昨日、例の福島県の産婦人科医が逮捕された一件に対しての判決がありました。
出血と死亡との因果関係、
および、別の方法をとっていたならば救命の可能性があったことは、
認めたようですが、
結局は、無罪でした。
“妥当”を通り越して、
“当たり前”のことです。
逮捕そのものが異常だったと思います。
かの産婦人科医は一番の被害者です。
医療行為の結果には、
当然、死亡という二文字もあります。
それを避けるために医療が存在するはずですが、
医療が万能などということはありません。
全ての死を救えるはずがありません。
胎盤癒着だったそうですが、
医療を受けなければ、
その患者さんは死にます。
医療行為が介在しなければ、
自然死として処理され誰の責任にもなりません。
50年前は自然死でした。
それを救おうとして医療行為を行い、
その結果救うことができなかった場合には、
その医療行為をおこなった医者が刑事責任を問われる、
というあまりにも馬鹿げた事態が、
日常化してしまったならば、
日本では医療は成り立たなくなります。
医者がいなくなります。
死亡した患者さんの父親は、
「真実を知るための裁判だった」
「医療に対して不信感が募る」
などと馬鹿げたコメントを出していました。
それに同調して大衆に媚を売るコメンテーターもいました。
腹が立ちます。
真実を知るのであれば、
他の方法があったはずであり、
真実を知るために医者が逮捕されたのでは、
医者になりたいと考える人間はいなくなります。
“病死”した女性の父親は、
日本の医療に対して大いに不満だそうですが、
ご自身の医療に対する知識不足がそう感じさせているのではないでしょうか。
「再発ガンは、多くの場合、治らない病気である」
という医者にとっては当たり前の事実を、
いまだにご理解いただけない患者さん、ご家族もいます。
「治すために治療を受ける」
という患者さんも少なくないはずです。
だから、標準的抗癌剤治療が、
いまだに日本中で行われているのだと思います。
「日本中で行われている標準治療だから治る」
と考えている患者さん、ご家族もたくさんいると思います。
そのような方々から見れば、
どんなガン治療も、
信頼できない治療になるはずです。
普通のご家族は、
信じていた標準的抗癌剤治療でも裏切られ、
信頼できないまま最悪の結果を見て、
そのまま泣き寝入り?するのでしょうが、
記者会見をしていた、
ご家族のように、
逆切れしてしまうかたが
医者にとっては一番厄介です。
そのようなモンスターペイシャントが、
日本の医療崩壊をますます進める原動力になることだと思います。
娘を亡くした親の悲しみは、
計り知れません。
しかし、その責任を他人に転嫁しなければ気が済まない、
今の日本の風潮は如何なものでしょうか。
医者は、そんな風潮の社会では、
先ず、自らの立場を守ることを考えます。
責任を転嫁してきそうなそぶりが、
チョットでも見えたならば、
医者はその患者さんに対しては、
医者にとって一番安全な方策をとります。
それが、患者さんにとって最悪の結果を
招くであろうことが予見されても、
自分の安全を考えます。
各地で起きている、
救急患者のたらい回しなどは、
その一つの表れだと思います。
今回の事件で、
「診ない患者にタタリなし」
の風潮は大きく広がったと思います。
医者の産婦人科離れも進みました。
今回の裁判では、
「医者の説明義務」について、
言及されていましたが、
たしかに、患者さんご家族は、
医療に対して無知であるのは当たり前であり、
その何も知らない患者さんに対して、
医療行為をおこなうにあたり、
十分に説明をする義務は負っていると思います。
それがインフォームドコンセントです。
しかし、日本の医療を見ると、
そんな時間はとても作れないといのが実情ではないでしょうか。
日本のあまりにも貧しい医療環境のもとでは、
素人である患者さん、ご家族が十分に納得してから、
治療を開始するという理想は、
まったく不可能だと思います。
お国の中心的なガン治療の専門病院でも、
インフォームドコンセントなどと掛け声だけは勇ましいですが、
その病院では、
何度も書いているとおり、
それは掛け声だけで、
少なくとも私は、
その病院でシッカリとインフォームドコンセントを得て、
治療をおこなっていた患者さんは見たことがありません。
私のところにもメールなどで、
「すぐにでも診療を開始して欲しい」
という依頼をたくさんいただいております。
すべてお断りしています。
状況をまったく知らない患者さんが突然来られて、
その治療を計画・提案して、
それを患者さんに納得してもらうには、
最低1時間はかかります。
それを、一般診療の合間におこなうのは不可能です。
病院が潰れます。
以前にも書きましたが、
メールで長々と原稿用紙何枚分もお書きになり、
お送りいただく患者さんもいますが、
それをすべて読んでいる時間などありません。
私の場合、
有料(1〜1.5時間程度で21000円)で申し訳ないのですが、
先ず、セカンドオピニオンに来ていただき、
そこで、十分に説明をして、
同時に患者さん、ご家族のお考えを聞き、
お互いに納得したならば、
治療を開始しています。
勿論、診療開始が前提のセカンドオピニオンだけではありません。
一般的なセカンドオピニオンも受付ています。
話しはそれましたが、
今回の裁判の根底にあるのは、
日本の貧しい医療の現状と、
ナンでも他人に責任転嫁する風潮であるように感じました。
完全に医者目線で書きました。
ご批判のコメント覚悟しています。
