免疫治療
現在のガン治療について、今現在書きたいことは、山のようにあります。
恐らく、今のペースで毎日書いても、一年くらいはかかってしまうのではないと思われるほどたくさんあります。
今までは、思いつくことから、全くランダムに書いてきましたが、フト立ち止まると、このブログをはじめた一つの大きな主題であったはずの、ガンに対する免疫治療について、この2週間全く書かなかったことに気付きました。
目に余る抗癌剤治療の暴走についてばかり書いてしまいました。
本日は、一息入れて、ガンに対する免疫治療について書きます。
現在は、私の仕事のほとんどは、手術不能、根治不能なガンを背負った患者さんの治療に追われていますが、2006年1月9日にも書きましたとおり、私は外科医です。
頻度は減りましたが、今でもメスはしっかり握っています。
免疫治療と知り合ったのは、現在の標準的と言われる抗癌剤治療を外科医の立場で散々行なってきて、大きな矛盾・虚しさを感じたからです。
このブログでも、実際の数字を示して、何度も説明してきましたが、標準的な抗癌剤治療では、ガンは一時的には縮小するけれども、患者さんは決して長生きしない。
そればかりか、その生きていることが出来る短い貴重な持間を、抗癌剤治療の副作用で悩まされ続ける……
それを見て、悪あがきでも何でもいいから、もう少し、平穏に長生きできる方法はないものかと模索した結果、抗癌剤治療と対極に位置すると考えられている免疫治療の勉強をしてみようと思い立ち、それに飛び込んでみました。
一口に、ガンに対する免疫治療と言っても、様々な方法があります。
巷で有名なリンパ球療法や、そこから一歩も二歩も進化させた細胞療法。
その他、抗体療法などなどイロイロです。
私が勉強し、経験してきたのは、一番単純な、人間の身体に本来備わっている免疫力を増強させて、それによりガンに対抗しようというものです。
BRM(Biological Response Modifier)と言う、日本語にどのように訳せばイイのか判らないのですが、生物学的反応促進剤とでも訳す代物を使う治療です。
アガリクスなどの健康食品もBRMに含まれます。
他の免疫治療については、それを行なっている医療機関のホームページなどに詳しく説明されていますので、興味のある方はそちらを参考にして下さい。
私が、実際に見て、行なってもきたBRMを用いた、免疫治療について説明します。
そのBRMには、クレスチン、ピシバニール、ソニフィラン、レンチナン(いずれも商品名)など健康保険で使える医薬品として厚生労働省が認可している薬品もありますが、いわゆる健康食品なども使い、ガン患者さん自身の免疫活性を向上させてガンに抵抗しようという治療です。
その結果は、私自身、そのクリニックに行きはじめた頃には、その治療が、非常に効果があるかのように騙されてしまいましたが、じっくりとその治療を受けている患者さんを診てゆくと、また、そのクリニックに保存されていたデータを分析してゆくと、その免疫治療は、ほとんど効かない治療であることを思い知らされました。
「何故、医者が騙されたか」は、今後患者さんが騙されないために非常に重要なことですので、いずれ詳しく書きますが、簡単に言うと、
「亡くなってしまった患者さんは、クリニックには来ない。」
「生きている患者さんしか来ない。」という、余りにも当たり前のことに気が付かなかったのです。
恥ずかしい話しですが、大きな落とし穴にまんまとハマッてしまいました。
はじめてそのクリニックに行った頃、胃ガンで手術時に腹膜転移を認め、そのクリニックで免疫治療を行い、1年以上そのクリニックに通っている患者さんを数人見てしまったのです。
一般的に、外科医としては、手術時に腹膜転移を認めながら、1年間以上元気でいられる患者さんはとても珍しいのです。
そのような患者さんが複数人おられたので、「これは素晴らしい治療かもしれない」と錯覚してしまいました。
しかしその後、そのクリニックに残っていた数百人の胃ガンの患者さんのカルテを全て取り出して、調べてみると、私が見た数人の患者さんは全く普通の統計確率の上に、生き残っていただけだったのです。
