8月25日の「医療崩壊」に対して、
がん診療連携拠点病院勤務医氏から、
「現在の日本の医療は無理のできない時代である」
という主旨のコメントをいただきました。
まさにそのとおりだと思います。
患者さんにとって、
まったく不幸な時代です。
しかし、まだ日本の医療も捨てたものではない、
という医者もいます。
5月15日の「おざなり治療」で紹介した、
お気の毒な患者さんを、
名人に診てもらいました。
ご家族への説明と、
私への紹介状の内容がまったく違う、
そのおざなり外科先生の手術は、
画像診断上、ドウ見ても手抜きでしかないような感じを受けたので、
他の外科医が無理と言っても、
彼の手にかかったなら取れてしまう、
という名人に診てもらいました。
先日、患者さんの退院の前に、
写真入りの手紙で、
「比較的簡単に切除できました。」
「元気に退院できます。」
と連絡をいただきました。
切除したガン病巣の写真を見ると、
ゾッとするほど、
巨大なカタマリでした。
お腹の壁も同時に切除する必要があり、
皮膚移植も同時におこなっていました。
患者さんは、
はじめの病院では、
手術で切除することは不可能との判断で、
残されたしまったその巨大なガン病巣のために、
感染と酷い痛みに苛まれていました。
そして、挙句に緩和ケアに行くことまで勧められていました。
しかし、手術により、
その病巣を取り去ることができ、
肉眼で確認されるガン病巣は無くなりました。
すなわち、
緩和ケアでおとなしく死を待つ状態になるところから、
根治の可能性が出てきたのです。
私のところへは、
抗癌剤治療を求めてセカンドオピニオンに来られましたが、
当然、抗癌剤治療だけでは、
根治の可能性はありません。
名人の過激な手術を行っても、
本当に根治できるのか、
その手術が本当に延命に寄与してくれるのかは、
結果を見なければ分かりませんが、
QOLは大きく向上したことだけは間違いがなく、
同時に、
可能性というだけですが、
根治も有り得る状態になりました。
おざなり外科先生の紹介状に書かれていた手術所見と、
患者さんのご家族への説明が大きく食い違っていたので、
おかしいと感じ、
名人に依頼して大正解でした。
名人も、
無理のできない時代であることは、
十分にお分かりです。
しかし、その名人にとっては、
その手術は、
無理をしたのではないそうです。
しかし、私も含めて一般的な外科医の腕では、
かなり無理をしなければ、
難しい手術だと思います。
おざなり外科先生などと、
失礼な書きかたをしましたが、
“おざなり”ではなく、
それが現在の無理をしない一般的な外科医の
悲しい現実の姿なのかもしれません。
私のような平凡なおざなり外科医でも、
無理をすれば切除可能であったように思います。
先日、久しぶりに、
苦悩から開放され、
今後は、再発予防の抗癌剤治療に、
励むことになる、
元気そうな患者さんと、
嬉しそうなご家族にお会いして、
無理のできない時代について考えさせられました。
多くの患者さんは、
無理することが許されない
おざなり外科医の手術に任せるしかない時代になってしまいました。
福島県の産婦人科事件のような、
馬鹿げたことが二度と起きないことを祈ります。
これは医者のためではなく、
日本の医療を守るためです。
以上 文責 梅澤 充
がん診療連携拠点病院勤務医氏から、
「現在の日本の医療は無理のできない時代である」
という主旨のコメントをいただきました。
まさにそのとおりだと思います。
患者さんにとって、
まったく不幸な時代です。
しかし、まだ日本の医療も捨てたものではない、
という医者もいます。
5月15日の「おざなり治療」で紹介した、
お気の毒な患者さんを、
名人に診てもらいました。
ご家族への説明と、
私への紹介状の内容がまったく違う、
そのおざなり外科先生の手術は、
画像診断上、ドウ見ても手抜きでしかないような感じを受けたので、
他の外科医が無理と言っても、
彼の手にかかったなら取れてしまう、
という名人に診てもらいました。
先日、患者さんの退院の前に、
写真入りの手紙で、
「比較的簡単に切除できました。」
「元気に退院できます。」
と連絡をいただきました。
切除したガン病巣の写真を見ると、
ゾッとするほど、
巨大なカタマリでした。
お腹の壁も同時に切除する必要があり、
皮膚移植も同時におこなっていました。
患者さんは、
はじめの病院では、
手術で切除することは不可能との判断で、
残されたしまったその巨大なガン病巣のために、
感染と酷い痛みに苛まれていました。
そして、挙句に緩和ケアに行くことまで勧められていました。
しかし、手術により、
その病巣を取り去ることができ、
肉眼で確認されるガン病巣は無くなりました。
すなわち、
緩和ケアでおとなしく死を待つ状態になるところから、
根治の可能性が出てきたのです。
私のところへは、
抗癌剤治療を求めてセカンドオピニオンに来られましたが、
当然、抗癌剤治療だけでは、
根治の可能性はありません。
名人の過激な手術を行っても、
本当に根治できるのか、
その手術が本当に延命に寄与してくれるのかは、
結果を見なければ分かりませんが、
QOLは大きく向上したことだけは間違いがなく、
同時に、
可能性というだけですが、
根治も有り得る状態になりました。
おざなり外科先生の紹介状に書かれていた手術所見と、
患者さんのご家族への説明が大きく食い違っていたので、
おかしいと感じ、
名人に依頼して大正解でした。
名人も、
無理のできない時代であることは、
十分にお分かりです。
しかし、その名人にとっては、
その手術は、
無理をしたのではないそうです。
しかし、私も含めて一般的な外科医の腕では、
かなり無理をしなければ、
難しい手術だと思います。
おざなり外科先生などと、
失礼な書きかたをしましたが、
“おざなり”ではなく、
それが現在の無理をしない一般的な外科医の
悲しい現実の姿なのかもしれません。
私のような平凡なおざなり外科医でも、
無理をすれば切除可能であったように思います。
先日、久しぶりに、
苦悩から開放され、
今後は、再発予防の抗癌剤治療に、
励むことになる、
元気そうな患者さんと、
嬉しそうなご家族にお会いして、
無理のできない時代について考えさせられました。
多くの患者さんは、
無理することが許されない
おざなり外科医の手術に任せるしかない時代になってしまいました。
福島県の産婦人科事件のような、
馬鹿げたことが二度と起きないことを祈ります。
これは医者のためではなく、
日本の医療を守るためです。
以上 文責 梅澤 充



