「1年後にあなたに会うことはないでしょう」と言われた患者さんが、
何人か来られています。
「1年後に会うことはない」
とは、
「あなたは1年後にはいませんよ」
ということです。
皆さんガンの種類は違います。
そして皆さん、
その宣告以来、
1年は超えて通院を続けておられます。
どのガンも予後の良いガンではありません。
エビデンスによれば、
たしかに1年後に生存している確率は、
50%以下です。
「1年後に会うことはない」は、
エビデンスに根ざした正しい言葉です。
しかし、絶望的なその言葉を発しておいて治療を行う。
「効かないですけどね」
と前置きをして、
ほとんどの患者さんが、
極めて大きな副作用に苦しむことが分かっている治療を行う医者もいるようです。
その医者は何を考えているのでしょうか、
そして何が楽しくて医療という仕事を行っているのでしょうか。
さぞや、患者さん以上に辛く暗い日々を送っていることだと思います。
とてもお気の毒に思います。
愚痴を言うわけではありませんが、
毎日、本当に忙しい日が続いています。
私の年間労働時間は、
4000時間は軽く越えます。
しかし、ふと考えると、
私は患者という他人のために仕事をしているのではありません。
私の治療という仕事では、
自分で楽しいと思うことがたくさんあるから、
そして、そのために働いているから、
いくら忙しくても
身体も精神も耐えられているように思います。
患者さん側から、
ガン医療をみることに勤めてきましたが、
フト、標準治療だけしか行わない、
行うことを許されない医者のサイドから
ガン医療をみると、
その医者の悲哀も見えてきます。
お国が定めた健康保険の枠に、
ガチガチに縛られ、
過去に亡くなられた患者さんから得られたに過ぎない、
エビデンスの虜にされて、
その範囲だけでの治療しか許されない。
そんな治療を受けなければならない
患者さんも気の毒ですが、
同業者として医者も
相当に可哀相だと思います。
その上、勤務医はとても薄給です。
エビデンスどおりに○○か月以内に
半分の患者さんが亡くなっていくことが分かっている治療など、
良いはずがないことは百も承知で、
患者さんには「最善の治療です」
と言い切って治療を執行している医者の気持ちを思うと、
本当に哀れになってきます。
患者さんに対して、
「1年以上は生きていない」
とハッキリ言い切る医者は、
思慮の足りない、残酷な人間のようにも思えますが、
その治療のお粗末さを自認しており、
自虐的にその言葉を発しているのでしょうか。
「最善の治療」と言わないだけ良心的な医者なのかも知れません。
「最善の治療」
と言い切って標準的抗癌剤治療を行う医者も、
患者さんに対して、
施してあげられる治療がそれしかないのであれば、
「最善」という、
現実から大きくかけ離れている実態を知っていても、
患者さんに対する慰めの言葉として、
それを言っているのかも知れません。
ただし、ご自身や肉親に対しては、
恐らく、その最善の治療が行われることは無いと思いますが・・・・
いつもは、
腹の立つ医者の言葉を
患者さんから聞きましたが、
フト、冷静に考えると、
医者の哀れも垣間見えました。
以上 文責 梅澤 充
何人か来られています。
「1年後に会うことはない」
とは、
「あなたは1年後にはいませんよ」
ということです。
皆さんガンの種類は違います。
そして皆さん、
その宣告以来、
1年は超えて通院を続けておられます。
どのガンも予後の良いガンではありません。
エビデンスによれば、
たしかに1年後に生存している確率は、
50%以下です。
「1年後に会うことはない」は、
エビデンスに根ざした正しい言葉です。
しかし、絶望的なその言葉を発しておいて治療を行う。
「効かないですけどね」
と前置きをして、
ほとんどの患者さんが、
極めて大きな副作用に苦しむことが分かっている治療を行う医者もいるようです。
その医者は何を考えているのでしょうか、
そして何が楽しくて医療という仕事を行っているのでしょうか。
さぞや、患者さん以上に辛く暗い日々を送っていることだと思います。
とてもお気の毒に思います。
愚痴を言うわけではありませんが、
毎日、本当に忙しい日が続いています。
私の年間労働時間は、
4000時間は軽く越えます。
しかし、ふと考えると、
私は患者という他人のために仕事をしているのではありません。
私の治療という仕事では、
自分で楽しいと思うことがたくさんあるから、
そして、そのために働いているから、
いくら忙しくても
身体も精神も耐えられているように思います。
患者さん側から、
ガン医療をみることに勤めてきましたが、
フト、標準治療だけしか行わない、
行うことを許されない医者のサイドから
ガン医療をみると、
その医者の悲哀も見えてきます。
お国が定めた健康保険の枠に、
ガチガチに縛られ、
過去に亡くなられた患者さんから得られたに過ぎない、
エビデンスの虜にされて、
その範囲だけでの治療しか許されない。
そんな治療を受けなければならない
患者さんも気の毒ですが、
同業者として医者も
相当に可哀相だと思います。
その上、勤務医はとても薄給です。
エビデンスどおりに○○か月以内に
半分の患者さんが亡くなっていくことが分かっている治療など、
良いはずがないことは百も承知で、
患者さんには「最善の治療です」
と言い切って治療を執行している医者の気持ちを思うと、
本当に哀れになってきます。
患者さんに対して、
「1年以上は生きていない」
とハッキリ言い切る医者は、
思慮の足りない、残酷な人間のようにも思えますが、
その治療のお粗末さを自認しており、
自虐的にその言葉を発しているのでしょうか。
「最善の治療」と言わないだけ良心的な医者なのかも知れません。
「最善の治療」
と言い切って標準的抗癌剤治療を行う医者も、
患者さんに対して、
施してあげられる治療がそれしかないのであれば、
「最善」という、
現実から大きくかけ離れている実態を知っていても、
患者さんに対する慰めの言葉として、
それを言っているのかも知れません。
ただし、ご自身や肉親に対しては、
恐らく、その最善の治療が行われることは無いと思いますが・・・・
いつもは、
腹の立つ医者の言葉を
患者さんから聞きましたが、
フト、冷静に考えると、
医者の哀れも垣間見えました。
以上 文責 梅澤 充