はじめて行った頃は、そのクリニックに胃ガンの患者さんが、かつてそれ程たくさんいたとは知りませんでした。
数百人も患者さんがいれば、数人の運のイイ患者さんが出るのは当たり前の確率なのです。
免疫治療などしなくても、無治療でもその程度の確率は十分にあります。
そして、クリニックには、その運のイイ患者さんだけが来ており、順当な統計確率で亡くなられた患者さんは来ていなかったから、その存在に気付かなかった、だけでした。
巷で流行の、アガリクスやメシマコブその他さまざまな健康食品の宣伝も、同じようなものだと思います。
偶然のような確率で、運のイイ患者さんが出ると、そしてその患者さんが、たまたまその健康食品を使っていたりすると、その影で何万人の患者さんが亡くなっていても、それらの患者さんについては一切表には出さず、"運のイイ患者さんが全て"であるかの様に宣伝します。
影にどれだけのたくさんの患者さんが眠っているのかを考え、騙されないで下さい。
人間の普通の心理としては、表に出ているものだけに注目してしまい、その影の存在は、忘れがちです。一歩下がって冷静に、影に隠れている部分にも視野を広げて下さい。
免疫活性を向上させることを謳い文句にしているさまざまな健康食品は、それだけでは、全くと言っていいほど、ガンに対する効果は存在しないと思われます。
但し、それら健康食品のほとんどが、宣伝のとおりか否かは知りませんが、免疫活性を向上させることだけはまぎれもない事実です。
テレビの健康番組などでも、例えば「エノキ茸のようなキノコを健常者に何日か連日食べさせて、その前後で免疫力を観ると、確実に免疫活性は向上している。」
というような内容の放送をしていますが、アレはウソではありません。
人間の免疫力は、僅かな刺激で、本当に簡単に向上します。
ただ免疫力を上げたいだけであれば、異常に高価な健康食品を買う必要はありません。
しかし、誇大宣伝で、アガリクスやメシマコブで逮捕者まで出たのは、「アガリクス、メシマコブでガンに対する免疫活性を向上させる」で、止めておけば良かったものを、
その結果「ガンに効果がある」と謳ってしまったからです。
すなわち、幾ら免疫活性が高くなっても、それだけでは、ガンに対してはほとんど効果はありません。
私が、勉強した都内の某インチキ免疫治療クリニック(現在刑事告訴を受けて武蔵野警察が捜査中2006年1月9日記載)では、すでに辞めましたがかつてそのクリニックの院長を務めていた、某大学の免疫学の名誉教授も、「そのクリニックで行っているBRM治療でガンが小さくなるはずがない」と言っていました。
巷の免疫治療とは、その程度のものです。
今まで、リンパ球療法を受けている患者さんも数多く診てきましたが、リンパ球療法だけで効果が認められた患者さんは、私は1人も診たことはありません。
将来的には、抗癌剤治療よりも有望な治療であろうと考えられますが、今はまだまだです。
しかし、そのインチキクリニックで、ガンと免疫力の関係は、客観的に見つめることが出来ました。
免疫治療だけでガンが良くなることはありません。
しかし、免疫力を殺してしまうような治療では、患者さんは長生き出来ません。
そのことだけは、事実だと思います。
か弱い力ですが、ガンに対して免疫力は、間違いなく働いていると思われます。
それには、まだ症例数はそれ程多くはありませんが、しっかり根拠もあります。
その結果、患者さんの免疫力を殺さないように、そしてその免疫力も使うような抗癌剤治療が理想的な治療ではないかと考えています。
そのような考えで治療を進めてゆくと、患者さんは、抗癌剤治療の辛い副作用に悩まされること無く、平穏な生活を長く送りことが可能になります。
そのことについては、今後ゆっくり書いてゆきます。
今後は、免疫治療についても、「何故効かないのか」「どのようにすれば免疫力を利用できるのか」などなど、機会をみて書いてゆきます。
余り長く書くと、読まれる人も飽きてきますから、本日はここらで止めます。
以上 文責 梅澤 充
