触ですが、
タキソールのごく少量頻回投与にはシッカリとした手応えを感じます。
私の予想では、
タキソール一括投与よりも、
分割投与の方が、
遥かに良い成績が出てきそうな気がします。
もし私の予想通りの結果であった場合、
今迄の患者さんはほとんどすべて、
「これが最善の治療です。
他にはありません。」
といわれ、そのワンパターンの治療を押し付けられてきたのですが、
「その治療は最善ではない」
という証拠が出てきてしまうことになります。
たった一つの方法だけを最善の治療だと言い切って
その抗癌剤治療をおこなってきた医者はどのような顔をして、
その結果を受け止めるのでしょうか。
その治療をすでに受けた患者さんには、
最善ではなかった旨説明して、
謝罪するのでしょうか。
以前にも書いたことがありますが、
エビデンスの変更などいくらでもあります。
今日の最善は、
明日は最悪かも知れません。
患者さんの身体には極めて優しい抗癌剤治療ですが、
エビデンスが無いというただそれだけの理由で、
「最低の抗癌剤治療」
「国辱」とまでいわれた日本が誇る経口抗癌剤UFTでの治療が、
従来の点滴での抗癌剤治療と比較して、
まったく遜色無い治療効果があるとのエビデンスが出ると、
驚くほど単純に、
掌を返して、
「素晴らしい抗癌剤治療」
と賞賛してくれます。
エビデンスがあるというだけで、
その治療が「最善の治療」と決め付けるのは、
あまりにも愚かです。
今現在、エビデンスが無いというだけで、
他にも、いくらでも最善の治療があるはずです。
少なくとも、
患者さんの数だけ最善の治療方法は存在するはずです。
エビデンスがすべてであり、
ご自身の信念を持たないというか、
節操が無いというか、
その類の抗癌剤治療専門の先生方は、
大挙してASCOに行っていますので、
今年もたくさんの掌返しが見られることと思います。
腱鞘炎になるくらいに掌返しをしていただき、
最善の治療はいくらでもあることに
早く気付いていただきたいと思います。
以上 文責 梅澤 充
ASCO(American Society of Clinical Onlogy)
アメリカ臨床腫瘍学会が始まりました。
私は2年間以上も滞在して、帰国後1回行ったきりで、
十数年ご無沙汰している懐かしいシカゴですので、
是非行きたかったのですが、
当然ながら無理です。
今年も、新しい報告がたくさん出されることと思います。
どんなデータが発表されるのか楽しみです。
新しいデータ、エビデンスができてくると、
今迄のエビデンスが嘘であったことが判明することもしばしばあります。
今回報告されるはずになっている、
私が注目している報告の一つは、
卵巣ガンに対する、
術後再発予防の抗癌剤治療の結果です。
日本も参加しての治験です。
今まではタキソールとカルボプラチンをコンビネーションで、
2剤同時に3週間に一回の投与を6回繰り返すという治療が、
その後の生存期間、
無再発生存期間ともに
最善とされてきました。
それに対して、
カルボプラチンは同量で3週間に1回投与ですが、
タキソールは分割の毎週投与という方法との
比較検討がなされました。
集計データはすでに出ているはずですが、
その公表はまったくおこなわれていません。
私の感触では、
タキソールは一括投与よりも、
少量分割投与のほうが遥かに有効であるように感じます。
勿論、今回の治験でおこなわれたような、
分割といっても可能な限りの大量投与とは
比較にならない少量での感触ですが、
タキソールのごく少量頻回投与にはシッカリとした手応えを感じます。
私の予想では、
タキソール一括投与よりも、
分割投与の方が、
遥かに良い成績が出てきそうな気がします。
もし私の予想通りの結果であった場合、
今迄の患者さんはほとんどすべて、
「これが最善の治療です。
他にはありません。」
といわれ、そのワンパターンの治療を押し付けられてきたのですが、
「その治療は最善ではない」
という証拠が出てきてしまうことになります。
たった一つの方法だけを最善の治療だと言い切って
その抗癌剤治療をおこなってきた医者はどのような顔をして、
その結果を受け止めるのでしょうか。
その治療をすでに受けた患者さんには、
最善ではなかった旨説明して、
謝罪するのでしょうか。
以前にも書いたことがありますが、
エビデンスの変更などいくらでもあります。
今日の最善は、
明日は最悪かも知れません。
患者さんの身体には極めて優しい抗癌剤治療ですが、
エビデンスが無いというただそれだけの理由で、
「最低の抗癌剤治療」
「国辱」とまでいわれた日本が誇る経口抗癌剤UFTでの治療が、
従来の点滴での抗癌剤治療と比較して、
まったく遜色無い治療効果があるとのエビデンスが出ると、
驚くほど単純に、
掌を返して、
「素晴らしい抗癌剤治療」
と賞賛してくれます。
エビデンスがあるというだけで、
その治療が「最善の治療」と決め付けるのは、
あまりにも愚かです。
今現在、エビデンスが無いというだけで、
他にも、いくらでも最善の治療があるはずです。
少なくとも、
患者さんの数だけ最善の治療方法は存在するはずです。
エビデンスがすべてであり、
ご自身の信念を持たないというか、
節操が無いというか、
その類の抗癌剤治療専門の先生方は、
大挙してASCOに行っていますので、
今年もたくさんの掌返しが見られることと思います。
腱鞘炎になるくらいに掌返しをしていただき、
最善の治療はいくらでもあることに
早く気付いていただきたいと思います。
以上 文責 梅澤 充