以上 文責 梅澤 充
出血と死亡との因果関係、
および、別の方法をとっていたならば救命の可能性があったことは、
認めたようですが、
結局は、無罪でした。
“妥当”を通り越して、
“当たり前”のことです。
逮捕そのものが異常だったと思います。
かの産婦人科医は一番の被害者です。
医療行為の結果には、
当然、死亡という二文字もあります。
それを避けるために医療が存在するはずですが、
医療が万能などということはありません。
全ての死を救えるはずがありません。
胎盤癒着だったそうですが、
医療を受けなければ、
その患者さんは死にます。
医療行為が介在しなければ、
自然死として処理され誰の責任にもなりません。
50年前は自然死でした。
それを救おうとして医療行為を行い、
その結果救うことができなかった場合には、
その医療行為をおこなった医者が刑事責任を問われる、
というあまりにも馬鹿げた事態が、
日常化してしまったならば、
日本では医療は成り立たなくなります。
医者がいなくなります。
死亡した患者さんの父親は、
「真実を知るための裁判だった」
「医療に対して不信感が募る」
などと馬鹿げたコメントを出していました。
それに同調して大衆に媚を売るコメンテーターもいました。
腹が立ちます。
真実を知るのであれば、
他の方法があったはずであり、
真実を知るために医者が逮捕されたのでは、
医者になりたいと考える人間はいなくなります。
“病死”した女性の父親は、
日本の医療に対して大いに不満だそうですが、
ご自身の医療に対する知識不足がそう感じさせているのではないでしょうか。
「再発ガンは、多くの場合、治らない病気である」
という医者にとっては当たり前の事実を、
いまだにご理解いただけない患者さん、ご家族もいます。
「治すために治療を受ける」
という患者さんも少なくないはずです。
だから、標準的抗癌剤治療が、
いまだに日本中で行われているのだと思います。
「日本中で行われている標準治療だから治る」
と考えている患者さん、ご家族もたくさんいると思います。
そのような方々から見れば、
どんなガン治療も、
信頼できない治療になるはずです。
普通のご家族は、
信じていた標準的抗癌剤治療でも裏切られ、
信頼できないまま最悪の結果を見て、
そのまま泣き寝入り?するのでしょうが、
記者会見をしていた、
ご家族のように、
逆切れしてしまうかたが
医者にとっては一番厄介です。
そのようなモンスターペイシャントが、
日本の医療崩壊をますます進める原動力になることだと思います。
娘を亡くした親の悲しみは、
計り知れません。
しかし、その責任を他人に転嫁しなければ気が済まない、
今の日本の風潮は如何なものでしょうか。
医者は、そんな風潮の社会では、
先ず、自らの立場を守ることを考えます。
責任を転嫁してきそうなそぶりが、
チョットでも見えたならば、
医者はその患者さんに対しては、
医者にとって一番安全な方策をとります。
それが、患者さんにとって最悪の結果を
招くであろうことが予見されても、
自分の安全を考えます。
各地で起きている、
救急患者のたらい回しなどは、
その一つの表れだと思います。
今回の事件で、
「診ない患者にタタリなし」
の風潮は大きく広がったと思います。
医者の産婦人科離れも進みました。
今回の裁判では、
「医者の説明義務」について、
言及されていましたが、
たしかに、患者さんご家族は、
医療に対して無知であるのは当たり前であり、
その何も知らない患者さんに対して、
医療行為をおこなうにあたり、
十分に説明をする義務は負っていると思います。
それがインフォームドコンセントです。
しかし、日本の医療を見ると、
そんな時間はとても作れないといのが実情ではないでしょうか。
日本のあまりにも貧しい医療環境のもとでは、
素人である患者さん、ご家族が十分に納得してから、
治療を開始するという理想は、
まったく不可能だと思います。
お国の中心的なガン治療の専門病院でも、
インフォームドコンセントなどと掛け声だけは勇ましいですが、
その病院では、
何度も書いているとおり、
それは掛け声だけで、
少なくとも私は、
その病院でシッカリとインフォームドコンセントを得て、
治療をおこなっていた患者さんは見たことがありません。
私のところにもメールなどで、
「すぐにでも診療を開始して欲しい」
という依頼をたくさんいただいております。
すべてお断りしています。
状況をまったく知らない患者さんが突然来られて、
その治療を計画・提案して、
それを患者さんに納得してもらうには、
最低1時間はかかります。
それを、一般診療の合間におこなうのは不可能です。
病院が潰れます。
以前にも書きましたが、
メールで長々と原稿用紙何枚分もお書きになり、
お送りいただく患者さんもいますが、
それをすべて読んでいる時間などありません。
私の場合、
有料(1〜1.5時間程度で21000円)で申し訳ないのですが、
先ず、セカンドオピニオンに来ていただき、
そこで、十分に説明をして、
同時に患者さん、ご家族のお考えを聞き、
お互いに納得したならば、
治療を開始しています。
勿論、診療開始が前提のセカンドオピニオンだけではありません。
一般的なセカンドオピニオンも受付ています。
話しはそれましたが、
今回の裁判の根底にあるのは、
日本の貧しい医療の現状と、
ナンでも他人に責任転嫁する風潮であるように感じました。
完全に医者目線で書きました。
ご批判のコメント覚悟しています。
以上 文責 梅澤 充