現在のガン治療について、今現在書きたいことは、山のようにあります。
恐らく、今のペースで毎日書いても、一年くらいはかかってしまうのではないと思われるほどたくさんあります。
今までは、思いつくことから、全くランダムに書いてきましたが、フト立ち止まると、このブログをはじめた一つの大きな主題であったはずの、ガンに対する免疫治療について、この2週間全く書かなかったことに気付きました。
目に余る抗癌剤治療の暴走についてばかり書いてしまいました。
本日は、一息入れて、ガンに対する免疫治療について書きます。
現在は、私の仕事のほとんどは、手術不能、根治不能なガンを背負った患者さんの治療に追われていますが、2006年1月9日にも書きましたとおり、私は外科医です。
頻度は減りましたが、今でもメスはしっかり握っています。
免疫治療と知り合ったのは、現在の標準的と言われる抗癌剤治療を外科医の立場で散々行なってきて、大きな矛盾・虚しさを感じたからです。
このブログでも、実際の数字を示して、何度も説明してきましたが、標準的な抗癌剤治療では、ガンは一時的には縮小するけれども、患者さんは決して長生きしない。
そればかりか、その生きていることが出来る短い貴重な持間を、抗癌剤治療の副作用で悩まされ続ける……
それを見て、悪あがきでも何でもいいから、もう少し、平穏に長生きできる方法はないものかと模索した結果、抗癌剤治療と対極に位置すると考えられている免疫治療の勉強をしてみようと思い立ち、それに飛び込んでみました。
一口に、ガンに対する免疫治療と言っても、様々な方法があります。
巷で有名なリンパ球療法や、そこから一歩も二歩も進化させた細胞療法。
その他、抗体療法などなどイロイロです。
私が勉強し、経験してきたのは、一番単純な、人間の身体に本来備わっている免疫力を増強させて、それによりガンに対抗しようというものです。
BRM(Biological Response Modifier)と言う、日本語にどのように訳せばイイのか判らないのですが、生物学的反応促進剤とでも訳す代物を使う治療です。
アガリクスなどの健康食品もBRMに含まれます。
他の免疫治療については、それを行なっている医療機関のホームページなどに詳しく説明されていますので、興味のある方はそちらを参考にして下さい。
私が、実際に見て、行なってもきたBRMを用いた、免疫治療について説明します。
そのBRMには、クレスチン、ピシバニール、ソニフィラン、レンチナン(いずれも商品名)など健康保険で使える医薬品として厚生労働省が認可している薬品もありますが、いわゆる健康食品なども使い、ガン患者さん自身の免疫活性を向上させてガンに抵抗しようという治療です。
その結果は、私自身、そのクリニックに行きはじめた頃には、その治療が、非常に効果があるかのように騙されてしまいましたが、じっくりとその治療を受けている患者さんを診てゆくと、また、そのクリニックに保存されていたデータを分析してゆくと、その免疫治療は、ほとんど効かない治療であることを思い知らされました。
「何故、医者が騙されたか」は、今後患者さんが騙されないために非常に重要なことですので、いずれ詳しく書きますが、簡単に言うと、
「亡くなってしまった患者さんは、クリニックには来ない。」
「生きている患者さんしか来ない。」という、余りにも当たり前のことに気が付かなかったのです。
恥ずかしい話しですが、大きな落とし穴にまんまとハマッてしまいました。
はじめてそのクリニックに行った頃、胃ガンで手術時に腹膜転移を認め、そのクリニックで免疫治療を行い、1年以上そのクリニックに通っている患者さんを数人見てしまったのです。
一般的に、外科医としては、手術時に腹膜転移を認めながら、1年間以上元気でいられる患者さんはとても珍しいのです。
そのような患者さんが複数人おられたので、「これは素晴らしい治療かもしれない」と錯覚してしまいました。
しかしその後、そのクリニックに残っていた数百人の胃ガンの患者さんのカルテを全て取り出して、調べてみると、私が見た数人の患者さんは全く普通の統計確率の上に、生き残っていただけだったのです。
