ご承知のとおり、
世界に冠たる日本の健康保険制度は、
日本の医療そのものと同時に
崩壊の危機に瀕しています。
主な原因は財政難です。
苦肉の策で、「姥捨て保険制度」をはじめようとしましたが、
当然世間からの猛反発を受けて、
進んでおりません。
廃止に追い込まれようとしているようです。
予算削減計画のひとつの柱に、
ジェネリック医薬品(後発医薬品)の利用促進があります。
「効き目は同じで値段が安い」
と盛んに宣伝をし、
保険制度の上でも、
患者さんがジェネリックを使うことを要求できる制度も導入されました。
生活保護を受けている患者さんでは、
ジェネリック薬品を使うことを義務付けている、
との話しも聞いたとこがあります。
生活保護を受けている患者さんは、調剤薬局に行った時に
「ジェネリックにしてください」
と言わなければいけないらしいです。
しかし、
今年の4月1日「ジェネリック薬品」
で書いたとおり、
値段はたしかに安いですが、効き目は必ずしも同じでとは限りません。
現在、日本では、「効き目が同じ」という確固たるデータは存在しません。
それを、調査する公的機関もありません。
先日、あるジェネリック薬品のメーカーのMRが宣伝に来ました。
MRというのは、
Medical Representatives(医薬情報担当者)のことで、
各製薬メーカーの社員で、
主に自社製品の効果、副作用、安全性などに関し正確で最新の情報を
医者や医療機関に提供することを任務としている人のことをいいます。
ジェネリックではない、
先発薬品の所謂一流製薬メーカーの社員は、
皆さんシッカリした知識を持っています。
そして、我々の知らないことや、知りたいことがある場合、
彼らに、文献検索などを依頼すると、
直ちに、その文献を届けてくれます。
同時に、彼らもその文献を読み、
自分たちの知識として吸収している優れ者すらいます。
宣伝に来たジェネリック薬品のMRに対して、
「そのクスリの○○ガンに対する奏功率はどれくらいあるの」
とまったく常識であるその数字を聞いたところ、
途端にドギマギして、
「不勉強で申し訳ありません。早速調べてまいります」
「私はオンコロジー(ガン)担当ではないので、
この次はオンコロジー専門のMRを連れてきます」
とのお答えでした。
その数字は、
ガンを扱う人間であれば当たり前の数字です。
専門外であっても、
そのクスリを扱うのであれば、
常識でなければならない数字です。
チョット調べている患者さんなら、
まったく常識の数字です。
そして先日、
そのオンコロジー領域専門のMRが来ました。
ASCOの卵巣ガンの最新データについて、
意地の悪い質問をぶつけてみました。
「○○の一括投与と分割投与で治療成績はドウだった?」と、
MR「ハ?何ですかそれ?」
「最新情報ですか?」
私「ASCOの報告も知らないの」
「何年も前から、治験が走っていたことも知らないの」
MR「まったく知りませんでした。」
「不勉強で申し訳ありません。知りませんでした」
正直、呆れました。
ごく一部のMRだけだと祈りたいですが、
このようなガン専門MRが存在していることは事実です。
治療効果を知らなければ、
当然、副作用の程度、種類、その発現頻度や、
安全性などの最新情報も知っているのか疑わしい限りです。
副作用により命を落とすこともある抗癌剤です。
それの宣伝販売を促進する人間が、
そのクスリの実情を知らないとしたら、
恐ろしい話しだと思います。
「ジェネリック薬品は莫大な開発費用がかからない分だけ安い」
といわれていますが、
ジェネリックという安いコピー製品を作った後、
その薬品に対する社員の教育費用も大幅に節約しているような気がします。
テレビで有名人をたくさん動因して、盛んに
「効果は同じで、値段は安い」
と宣伝して、
政府もそれを後押しをしていますが、
そもそも、それを販売する会社のほうが、
その製品に対して十分な知識を持っていないというのは如何なものでしょうか。
ジェネリック薬品と言うのは、
いわば合法的な海賊版のようなものです。
コピー商品です。
しかし、そのコピーは完璧な複写ではありません。
主成分の分子構造が同じというだけです。
まったく同一のクスリではありません。
「同じ効果を発揮する可能性がある」
というだけです。
たしかに先発薬品に比べれば、
すべてのジェネリック薬品の値段は7割以下です。
抗癌剤はとても高価ですから、
それが3割以上安くなれば、
一見、患者さんは助かるように思えます。
しかし、高価な抗癌剤をたくさん使う、
標準的抗癌剤治療では、
多くの患者さんが健康保険の一定限度額を超えた高額医療になっています。
そうなると、
高価なクスリをたくさん使って、
一定限度額をいくら超えても、
その超過分は戻ってきます。
従って患者さんの懐の痛み具合は変わらないことになります。
そこらへんのところもよく考えて、
「効果は同じとは限らないジェネリック薬品」を使うべきか否か
よく考えてください。
ただし、点滴の場合、
ジェネリックしか置いていない病院では、
リクエストは難しいかも知れません。
以上 文責 梅澤 充
