西の方では梅雨が明けたというニュースがありましたが、
東京ではまだ雨空です。
ムシムシと鬱陶しい日が続いています。
ガンという病気を抱えた患者さんでは、
その気象状況にも病状は左右されるような気がします。
春先の、新緑が芽生えてくる頃には、
患者さんの生命力も向上するのでしょうか。
何となく、患者さんは元気になっているように感じます。
しかし陽気が鬱陶しいと、
気分も晴れません。
病気を抱えているだけで、
憂鬱な気持ちでいるのに、
それに気候が拍車をかけます。
その精神状態は、
ガンに対してけっして良くは働きません。
雨の中でも、
紫陽花はきれいに咲いています。
クリニックのあるマンションの中庭(私の喫煙場)では、
小さなトカゲが、
子供に捕まえられそうになったのか、
シッポのない状態で、
湿った草むらの中をゴソゴソと動き回り、
雨が小止みになると、
寸暇を惜しんで、
蜂や蝶が花の蜜を吸っていました。
そんな光景を見ているだけで、
チョッピリだけでもこころが和み、
憂鬱な雨空を忘れさせてくれます。
ガンという病気は、
患者さんの精神状態に大きく左右されます。
天気は良くなくても、
大雨でなければ、
外の散歩でも楽しんで、
今の季節しか味わえない景観を楽しんでください。
話しは飛びますが、
患者さんを憂鬱にさせるのは、
勿論、気候だけではありません。
「思うように食事が摂れない」
というのは患者さんにとって、
肉体的には当然ですが、
精神的にも大きな痛手になります。
6月19日の「悪液質と餓死」
でも書きましたが、
ガン死ではなく飢餓死してしまう患者さんが
少なくないように思います。
先日、セカンドオピニオンに来られた患者さんでも、
「そのカロリーでは絶対に生きていくことは不可能」
という食事量でした。
ガン治療を考える前に、
先ず、生命を支えるカロリー摂取を考えなければなりません。
食べられないことで、
飢餓状態に陥り全身状態の悪化を来たし、
PS. が低下すると、
すぐに「治療方法はありません」
宣告になります。
たしかに、
「そのPS. で抗癌剤治療?」
と首を傾げたくなるケースもありますが、
そのPS. を低下させている原因が、
ガンの進行ではなく、
食事が摂れないための、
低栄養からの全身衰弱という場合も少なくありません。
PS. の悪さから、
抗癌剤治療が憚られるような患者さんでも、
栄養状態の改善により、
シッカリと抗癌剤治療が可能になることは少なくありません。
「PS. の低下 → 抗癌剤治療不可能」
ではなく、
「PS. の低下 → 栄養状態の改善 → PS. 向上 → 抗癌剤治療」
にしてください。
しかし、多くの場合、
主治医は諦めていますから、
栄養状態、全身状態の改善を図って欲しいと頼んでも、
「ガンに栄養を与えるだけだ」
などと言って、聞いてくれません
その時には、
「ガンで死ぬのはかまわないが、
餓死することだけは避けて欲しい」
と頼めば、
聞いてくれるかもしれません。
主治医を説得してください。
憂鬱な季節です。
お食事を満足に摂れない患者さんは、
もっと憂鬱ですが、
栄養摂取は必ずしも口からだけではありません。
諦めずに、頑張ってください。
以上 文責 梅澤 充
東京ではまだ雨空です。
ムシムシと鬱陶しい日が続いています。
ガンという病気を抱えた患者さんでは、
その気象状況にも病状は左右されるような気がします。
春先の、新緑が芽生えてくる頃には、
患者さんの生命力も向上するのでしょうか。
何となく、患者さんは元気になっているように感じます。
しかし陽気が鬱陶しいと、
気分も晴れません。
病気を抱えているだけで、
憂鬱な気持ちでいるのに、
それに気候が拍車をかけます。
その精神状態は、
ガンに対してけっして良くは働きません。
雨の中でも、
紫陽花はきれいに咲いています。
クリニックのあるマンションの中庭(私の喫煙場)では、
小さなトカゲが、
子供に捕まえられそうになったのか、
シッポのない状態で、
湿った草むらの中をゴソゴソと動き回り、
雨が小止みになると、
寸暇を惜しんで、
蜂や蝶が花の蜜を吸っていました。
そんな光景を見ているだけで、
チョッピリだけでもこころが和み、
憂鬱な雨空を忘れさせてくれます。
ガンという病気は、
患者さんの精神状態に大きく左右されます。
天気は良くなくても、
大雨でなければ、
外の散歩でも楽しんで、
今の季節しか味わえない景観を楽しんでください。
話しは飛びますが、
患者さんを憂鬱にさせるのは、
勿論、気候だけではありません。
「思うように食事が摂れない」
というのは患者さんにとって、
肉体的には当然ですが、
精神的にも大きな痛手になります。
6月19日の「悪液質と餓死」
でも書きましたが、
ガン死ではなく飢餓死してしまう患者さんが
少なくないように思います。
先日、セカンドオピニオンに来られた患者さんでも、
「そのカロリーでは絶対に生きていくことは不可能」
という食事量でした。
ガン治療を考える前に、
先ず、生命を支えるカロリー摂取を考えなければなりません。
食べられないことで、
飢餓状態に陥り全身状態の悪化を来たし、
PS. が低下すると、
すぐに「治療方法はありません」
宣告になります。
たしかに、
「そのPS. で抗癌剤治療?」
と首を傾げたくなるケースもありますが、
そのPS. を低下させている原因が、
ガンの進行ではなく、
食事が摂れないための、
低栄養からの全身衰弱という場合も少なくありません。
PS. の悪さから、
抗癌剤治療が憚られるような患者さんでも、
栄養状態の改善により、
シッカリと抗癌剤治療が可能になることは少なくありません。
「PS. の低下 → 抗癌剤治療不可能」
ではなく、
「PS. の低下 → 栄養状態の改善 → PS. 向上 → 抗癌剤治療」
にしてください。
しかし、多くの場合、
主治医は諦めていますから、
栄養状態、全身状態の改善を図って欲しいと頼んでも、
「ガンに栄養を与えるだけだ」
などと言って、聞いてくれません
その時には、
「ガンで死ぬのはかまわないが、
餓死することだけは避けて欲しい」
と頼めば、
聞いてくれるかもしれません。
主治医を説得してください。
憂鬱な季節です。
お食事を満足に摂れない患者さんは、
もっと憂鬱ですが、
栄養摂取は必ずしも口からだけではありません。
諦めずに、頑張ってください。
以上 文責 梅澤 充