はじめて行った頃は、そのクリニックに胃ガンの患者さんが、かつてそれ程たくさんいたとは知りませんでした。
数百人も患者さんがいれば、数人の運のイイ患者さんが出るのは当たり前の確率なのです。
免疫治療などしなくても、無治療でもその程度の確率は十分にあります。
そして、クリニックには、その運のイイ患者さんだけが来ており、順当な統計確率で亡くなられた患者さんは来ていなかったから、その存在に気付かなかった、だけでした。
巷で流行の、アガリクスやメシマコブその他さまざまな健康食品の宣伝も、同じようなものだと思います。
偶然のような確率で、運のイイ患者さんが出ると、そしてその患者さんが、たまたまその健康食品を使っていたりすると、その影で何万人の患者さんが亡くなっていても、それらの患者さんについては一切表には出さず、"運のイイ患者さんが全て"であるかの様に宣伝します。
影にどれだけのたくさんの患者さんが眠っているのかを考え、騙されないで下さい。
人間の普通の心理としては、表に出ているものだけに注目してしまい、その影の存在は、忘れがちです。一歩下がって冷静に、影に隠れている部分にも視野を広げて下さい。
免疫活性を向上させることを謳い文句にしているさまざまな健康食品は、それだけでは、全くと言っていいほど、ガンに対する効果は存在しないと思われます。
但し、それら健康食品のほとんどが、宣伝のとおりか否かは知りませんが、免疫活性を向上させることだけはまぎれもない事実です。
テレビの健康番組などでも、例えば「エノキ茸のようなキノコを健常者に何日か連日食べさせて、その前後で免疫力を観ると、確実に免疫活性は向上している。」
というような内容の放送をしていますが、アレはウソではありません。
人間の免疫力は、僅かな刺激で、本当に簡単に向上します。
ただ免疫力を上げたいだけであれば、異常に高価な健康食品を買う必要はありません。
しかし、誇大宣伝で、アガリクスやメシマコブで逮捕者まで出たのは、「アガリクス、メシマコブでガンに対する免疫活性を向上させる」で、止めておけば良かったものを、
その結果「ガンに効果がある」と謳ってしまったからです。
すなわち、幾ら免疫活性が高くなっても、それだけでは、ガンに対してはほとんど効果はありません。
私が、勉強した都内の某インチキ免疫治療クリニック(現在刑事告訴を受けて武蔵野警察が捜査中2006年1月9日記載)では、すでに辞めましたがかつてそのクリニックの院長を務めていた、某大学の免疫学の名誉教授も、「そのクリニックで行っているBRM治療でガンが小さくなるはずがない」と言っていました。
巷の免疫治療とは、その程度のものです。
今まで、リンパ球療法を受けている患者さんも数多く診てきましたが、リンパ球療法だけで効果が認められた患者さんは、私は1人も診たことはありません。
将来的には、抗癌剤治療よりも有望な治療であろうと考えられますが、今はまだまだです。
しかし、そのインチキクリニックで、ガンと免疫力の関係は、客観的に見つめることが出来ました。
免疫治療だけでガンが良くなることはありません。
しかし、免疫力を殺してしまうような治療では、患者さんは長生き出来ません。
そのことだけは、事実だと思います。
か弱い力ですが、ガンに対して免疫力は、間違いなく働いていると思われます。
それには、まだ症例数はそれ程多くはありませんが、しっかり根拠もあります。
その結果、患者さんの免疫力を殺さないように、そしてその免疫力も使うような抗癌剤治療が理想的な治療ではないかと考えています。
そのような考えで治療を進めてゆくと、患者さんは、抗癌剤治療の辛い副作用に悩まされること無く、平穏な生活を長く送りことが可能になります。
そのことについては、今後ゆっくり書いてゆきます。
今後は、免疫治療についても、「何故効かないのか」「どのようにすれば免疫力を利用できるのか」などなど、機会をみて書いてゆきます。
余り長く書くと、読まれる人も飽きてきますから、本日はここらで止めます。
以上 文責 梅澤 充