世界に冠たる日本の健康保険制度は、
日本の医療そのものと同時に
崩壊の危機に瀕しています。
主な原因は財政難です。
苦肉の策で、「姥捨て保険制度」をはじめようとしましたが、
当然世間からの猛反発を受けて、
進んでおりません。
廃止に追い込まれようとしているようです。
予算削減計画のひとつの柱に、
ジェネリック医薬品(後発医薬品)の利用促進があります。
「効き目は同じで値段が安い」
と盛んに宣伝をし、
保険制度の上でも、
患者さんがジェネリックを使うことを要求できる制度も導入されました。
生活保護を受けている患者さんでは、
ジェネリック薬品を使うことを義務付けている、
との話しも聞いたとこがあります。
生活保護を受けている患者さんは、調剤薬局に行った時に
「ジェネリックにしてください」
と言わなければいけないらしいです。
しかし、
今年の4月1日「ジェネリック薬品」
で書いたとおり、
値段はたしかに安いですが、効き目は必ずしも同じでとは限りません。
現在、日本では、「効き目が同じ」という確固たるデータは存在しません。
それを、調査する公的機関もありません。
先日、あるジェネリック薬品のメーカーのMRが宣伝に来ました。
MRというのは、
Medical Representatives(医薬情報担当者)のことで、
各製薬メーカーの社員で、
主に自社製品の効果、副作用、安全性などに関し正確で最新の情報を
医者や医療機関に提供することを任務としている人のことをいいます。
ジェネリックではない、
先発薬品の所謂一流製薬メーカーの社員は、
皆さんシッカリした知識を持っています。
そして、我々の知らないことや、知りたいことがある場合、
彼らに、文献検索などを依頼すると、
直ちに、その文献を届けてくれます。
同時に、彼らもその文献を読み、
自分たちの知識として吸収している優れ者すらいます。
宣伝に来たジェネリック薬品のMRに対して、
「そのクスリの○○ガンに対する奏功率はどれくらいあるの」
とまったく常識であるその数字を聞いたところ、
途端にドギマギして、
「不勉強で申し訳ありません。早速調べてまいります」
「私はオンコロジー(ガン)担当ではないので、
この次はオンコロジー専門のMRを連れてきます」
とのお答えでした。
その数字は、
ガンを扱う人間であれば当たり前の数字です。
専門外であっても、
そのクスリを扱うのであれば、
常識でなければならない数字です。
チョット調べている患者さんなら、
まったく常識の数字です。
そして先日、
そのオンコロジー領域専門のMRが来ました。
ASCOの卵巣ガンの最新データについて、
意地の悪い質問をぶつけてみました。
「○○の一括投与と分割投与で治療成績はドウだった?」と、
MR「ハ?何ですかそれ?」
「最新情報ですか?」
私「ASCOの報告も知らないの」
「何年も前から、治験が走っていたことも知らないの」
MR「まったく知りませんでした。」
「不勉強で申し訳ありません。知りませんでした」
正直、呆れました。
ごく一部のMRだけだと祈りたいですが、
このようなガン専門MRが存在していることは事実です。
治療効果を知らなければ、
当然、副作用の程度、種類、その発現頻度や、
安全性などの最新情報も知っているのか疑わしい限りです。
副作用により命を落とすこともある抗癌剤です。
それの宣伝販売を促進する人間が、
そのクスリの実情を知らないとしたら、
恐ろしい話しだと思います。
「ジェネリック薬品は莫大な開発費用がかからない分だけ安い」
といわれていますが、
ジェネリックという安いコピー製品を作った後、
その薬品に対する社員の教育費用も大幅に節約しているような気がします。
テレビで有名人をたくさん動因して、盛んに
「効果は同じで、値段は安い」
と宣伝して、
政府もそれを後押しをしていますが、
そもそも、それを販売する会社のほうが、
その製品に対して十分な知識を持っていないというのは如何なものでしょうか。
ジェネリック薬品と言うのは、
いわば合法的な海賊版のようなものです。
コピー商品です。
しかし、そのコピーは完璧な複写ではありません。
主成分の分子構造が同じというだけです。
まったく同一のクスリではありません。
「同じ効果を発揮する可能性がある」
というだけです。
たしかに先発薬品に比べれば、
すべてのジェネリック薬品の値段は7割以下です。
抗癌剤はとても高価ですから、
それが3割以上安くなれば、
一見、患者さんは助かるように思えます。
しかし、高価な抗癌剤をたくさん使う、
標準的抗癌剤治療では、
多くの患者さんが健康保険の一定限度額を超えた高額医療になっています。
そうなると、
高価なクスリをたくさん使って、
一定限度額をいくら超えても、
その超過分は戻ってきます。
従って患者さんの懐の痛み具合は変わらないことになります。
そこらへんのところもよく考えて、
「効果は同じとは限らないジェネリック薬品」を使うべきか否か
よく考えてください。
ただし、点滴の場合、
ジェネリックしか置いていない病院では、
リクエストは難しいかも知れません。
以上 文責 梅澤 充



